はじめに
「ガクチカで部活動をアピールすると、就活で有利になる?」 「部活動で培ったリーダーシップや忍耐力は、どのようにアピールすればいい?」 「ガクチカの質を高めるにはどうしたらいい?」 学生時代、熱心に部活動に取り組んだ方は、ガクチカで部活動経験をアピールしたいと考えるでしょう。
この記事では、ガクチカで部活動経験をアピールしたい方向けに、受かるガクチカを作成するためのポイントや自分の能力を魅力的にアピールするためのコツ、ガクチカの質を高める方法などを紹介しています。
部活動をテーマにしたガクチカの例文、NG例も紹介しているため、企業から評価を得られるガクチカの作成方法が理解できるでしょう。
部活動をガクチカのテーマにしたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
【部活経験をガクチカに!】部活動は就活では最強の経験
大学で部活動をしていた方は、ぜひ部活動の経験をテーマにしてガクチカを作成してみてください。
というのも部活は「受かるガクチカ」を作成する上での最強の経験だからです。
「企業が求める人材像」などと検索してみますと、「協調性がある」「チャレンジ精神が旺盛」「チームワークが得意」「リーダーシップがある」といったワードを目にするはずです。
そのほかにも「気力・体力に自信がある」といった若手も企業で喜ばれる人材の一つです。
上記はすべて部活動の経験からアピールが可能なため、部活はガクチカの格好のテーマといえるのです。
以下で、より詳しくアピールできるポイントを紹介していきます。
チーム内での学びをアピールできる
仕事は基本的にチームプレーなので、チームの一員として一生懸命部活を頑張ったことはアピールポイントになります。
一般的に上下関係が厳しく、学年やポジションでの役割がハッキリしている部活は会社組織とも似ています。
そのような組織の中で、どのように過ごして何を学んだかは、採用側としては非常に興味のある内容になるでしょう。
部活で学べることはさまざまですが、「リーダーシップ」「マネジメント力」「忍耐力」は強調できるポイントですし、企業側も求めている素質です。
具体的に見ていきましょう。
リーダーシップをアピールできる
部活をやっているとキャプテンはもちろんのこと、後輩の指導などさまざまな面でリーダーシップを発揮する場面があるでしょう。
例えば、キャプテンとしてサッカーをしてきて、皆がやる気なくなってしまった時にも励まし引っ張ってきたということや、キャプテンとしてメンバーをまとめるために試行錯誤した結果、全国大会に導くことができた、というエピソードを話しても良いでしょう。
リーダーシップは、企業に入社後も同期を引っ張ってくれるような存在や、数年して部下を育てる際に適している人材にも役に立つと企業から評価してもらえる可能性があります。
リーダーシップを発揮した経験のある学生を企業は重宝しますから、ぜひアピールしてください。
マネジメント力をアピールできる
マネジメントというのは管理や経営という意味になりますが、部活の場面では、メンバーや後輩が感じている不安を解消したり、自分のスキルを教えたりすることを指します。
そのため、試合に勝つために皆で上手に協調して協力していくために必要な力といえます。
もし部活で優勝するために自分が中心となってまとめてきた経験があれば、ぜひそのエピソードをアピールしましょう。
また、一緒に戦う仲間が部活で力を発揮しやすいように活動した内容などもあれば、その話もしてみましょう。
どんなポジションであっても、目標のために自分がどのように頑張り、問題に対してどのように対処したのかが重要です。
企業はチームプレーを重視していることが多く、自分が身につけたスキルを周りにも教えられるような人を求めています。
自分のことだけを考えずに、全体を見ながらマネジメントできる力は社会に出てからも役立つので、その経験があることは大変好印象になります。
忍耐力をアピールできる
忍耐力は社会人にとって重要なポイントです。
困難に立ち向かえるか、転んでも立ち上がれるか、どれだけ粘れるかというのは仕事で成果を上げるためには大事な素質です。
メンタルが弱い人を採用するのは企業にとってリスクとなります。
打たれ強く、大変な局面でも諦めない人は魅了的な人材です。
大変だったことを忍耐力によって乗り越えたエピソードは必ずアピールしましょう。
特に体育会系の部活の場合はこのような経験をしてきた人が多いはずです。
過去を振り返って、辛かった体験、そしてそれを乗り越えた話を思い出してください。
