
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動の面接において、「うまく話そう」と意識すればするほど緊張してしまい、言葉がつっかえつっかえになってしまった経験はありませんか。
多くの就活生が流暢に話すことをゴールにしがちですが、実は面接官はアナウンサーのような滑らかな話し方を求めているわけではありません。
言葉に詰まること自体は、決して悪いことばかりではないのです。
この記事では、なぜ言葉に詰まってしまうのかという原因から、本番でつっかえてしまった時の緊急対処法、そして自信を持って話せるようになるための事前準備までを網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、つっかえることへの恐怖心が薄れ、あなたらしい言葉で思いを伝えられるようになるはずです。
面接でつっかえつっかえになる人の印象とは?
面接で言葉がつっかえてしまうと、「マイナスの評価をされるのではないか」「準備不足だと思われるのではないか」と不安になるものです。
しかし、実際の面接官の印象は必ずしもネガティブなものだけではありません。
もちろん、あまりにも言葉が出てこず沈黙が長く続いてしまうと、コミュニケーション能力に疑問符がつく可能性はありますが、多くの場合は「許容範囲内」であり、むしろ好印象につながるケースさえあるのです。
一生懸命に自分の言葉で伝えようとして言葉に詰まる姿は、「誠実さ」や「真剣さ」として好意的に受け取られることが多いです。
逆に、スラスラと淀みなく話すものの、どこか心がこもっていない「マニュアル通りの回答」をする学生よりも、多少つっかえつっかえであっても、自分の頭で考え、熱意を持って話す学生の方が、面接官の心に響き、高い評価につながるケースは多々あります。
大切なのは「上手く話すこと」ではなく「相手に思いを伝えること」です。
面接でつっかえた際の対処法
面接中に言葉に詰まってしまった時、最も避けるべきなのはパニックに陥り、頭が真っ白になったまま黙り込んでしまうことです。
つっかえること自体は失敗ではありませんが、その後のリカバリー(立て直し)の仕方には、その人の対応力が表れます。
ここでは、本番で言葉が出てこなくなった時に、落ち着きを取り戻し、再び会話をスムーズに進めるための具体的な3つのアクションを紹介します。
これを知っておくだけで、「詰まっても大丈夫」という安心感につながります。
正直に伝える
面接中に頭が真っ白になり、言葉が出てこなくなった時に最も効果的なのは、その状況を正直に伝えてしまうことです。
無理に取り繕って何とか話そうとすると、余計に焦りが募り、収拾がつかなくなります。
そのような時は、「申し訳ありません。
緊張して頭が真っ白になってしまいました」や「少し考える時間をいただけますでしょうか」と正直に伝えましょう。
面接官も人間ですから、学生が緊張していることは十分に理解しています。
素直に状況を伝えることで、場の空気が和らぎ、面接官も助け舟を出してくれることがあります。
自分の弱さを素直に見せられることは、誠実さのアピールにもなり、決してマイナス評価には直結しません。
深呼吸する
言葉がつっかえてしまう時、身体は過度な緊張状態にあり、呼吸が浅く速くなっていることがほとんどです。
脳に十分な酸素が行き渡らず、思考が停止してしまう悪循環に陥っています。
言葉に詰まったら、焦って話し続けようとせず、一度言葉を切って深呼吸をしましょう。
「すみません、深呼吸をさせてください」と一言断りを入れても構いません。
深く息を吸って吐くことで、副交感神経が優位になり、高ぶった心拍数を落ち着けることができます。
一瞬の「間」を恐れる必要はありません。
その一呼吸が、散らかった思考を整理し、再び落ち着いて話し始めるための重要なスイッチとなります。
落ち着きを取り戻す姿勢も、自己コントロール能力として評価されます。
ゆっくり話す
つっかえつっかえになってしまう大きな原因の一つに、思考のスピードに口が追いついていない、あるいは早く回答しなきゃと焦って早口になっていることが挙げられます。
言葉に詰まった直後こそ、意識的に普段の倍くらいの時間をかけるつもりで、ゆっくりと話すように心がけてください。
ゆっくり話すことは、単につっかえ防止になるだけでなく、相手に対して「落ち着いている」「堂々としている」というポジティブな印象を与えます。
また、話すスピードを落とすことで、次に話すべき内容を頭の中で整理しながら言葉を発する余裕が生まれます。
