【流体力学専攻者へ】流体力学の専門的知識を活かせる業界3選!

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【流体力学専攻者へ】はじめに

機械工学における4つの力学の中でも、流体力学は自由に変形する流体の運動を解析する学問であり、歴史的には水路・管路・水力機械をはじめ、産業革命期における蒸気機関の開発にも寄与してきました。

蒸気機関の開発により大規模工場の運営が可能となり、機械工業の発展に寄与してきた学問です。

応用範囲も幅広いので、さまざまな産業で知識や技術を活かすことができます。

それゆえにどの業界に進むべきか迷われている方も多いかもしれません。

流体力学専攻の方におすすめの業界を見ていきましょう。

【流体力学専攻者へ】流体力学専攻の方におすすめの業界

流体力学専攻者におすすめの業界としては、 大きく分けると自動車業界、そして大型機械メーカーが挙げられます。

もっとも、自動車業界の中でも、どのような側面で技術を活かしていきたいかを考え、企業や職種を選ぶことがポイントとなります。

また、大型機械は種類も多様です。

流体力学はあらゆる機械の開発や製造に役立つからこそ、大学や大学院で研究してきた分野や得意とする分野をより活かせるようなメーカーと出会いたいものです。

自動車業界

自動車業界は機械工学を専攻してきた学生さんに人気の業界の一つです。

中でも流体力学はエンジンなどの動力機関をはじめ、車体にかかる空気抵抗など幅広い分野で貢献できます。

なぜおすすめなのか、詳しく見ていきましょう。

なぜおすすめなのか

流体力学は自由に変形する流体の運動を解析する学問で、流体力学の知識があれば、レーシングカーの車高が低い理由も簡単に説明がつきます。

歴史的に見ても、水力機械や蒸気機関など社会的なインフラ整備にも欠かせない動力源を生み出すのに寄与してきました。

自動車の核となるエンジンの開発や設計、車体のデザインなど、流体力学が活かせる場が多様にある業界の一つです。

走行中の車体周りの空気抵抗においての計算には、流体力学が欠かせません。

車体周りの空気の流れと抵抗を分析することで、空気抵抗を減らして燃費を向上させることができます。

エコな車が求められ、世界的にガソリン車が否定され、EV車や水素カー、ソーラーカーなどの開発が求められる中、新たな動力機関の開発に貢献できるかもしれません。

技術職として重宝される

専門的な知識と技術を活かして、設計者や製造現場など幅広く活躍することができます。

日本が車社会になってまだ60年ほどですが、見た目や機能に変化がないように思える自動車も時代の求めや社会のニーズに応じ、時に先を見据えて進化を遂げ続けてきました。

より速く、よりパワフルに走ることを目指した時代、より快適により静かにより燃費性能の良さが求められる時代、そして、よりエコで安全であることが求められる時代になっています。

ガソリンエンジンからハイブリッドエンジン、そして、EVや水素、ソーラー発電による車が求められる時代に入ってきました。

歴史的に数々の動力を生み出す原動力となってきた流体力学の専門性を有する方は、技術者として重宝されます。

有名な企業

日本には世界的にも有名な自動車メーカーが多数存在しています。

トヨタや日産、ホンダ、マツダをはじめ、スバルやスズキ、ヒノなど多彩なメーカーがあり、それぞれ独自の理念やこだわりのもとで、時代に求められる車を生み出してきました。