そして、辛かった体験から何を学んだかを言語化してみましょう。
困難はどんな人にも訪れますが、その困難にどのように対処したのか、そこから何を学んだかで人の成長は変わります。
目標達成に対する考えが見えやすい
部活の結果やエピソードを話すことで、目標達成するために努力ができる人なのかをアピールできます。
面接官は、そのエピソードから今後仕事でどのように活躍するかを見出します。
また、話の内容の中にはその学生の根幹が入っている場合が多く、面接官はそこからどんな価値観を持っているのかも見たいと考えています。
学生は、勉強と部活が仕事のようなところもありますので、このうちの部活で全力で取り組んだというのは、それだけでも印象が良くなります。
具体的にどのように目標達成したのかというエピソードを交え、相手が想像しやすいように伝える工夫をしましょう。
【部活経験をガクチカに!】ガクチカ作成前にチェック!受かるガクチカを作るための5箇条
そもそもガクチカを作成する際には、ポイントをしっかりと抑えておく必要があります。
いきなり書き始めるのではなく、まずは下記ポイントをチェックしてみてください。
その1:企業が何を求めるのかを意識する
まず考えなくてはならないのは、会社が何を求めているのかを意識するということです。
例えば、部活の経験から「伝統を守ることの大切さを学びました」という結論を出したとします。
しかし、ベンチャー系のIT企業などであれば、伝統を守ることよりも革新的なことを求めることが一般的です。
もちろん伝統を重視しつつ革新的なことを考えることは可能ですが、方向性が異なる場合には逆効果となってしまいます。
せっかく書いたガクチカによって「頭が硬そう」なんてことを思われてしまっては元も子もありません。
こういったことの無いように、会社が求める人材像をイメージし、それに沿ったガクチカを作成することが重要です。
その2:テーマを盛り込みすぎない
部活をテーマとしてガクチカを作成する場合、ついつい色々なテーマを盛りこみたくなるものです。
例えば、「気力・体力がついた」「チームワークの重要性を感じた」「戦略を立ててから行動することの大切さを知った」など、部活動からはさまざまな経験が得られます。
しかし、これらすべてをガクチカに盛り込んではいけません。
なぜなら、話が散漫になり、何を伝えたいのかが分からなくなるためです。
テーマを一つに絞り、そのテーマのみでガクチカを作成しましょう。
その3:エピソードを盛り込みすぎない
テーマを決めたら、それを裏付けるエピソードを書くものですが、ここでも注意が必要です。
先ほどの例にならい「気力・体力」を推すことを考えてみます。
この場合のエピソードとして挙げられるのは「毎日の練習」や「全国大会への出場経験」、あるいは「怪我からの復帰」かもしれません。
どれも自分にとっては大切な話ですから、すべて盛り込みたいという気持ちは分かりますが、エピソードは一つに絞ることをおすすめします。
なぜなら、話のエピソードが増えれば増えるほど、文章は書きづらくなるからです。
色々な話題を詰め込み話が散漫になるよりも、一つのテーマと一つのエピソードで理解しやすいガクチカを作る方が圧倒的に有利です。
その4:自己分析は徹底的にしておく
自己分析は徹底的にしておくことが大切です。
例えば、全国大会で優勝など優秀な成績をおさめていたとします。
ガクチカで優秀な成績をおさめたことだけを話されても、面接官は企業にマッチする人材であるか判断できません。
ガクチカは、物事の捉え方や価値観といった人柄が分かるような内容であることが求められます。
自分はどのような人間であるか知るためには、自己分析が不可欠です。
「なぜこの部活を選んだのか」「どうして優秀な成績をおさめられたのか」というように徹底的に自己分析していきましょう。
その5:コロナ禍でもどのようなモチベーションでいたのかを盛り込む
現在就活している学生は、新型コロナウイルスの感染拡大で部活動が制限を受けたり、講義がリモートになったりと何らかの影響を受けているでしょう。
新型コロナウイルスの影響を受けたからこそ、コロナ禍でどのようなモチベーションでいたのかを盛り込むようにしましょう。
部活動が制限され思うように活動できなかったから努力したこと、コロナ禍を乗り越えるために工夫したことがあるなら、ぜひガクチカの中に組み込んでください。
予期せぬ事態に対応できる力は面接官にも魅力的に見えるでしょう。
【部活経験をガクチカに!】大した成績を残していないがガクチカで部活をアピールしても大丈夫?
