
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
自己PRを書いても「周りと同じように見えてしまう」と悩む就活生は少なくありません。
特にESでは応募者が多いため、平凡な自己PRは採用担当者の記憶に残らず、選考を突破するのが難しくなります。
では、どうすれば他の学生より一歩抜き出て、企業の目を引く自己PRにできるのでしょうか。
答えは、自己分析や企業研究を通じて自分だけの切り口を見つけ、伝え方で差別化することにあります。
この記事では、企業が自己PRで注目しているポイントや、差別化のための具体的な方法、さらに例文やNG例も交えて詳しく解説します。
読み進めることで、企業に魅力的だと感じてもらえる自己PRの作り方がイメージできるはずです。
目次[目次を全て表示する]
【自己PRを差別化】差別化ができていない自己PRが落ちる理由
自己PRは就活において必ず評価される重要な要素ですが、差別化ができていないと選考で不利になります。
内容が他の学生と同じように見えてしまうと、企業に「印象に残らない人材」と判断されやすいからです。
また、具体性がない自己PRは人柄や強みが伝わりづらく、採用担当者の関心を引くことができません。
さらに、表現が平凡であれば「この学生でなければならない理由」がなくなり、結果的に落選につながります。
ここでは、差別化できていない自己PRが落ちやすい理由を解説します。
他の人に埋もれるから
自己PRが差別化できていないと、同じような内容を持つ他の学生の中に埋もれてしまいます。
「協調性」「行動力」といった言葉は便利ですが、多くの就活生が使うため、独自性が失われやすいのです。
採用担当者は何百枚ものESを読むため、似たような表現が並ぶと違いが見えなくなります。
結果として、せっかくの努力や実績も「よくある内容」として扱われ、選考を通過できないことがあります。
差別化するには、同じ強みでも「どのように発揮したのか」「成果は何だったのか」を具体的に伝えることが大切です。
独自のエピソードや工夫を盛り込むことで、他の学生との差別化が可能になります。
つまり、ありふれた言葉を自分だけのストーリーに変えることが必要です。
埋もれない工夫を意識することで、企業の記憶に残る自己PRにできます。
印象に残らないから
自己PRは、採用担当者に短時間で強みを印象づける必要があります。
しかし、差別化されていないPRは当たり障りのない表現に終わり、心に残りません。
「頑張りました」「努力しました」といった抽象的な言葉は、多くの学生が使うため印象が薄れるのです。
また、成果や具体的な数字がないと評価基準が曖昧になり、説得力に欠けます。
印象に残る自己PRにするためには、キャッチフレーズを添えたり、数字を盛り込んだりする工夫が効果的です。
短いフレーズや具体的な実績は、採用担当者の記憶に残りやすいため、差別化につながります。
つまり、ただの経験談ではなく「強みが伝わる表現方法」に変えることが必要です。
記憶に残る自己PRこそ、選考突破に直結します。
魅力的に感じづらいから
差別化ができていない自己PRは、企業にとって魅力的に映りません。
なぜなら、「この学生を採用したい」と思わせるだけの個性や説得力が欠けているからです。
例えば「私は責任感があります」とだけ書いても、多くの学生が同じことを言うため特別感がなくなります。
また、抽象的な強みは入社後にどう活かせるかが見えにくく、企業の判断材料になりません。
魅力的に伝えるには、強みをエピソードと結びつけて具体化することが重要です。
さらに「入社後どう活かせるか」をセットで示すことで、企業は未来をイメージできます。
つまり、差別化ができない自己PRは「評価基準に届かない文章」となってしまうのです。
魅力を引き出す工夫こそが、内定を勝ち取る鍵になります。
【自己PRを差別化】企業が興味を持つポイント
自己PRを差別化するうえで大切なのは、採用担当者がどの視点で学生を見ているかを理解することです。
ただ「頑張りました」と伝えるだけでは差はつきません。
企業は応募者の経験やスキルが自社にマッチしているか、さらに入社後の活躍をイメージできるかを重視しています。
この視点を踏まえて自己PRを構成することで、相手にとって魅力的で説得力のある内容になります。
