物理学

2021/3/30

意外な業界も!?物理学を研究している方におすすめの業界紹介します

2021/3/30

はじめに

大学で物理学を学んでいる学生の中には、本格的な就職活動のスタートが迫っているにもかかわらずいまだに進路が決まらないと悩んでいる人も多いのではないのでしょうか。

特に物理学をはじめとする理学部系は就職に不利と言われることも多く、「それなら大学院に進もう」と考えている学生も多いかもしれません。

そこで、ここでは大学で学んだ物理の知識を活かして仕事ができる業界を紹介します。

進路に悩んでいる学生はぜひ参考にしてください。

物理学を研究した人におすすめの業界とは

物理学を研究した学生は決して就職で不利ということはありません。

特に専門性の求められる分野では物理に関する知識や、そこに付随する数学や化学の知識は就職活動において高い評価を受けます。

特におすすめの業界として以下のようなものがあります。

電機メーカー

物理学を修めた学生におすすめの業界としては電機メーカーがあります。

電機メーカーというとテレビやエアコン、パソコンなどを製造している企業というイメージがありますが、近年の電機メーカーは家電だけでなく多岐にわたる事業を展開しているのが特徴で、得意なことを活かして活躍できるフィールドがたくさんあります。

特にロボットや自動運転技術などの分野は今後の動きが注目されるところであり、物理学を学んだ知識を最先端の分野で活かせるチャンスです。

有名企業例

電機メーカーとして知名度が高く、学生からも人気のある企業としては日立製作所や三菱電機、パナソニックなどの総合家電メーカー、情報通信分野で強みを持つ富士通やNEC、映像音響分野で有名なSONYなどがあります。

日立製作所

本社は東京、主力工場は茨城県日立市にある日立製作所は家電メーカートップの売上高があり、学生からも人気があります。

限られた資産を採算性の高い分野に集中的に投資する「選択と集中」という戦略が功を奏して、SIを中心とする情報システム分野や産業用機械やエレベーターなどの産業システム部門で高収益を上げています。

最近は海外への交通インフラの売り込みも盛んです。

その一方で話題となった日立化成の売却など不採算部門の切り捨ても多く、以前の総合家電メーカーというイメージは薄れつつあります。

SONY

東京都港区に本社を置くSONYは「世界のSONY」と呼ばれることからもわかるように、日本国内だけでなく多国籍に事業を展開するコングロマリット企業です。

事業分野も非常に幅広く、テレビやプレイステーションなどのAV機器を得意とする製造メーカーでありながらも、音楽事業や出版業、銀行業、損害保険業など様々な事業を手掛けています。

売上高では日立製作所に及びませんが営業利益では上位であり、業界トップの収益性の高さが魅力です。

医療機器メーカー

高齢化やコロナウイルスの影響で医療機器のニーズが高まっていることもあり、医療機器メーカーも物理学を学ぶ学生に人気があります。

医療機器メーカーの中にもMRIやCTスキャンなど医療用撮影機器を得意とするメーカーもあれば、心臓に埋め込むペースメーカーや人工透析装置などの医療機器を得意とするメーカーもあります。

また、医療機器メーカーの営業職であるMRは医療機器に関する深い知識が必要とされるため、大学で学んだ専門的な知識を活かせるチャンスも多いでしょう。

有名企業例

医療機器メーカーの中でも医療用撮影機器を得意とする企業には、かつて光学機器メーカーとして活躍していたオリンパスやキヤノン、富士フィルムなどがあります。

治療機器開発メーカーとしてはテルモや日本光電工業、オムロンなどがあります。

オリンパス

1919年に創立されたオリンパスは新宿区に本社を置く光学機器メーカー、医療機器メーカーです。

かつてはカメラメーカーとしての知名度が非常に高かったのですが、スマホの普及などにより現在は医療機器分野が売上の多くを占めています。

特に内視鏡に関しては世界の70%のシェアを持つリーディングカンパニーであり、近年はアジア諸国にも内視鏡医のトレーニングセンターを設立するなど、アジア地域のマーケット拡大にも力を注いでいます。

テルモ

テルモは渋谷区に本社を置く医療機器メーカーです。

医療機器メーカーはBtoBが多いですが、体温計や血圧計など個人消費者向けの製品も幅広く製造・販売していることから馴染みのある人も多いでしょう。

業界ではオリンパスに並ぶ国内最大手のひとつであり、特にカテーテルやステントなど心臓血管の分野に強みがあります。

近年では再生医療の分野にも進出しており、代表的なものには心不全の治療に使われる「ハートシート」があります。

半導体メーカー

半導体は身近なところではパソコンやスマホ、家電などにも搭載されている部品であり、電子機器の制御のためには欠かせないものです。

以前は半導体と言えば日本の代名詞でしたが、現在は競争も激しくシェアも海外に奪われがちです。

しかし、世界的な市場規模は拡大を続けており、その中で高品質な日本の半導体の需要は依然として高いままです。

物理学を学ぶ学生の活躍フィールドとしては非常に魅力的な分野であることは間違いありません。

有名企業例

半導体メーカーとしては海外ではintelやサムソン、マイクロンなどがよく知られています。

国内企業では売上ランキング国内トップのキオクシアや、ソニー子会社のソニーセミコンダクタソリューションズなどがあります。

ソニーコンダクタソリューションズ

ソニーコンダクタソリューションズは東京都港区に本社を置く、SONY100%出資の半導体メーカーです。

生産拠点として熊本や長崎、大分などに製造工場があります。

モバイル機器などに搭載する各種LSI、レザー、ディスプレイデバイスなどを主に開発しており、中でもスマホのカメラの画像品質を格段に引き上げることができるイメージセンサーは非常に高い評価を受けており、今後は自動運転の分野にも活用が期待されている注目の技術です。