部活でアピールする多くの方は、全国大会出場や地区大会優勝などの華々しいエピソードがないといけないと思ってませんか?
それもアピールの一つですが、必ずしも華々しい結果を求められているわけではありません。
企業は基本的に、学生が何をどうして頑張って何が得られたのか、その過程について知りたいと考えているのです。
例えば、部活で問題を乗り越え、頑張ることができた経験をアピールすることで、面接官は仕事で同じような状況となってもそれを乗り越えられると想像します。
また、その経験から得られたスキルを企業でどのように活かすのかという部分まで話すことができると、他の学生と差別化することができます。
というのも、「以上の経験から〇〇というスキルを身につけました。」で終わってしまう学生は本当に多いのです。
以上から、再現性を示すのに、何をどうして頑張り、何を得られたのかという部活を頑張った過程を示すことが有効なのです。
そのため、企業は部活での実績を見ていません。
極端な話、サッカーで全国大会優勝しましたという学生がいたとしてもサッカーがうまいからといって仕事ができるとは限りません。
そのため、実績が弱いからといって部活をアピールしてはいけないというわけではありません。
しっかり、何を学び、何が得られたのか、それをどう仕事で活かしていくかを考えるようにしましょう。
【部活経験をガクチカに!】部活動をガクチカとして魅力的にアピールするコツ
部活をガクチカとして魅力的にアピールするには、どのようなポイントがあるのでしょうか?
部活での経験をより魅力的にあなたらしく伝えるためのコツについて3点お話しします。
「なぜ」に焦点を当てる
まず、大事なのは「なぜ」に焦点を当てることです。
例えば、なぜその部活を選んだのか、なぜ頑張れたのかなど、さまざまな角度から掘り下げることができます。
これをすると、エピソードの説明に自分らしさが足され、聞き手にとっても魅力的な印象を持ちます。
部活に関するエピソードの中で、動機に焦点を当てて深堀りしてみてください。
具体的な挫折・努力経験
次に、部活における挫折経験や努力した経験を思い返してみましょう。
挫折経験は企業からの評価が高い話題の一つです。
挫折や困難を経て、どのように気持ちを切り替え、それを解消したのかなど、プロセスに需要があります。
これらをアピールすることで、学生の問題解決力や行動力などを図るのです。
その後の紆余曲折なども合わせて挫折経験を積極的にアピールしましょう。
企業に貢献できる意思を示す
部活をガクチカでアピールする際、企業に貢献できる意思を示して締めましょう。
企業は一緒に働く人材を探しています。
そのため、企業に貢献する意思が強い学生は重宝されます。
さらに、自らそれをアピールすることで強い積極性が印象付けられます。
【部活経験をガクチカに!】部活動で学んだことをガクチカで伝える際の最強の構成
話したいことの順番をあまり考えずに話してしまうと、自分では理解できても、面接官からするとなんの話をしているのか理解しにくくなってしまいます。
そのため、どのような順番で話すかは大変重要になります。
全体の構成としては、「結論→理由→エピソード(問題→行動→結果)→結論」となります。
結論:私が学生時代に頑張ったことは〇〇の部活動です
まず、自分が何を頑張ったかというアピールポイントを最初に話します。
最初に何を頑張ったのかを伝えることで、その後のエピソードがすんなりと相手にも伝わります。
逆に、何を頑張ったのかよく分からないまま学生時代のエピソードを聞いても、何について話すために、このエピソードを話しているのだろうか…と疑問に思われてしまいます。
そのまま話が進んでも、面接官はなんの話だったのか分からないまま終わってしまい、しっかりとアピールできずに終わってしまいます。
そのため、まずは学生時代に頑張ったことはなんなのか、結論をズバっと話すようにしましょう。
