【繊維商社】知っておきたい!繊維商社の仕事内容ややりがいを解説!

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要約

対談中の写真 繊維業者は、天然繊維や化学繊維を取り扱う専門の商社です。

ともに衣料品の素材として使われるものですが、化学繊維の中には、自動車や飛行機の素材として使われるものや、人工血管など医療分野に応用されているものもあります。

商社の主な業務は、研究開発や商品開発、営業です。

研究開発には理系の知識が必要となるため、理系の学生が活躍できる業界でもあります。

衣料品は消費者に身近な商品であるため、やりがいを感じられる仕事としても魅力的です。

はじめに

ファッション・アパレル業界に興味をもっている学生の中には、繊維商社への就職を希望している人も多いのではないかと思いますが、業務内容まで詳しく理解している学生はそれほど多くないでしょう。

繊維商社への就職を目指すなら業界研究や企業研究をしっかりとおこない、具体的な仕事内容や企業ごとのビジネスモデルや社風の違いなどをしっかりと理解するところからはじめるべきです。

ここでは、代表的な繊維商社の仕事内容や社風などについて詳しく紹介しているので、ぜひ就職活動の参考にしてください。

【繊維商社】専門商社って?

学生の中には「そもそも商社ってどんなことしてるの?」という人もいるかもしれません。

商社とは、モノやサービスを販売したい企業と購入したい企業の橋渡しをおこなう企業のことで、売り手と買い手の仲介をすることで手数料を得るのが主なビジネスモデルです。

一般的に商社と呼ばれる企業は「専門商社」「総合商社」に分類することができます。

専門商社
専門商社は、ある特定の商品のみを取り扱う商社のことで、繊維関連の商品のみを扱う商社が「繊維商社」です。

総合商社
総合商社は、「ラーメンからロケットまで」という言葉でたとえられるように、さまざまな商品を幅広く取り扱うのが特徴です。

総合商社の取り扱う商品の中には繊維も含まれますから、繊維商社にとっては、総合商社もライバル企業となるわけです。

【繊維商社】繊維商社って?

繊維商社が取り扱う繊維商品の種類には、「天然繊維」「化学繊維」の2つがあります。

天然繊維
天然繊維とは、主にアパレル関係の商品に使用するために動物や植物から採取される天然の繊維であり、木綿(コットン)や麻(リネン)、絹(シルク)、羊毛(ウール)などが代表的です。

化学繊維
化学繊維は、石油などを原料に化学的な処理を施した繊維のことです。

化学繊維は、ポリエステルやナイロン、アクリルなどは天然繊維の代用品として洋服などにもよく使われているため、名前を聞いたことのあるという人も多いでしょう。

最近では軽くて強い炭素繊維が自動車や飛行機のボディに用いられたり、人工血管の素材としてポリエステルが用いられたりするなど、アパレル業界以外にも繊維の需要が高まってきています。

【繊維商社】繊維商社の特徴とは

繊維商社を目指す学生にとって大切なことは、「なぜ繊維商社でければならないのか」という志望動機を明確にすることです。

商社には繊維商社以外にもさまざまな専門商社がありますし、学生から人気の高い総合商社もあります。

その中から繊維商社を選んだ理由を、説得力のある言葉で伝えることができなければ、内定を勝ち取ることは難しいといわざるを得ません。

業界研究や企業研究を十分におこなって、繊維商社ならではの特徴というものをしっかりと理解してから就職活動をおこなうようにしましょう。

ファッション業界に関われる

繊維商社の特徴の1つは、アパレル業界との関連性の深さです。

アパレルショップでは、数え切れないほどの種類の洋服が販売されていますが、それらの洋服の中には繊維商社の社員が海外を飛び回って見つけてきた商品が数多く含まれています。

また、大手の繊維商社であれば、自社で商品を企画して素材の開発からデザイン、生産、販売までを一手に取り仕切るところもあり、洋服作りのすべての工程に携わることも可能です。

「洋服が好き」「ファッションが好き」という学生にとって、非常に魅力的な業界だといえるでしょう。

とはいっても、繊維商社=ファッションというわけではありません。

先ほども説明したように、高付加価値の化学繊維は自動車や医療などファッション以外の分野での需要も高く、アパレル業界に興味がない学生にとっても魅力的な就職先といえます。

携わった商品が消費者の元に届く

繊維商社のもう1つの特徴は、消費者の反応を身近に感じることができるという点です。

商社の仕事は、基本的にBtoBの取引のため、携わった商品やサービスを利用する消費者の反応を直接感じることのできるチャンスはあまり多くありません。

しかし、繊維商社の場合は少し違います。

主な商品である洋服は消費者の生活にとても身近なものであり、反応をダイレクトに感じることのできる商品だからです。

自分が企画段階から携わった洋服がたくさん売れて、街中でその洋服を着ている家族連れやカップルの姿を見ることがあれば、これほど嬉しいことはないでしょう。

そういった意味では、非常にやりがいの大きな仕事であるということができます。

【繊維商社】繊維商社の仕事内容は?