中でも世界のトヨタと呼ばれるトヨタ自動車は、新たな転換点を迎えています。

エコな車のパイオニアとしてハイブリッドカーを生み出し、世界からの支持を集めましたが、欧米を中心にガソリン車の廃止の動きが加速し、日本でも追随していく見込みです。

ガソリンを使わない車へのシフトが求められる中、トヨタをはじめ、自動車メーカー各社が新たなエンジンの開発に邁進しています。

流体力学専攻者は、その一翼を担える期待の新人になれる可能性があるのです。

大型機械メーカー

自動車業界と並び、流体力学専攻者におすすめなのが大型機械メーカーです。

なぜ、おすすめするのか、どのような活躍ができるのか見ていきましょう。

なぜおすすめするのか

流体力学の理論や知識、技術はさまざまな種類の大型機械をはじめ、インフラに関わる最先端の現場で活かしていくことができます。

さまざまな種類の作動流体によりエネルギーを発生させ、発生したエネルギーを利用して、多様な機械それぞれの目的にマッチした動きを行わせるのが流体機械です。

作動流体の種類は水や空気、油や蒸気などさまざまであり、作動流体は運動することでエネルギーを生み出しています。

すなわち、流体力学によって流体の運動を解析することは、流体機械の設計において、極めて重要な役割を担っていると言えるのです。

設計の現場で欠かせない知識や技術を有する存在として、大型機械メーカーでの活躍が期待できます。

具体的な大型機械

重量のある機械を動かすためには、作動流体として圧縮空気や油圧が利用されています。

圧縮空気によって動く新幹線のドア、油によって動かされている飛行機の翼のフラップなど、大型機械や大型インフラの開発や製造に携わることが可能です。

また、ガスタービンやモーター、大型エンジンをはじめ、原子炉など幅広い大型機械において、流体力学の知識や技術を活かし、応用させていくことができます。

そのため、大型機械メーカーを目指すうえでは、どの分野のどんな種類の大型機械において、どんな開発や製造に携わりたいかをよく検討することが必要です。

いかに専門知識や技術があっても、それを各企業に当てはめて具体的に志望動機に反映できないと、内定につながりません。

民間の研究者?

現場で直接、自動車のエンジンや車両、大型機械の設計や開発、製造に携わるのではなく、専門性を極めて、これまでにないものを生み出したい、理論の応用を図っていきたい、広く社会や世界に貢献できることに取り組みたいと考えるなら、 民間のシンクタンクや研究機関などの研究員になるのも一つの道です。

そのためには大学や大学院でのこれまでの研究実績があること、突き詰めていきたいことや極めていきたいことが明確であることが必要です。

この点、研究者としての道は大学の研究室に残る道もあります。

ですが、日本では大学の研究職の待遇が不十分であり、身分の保障もされていません。

民間の場合、自分の立ち位置はもとより、明確な目的があれば、研究資金なども充実しているのがメリットです。

技術営業

開発や製造など現場で技術者として活躍する道、研究者として研究や応用を担っていく職種のほか、技術営業という道もあります。

モノづくりの現場に直接携わるより、 知識を活かして仕組みを説明するような仕事がしたいなら、技術営業職を目指してみてはいかがでしょうか。

なぜおすすめするのか

自動車や大型機械などの営業職といっても、機械工学に精通した方ばかりではありません。

むしろ、その多くが専門外の人であり、文系出身者や体力や気力を買われた体育会系出身者など、理工学部系の方は意外に少ない傾向にあります。

理工学部系出身者は現場に携わることが多いためですが、そのために営業職と現場とで認識に齟齬が生じ、説明が不十分であったり、誤解が生じてクライアントに迷惑をかけたり、ニーズと合っていない製品を紹介されたなどのトラブルも起こりがちです。

専門知識を持っている流体力学専攻者が直接営業を行えば、製品の良さを最大限アピールでき、営業成績も良好で、企業の業績も上がり、企業に貢献することが可能です。

有名企業

機械工学系出身者の技術営業職としてのニーズは高く、多様な企業からのオファーが期待できます。

たとえば、 旭化成や富士通、NECなども選択肢の一つです。

旭化成は繊維などのマテリアル事業をはじめ、ALCによる長期都市型住宅のパイオニアとしての住宅事業、医療関連のヘルス事業など幅広く展開しています。

富士通は個人向けパソコンから大型システムをはじめ、近年ではネットワークやクラウドサービス、コンサルティングなどにも力を入れるようになってきました。

NECはパソコンやスマホなどの家電に加え、産業用蓄電池などエネルギー分野にも取り組んでいます。

技術営業職を目指すなら、どの事業分野で流体力学をはじめとする機械工学の知識が活かせるか、よく検討しましょう。

【流体力学専攻者へ】まとめ

流体力学専攻者におすすめの業界としては自動車業界や大型機械メーカーが代表的です。

開発や製造など現場に直接携わる技術者として、活躍する道があります。

一方、大学や大学院での研究の成果をより突き詰めていきたいなら、研究者になる道もあります。

さらに知識を活かして、企業業績アップに直接携われる仕事がしたいなら技術営業職という道もおすすめです。

いずれにしても内定を得るには、流体力学の知識や技術を何にどう活かし、どう貢献していくかを明確にしましょう。

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