理由:なぜならば〇〇で〇〇ということがあったからです
学生時代はやるべきことが多くありますが、面接官は、その中からなぜ部活を一番頑張ったと感じるのか、という理由を知りたいと考えています。
そのため、結論の後に、部活で具体的に頑張ったのかを簡潔でも良いので伝えましょう。
エピソードに進む前に理由を話すことで、「部活についての、どんな話なのか」ということを、より的を絞って聞くことができます。
エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました
先ほど話したように、ガクチカで聞きたいのは自慢話ではなく、どのように頑張ったのか具体的なエピソードです。
面接官は、何の賞を取ったのかよりも、そのためにどのように頑張ったのかが分かるエピソードに注目しています。
エピソードが十分でないと具体性がなく、それは本当にあった話なのか?と思われてしまいます。
エピソードの構成としては、「(問題→行動→結果)」の順に話しましょう。
以下で詳しく説明していきます。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
部活では予想外の問題が発生するということは十分に考え得るでしょう。
問題に直面し、心が折れそうになりながらも、それをどう乗り越えるのか考え、目標を達成しているでしょう。
具体性を持たせるため、まず部活で直面した問題が何であったのかを伝えるようにします。
特に、その問題が社会に出た時にも生じうる場合、企業で働いた時にどのように解決していくのか、と面接官の注目を集めることができます。
自分の頑張りを上手にアピールするためにも、まずは問題について話しましょう。
行動:私は〇〇と考え〇〇を行いました
問題の話をした後は、その問題を解決するため、どのような行動をとったのかについて話しましょう。
エピソードの構成の中でも、学生の価値観を垣間見られるため、特に重要となります。
同じ問題に直面しても、学生により感じ方は異なり、皆同じ行動ができるわけではありません。
問題に対し、どのような行動をしたかというアピールが、好印象に繋がります。
結果:その結果〇〇となり〇〇に大きく貢献しました
問題が起こり、それに対してどう行動をした結果どうなったのか、というのは面接官が知りたいところです。
結果は、カッコイイ結末に終わる必要はなく、優勝を目指して行動をしても入賞できなかったという場合でも気にすることはありません。
優勝という華々しい結果ではなく、皆の心がバラバラだったのが一つになり後輩の面倒もよく見るような雰囲気の良いチームになったなども十分なアピールになるといえます、
華々しい結果ではない場合は、自分や周囲に対する変化について伝えられると良いでしょう。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
そのエピソードを通じ、企業でどのように働いていくのかをアピールする上で最後の結論も重要となります。
エピソードは立派でも、そこで終わってしまうと、「それを自社でどのように活かしてくれるの?」と面接官は思ってしまいます。
ガクチカを話す時にはエピソードを話して終わりではなく、それを活かして今後どのように貢献できるかまで話して完璧な回答となります。
【部活経験をガクチカに!】部活動をテーマにしたガクチカの例文4選
続いては具体的な例文をもとに部活をモチーフとしたガクチカを紹介していきたいと思います。
前章で紹介したポイントと見比べながらチェックしてみてください。
1:主将経験を話題としたガクチカ例
例文 私が大学時代に最も力を入れた事は野球部での主将経験です。(①結論)
主将なんていうガラではないと思っていたのですが、チーム内からの要望もあり、思い切って引き受けることにしました。 今となってはかけがえのない素敵な経験ができたと思っています。(②理由)