ここでは企業が興味を持つ代表的な2つのポイントを紹介します。
学生の経験やスキルがマッチしているか
採用担当者が最初に見るのは、学生の経験やスキルが企業の業務内容や求める人物像と一致しているかどうかです。
いくら努力や成果をアピールしても、仕事内容に直結しない強みは評価されづらいのが現実です。
例えば営業職を志望する場合、「行動力があります」と書くだけでは弱くても、「アルバイトで新規顧客を獲得した経験」など具体的に関連づけると説得力が高まります。
企業は採用の際、即戦力だけでなく成長可能性も重視しています。
学生時代の経験を業務にどう活かせるかを伝えることで、企業は「この人なら入社後も伸びていく」と感じられます。
つまり、強みやスキルを自分目線ではなく、企業目線で置き換えて語ることが差別化につながります。
就職後企業で活躍する姿の想像がつくか
企業は「入社後、この学生がどう活躍するか」を常にイメージしながらESを読んでいます。
そのため、将来のビジョンや成長の方向性を示す自己PRは評価されやすい傾向にあります。
例えば「協調性」をアピールするなら、単に「人と協力できます」ではなく、「入社後はチームの意見をまとめ、成果を出す役割を担いたい」と未来につなげると印象が強まります。
また、企業は採用リスクを避けたいと考えています。
活躍のイメージが明確であればあるほど、安心して採用できるのです。
そのために重要なのは、過去の経験から「どのように学び、今後どう応用できるか」を具体的に示すことです。
つまり、過去・現在・未来を一貫して語る自己PRこそが、企業に響く差別化された内容となります。
【自己PRを差別化】ずばり他人と差別化するには?
就活で自己PRを差別化するには、ただ強みを並べるだけでは不十分です。
大切なのは「自分だけの要素をどう見つけ、どう企業に合わせて表現するか」というプロセスです。
そこで効果的なのが、自己分析で独自の強みを掘り下げ、企業研究で求める人物像と結びつけ、さらにエピソードを分解して伝え方を工夫することです。
この3つのステップを意識することで、採用担当者の目を引く差別化された自己PRに近づけます。
自己分析でオリジナル要素を見つける
差別化の第一歩は徹底した自己分析です。
表面的に「行動力があります」と言うだけでは、多くの学生と同じ印象になってしまいます。
過去の経験を掘り下げ、自分が特に努力した点や工夫した点を洗い出すことでオリジナル要素が見えてきます。
例えば同じアルバイト経験でも、「ただ接客した」ではなく、「新しいマニュアルを提案して改善した」と表現すれば独自性が生まれます。
また、自分では当たり前と思っていることも、他人から見れば強みになることがあります。
他己分析を取り入れ、第三者から意見をもらうことも、オリジナリティを発見する有効な方法です。
こうして見つけた独自の強みこそ、差別化の軸になります。
つまり、自分だけの切り口を探し当てることが、最終的に企業の目に留まる自己PRにつながります。
企業研究で「求める人物像」と結びつける
自己分析で強みを見つけても、それを企業が求める人物像と結びつけなければ意味がありません。
企業研究を通して「この会社はどんな人材を評価するのか」を理解することが大切です。
例えばメーカーなら「粘り強さ」、ベンチャーなら「挑戦心」といったように、業界や企業ごとに重視するポイントは異なります。
自分の経験や強みを、相手の期待する人物像に重ねて語ることで、説得力が格段に高まります。
企業に合わせた自己PRは「この学生はうちで活躍できそうだ」と思わせる効果があります。
反対に企業の方向性と無関係な強みをアピールしても、評価は上がりません。
したがって、差別化とは「独自性」だけでなく、「相手に合わせた関連付け」が欠かせない要素なのです。
つまり、自分の強みを企業目線に翻訳することが、他の就活生との差を生む鍵となります。
エピソードを分解して独自の切り口を作る
自己PRが似通ってしまう原因の一つは、エピソードの表現が抽象的だからです。
例えば「部活動で努力しました」だけでは、多くの学生と変わりません。
エピソードを「課題→行動→結果」の流れに分解し、どの部分に独自性があるかを強調することで差別化が可能です。