一語一語を丁寧に相手に届けるイメージを持つことで、リズムが整い、自然とスムーズな会話に戻すことができるでしょう。
面接で言葉がつっかえつっかえになってしまう人の特徴
誰でも緊張すれば言葉に詰まることはありますが、頻繁につっかえてしまい、面接がうまくいかない人には共通する特徴があります。
それは能力の問題ではなく、多くの場合「準備の仕方」や「マインドセット(考え方)」に原因があります。
自分がどのタイプに当てはまるのかを知ることは、改善への第一歩です。
ここでは、面接で言葉に詰まりやすい人が陥りがちな3つの典型的なパターンについて解説します。
丸暗記に依存してる
面接で頻繁につっかえてしまう学生に最も多く見られる特徴が、想定問答集などで作成した回答を一字一句「丸暗記」して挑んでいることです。
台本を丸暗記していると、面接中に緊張で一つの単語が飛んでしまった瞬間に、その後の文章がすべて出てこなくなるというリスクがあります。
また、思い出そうとすることに脳のメモリを使ってしまい、肝心の「相手との対話」がおろそかになります。
丸暗記した文章を読み上げるような話し方は、抑揚がなく機械的な印象を与えがちです。
さらに、面接官からの不意な深掘り質問や、想定外の変化球が来た時に対応できず、しどろもどろになってしまう原因となります。
言葉を覚えるのではなく、内容を理解することが重要です。
緊張しやすい人
人前に立つと極度に緊張してしまう、あがり症の傾向がある人も、言葉がつっかえやすい特徴を持っています。
「失敗してはいけない」「良く見せなければならない」というプレッシャーを自分自身に過度にかけてしまっているケースが多いです。
適度な緊張は集中力を高めますが、過度な緊張は身体を硬直させ、舌の動きや思考の柔軟性を奪います。
このタイプの人は、面接官を「自分を審査する怖い人」と捉えすぎています。
しかし、面接はあくまで企業と学生のマッチングの場であり、対等なコミュニケーションの場です。
自意識過剰になりすぎず、「今の自分の実力を見てもらうしかない」と開き直るくらいの気持ちの余裕を持つことが、緊張を緩和させる鍵となります。
自分の回答に自信がない
自分の話している内容に自信がない、あるいは嘘や誇張が含まれている場合も、言葉がつっかえる大きな要因となります。
「この回答で正解なのだろうか」「面接官に響いているだろうか」と、相手の顔色ばかりを伺いながら話していると、どうしても語尾が弱くなったり、言い淀んだりしてしまいます。
また、自分を大きく見せようとして、実体験に基づいていない話をすると、細部の具体性が欠けているため、深掘りされた時に言葉に詰まります。
自分の経験と言葉に一貫性があり、心からそう思っている内容であれば、多少表現が拙くても、迷いなく言葉が出てくるものです。
自信のなさは話し方に直結するため、自己分析の深さが問われます。
面接でつっかえつっかえになっても受かる人の特徴
「面接でつっかえたら落ちる」というのは大きな誤解です。
実際には、言葉に何度も詰まりながらも内定を勝ち取る学生はたくさんいます。
彼らは流暢なトークスキル以外の部分で、面接官に「一緒に働きたい」と思わせる魅力を持っています。
では、話し方が拙くても評価される人は、一体何が違うのでしょうか。
ここでは、つっかえながらも合格する人に共通する3つのポジティブな要素について深掘りします。
入社意欲や熱意が伝わる
たとえ言葉がつっかえつっかえであっても、その企業に入社したいという強い「熱意」や「志望度の高さ」が全身から溢れている人は、面接官の心を動かし、内定を勝ち取ることができます。
流暢に話せるかどうかはスキルの問題ですが、熱意はマインドの問題です。
企業が新卒採用で最も重視するポイントの一つは、「入社して活躍してくれそうか」「長く働いてくれそうか」というポテンシャルと意欲です。
話し方が多少不器用でも、一生懸命に伝えようとする姿勢、企業研究の深さ、そして「なぜこの会社でなければならないのか」という想いが本物であれば、そのエネルギーは必ず伝わります。
上手く話すことよりも、熱量を持って話すことの方が、採用選考においては遥かに価値があるのです。
面接官が知りたいポイントを押さえている
つっかえながらも受かる人は、話し方は拙くても、面接官の質問の意図を正しく理解し、的確な回答をしているという特徴があります。
面接は会話のキャッチボールです。
どれだけ流暢に話していても、質問の答えになっていなければ評価はされません。
