業界分析

2019/11/05

【業界研究】テレビ局で働きたい! 業界の動向とキー局の特徴とは

2019/11/05

「テレビ業界で働いてみたいけれどよくわからない」という方もいることでしょう。テレビ業界の仕事は一般企業とは異なる部分が多くあります。今回はテレビ局の基本から業界の動向、各キー局の特徴などテレビ業界についてご紹介します。

 

知っておきたい! テレビ局の基本

 

テレビ局には公共放送(NHK)と民間放送(民放)の、二つの大きなカテゴリがあります。

民放の中で全国放送を行うテレビ局は「キー局」と呼ばれ、地域限定の放送を行う地方局は「ローカル局」と呼ばれています。また、お金を払って専門チャンネルを視聴させるケーブルテレビ局、有料放送チャンネルなどもあります。最近では無料のインターネットTVが開局し、話題となりました。

主なキー局にはフジテレビジョン、日本テレビ放送網、TBSテレビ、テレビ朝日があり、いずれも本社は東京都内です。東京以外に大阪もテレビ制作の盛んな地域で、大阪のテレビ局は「準キー局」と呼ばれています。

キー局も準キー局も独自に制作した番組を、他のテレビ局や海外のテレビ局に売ることがあります。

 

 

テレビ業界の収益ってどこから得ているの?

 

テレビは一部を除いて基本的に無料で見ることができるサービスです。全国放送を行っているキー局では、特に高額な製作費をかけて番組制作を行っています。それでは、テレビ局はどのように収益をあげているのでしょうか。

 

【民放テレビ局の収益】

民放テレビの収益は、スポンサー企業がCMを流すためにテレビ枠を購入する「広告収入」がほとんどを占めています。テレビ枠の値段は、時間帯や番組の人気度(視聴率)によって金額が変動します。

 

テレビ業界全体の1年間の広告費は、6億円以上といわれています。しかし、その全額がテレビ局に入るわけではなく、およそ2割程度を広告代理店に支払い、さらに差し引かれた金額から実際にかかった制作費や人件費(タレントの出演料も含む)などが差し引かれるのです。他にも公的電波の使用には総務省の認可が必要で、テレビ局は「電波料」を都道府県ごとに支払っています。

 

近年では動画配信サービスやインターネットTVなどの視聴が増えていますが、それでもテレビ1%の視聴率の影響は大きく、スポンサー企業にとってテレビ広告は欠かせないものとなっています。ちなみに「視聴率1%は100万人」などといわれていますが、視聴率はサンプルを取る推測統計のため、同じ1%でも地域によって差があります。それでもインターネット広告で10万viewを達成するよりは、テレビで視聴率1%を取る方が多くの人に情報が届くのです。

 

その他に制作した番組が他局や海外で使用された場合、二次使用料が入ります。またキー局などでは、イベントやグッズの販売など他事業からの収益もあります。さらに不動産、スポーツジム、ネットショッピングの運営など、テレビ局によって様々な事業を展開しています。

 

有料チャンネルでは、月額制や回数制などの仕組みで視聴料を徴収して収益をあげています。有料チャンネルでもスポンサー企業が入り、広告費を得ているケースがほとんどです。

 

【公共放送局(NHK)の受信料】

NHK(日本放送協会)は国営放送であり、国民の受信料で収益を得てきました。このためスポンサーからの広告収入はなく、NHKの番組中にCMは流れません。国民はテレビを設置する場合、必ずNHK受信料を支払うよう放送法で義務づけられています。

 

 

テレビ業界の動向とキー局別の特徴

 

テレビ業界はあと数年で開局70年を迎えます。開局からテレビの人気はうなぎのぼりでした。しかし近年ではインターネットが一般化され、さらにスマートフォンなどのモバイル機器の発展により、ネット放送を見る人が急増しました。特に若い世代では「テレビ離れ」が進んでいるとされており、テレビ業界の主な収入源である広告もネットを活用する企業が増えています。

 

2017~2018年におけるテレビ業界全体の売上高は、およそ2兆5,082億円でした。
局別の売上上位は以下の5社です。

 

1位 6,465億円 フジテレビ(CX)

2位 4,236億円 日本テレビ

3位 3,619億円   TBS

4位 3,025億円 テレビ朝日

5位 1,471億円   テレビ東京

 

出典:業界動向RESEARCH.COM(https://gyokai-search.com/3-tv.htm)

 

フジテレビはテレビ収益以外にもイベント事業や都市開発などで増益率を伸ばしてきました。日本テレビはHuluなどグローバル展開できるインターネットTVをいち早く取り入れ、映画制作にも力を入れています。

 

またキー局に続いて『スカパー』や『WOWOW』など有料TVがランキング上位に入り込んでいます。さらに安定した売上を出している地方局なども上位の常連です。

 

そんな中、注目すべきは15位にランキングしているサイバーエージェントです。サイバーエージェントが運営する『AbemaTV』はテレビ朝日の出資を受け、視聴再生回数を伸ばしており、人気アーティストのライブイベントを開催してライブ配信も行っています。無料インターネットTV(一部有料)が今度テレビ業界にどのような変化をもたらすのか、今後の動向に注目です。

 

地上波民放キー局その1:フジテレビジョン

 