「課題に対してどう工夫したのか」「行動を通じてどんな学びを得たのか」を掘り下げることで、同じテーマでも独自の物語が生まれます。
例えばアルバイトの経験でも、単に「接客した」ではなく「売上向上のために接客方法を改善し、チームに共有した」と書くと印象が変わります。
どこに焦点を当てるかで同じ経験でも伝わり方が大きく変わるのです。
さらに最後には「この経験を入社後にどう活かすか」をつなげることで、完成度が高まります。
つまり、エピソードを分解して独自の切り口を作ることこそが、採用担当者に刺さる自己PRを生み出す方法です。
【自己PRを差別化】表現で差をつける具体的なテクニック
自己PRの内容が良くても、表現の工夫がなければ埋もれてしまいます。
差別化するためには、文章の書き方や見せ方にも意識を向けることが大切です。
キャッチフレーズや数字、比喩を取り入れることで、自己PRは一気に印象的になり、採用担当者の記憶に残りやすくなります。
ここでは具体的なテクニックと活用方法を解説します。
キャッチフレーズを添えて印象を強める
キャッチフレーズは、あなたの強みを一言で表す工夫です。
「協調性があります」より「場をまとめる潤滑油です」と伝えた方が印象的に残ります。
例えば「挑戦を楽しむ力」を伝えたいなら、「失敗を糧に進化するチャレンジャー」と言い換えると、単なる向上心が鮮やかに際立ちます。
また「責任感が強い」を「最後まで走り切るアンカー」と表現すれば、具体的なイメージが湧きます。
短い言葉に凝縮することで、自分の強みをキャッチーに表現できるのです。
キャッチフレーズは自己紹介やES冒頭で効果的に使うと、採用担当者の心に強いインパクトを残せます。
数字や成果を盛り込んで説得力を出す
自己PRに数字を入れると、成果が具体的に伝わりやすくなります。
「売上を伸ばしました」より「売上を20%改善しました」と伝える方が説得力があるのです。
例えばアルバイトで「接客を工夫しました」では抽象的ですが、「アンケート満足度を75%から90%に改善しました」と書けば実績が明確です。
また、数字は比較の指標にもなります。
相手に努力の成果が伝わりやすく、他の学生との差別化にも直結します。
大切なのは、数字を盛るのではなく正確に伝えることです。
「○人チームをまとめた」「○回の企画を実施した」なども十分な数字です。
つまり、数字は強みを客観的に裏付ける証拠として、企業に安心感を与えます。
モノや比喩に例えてわかりやすくする
比喩を使うと、自己PRが視覚的で印象的に伝わります。
抽象的な言葉をモノに置き換えることで、採用担当者が一瞬でイメージできるからです。
例えば「忍耐力がある」より「最後まで走り切るマラソンランナーのような粘り強さ」と言えば伝わりやすいです。
また「柔軟性がある」を「状況に応じて形を変えるスポンジ」と表現すると独自性が出ます。
なぜ比喩が必要かというと、限られた文章量で相手に深い印象を残せるからです。
方法としては、自然界・スポーツ・日常の物事から自分をイメージしやすい対象を選ぶことです。
「比喩=あなたを象徴するシンボル」として活用することで、他の学生と違う表現を作れます。
どれだけ自分を表現できるか
自己PRで大切なのは「本当に自分を表現できているか」です。
誰にでも当てはまる言葉ではなく、自分の価値観や行動を反映した内容こそ差別化になるのです。
例えば「協調性があります」は誰でも言えますが、「意見が対立した場面で双方を納得させた経験がある」と表現すれば、自分ならではの具体性が生まれます。
さらに、自分を表現することは面接での説得力にも直結します。
エピソードと結びついた自己表現は、深掘り質問にも揺るがない強さがあります。
つまり、「どんな強みを持ち、どう活かせるか」を自分の言葉で表現することが差別化の要です。
就活は自分を知ってもらう場であり、自己表現こそが選考突破の鍵になります。
【自己PRを差別化】差別化するための基本ステップ
自己PRを差別化するには、感覚的に書くだけでは不十分です。
効果的に差別化するためには「自己分析」「企業研究」「エピソードの分解」という3つのステップを踏むことが重要です。
この順番を意識することで、自分の強みを整理し、それを企業が求める人物像と結びつけ、さらに独自性のある表現に仕上げられます。
ここでは就活生が実践しやすい差別化の基本手順を紹介します。