一口に繊維商社で働く社員といっても、その仕事内容はさまざまです。

面接で「どんな仕事をしたいのか?」と質問された時に、将来のキャリアプランや大学で学んできたことなどを絡めて希望職種への志望動機を上手に説明することができれば内定に近づくことができるます。

そのため、繊維商社の企業研究を進めるにあたっては、必ず仕事内容についても理解を深めるようにしましょう。

ここでは、繊維商社の代表的な仕事内容である「営業」「商品開発」「研究開発」について詳しく紹介します。

営業

営業とは メーカーから仕入れた商品や自社で開発した素材・製品などをクライアントに提案して契約を結び、売上に貢献するのが営業の主たる仕事です。

基本的な業務内容に関しては、他の専門商社や総合商社と変わりありませんが、商品のよさをクライアントに十分に知ってもらうためには、繊維に関する最低限の知識は必要になってきます。

繊維業界の中でもアパレル関連の市場は国内では成熟しているため、多くの繊維商社では海外展開を強化することで、収益を伸ばそうという傾向が強まっています。

このような状況から海外の企業との取引が急激に増えてきており、キャリアアップを考慮すると、語学力が大きな武器になることも考えられます。

商品開発

商社といえば、商品を販売したい企業と購入したい企業の仲介をおこなうことで収益を出す「トレーディング業務」が従来のビジネスモデルの柱でした。

しかし、インターネットの普及などによって企業間で直接取引をおこなうことが増えたため、近年は自社で商品開発をおこなって商品を販売するビジネスモデルが主流になりつつあります。

中にはこれまでの業務の中で培ってきた繊維に関する豊富な知識や人的資源などを武器に自社ブランドを立ち上げて、商品の企画・開発・生地の買い付け・マーケティング・営業までを一貫しておこなうことでバリューチェーンを構築し、収益率を高めようと努力している企業も多く散見されるようになってきました。

このようなビジネスモデルの変化から、ファッションデザイナーやパタンナーとして商品開発にあたる社員も増えてきています。

研究開発

商社マンは、どちらかといえば文系学生の就職先というイメージがありますが、実際には理系の大学からの就職も目立ちます。

その理由の1つが、新素材の研究開発業務です。

たとえば「夏に涼しく冬に暖かい洋服がほしい」といった消費者のニーズに応えるためには、これまでにない新しい素材の開発が不可欠となりますが、そのためには理系分野の知識が必要となるため、繊維商社には理系学生のニーズも一定するあるのです。

とくに近年は、中国などから価格の安い天然繊維が大量に輸入されるようになってきているので、会社の存続のためにも、付加価値の高い繊維素材の開発は非常に重要な業務となってきています。

今後、繊維商社における理系学生のニーズは、より大きくなっていくでしょう。

【繊維商社】繊維商社のトップ企業を解説

繊維商社と一口にいっても、それぞれの会社によって事業規模も異なりますし、強みや社風なども異なります。

また、将来の事業展開なども気になるところでしょう。

ここでは、学生にも人気のある代表的な繊維商社を紹介します。

それぞれの企業の特徴を十分に理解しないまま就職活動をスタートさせてしまうと、内定を勝ち取ることが難しくなってしまうので、自分に合った就職先を見つけるためにも、繊維商社についての理解を深めるようにしましょう。

東レ

株式会社東レの100%子会社として1986年に設立され、東レグループ内の商事活動を担っているのが「東レインターナショナル」です。

事業規模はおよそ6,000億円と、繊維商社としては業界トップであり、2位のワールドの、2倍の事業規模を誇ります。

扱う商品が非常に幅広いのが特徴で、ファッション・アパレル関連の衣料素材はもちろんのこと、プラスチックをはじめとする樹脂、炭素繊維用原料や特殊ポリマーなどのケミカル、食品用や工業用のフィルムなど、高い技術力に裏打ちされた事業創出荷定評があります。

蛇口に取り付ける家庭用浄水器として人気の高い「トレビーノ」も、東レインターナショナルの商品です。

自社で製造している衣料品のほとんどが東南アジアで製造されていることや、海外に多くの拠点をもつことから、海外で活躍したい学生にも人気があります。

ワールド

ワールドは、兵庫県中央区に本社を置く繊維商社です。

およそ3,000億円の事業規模は、業界では東レに次いで第2位です。

ただし、事業内容は東レと大きく異なり、アパレル事業に特化したビジネスモデルとなっています。

グループ内に「タケオキクチ」「インデックス」「アンタイトル」「ハッシュアッシュ」など100を超えるブランドをもち、アパレルだけで見れば、業界トップの売上高を誇ります。

近年はデジタル事業にも積極的で、通販サイトのプラットフォームサービスやファンション関連企業へのコンサルティング業務などもおこなっていますが、一方でコロナウイルスの影響によりアパレル事業の業績悪化が取り沙汰されており、2022年までに450店舗が閉鎖される予定となっています。

まとめ

ここまで繊維商社について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

多くの学生にとってはあまり馴染みのない業界かもしれませんが、会社によっては企画の立案から商品の開発、マーケティングまで服作りに一貫して携わることができるので、洋服やファッションが好きな学生なら、魅力的に感じる人も多いのではないかと思います。

また、新しい素材の研究という意味では、繊維商社は文系学生だけでなく、理系学生にとっても魅力的な就職先といえるでしょう。

学生時代に学んだ知識やスキルを最大限に活かすことで、社会に貢献することもできます。

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