私がおります野球部は正直それほどの戦績をあげておりません。 創部以来ずっとです。(③エピソード:問題)
そこで主将就任に伴い、少しでも良い成績を残すことを目標と定めました。 当初は選手層の厚みを増そうと、徹底的にフィジカルトレーニングを重ねたのですが、思ったような結果には繋がりません。 色々と模索を続けた中で見えてきたのが「チームで目標を立て、その精神を共有する」ということの大切さです。 部員はそれぞれ「勝ちたい」という意識は持っていますが、そのレベルはさまざまで、勝てればラッキーという部員もいれば、全国大会を夢見ている部員もいます。 しかし、これでは同じゴールは目指せません。 そこで、チーム内でミーティングを重ねた結果、創部以来の最高成績である地方予選の3回戦出場というのが落としどころとなりました。 一般的には高い目標とはいえないのかもしれませんが、我々にとってはハードな目標です。(③エピソード:行動)
目標がはっきりしたことにより、これまで以上に練習に熱が入るようになり、個々のレベルも上がりましたし、何よりも守備の連係が良くなったことをはっきりと肌で感じました。(③エピソード:結果)
私はこの経験から、目標を共有することの大切さを学びました。 企業ではチームプレーが重要となる場面も多いですが、私はこの経験を生かし、他の社員とのコミュニケーションや情報共有を積極的に行い、貴社ではチーム力を高めることに貢献したいと考えております。(④結論)
2:怪我や復帰の経験を活かしたガクチカ例
例文 大学時代に最も力を入れたことはラグビー部での活動です。(①:結論)
私のポジションはフォワードで、いわゆるスクラムを組むこともしばしばです。 タフなポジションゆえに怪我をすることもありました。(②理由)
ちょっとした怪我は日常茶飯事なのですが、大学2年の秋にかなり大きな怪我をしてしまいました。 二度とラグビーはプレイできない可能性もあったほどの怪我です。(③エピソード:問題)
引退する事も考えたのですが、病院のベッドでもう一度スクラムを組みたいという思いがムクムクと浮かんできました。 そうなれば、やることは一つ。 とにかくリハビリに励む事です。 ラグビーの練習よりもキツいと思う瞬間もありました。(③エピソード:行動)
けれど、それを続けた結果、今では以前と変わりなくラグビーを楽しんでおります。(③エピソード:結果)
私はこの一度壁にあたっても諦めずに今できることを地道に行っていくという経験を貴社でも生かしたいと考えています。(④結論)
3:マネージャー経験をベースとしたガクチカ例
例文 私は女子バレー部のマネージャーをしていました。(①結論)
友人に頼まれて流されるように始めたことなのですが、得難い経験として心に残っています。(②理由)
マネージャーを始めるまでは「サポートする仕事なんて楽しいのかな」と思ったものです。(③エピソード:問題)
けれど、チーム選手から直接的に感謝されているうちに、サポートする楽しさに気付かされました。(③エピソード:行動) また私が試合に出るわけではありませんが、それでも勝利はうれしいものです。
リーグ優勝を果たした時には、選手と一緒に心から喜びを分かち合いました。(③エピソード:結果)
このサポートする楽しさを経験したからこそ、コンサルティングという仕事を目指しています。 クライアントの利益に繋がるよう最大限のサポートができればと考えています。(④結論)
4:レギュラーメンバーを裏方として支えた経験を活かしたガクチカ例
例文 私が学生時代に力を入れていたことは、野球部での活動です。(①結論)
小・中・高校と野球部に所属していたため、大学でも野球をしたいと思い所属していましたが、レギュラーとして大会に出ることはできませんでした。(②理由)
野球で推薦入学をしたメンバーと実力の差を見せつけられ、野球を辞めてしまいたいと思うこともありました。(③エピソード:問題)