自己分析でオリジナル要素を見つける
差別化の最初のステップは自己分析です。
多くの学生は「行動力」や「協調性」といった言葉に頼りがちですが、これでは埋もれてしまいます。
自分の経験を細かく振り返り、特に工夫したことや意識した行動を探すことでオリジナル要素が見つかるのです。
例えばサークル活動を振り返る際、「練習を頑張った」ではなく、「チームの士気を高めるために新しい取り組みを導入した」とすれば独自性が出ます。
また、自分では気づかない強みは友人や先輩に聞くことで発見できます。
他己分析を活用して第三者の意見を取り入れることも有効です。
このように自己分析を深めることで、自分だけの武器を見つけることができます。
ここで得られたオリジナル要素が差別化の土台となるのです。
企業研究で「求める人物像」と結びつける
自己分析で見つけた強みをそのまま書くだけでは、相手に響きません。
企業が求める人物像を理解し、それに自分の強みを重ね合わせることが必要です。
例えばメーカーなら「粘り強さ」、商社なら「交渉力」、ベンチャーなら「挑戦心」が求められることが多いです。
同じ「責任感」でも、金融業界なら「正確さ」、IT業界なら「最後までやり抜く力」として表現を変えると効果的です。
企業研究を通じてニーズを把握し、それに合わせた表現をすることで、説得力と魅力が増します。
一方、企業と無関係な強みを押し出しても評価にはつながりません。
だからこそ、「自分の強み」と「企業の期待」を重ねる作業が差別化に直結します。
エピソードを分解して独自の切り口を作る
同じような経験をしていても、語り方を工夫することで大きく差別化できます。
エピソードを「課題」「行動」「結果」の3つに分け、どこに独自性があるかを強調することが重要です。
例えばアルバイトでの接客経験も、「笑顔で接客しました」ではなく、「来客数が減少していた課題に対し、自分から新しいキャンペーンを提案し、売上を15%向上させた」と語れば独自性が生まれます。
また、自分の役割を具体的に示すと、他の学生と差をつけられます。
同じ活動経験でも「どこに焦点を当てるか」でPR内容は大きく変わるのです。
さらに、その経験を「入社後どう活かすか」までつなげれば完成度が増します。
つまり、エピソードを分解して独自の切り口を作ることが差別化の最終ステップとなります。
【自己PRを差別化】差別化できる自己PRの例文集
ここでは、就活生がよく使う強みを差別化して表現した例文を紹介します。
定番の「行動力」「協調性」「責任感」も、伝え方を工夫するだけで印象が大きく変わることを実感できるはずです。
それぞれの例文は、具体的なエピソードや成果を盛り込み、独自の切り口を加えた形にしています。
自分の経験と照らし合わせながら、どのように差別化できるか参考にしてください。
例文 行動力
例文 行動力
私の強みは、0から形にする実行力です。
大学のゼミ活動で、これまで実施されていなかった地域の企業との共同研究を提案しました。
当初は実績がなく、周囲から難しいと言われましたが、私は自ら企業にアポイントを取り、研究の意義を説明しました。
その結果、3社から協力を得ることができ、プロジェクトを立ち上げました。
さらに進行中は課題ごとにタスクを整理し、学生メンバー全員を巻き込んで計画を進めました。
最終的に研究発表は高い評価を受け、今後も継続的に実施される取り組みとなりました。
この経験から、未知の状況でも自ら動き、成果を形にする力を培いました。
入社後も新しい課題に主体的に挑戦し、ゼロから価値を創り出す人材として貢献したいです。
<言い換えワード> 行動力→0から形にする実行力
例文 協調性
例文 協調性
私の強みは、意見をまとめる調整力です。
大学祭の実行委員会では、模擬店の出店ルールを巡り意見が対立し、議論が進まない状況がありました。
私はまず双方の意見を整理し、譲れる点と譲れない点を見える化しました。
そのうえで、全体の利益を最大化できる案を提案したところ、全員が納得し、合意形成を図ることができました。
結果として前年よりも参加団体が増え、大学祭全体の盛り上がりに貢献しました。
この経験から、対立があっても公平に耳を傾け、最適な解決策を導ける力を身につけました。
入社後は部署間や顧客との調整においても、チームを前に進める調整役として力を発揮したいです。
