
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活生からの相談の中で、「デザイン思考テストを受けたけど何が悪かったのか全くわからない」という声は後を絶ちません。
編集部がこれまでデザイン思考テストを受検した就活生100名以上の声を分析したところ、不合格になった就活生に共通する7つの見落としが浮かび上がりました。この記事ではその7つのポイントと、編集部が推薦する再挑戦のための具体的なアプローチを解説します。
一般的なWebテストとは根本的に異なるこのテストの特性を理解し、次の選考に確実に活かしてください。
- 不合格者が共通して見落としていた7つのポイント
- 編集部が分析した敗因の3つの分類
- 採点者の視点から見た評価が高い回答の条件
- デザイン思考力を鍛えるための実践的な練習法
- 再挑戦に向けた段階的な対策ステップ
- デザイン思考テストで不合格になり何が悪かったか知りたい人
- コンサル・シンクタンク・外資系の再挑戦を検討している人
- 記述式適性検査の対策の仕方がわからない人
- 「書き方」ではなく「考え方」から変えたい人
目次[目次を全て表示する]
編集部が分析した 不合格者が見落としていた7つのポイント
100名以上の受検者の体験談と採用現場への取材をもとに、編集部が不合格者に共通する見落としを7つに整理しました。全体像を把握することが、次の一手を決める上での土台になります。
見落とし1:テストが「何を測っているか」の誤解
不合格者の多くが、デザイン思考テストをSPIや玉手箱と同じ「知識・能力検査」だと誤解したまま受検していました。
デザイン思考テストは経営共創基盤(IGPI)が開発した適性検査で、「新しい価値を創造できるか」「顧客視点で課題を解決できるか」「既成概念を打破できるか」という3つの力を記述形式で測定します。
知識量や計算速度は評価対象ではなく、思考の質とプロセスを見える形で示せるかが評価の核心です。この認識のズレがあると、どれだけ準備しても的外れな回答になってしまいます。「このテストは何を測っているのか」を正確に理解することが、対策の第一歩になります。
採用担当者へのヒアリングでも「テスト対策をしていない就活生ではなく、このテストの測定目的を誤解したまま受検している就活生が一番多い」という指摘がありました。
見落とし2:「思考プロセスを見せる」という意識の欠如
記述式の回答で「結論だけ書く」「知っている事例を列挙する」パターンは、思考プロセスが採点者に伝わらない典型的な失敗です。
編集部が分析した不合格回答の特徴は「〜が解決策です。理由は〜だからです」という2文構成で終わっているものでした。一方、通過者の回答は「まず〜という前提に疑問を持った→〜という観点から問題を再定義した→そこから〜という解決の方向性が生まれた」という思考の展開が文章の中に再現されている構造でした。
採点者は「この人は本当に考えているのか、それとも答えを当てようとしているだけか」を見抜きます。思考を「見せる」ためには、結論に至るプロセスを文章の中に組み込む意識的な工夫が必要です。
見落とし3:ユーザー(顧客)の存在が回答から消えている
デザイン思考の根幹は「顧客共感」にあります。にもかかわらず、不合格者の回答では「誰のための解決策か」が最後まで不明なものが多く見られました。
「この問題の解決には〜が必要です」という構文では、解決の受益者が見えません。「〜という状況に置かれた人が抱える〜という困難」から出発することで、自然にユーザー視点が回答に入ります。
通過者の回答を分析すると、冒頭に「〜という立場のユーザー」「〜という場面で困っている人」という具体的な人物設定があり、そこから解決策の方向性が展開される構造が多く見られました。ユーザーを「設定する」という行為自体が、デザイン思考の最初のステップでもあります。
見落とし4:既成概念を疑う発想が回答に表れていない
デザイン思考では「前提を問い直す姿勢」が創造性の源泉です。しかし不合格者の回答は、既成の解決策や業界慣行を前提とした「常識の範囲内」に留まることが多く、採点者に創造性が伝わっていませんでした。
「この課題の一般的な解決策は〜です」という書き出しは、既成概念に従っているサインです。対照的に評価が高い回答では「〜という前提が本当に正しいのか検討すると」「別の角度から見ると〜という課題が浮かび上がる」という前提を問い直す言葉が自然に含まれていました。
奇抜であることが目的ではなく、「当たり前を疑う誠実さ」が評価されます。この視点の有無が、同じ内容でも評価に大きな差をつける要因になっています。
見落とし5:論理の「流れ」が断絶している
記述式回答で合否を分けるポイントの一つが、論理の連続性です。不合格回答を分析すると、文と文の間のつながりが突然断絶しているものが多く見られました。
「〜です。そのため〜が重要です。また〜という点も挙げられます」という構成では、各文が独立した主張になっており、読み手が「なぜそこにつながるのか」と疑問を持ちます。
論理の連続性を保つためには「この前の文の内容から、どんな理由で次の文につながるのか」を意識的に言語化することが必要です。接続の根拠を意識するだけで、文章全体の論理の質が大きく変わります。通過者の回答は、最初の文から最後の文まで一本の論理の糸が通っていることが特徴です。
