HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
今回は物理学の研究をテーマにしたガクチカの作成方法を紹介します。
物理学の研究をテーマにしたガクチカは難しい内容になってしまいやすい反面、他の学生にはできないようなオリジナルエピソードがたくさんありますので、どれをガクチカにするか、かなり厳選が必要になってくるのではないでしょうか。
何から何までもエピソードとして盛り込んでしまうと、ばらばらの内容になってしまいますので、基本に忠実に、かつオリジナリティを加えるようにしたいところです。
ガクチカの書き方
物理学の研究のガクチカは、ガクチカの基本形に当てはめやすいです。
というのも、物理学というのは、失敗、再チャレンジの繰り返しだからです。
そこにはたくさんのエピソードがあるのではないでしょうか。
ガクチカの基本形としては、まずはどんな経験をしたか、なぜそんな経験をするに至ったか、そのきっかけを書いていきます。
さらに、研究をしていくうえで、生じた問題があり、それを解決するために、どういったものを模索したのか。
その結果、どういった研究成果が出て、それが自分にとってどのようなためになったのか、というようなプロセスで書いていきます。
このように、物理学の研究については、ガクチカの基本形に当てはまることで、とても自然なかたちでガクチカを作成できるのです。
最後に、物理学の研究で学んだことを、今後どのように活かしていくつもりなのかを伝えることができれば、相手にしっかりと伝わるガクチカを作成できるでしょう。
アピールしたいエピソード例
ここでは物理学の研究という点を踏まえたうえで、どのようなポイントをアピールしていけばよいのかを紹介します。
エピソード例として、いくつかのポイントを挙げますので、ぜひ参考にしてみてください。
大手企業との共同研究
物理学の研究をしていると、大手企業との共同研究があるかもしれません。
これはぜひガクチカでアピールしたい貴重な経験だと言えるでしょう。
これは多くの学生が経験できないオリジナルな経験になってきますので、その共同研究で得たことをエピソードにできれば、相手に響く、エピソードになってくれるはずです。
共同研究をすることによって、企業の研究ノウハウを学ぶことができますし、企業の研究スピードと、学生の研究ではまったくスピード感が違ってくるはずです。
このスピード感に感じたことをエピソードに盛り込むことによっても、素敵なガクチカになってくれるでしょう。
また、企業と共同研究をすることによって、自分の力不足を感じることもありますので、それに対する対応を盛り込むのもよいです。
国際的設備を使った研究
学生によっては国際的設備を使った研究をしたことがあるかもしれません。
天文台や加速器などの専門的な設備を使う研究になりますので、こちらも貴重な体験だと言えるでしょう。
これらの研究は、より突っ込んだ専門的な内容になることが多いので、それについて詳細に説明してもよいガクチカはできません。
重要なのは、国際的設備を使った研究で自分が何を感じ取ったかになりますので、この点を忘れないようにしましょう。
手作りの機械から大型の機械まで
物理学の研究では、大小さまざまなものをつくります。
手作りの機械を使って、研究することも多いかと思われますので、それをエピソードにするのもよいでしょう。
小型の機械なら小型の機械なりに、大型の機械なら大型の機械なりのエピソードがあるかと思われます。
機械の製作の部分を盛り込むのもよいですし、その機械を使って得られた研究成果をエピソードにするのもよいでしょう。
このタイプのガクチカは、失敗や工夫などを盛り込みやすく、相手にも伝えやすいので、こういった経験があるのならば、ぜひ題材にしてみてはいかがでしょうか。
ガクチカ作成の注意点
ガクチカ作成の際の注意点を紹介します。
ガクチカを作成するためには、最低限研究の目的が明確になっていなければなりませんし、研究の内容というよりかはその研究に対する取り組みを紹介することが重要です。
ポイントがずれてしまうと、まったく響かないガクチカになってしまいますので、その点は注意するようにしましょう。
研究の目的を明確に
ガクチカを作成する際に最重要になってくるのが、研究の目的を明確にすることです。
なぜそういった研究をしようと思ったのかは、だれにでも絶対にある部分なので、ここは明確にするようにしましょう。
この理由が弱ければ、最初の部分でミスを犯しているのと同じなので、イマイチしっくりこないガクチカになってしまいやすいです。
夢のようなものがあるのならば、それを語ってもよいですし、将来の目標のために必要ならばそれを伝えるのもよいです。
こういった強い意志があればあるほど、そのガクチカは完成されたものになりやすいのです。
どのような工夫をして結果を出したかを具体的に
物理学の研究をテーマにするのならば、結果や成果は必要になってきます。
しかし、成果だけを伝えても、相手に伝わらないので、それまでの紆余曲折をアピールするのが重要になってきます。
そこで絶対に必要になってくるのが、課題や失敗です。
課題や失敗に対して、どのような努力をして、どのような工夫をしたのかを盛り込むことができれば、とてもバラエティに富んだガクチカになりやすいのです。
さらに、その工夫をするために苦労したことなどを入れれば、よりよいものになってくれるでしょう。
ガクチカに求められているものは、この工夫や苦労の部分になりますので、この部分をなしにいきなり結果や成果だけを語るのはやめておきましょう。
ガクチカ例文
物理学の研究をテーマにしたガクチカの例文を紹介します。
物理学の研究は、その研究テーマによってさまざまなガクチカが考えられますので、オリジナリティが出やすいと言えるでしょう。
これはガクチカにおいては有利な部分なので、基本を踏まえたうえで、オリジナリティをどんどん盛り込んでいくとよいでしょう。
例文①
自動車産業といえば、日本が誇る一大産業のひとつなので、あまりのレベルの高さに驚かされたものでした。
自動車の燃費を向上させるためには、いろいろな方法がありますが、空気抵抗を最適化することもその方法のひとつです。
そういったものを計算で導き出すのですが、メーカーの研究員の方からいくつか課題を出してもらいました。
すぐに成果は出ませんでしたが、何度も研究員の方々に質問をして、少しずつ結果は蓄積されていきました。
自動車産業という最先端の技術を身近に体験できたのは、良い経験です。
また、課題を達成するまでにかなりの試行錯誤が必要だったので、研究に対するタフさを身につけられたのは、今後の私の強みになってくれると思っています。
例文②
巨大な機器に呆然としてしまいましたが、そんな機械を支えているのが、ひとつひとつの小さな部品だと知り、いろいろと思うところがありました。
また、小さな部品ではありますが、多角的な観点から計算されつくした結果、その部品が仕上がっていることもわかったのです。
私もごく一部なのですが、その研究に携わることができ、この研究で学んだのは、どんなに大きな物事であっても、それを支えているのは小さいものの集合体であるということです。
これは社会もそうですし、会社組織もそうだと思います。
物理学を学べた点も大きいですが、それ以上に大切なことを学べたのは一生の宝物だと思っています。
まとめ
物理学の研究をテーマにしたガクチカのイメージができてきたのではないでしょうか。
大学でさまざまな物理学の研究が行われていますので、それをテーマにできれば、ガクチカで有利になる可能性も高いです。
ただし、着眼点を誤ってしまうと、ガクチカの意味を理解していないととらえられてしまう可能性があるので、その部分は注意です。
物理学の研究をテーマにする場合、一番重要になってくるのは、きっかけと成果の間にある、試行錯誤なのです。
これは、研究においても最も重要な部分ではないでしょうか。