<言い換えワード> 協調性→調整力
例文 責任感
例文 責任感
私の強みは、成果に結びつける責任遂行力です。
アルバイトで在庫管理を任された際、当初はミスが多く店舗の損失につながっていました。
私は責任者として最後まで改善に取り組み、チェック体制を見直し、マニュアルを作成しました。
その結果、在庫ミスを3か月で80%削減することに成功しました。
また、その仕組みを新人教育にも導入し、店舗全体の効率改善にも貢献しました。
この経験を通じて、任された業務を最後までやり抜き、成果につなげる力を実感しました。
入社後も責任を持って業務を遂行し、数字や成果で信頼を得られる人材として成長したいです。
<言い換えワード>責任感→責任遂行力
差別化に失敗するNG例文
自己PRは表現次第で強みが伝わる一方、工夫が足りないと逆効果になることもあります。
差別化を意識しない自己PRは「平凡」「盛りすぎ」「抽象的」といった欠点が目立ちやすく、企業からの評価を下げてしまいます。
ここでは実際にありがちなNG例文の特徴を紹介します。
これらを避けるだけでも、あなたの自己PRは格段に印象的になります。
平凡すぎて印象に残らない
「私の強みは協調性です。 人と協力することが得意です。 」といった文章は一見悪くはありません。
しかし、誰でも言える内容で具体性がなく、他の就活生と差がつかないのが問題です。
このような表現では採用担当者の印象に残らず、数あるESの中に埋もれてしまいます。
差別化するには「どんな場面で協調性を発揮したのか」「その結果どうなったのか」を具体的に書くことが重要です。
経験の事実と成果をセットで伝えることで独自性が出て、説得力のある自己PRになります。
つまり、平凡な自己PRは「努力しても伝わらない」というもったいない結果につながるのです。
盛りすぎて信頼を失う
アピールを強めたいあまり、事実以上に話を盛ってしまう学生もいます。
例えば「部活で常にリーダーを務めた」と書いても、実際には短期間の経験しかなければ簡単に見抜かれます。
誇張した表現は面接で深掘られたときに矛盾が生じ、信頼を失うリスクがあるのです。
また、過度な自己評価は「客観性がない」と判断されやすく逆効果になります。
大切なのは、事実に基づいて具体的なエピソードを誠実に語ることです。
正直さと具体性の両立が、結果的に強い説得力を生むということを忘れてはいけません。
差別化を狙うなら「盛る」ことではなく、独自の切り口を工夫することが大切です。
抽象的すぎて評価されない
「私は粘り強いです」「私は責任感があります」といった表現も注意が必要です。
抽象的な言葉だけでは、具体的な場面や成果が思い浮かばず、採用担当者に響きません。
評価される自己PRは、強みを裏付けるエピソードとセットになっているものです。
例えば「粘り強い」なら「研究が失敗したときも方法を変えて挑戦し、最終的に結果を出した」と具体化する必要があります。
行動と成果を描写することで、強みがリアルに伝わり、抽象的な言葉に説得力が宿ります。
つまり、自己PRで評価されるかどうかは「言葉」ではなく、「エピソードの具体性」によって決まるのです。
抽象表現に頼らず、自分の経験から掘り下げることが差別化の第一歩になります。
【自己PRを差別化】強み別言い換え一覧
多くの就活生が使う「行動力」「協調性」「責任感」といった言葉は便利ですが、平凡な印象を与えやすいです。
そこで効果的なのが、同じ強みを違う言葉に置き換えて表現することです。
言い換えることで独自性が生まれ、採用担当者に新鮮な印象を与えられます。
ここでは強みを「個人」「対人」「マインド」の3つに分け、それぞれの言い換え例を紹介します。
自分一人で発揮できる強みの言い換え例
-
行動力 → 0から形にする実行力
-
継続力 → 最後までやり抜く粘り強さ
-
計画性 → 逆算して成果を出す力
-
主体性 → 周囲を待たずに動き出す先導力
-
創造力 → 新しい価値を生み出す発想力
-
学習意欲 → 吸収して成長につなげる力
-
問題解決力 → 課題を整理して突破口を見つける力
-
集中力 → 短時間で成果を出す没頭力
-
分析力 → データや状況を整理して判断する力
-
向上心 → 常に改善策を探す成長意識
対人で発揮できる強みの言い換え例
-
協調性 → 意見をまとめる調整力