キオクシア

国内売上高トップ(世界では12位)にランキングされているのが、港区に拠点を置くキオクシア株式会社です。

元々は東芝の半導体部門でしたが、2018年に分社して現在のキオクシアという社名に変更になりました。

半導体の中でもスマホのメモリーカードやパソコンのSSDに使われるNAND型フラッシュメモリを主に製造しており、この分野では世界2位のシェアを誇ります。

半導体メモリの市場は今後も急速に拡大していくと見られますので、学生にとって魅力的な就職先と言えるでしょう。

文系の業界も?

「物理学科で学んだことを活かして仕事をするならば理系企業に就職しなければならない」と思い込んでいる学生も多いですが、実はそんなことはありません。

一般的に文系の学生が活躍している業界の中にも物理学科を卒業した学生が活躍できるフィールドは存在します。

例を挙げるなら金融業界やコンサル業界はその最たるもので、理系の頭脳が最大限に活かされる専門職が用意されています。

固定観念にとらわれることなく幅広い選択肢の中から就職先を選ぶようにしましょう。

金融業界

金融業界では超低金利政策の影響もあって金利だけでは収益を出すことが難しくなってきており、その代わりとして株や債券、外為などのデリバティブ(金融派生商品)を積極的に推進しています。

デリバティブで収益を出したり、リスクを抑えたりするためには市場の動向や企業の業績など膨大なデータを分析する必要がありますが、このときに物理学の経験が大きな武器になります。

このような仕事を「クオンツ」と言いますが、クオンツのニーズは今後さらに高まっていくと考えられます。

有名企業例

理系の学生に人気のある金融業界の企業としては、メガバンクであるみずほ銀行・三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行、証券会社の野村證券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、保険会社である東京海上日動火災保険・三井住友海上火災保険などがあります。

みずほ銀行

みずほ銀行は東京都千代田区に本店がある都市銀行であり、三菱UFJ銀行や三井住友銀行と並ぶ3大メガバンクのひとつです。

日本興業銀行・富士銀行・第一勧業銀行の合併により2002年に誕生した企業であり、唯一財閥系ではありません。

みずほ銀行はみずほフィナンシャルグループの銀行部門ですが、他の銀行グループのように縦割りではないため、証券部門や信託部門との連携が非常に密です。

幅広い分野で活躍したい学生にはおすすめです。

SOMPOホールディングス

SOMPOホールディングスは東京都新宿区に本社を置く持株会社で、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険の経営統合によって誕生しました。

傘下には損保ジャパンを筆頭に数多くの保険会社を抱えていて、東京海上ホールディングスやMS&ADインシュアランスグループホールディングスと並んで三メガ損保の一角を占めています。

統計学など数学や物理学の知識を活かして金融商品の開発やリスクの算出などを行う「アクチュアリー」の採用にも積極的です。

コンサル業界

コンサルティング業務というと企業の経営者とともに経営戦略を策定したり、財務や決算をサポートして健全経営を実現したりするといったイメージがあるため、経済学や経営学を学んだ学生に向いていると思われがちですが、実は理系の学生にもおすすめの業界です。

というのも、コンサルタントには数多くのデータから必要なものを取り出して分析し、問題解決のためのメソッドを見つけ出すという理論的思考力が求められるので、物理学で学んだ経験がとても役に立つからです。

有名企業例

コンサル業界で世界的に有名な企業としてはマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティング・グループ、デロイトトーマツコンサルティングなどがあります。

国内では野村総合研究所やアビームコンサルティングが有名です。

アビームコンサルティング

アビームコンサルティングは東京都千代田区に本社を置くコンサルティングファームです。

NECグループの一企業で、日本国内では最多のSAP認定コンサルタントが所属しています。

アビームの由来が「Asian Beam」であることからもわかるように、日本の企業でありながらアジアを中心に海外に強いコンサルファームとして定評があります。

将来海外で活躍できるコンサルタントを目指すなら非常に魅力的な企業と言えるでしょう。

野村総合研究所

野村総合研究所は東京都千代田区に本社を置く国内最大のコンサルティングファームであり、シンクタンクです。

元々は野村證券の情報システム部門でしたが1988年に独立して、現在は野村證券なども傘下とする野村ホールディングスのグループ企業のひとつとなっています。

野村総合研究所は経営戦略とITの融合が強みで、アプリケーションや情報基盤システムを自社で開発できる環境があるので、物理学科など理系の学生が活躍できるチャンスが多くあります。

まとめ

ネットでは「就職無理学部」と揶揄されるほど就職が難しいと言われる物理学部ですが、大学で学んだことを活かせる業界はたくさんあります。

他の学部と比べると就職先も多岐にわたっていて、IT企業でSIer(システムインテグレーター)として活躍する学生も多いですし、ここで紹介したように金融業界で数理的な能力を活かしてアクチュアリーやクオンツ、金融アナリストなどで活躍している人もいます。

物理学部だから就職で不利になるということはないので、大学で学んだことを武器にして就職活動で積極的にアピールしていきましょう。

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