しかし、野球が好きなためチームの力になれないかと感じ、練習しやすい環境づくりに注力しました。
具体的には、練習中に積極的に声出しやボール拾い、用具の片づけなどを積極的に行いました。
練習しやすい環境づくりに注力する中で、プレイすることも楽しいがサポートすることも一つの楽しさであることに気付かされました。(③エピソード:行動)
サポートを続けた結果、チームは予選を勝ち抜き、全国大会に出場することができました。(③エピソード:結果)
この経験で培ったサポート力を生かして、貴社でも活躍できたらと考えています。(④結論)
【部活経験をガクチカに!】ガクチカを作成する時のNG例4選
ガクチカを書く際に、気をつけておくべきポイントについて解説していきます。
大切なポイントですので、ガクチカを作成する前にしっかりとチェックしておきましょう。
また、ガクチカ作成後にも以下の視点で見直しすることをおすすめします。
1:話が専門的・マニアックすぎて伝わらない
部活の話をする場合、ついつい専門用語やマニアックな話を入れてしまいがちです。
仲間内であれば問題ないのですが、ガクチカに用いてしまうと大問題です。
なぜならば「説明が下手」と思われるからです。
社会人にとって、相手に何かを説明する際、分かりやすい表現を使うということは基本中の基本です。
上司への説明、クライアントへの説明、協力会社への説明などなど、説明抜きに社会人生活は成り立ちません。
ここで説明が下手という印象を持たれてしまえば、場合によっては予選落ちや、一次面接にもたどり着けないかもしれません。
ガクチカ作成の際には「誰が読んでもそれなりに理解できる内容なのか」もう一度しっかりと見直しておきましょう。
2:まとまりが無く何を伝えたいのか不明瞭
ガクチカをいきなり書き始めてしまった方にありがちなのが「まとまりが無く、何を伝えたいのか不明瞭」というものです。
最初の方では「部活で気力が鍛えられた」といった内容だったにも関わらず、後半では「チームワークが重要です」などと主張してしまうパターンです。
これでは話に一貫性がなく、いったい何をいいたいのか分からないですよね。
この場合にもやはり「説明が下手」という印象に繋がります。
説明が下手と思われることは就職活動では致命的です。
3:具体例が無く信ぴょう性に欠ける
ガクチカを作成する際に具体例は欠かせません。
例えば「部活を頑張り体力がつきました」とだけいわれたらどう思うでしょう?
どれくらいの体力自慢なのかも分かりませんし、そもそも本当に部活を頑張ったのかすら疑問です。
部活を頑張ったのであれば、どんな練習を続け、どんな結果が出たのかなど、具体的な話題についてもしっかりと記載しておきましょう。
4:打ち込んだことの説明だけになっている
ガクチカは、企業が自社にマッチする人材か判断するための材料になるものです。
打ち込んだことをただ説明するだけのガクチカになってしまうと、価値観や物事の捉え方など人柄が伝わりません。
ガクチカとはどのようなものか、企業がどのような意図を持って質問しているのか考えながら作成することが大切です。
「どのような目的で部活動を始めたのか」「部活動でどのような経験をしたのか」「経験した問題」「問題から学んだこと」などを入れて、人柄をアピールしましょう。
【部活経験をガクチカに!】完成したガクチカの質をさらに高めるには
ガクチカは完成したら終わりではありません。
ESや履歴書に書くガクチカであれば必ず添削をしてもらってください。
また、面接で話す内容にしても必ず誰かに模擬面接をしてもらいましょう。
第三者のアドバイスを入れることでより完成度の高いガクチカになります。
自分で完成させただけではどうしても客観性に欠けてしまいます。
ここでは誰かに添削を頼もうと思った時にオススメする相手を紹介します。
友達や先輩に添削してもらう