-
リーダーシップ → 周囲を巻き込む推進力
-
傾聴力 → 相手の思いを引き出す力
-
共感力 → 相手の気持ちに寄り添う理解力
-
支援力 → 周囲を支えて成果につなげる力
-
説明力 → 複雑なことを分かりやすく伝える力
-
交渉力 → 双方が納得できる着地点を見つける力
-
協働力 → 仲間と一緒に成果を出す力
-
調整力 → 多様な意見をまとめて合意形成する力
-
指導力 → 相手の成長を促すサポート力
マインド系の強みの言い換え例
-
責任感 → 成果に結びつける責任遂行力
-
柔軟性 → 状況に応じて最適解を選ぶ適応力
-
忍耐力 → 困難を乗り越える持久力
-
誠実さ → 信頼を築く誠意ある行動力
-
チャレンジ精神 → 新しい挑戦を楽しむ姿勢
-
向上心 → 成長を止めない自己改善力
-
謙虚さ → 周囲から学び続ける吸収力
-
積極性 → 機会を逃さずに動き出す前進力
-
安定志向 → 確実に成果を積み上げる堅実力
-
貢献意欲 → 周囲や組織の成果を優先する献身力
【自己PRを差別化】面接で深掘られたときの答え方
ESで差別化した自己PRを書いても、面接ではさらに深掘られます。
その場で矛盾なく答えられるかどうかが、信頼感や評価につながるからです。
具体的には、エピソードの背景を補足したり、そこから得た学びを伝えたり、入社後の活かし方を話すことが重要です。
面接官は学生の過去だけでなく、未来の可能性を見ています。
ここでは深掘り質問に対応するための答え方を紹介します。
エピソードの背景を語る
面接では「なぜその行動をしたのか」「どのような状況だったのか」と背景を深掘られることがあります。
事前にエピソードの動機や環境を整理しておくことで、面接官に一貫性を示せるのです。
例えば「部活動で努力しました」ではなく、「全国大会に出場できず悔しい思いをしたことが原動力でした」と語ると説得力が増します。
また、背景を話すことで自分の価値観や考え方が伝わりやすくなります。
単なる出来事ではなく、自分の意思や判断を反映した話にすることが重要です。
こうした補足により、エピソードがよりリアルに伝わり、差別化された自己PRになります。
背景を語る=自分の物語を深める作業と考えるとよいでしょう。
学びや成長を補足する
面接官は「その経験から何を学んだか」「どんな成長につながったか」をよく質問します。
行動や成果だけでなく、そこから得た教訓を語ることで人間性が伝わるのです。
例えば「売上を20%向上させた」という成果に加え、「挑戦の過程で粘り強さを学んだ」と言えば深みが出ます。
また、学びを話すことで「反省し、改善できる人物」という印象も与えられます。
自己PRに「伸びしろ」を示すことで、企業は入社後の成長を期待できるのです。
重要なのは、抽象的に「成長しました」と言うのではなく、具体的な学びを明確にすることです。
つまり、成果+学びのセットで語ることが、差別化された自己PRをより強固にします。
入社後に活かすイメージを伝える
自己PRの締めとして有効なのが、入社後の活躍をイメージさせることです。
「過去の経験が今後どう役立つのか」を語ることで、企業は安心して採用できるのです。
例えば「協調性」を強みにするなら、「入社後はチームをまとめ、部署間の橋渡し役として貢献したい」と未来につなげると効果的です。
また、活かし方を語ることで自己PRが単なる経験談で終わらず、将来の可能性を示すものになります。
面接官は過去よりも未来を重視しているため、活躍イメージの提示は必須です。
さらに、企業の方向性やビジョンと結びつけると説得力が高まります。
つまり、入社後の活躍像を具体的に語ることが、差別化された自己PRを完成させる最後の一手です。
まとめ
自己PRで差別化するには、自己分析や企業研究を通じて独自性を見つけ、表現を工夫することが欠かせません。
平凡な言葉では埋もれてしまう一方、具体性やキャッチフレーズを取り入れることで強みは鮮明に伝わります。
また、面接では背景や学びを補足し、入社後の活躍をイメージさせることが重要です。
大切なのは「自分らしさ」と「企業が求める人物像」を結びつけることであり、それができれば自然と他の就活生との差がつきます。
今日から一つずつ工夫を重ねて、採用担当者の記憶に残る自己PRを完成させましょう。