見落とし6:表現が抽象的で思考の具体性が伝わらない
「価値を創造する」「顧客満足を高める」「体験を向上させる」という表現は、デザイン思考の文脈でよく使われますが、そのまま書いても採点者には「具体的に何をするのか」が伝わりません。
不合格回答に最も多い表現パターンは「〜することが重要です」「〜を実現することで価値が生まれます」という、結論だけを抽象語で述べるものでした。
具体性を高めるには「誰が(ユーザー設定)」「どんな場面で」「具体的に何をすると」「どんな変化が起きるか」という4点セットで書くことが有効です。「具体的に書くこと」は「深く考えていること」の証明でもあります。抽象語を使う場面では必ず直後に具体的な場面・例・変化を添える習慣が、表現の質を大幅に高めます。
見落とし7:時間配分の失敗で後半設問が不完全になった
記述式テストの特性として、時間配分のミスが全体評価に大きく影響します。編集部の調査では、後半の設問が未完成だったことを挙げる不合格者が相当数いました。
1問目に全力を注いで残り時間が不足し、後半の設問が数行だけ、または白紙になったケースが多く見られました。採点者からは「最後まで答えを出し切ること」が最低限の評価要件とされています。
対策としては本番前に「各設問に使える時間上限を決める」練習を繰り返すことです。完璧な1問より全設問に適切な回答を揃えることを優先する時間感覚を、練習を通じて身につけることが重要です。
知識詰め込み型の回答が招く低評価 編集部が見た採点者の視点
「知っていること」を示そうとした回答が、なぜ低評価につながるのか。編集部が採用担当者取材をもとに分析した、採点者の視点を解説します。
採用担当者が語った「評価できない回答の共通点」
編集部が複数のコンサル・シンクタンク系企業の採用担当者に取材したところ、評価できない回答の共通点として挙げられたのは「自分で考えていない」という点でした。
具体的には「教科書やウェブサイトに書いてある内容をそのまま書いている」「事例の紹介で終わっていて自分の論点がない」「全ての設問で似たような構成・似たような言葉が使われている」という3つのパターンが繰り返し指摘されました。
採用担当者の一人は「どれだけ良い知識を書いていても、それが自分の考えにつながっていないと評価できない。私たちは就活生の知識庫を見ているのではなく、思考エンジンが動いているかを確認している」と語っています。
「デザイン思考の知識」を書くことが逆効果になる理由
デザイン思考テストで失敗するパターンの一つに「デザイン思考そのものについて説明してしまう」があります。5ステップや代表的な事例を回答に盛り込んだ就活生が、却って評価を下げているケースが見られます。
なぜ逆効果になるかというと、採点者はデザイン思考の専門家です。就活生から「デザイン思考の5ステップは〜です」と書かれても、それは採点者にとって既知の情報でしかありません。
求められているのはその知識を「使って」設問に答えることです。「共感フェーズで〜を確認し、問題定義として〜を設定した上で、〜というアイデアを導いた」という形で、知識を道具として機能させた回答が評価されます。知識そのものではなく、知識の使い方が評価の対象です。
編集部推奨:「なぜなら〜だから」を3回繰り返す深掘り練習
思考プロセスを見せる力を鍛えるために、編集部が推奨するのは「なぜなら〜だから」を3回繰り返す深掘り練習です。
例えば「この課題の解決策はAです」という結論に対して「なぜならB(根拠1)だから」→「そのBが重要なのはなぜなら C(根拠2)だから」→「CがAにつながるのはなぜなら D(根拠3)だから」と3段階で掘り下げます。
この練習を繰り返すことで、表面的な結論から思考の根っこにある論理を文章で表現する力が鍛えられます。最終的な回答では3段階全てを書く必要はありませんが、この深掘りを経ることで回答の論理的な重みが増します。
ユーザー視点の欠如・既成概念からの脱却不足による失点
編集部の分析によれば、不合格回答の過半数にユーザー視点の欠如か既成概念への依存のどちらかが見られました。この2つはデザイン思考テストにおける最大の失点要因です。
ユーザー視点のない回答が低評価になるメカニズム
「この課題の解決には技術的な改善が必要です」という回答と「〜という日常場面で〜に困っているユーザーがいる。この人にとっての解決策として技術的な改善を提案する」という回答を比べると、内容が同じでも後者の方が評価されます。
前者には「誰のための解決策か」がなく、採点者は「この就活生が考えているのは課題そのものであって、人のためではない」と判断します。デザイン思考の評価軸では「人への共感から解決策が生まれているか」が重要な判断基準です。
ユーザー視点を回答に組み込む最も簡単な方法は、「回答を書く前に『この解決策を必要としているのは誰か』を30秒で考える」ことです。この習慣だけで、回答にユーザーの存在が自然に入るようになります。
「既成概念を疑う」とはどういうことか 具体例で解説
「既成概念を疑う」という言葉は抽象的に聞こえますが、実際にやることはシンプルです。「今当たり前とされていることに対して『本当にそうか?』と問いかけること」です。