社名:株式会社フジテレビジョン

放送開始:1959年(昭和34)3月1日

事業内容:メディア・コンテンツ事業

従業員数:1,318名

フジテレビ(CX)は、2008年に持ち株会社となった『フジ・メディア・ホールディングス』のメディア・コンテンツ部門の主要メディアとして事業を展開しています。

フジ・メディア・ホールディングスは都市開発・観光事業を展開しており、主要事業であるメディア・コンテンツ事業をしのぐ勢いで成長し、収益は50%を占めるまでになりました。

一方、収益が伸び悩んでいたフジテレビですが、2017年に新体制による改革を行ったことで「6年ぶりに増益した」と公表しています。

 

フジテレビは国内初のアニメ番組を放送したり、『オレたちひょうきん族』や『笑っていいとも!』など革新的な番組を生み出したりしてきました。また「月9」といえばフジテレビと誰もがわかるドラマの金字塔を打ちたて、トレンディードラマから多くの流行を生み出しました。近年、ドラマの視聴率は低迷していますが、これはテレビ業界全体にいえることでしょう。一方、 高視聴率のバラエティ番組を多く持つほか、本社屋のあるお台場を中心としたイベントなどは盛況を呼んでいます。

 

地上波民放キー局その2:日本テレビ

 

社名:日本テレビ放送網株式会社

放送開始:1953年(昭和28)8月28日

事業内容:放送法による基幹放送事業及び一般放送事業、メディア事業、その他放送に関連する事業

従業員数:1,290名(2019年4月1日現在)

日本テレビは、グループ企業にアニメーション制作関連会社を多数持ち、国際的に人気のある映画制作会社スタジオジブリとの関係も深い企業です。

 

また日本テレビは、初の後楽園プロ野球中継や初のプロレス中継を行うなど、中継とスポーツ番組に強いテレビ局です。さらに1963年から放送開始の 『キユーピー3分クッキング』や1970年放送開始の『遠くへ行きたい』など超長寿番組を持っています。

 

近年では、アメリカに拠点を置くグローバル動画配信サービス『Hulu』の日本事業を買収し、WEB映画制作に力を入れ始めました。また 日本テレビは映画の宣伝力が高く、『GANTZ』や『20世紀少年』『ALWAYS 3丁目の夕日』などヒット映画を数多く輩出しています。

 

地上波民放キー局その3:TBSテレビ

 

社名:株式会社 TBSテレビ

放送開始:1955年(昭和30)

事業内容:放送法による放送事業ほか

従業員数:1,174名(2019年3月31日現在)

TBSは、株式会社東京放送ホールディングスの中核を担う企業です。開局当初からテレビとラジオの二本柱で事業を展開。2009年には分社化し、TBSテレビとTBSラジオを中心とした放送関連の事業と、赤坂サカスや赤坂BLITZなどの運営を含む映像・文化事業、さらに不動産事業を有する株式会社東京放送ホールディングスに社名変更しました。

 

TBSは『ふぞろいの林檎たち』や『3年B組金八先生』など、不動の伝説ドラマを持ち、現在も日曜劇場などドラマ制作に力を入れているテレビ局です。1983年に放送された『積み木くずし』はドラマ歴代最高視聴率 45.3%を叩きだしたほか、歴代ドラマ視聴率2~4位までをTBSが占めています。『水戸黄門』は時代劇の中でも長寿人気ドラマとして、何度もリメイクされてきました。

ドラマ以外には毎週土曜日放送中の『王様のブランチ』は情報発信力が高い番組として、多くの企業からも注目されています。

 

 

地上波民放キー局の特徴4:テレビ朝日

 

社名:株式会社テレビ朝日

放送開始:1959年(昭和34)

事業内容:放送法による基幹放送事業および一般放送事業

従業員数:1,257名(2018年3月現在)

 

テレビ朝日は、1957年に『株式会社日本教育テレビ』として創立しました。現在の『テレビ朝日(全国朝日放送株式会社の略称)』に社名変更したのは1977年です。

 

テレビ朝日は1976年に放送開始した『徹子の部屋』や世界中にファンを持つアニメ『ドラえもん』などの長寿人気番組を数多く抱えます。また数多くの毎週放送の音楽番組がなくなっていった中、『ミュージックステーション』は現在も続く長寿番組です。1985年に放送を開始した『ニュースステーション』は、NHK以外のニュース番組としては高視聴率を継続しています。テレビ朝日はバラエティ番組に強く、2時間ドラマも高い人気を誇っていますが、近年では『科捜研の女』や『ドクターX』など連続ドラマでも高視聴率をたたき出しました。

またテレビ朝日はAbemaTVに出資しており、2時間ドラマなどで定着してきた高年齢層ファンに加え、インターネット世代の若年層にも強い発信力を獲得しています。

 

テレビ業界に就職するためには業界研究が必須!

 

身近な存在でありながら知っているようで知らないテレビ業界。単に”テレビに関わりたい”という気持ちだけでは、就活は難しいでしょう。

テレビ業界への就職を希望している人は、業界の動向やそれぞれの局の違いを知り、自分に合う職種を見つけ出すことが大切です。またテレビの歴史や海外のテレビの動向や人気番組などの知識もつけるよいでしょう。

テレビ局での具体的な働き方や職種について知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

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