一緒に就活をしている友達に添削してもらったり、すでに社会人として働いている先輩に添削してもらったという方はいるでしょう。
知っている仲だからこそお願いしやすいため初めての添削にはオススメですが、一つだけ注意点があります。
それは、一番大切な「客観性に欠ける」というものです。
友達や先輩は多くの場合あなたの経験をすでに知っているでしょう。
しかし、そのガクチカを実際に評価する企業はあなたのことを何も知りません。
初めてそのエピソードを聞いた時の第一印象が友達や先輩からはアドバイスしてもらえないのです。
しかし、構成や話の順序などはチェックしてもらうことができるため気軽に頼んでみるメリットはあるでしょう。
就活のプロに添削してもらう
就活のプロと聞くと怪しいですが、大学にはキャリアセンターと呼ばれる学生の就職活動を支援する場所があります。
そのキャリアセンターに頼めば企業の人事とやりとりをしているような先生が自分のES添削や面接対策をしてくれます。
他にも就活エージェントと呼ばれる企業の採用コンサルタントも存在します。
就活市場でも、企業の採用活動を構築しているような採用コンサルタントが多く在籍しており、あなたの好きなタイミングでES添削や面接対策、さらにはあなたに合っている企業の紹介などを行っています。
就職活動を効率的に進めたい方はこれらを活用することをおすすめします。
【部活経験をガクチカに!】部活動経験のガクチカが評価されやすい企業や業界3選
部活動経験から培った能力や人柄がどのような評価を受けるかは、企業や業界によって異なるでしょう。
ここからは、部活動経験のガクチカが評価されやすい企業や業界を3つ紹介していきます。
1:不動産
不動産業は、部活動経験のガクチカが評価されやすいでしょう。
不動産業の中でも販売・仲介の仕事であれば「紹介→交渉→契約」、デベロッパーの仕事であれば「企画・計画→実行→完成」と仕事のゴールが明確であるため、目標を立てそれに向けて努力することが求められます。
また、不動産業ではノルマを課されることもあるため、ノルマ達成に向けて努力する忍耐力も必要です。
不動産業界を志望している方は、自分で目標を設定し達成するために努力した経験や、諦めずに最後までやり抜いたことなどをガクチカに組み込んでください。
2:商社
商社も部活動経験のガクチカが評価されやすい企業や業界でしょう。
さまざまな商品を国内外のメーカーから仕入れ販売する商社では、計画全体を把握し管理・実行するマネジメント力やリーダーシップといったスキルが求められます。
「キャプテンとしてチームを導いた」「マネージャーとしてメンバーに合う練習メニューを考えた」といったマネジメント力やリーダーシップを発揮したエピソードを加えると、評価が得られるでしょう。
3:メーカー
メーカーも部活動経験のガクチカが評価されやすい企業や業界といえます。
メーカーには、研究・商品開発・製造・品質管理・営業・資材調達などさまざまな職種がありますが、どの部門もチームや他部署の人と話し合いながら仕事を進めなくてはなりません。
そのため、部活動で培ったコミュニケーション能力や協調性といったものが評価される可能性が高いです。
メーカーを希望する人は、「チームで協力して何かを成し遂げた経験」や「円滑なチーム運営のためにコミュニケーション能力を発揮した経験」などを組み込むといいでしょう。
部活動をモチーフに受かるガクチカを作成しよう
部活をモチーフにしたガクチカの書き方について解説してきましたが、気になる情報は見つかりましたか?大学での部活経験は「気力・体力」「チームワーク」「協調性」「チャレンジ精神」などさまざまなことをアピールできる格好のテーマです。
今回紹介した作成のポイントを抑えておけば面接官の心に残るガクチカが作成できるはずです。
そしてそれは内定をグッと引き寄せてくれます。
ぜひ、あなたの魅力が十分に伝わるガクチカを作成してください!