逆に、たどたどしい話し方であっても、「結論」と「理由」が明確で、面接官が知りたい情報がしっかりと盛り込まれていれば、コミュニケーションとして成立しています。
言葉に詰まりながらも、論理構成がしっかりしており、自分の考えを自分の言葉で定義できている人は、「思考力がある」「誠実に対応している」と評価されます。
重要なのは「話し方の流暢さ」ではなく「話の内容の質」なのです。
人柄やポテンシャルが評価されている
新卒採用は「ポテンシャル採用」とも呼ばれ、現時点での完成度よりも、その学生が持つ人柄や将来性が重視されます。
つっかえつっかえ話す様子が、逆に「嘘がつけない実直な人柄」「思慮深い性格」としてプラスに評価されることがあります。
特に、チームワークを大切にする企業や、誠実な顧客対応が求められる職種では、口が達者すぎる人よりも、不器用でも相手に向き合おうとする姿勢を持つ人が好まれる傾向にあります。
「一緒に働きたいと思えるか」という観点において、素の自分を出して懸命に話す姿は、面接官に親近感や信頼感を抱かせます。
つっかえることを欠点と捉えず、自分の個性の一部として受け入れている素直さが、結果として良い評価につながるのです。
面接でつっかえつっかえを防ぐ事前準備3選
本番でのつっかえを最小限に抑えるためには、小手先のテクニックだけでなく、日頃の練習方法や準備の質を変えることが最も効果的です。
多くの学生がやりがちな「読む練習」から脱却し、「話す練習」へとシフトする必要があります。
ここでは、面接官の前でも言葉に詰まらず、自分の言葉で堂々と話せるようになるために、今日からすぐに実践できる3つの事前準備を紹介します。
結論ファーストを意識した回答
話の構成において「結論から話す(PREP法など)」を徹底することは、つっかえ防止に非常に有効です。
最初に「私の強みは〇〇です」「理由は〇〇だからです」と結論を言い切ってしまうことで、自分自身の中で話の着地点が明確になります。
ゴールが見えている状態で話し始めると、途中で話が脱線したり、迷子になったりすることが減り、結果として言葉に詰まる頻度が下がります。
逆に、結論を後回しにして状況説明から入ると、話しているうちに「あれ、何が言いたかったんだっけ?」と混乱し、つっかえる原因になります。
日常会話から結論ファーストを意識し、短いセンテンスで言い切る練習をしておくことで、面接本番でもスムーズに言葉が出てくるようになります。
模擬面接を徹底する
頭の中では完璧にシミュレーションできていても、実際に声に出して話してみると、意外と言葉が出てこないものです。
これを防ぐためには、本番に近い環境での「模擬面接」を徹底的に繰り返すことが不可欠です。
大学のキャリアセンターや友人、あるいはスマホの録画機能を使って、実際に声に出して回答する練習を行いましょう。
客観的に自分の話し方を見ることで、「ここで早口になっている」「この質問で詰まりやすい」といった癖や弱点に気づくことができます。
また、何度も声に出すことで「口が言葉を覚える」状態になり、思考と言語化の回路がスムーズになります。
場数を踏んで「話すこと」自体に慣れておくことが、本番での緊張緩和とスムーズな受け答えへの近道です。
丸暗記を避ける
前述の通り、一字一句の丸暗記はリスクが高すぎます。
事前準備として行うべきは、文章の暗記ではなく、「伝えたいキーワード(要素)」の整理です。
例えば、「学生時代の強み」について話すなら、「粘り強さ」「〇〇大会での優勝」「毎日の朝練」といった、絶対に外せないキーワードだけを箇条書きで頭に入れておきます。
そして、そのキーワードをその場の空気感に合わせて繋ぎ合わせ、文章を構成する練習をしましょう。
これならば、多少接続詞が変わっても、言い回しが違っても、話の軸はブレません。
キーワードで覚える方法は、柔軟な対応力を養い、本番で頭が真っ白になるパニックを防ぐための最強の防御策となります。
おわりに
面接で言葉がつっかえつっかえになってしまうことは、決して恥ずかしいことではありません。
それはあなたがその面接に対して真剣に向き合い、「想いを伝えたい」と強く願っている証拠でもあります。
面接官が見ているのは、アナウンサーのような流暢なトークスキルではなく、あなたの「人柄」や「熱意」、そして「思考の深さ」です。
たとえ言葉に詰まったとしても、深呼吸をして、自分の言葉で最後まで伝えようとする姿勢があれば、その誠実さは必ず相手に届きます。
今回ご紹介した対処法や事前準備を実践し、完璧を目指すのではなく、「今の自分をありのままに伝える」ことに意識を向けてみてください。
練習を重ねれば、自信は自然とついてきます。