ガクチカを面接で答える際には、おおむね一分を目安に文章を組み立てるのがセオリーです。
ただし、面接の形式やシチュエーションによっては時間配分を調整しなければならないケースもあります。
いずれにせよ重要なのは、いかにして限られた時間内にうまく伝えられるかです。
PREP法を活用すれば相手に響く文章を組み立てることができますので、ぜひマスターしておきましょう。
はじめに
就活の面接はとても緊張する瞬間ですが、どんなときも冷静にコントロールしなければならないのは時間です。
話す内容や言葉遣いももちろん大切ですが、いかに話術が素晴らしくても、時間が長すぎたり短すぎたりすればマイナス要因になってしまいます。
ここでは、多くの企業が面接で聞くことが多くなったガクチカを答える際、どれくらいが最適な時間なのかについて解説します。
面接でのガクチカを答える最適な時間は?
実は、ガクチカに限らず面接での質問へ答える際、どれくらいの時間が妥当かはアドバイスする人によってかなりバラつきがあります。
短ければ短いほうがよいという意見もあれば、短いと意欲が伝わらないとする意見もあります。
あまりにさまざまなアドバイスがあるため混乱しがちですが、 究極を言うと、最適な回答時間は面接の要素によって都度変化するというのが正解です。
ただそれではあまりに不安ですので、ここではおおむねクリアできる目安の時間を紹介します。
約一分が目安
ガクチカの質問への答えは、約一分を目安にしましょう。
たった一分?と思うかもしれませんが、人前で話すことに慣れていない人が「何か一分話してほしい」と言われたときに、一分ももたない人のほうが圧倒的に多いです。
これはガクチカに限った時間ではなく、就活面接で答える際の回答時間の目安だと考えてよいでしょう。
一分あればほとんどの質問には十分説明して答えることができますし、逆にその時間内にちゃんと説明ができないようでは、かなりマイナス要因と言えます。
相手が何を聞きたいと思っているか、どんな回答を求めているかを理解し、適切な答え方ができればベストです。
細分化して聞かれたときはできるだけ簡潔に
おおむね一分答えたあとに、面接官から細分化した内容を再質問される場合があります。
この場合の回答時間は、なるべく短いほうがベターです。
一分の回答のあと、また一分以上かけて回答するのはナンセンスですので、覚えておきましょう。
補足の質問であり補足の回答になりますので、15秒程度で答えるのが目安です。
深堀りされる場合には、答えても答えても再質問が繰り返される場合があります。
それでも各質問に対する答えは長々とせず、一問一答のようにリズミカルに会話するのがセオリーです。
ただ、あまりに何度も同じような質問を受ける場合は、自分の回答が的を射ていない可能性が高いです。
落ち着いて、相手が何を聞きたがっているかをよく考えて答えるよう意識しましょう。
「集団」か「個人」かでも変わる
最適な回答時間は面接の内容によって都度変わるのですが、最たる例は集団面接か個人面接かです。
誰もが想像のつくことですが、「集団」なら短く簡潔に、「個人」なら多少深く話す意識をもったほうがよいでしょう。
集団の場合は限られた時間の中で自分ばかり尺をとっては、他の人たちに迷惑です。
だからといって「はい」か「いいえ」だけで済ませてよいわけはありませんので、より要点を絞った受け答えをしなければなりません。
もちろん、個人だからといって長々話してよいわけではありません。
ただし、たとえば二次・三次と面接が進んでいく中で個人面接にたどり着いたのであれば、 それまでの面接よりも多少丁寧に回答する意識はもったほうがよいでしょう。
つまりはケース・バイ・ケース、都度最適な時間は変わります。
短い中でうまく伝えるコツは?
いずれにせよ、就活面接で回答時間が長々と用意されていることはまずありません。
限られた時間の中でどのように答えれば、自分が伝えたいことがうまく伝わるのでしょうか。
これは面接に限らず、実際に社会に出たあとも同じようなスキルを要求される場面が多くあります。
たとえば顧客への説明、取引先との商談、上司へのプレゼンなど、短い時間の中で的確な情報伝達をしなければならないシチュエーションが存在します。
そんなときにマスターしておきたいフレームワークがありますので、これを機にぜひ覚えておいてください。
PREP法で書こう
就活生の皆さんはすでにPREP法の知識をもっているかもしれませんが、ガクチカの回答でもこのPREP法が役に立ちます。
ここで改めておさらいしておきましょう。
PREP法とは、結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)という順番で文章を組み立てるフレームワークです。
この構成は説得力をもち、短時間で相手に内容が伝わるメリットがあり、ビジネス文書においてはまさに鉄板のフレームワークとなっています。
特に重要なのは最初に結論を述べることで、これは文章を書く時にも話す時にも徹底すべきことです。
慣れるとこれほど楽な構成はありませんので、就活においてもどんどん活用してください。
PREP法での例文
私が学生時代に力を入れたことは、バスケットボール部での活動です。
高校までは水泳を続けてきましたが、新しいことに挑戦したいという思いがあり、あえてバスケットボール部を選びました。
経験者ばかりの中、少しでもチームの役に立ちたいと早朝練習を実施し、雑用をこなしながら自主トレーニングを続けましたが、結局大会には出場することができず悔しい思いをしました。
それでも自分が少しずつ成長できることに喜びを見出し、ついに3年生のときにスタメン入りを果たすことができました。
全国大会出場は結局果たせませんでしたが、自分と同じような初心者へも門を開き、後輩の育成や部の発展に貢献できたことは誇りです。
バスケットボール部での活動は、個人の成績を伸ばすだけでなく、組織運営やチームワークの構築といった社会的な学びを与えてくれた大切な経験です。
すべての行動の「なぜ」に応えられるようにしておこう
実はガクチカは、面接でも深掘りされやすい質問事項です。
ただ、面接官がさらに聞きたい、さらに質問したいと感じたということは、興味を引くことができたわけですから大きなプラスと捉えましょう。
その代わり、自分が述べたすべて行動に対する「なぜ」という質問には、確実に答えを用意しておく必要があります。
例文で言えば、「なぜ水泳を続けなかったのですか?」という質問が飛んで来ることは容易に推測できます。
これに対して答えるなら、「水泳は個人競技であり、常に自分との闘いです。
これから社会に出て行くにあたり、仲間とともに目標を目指すチームプレーを学びたいと考えました。
」 などの答えであれば、面接官も納得できるでしょう。
面接官の「なぜ」はどこから飛んで来るか分かりません。
何を突っ込まれても焦ることなく、明確に応えられるようにしておくことが重要です。
まとめ
面接でガクチカを答える際には、時間配分はもちろん、限られた中で伝えたいことを的確に伝えるテクニックが必要です。
おおむね一分が目安ですが、面接の要素やシチュエーションによって都度最適な答えは変わることを覚えておきましょう。
特に集団面接か個人面接かでニュアンスは変わってきます。
伝える際にはPREP法をうまく活用し、相手の興味を引くアピールを成功させてください。