例えば「通勤時間の課題をどう解決するか」という設問であれば、既成概念の回答は「交通機関の改善や時差出勤制度の整備」です。既成概念を疑う発想は「そもそも毎日通勤する必要があるのか」「移動そのものを価値ある時間に変えることはできないか」という問い直しです。
重要なのは「前提を疑った後に、その疑いを論理的に裏付けること」です。疑う→代替前提を提示する→それによる新しい解決策を導くという3ステップが、創造的な回答の基本構造です。奇抜さが目的ではなく、疑いを展開できる論理力が評価されます。
共感と創造性を一つの回答に統合するコツ
デザイン思考では共感(ユーザー視点)と創造性(既成概念の打破)の両方が求められます。「ユーザーのことを考えると既成概念を疑えない」「創造的に考えるとユーザーから離れてしまう」という感覚を持つ就活生が多くいますが、この2つは矛盾しません。
統合の鍵は「ユーザーを深く理解した結果として、今の解決策の限界が見える」という流れです。ユーザーの困りごとに共感すればするほど、「今の当たり前がこの人の問題を解決していない」という認識が生まれ、そこから創造的な解決策が必然的に出てきます。
回答の構成例として「〜という人の体験を想像すると(共感)→今の解決策では〜の点で不十分だとわかる(既成概念の問い直し)→だから〜という新しいアプローチを提案する(創造的解決)」という流れを練習で習得すると、共感と創造性が一体になった回答が自然に書けるようになります。
記述の論理構成と表現力の問題
思考の質を正しく伝えるためには、文章構成力と表現力が不可欠です。内容が良くても伝わらなければ評価されません。編集部が見た「伝わる回答」と「伝わらない回答」の違いを解説します。
編集部が見た「伝わる回答」と「伝わらない回答」の構造差
編集部が分析した通過者と不合格者の回答を比較すると、最も大きな差は文章の「設計」にありました。
通過者の回答は書き始める前に構成が設計されており、「問題提起→現状の課題認識→解決の方向性→具体的な提案→その理由」という流れが明確に読み取れました。一方、不合格者の回答は「思いついたことをそのまま書いている」構造で、途中で方向性が変わったり、結論が最後まで見えなかったりする特徴がありました。
「伝わる回答」を作るためには、本番でも30秒の構成設計時間を確保することが有効です。30秒で「何から始めて何で終わるか」を決めてから書くだけで、文章全体の見通しが大幅に改善します。
「重要です」「必要です」だけで終わらない記述の作り方
抽象的な評価語だけで文章を終えてしまう癖は、記述式テストでの最大の習慣的ミスです。「〜が重要です」という文で終わる回答は、なぜ重要なのかが見えません。
改善のポイントは「評価語を使ったら必ず根拠・具体例・場面を続ける」ルールを自分に課すことです。「〜が重要です(評価語)。なぜなら〜という場面で〜という問題が起きるからです(根拠)。具体的には〜のような状況では〜の影響が出ます(具体例)」という構成が、評価の高い記述の基本型です。
評価語→根拠→具体例の3点セットを意識するだけで、抽象的な回答が具体的な説得力を持つ回答に変わります。この習慣は記述練習を重ねることで自然に身につきます。
制限時間内で高密度な回答を作る時間感覚の鍛え方
記述式テストで高密度な回答を作るためには、制限時間内での思考速度と出力速度のバランスを鍛える必要があります。
編集部が推奨する練習法は「15分タイマー練習」です。日常的なテーマ(例:「コンビニの新サービスを提案せよ」)を設定し、最初の1分で構成を考え、残り14分で書き切る練習を週3回行います。
練習後は必ず「ユーザー設定があったか」「前提を疑ったか」「論理は一本通っていたか」の3点で自己評価します。3〜4週間継続することで、制限時間内に高密度な回答を作る感覚が身につきます。
落ちた理由を自己分析する具体的な方法
不合格の原因を正確に把握することが再挑戦の前提です。編集部が考案した「デザイン思考テスト振り返りフレームワーク」を活用して、失点箇所を特定しましょう。
受検直後に使う「5項目チェックシート」
デザイン思考テストは受検後に設問が公開されないため、受検直後の記憶が自己分析の唯一の材料です。受検が終わったら即座に以下の5項目を記録することを編集部は推奨します。
チェック項目は「設問内容(覚えている範囲で)」「各設問への回答の骨格」「時間配分(各設問に何分使ったか)」「詰まった場面と理由」「ユーザーを設定したか・前提を疑ったか」の5つです。
この記録を「7つの見落としポイント」と照合することで、自分の敗因パターンを特定できます。受検後30分以内の記録が最も精度が高く、時間が経つほど記憶は薄れるため、テスト終了直後の行動が重要です。
敗因の3分類:思考・視点・表現のどこに問題があるか
編集部の分析では、デザイン思考テストの敗因は大きく「思考」「視点」「表現」の3つに分類されます。
思考の問題は「知識の羅列・正解探し・論理の飛躍」が該当し、プロセスを見せる練習が必要です。視点の問題は「ユーザー不在・前提固定・創造性の欠如」が該当し、観察習慣とフレームワーク学習が有効です。表現の問題は「抽象語のみ・論理断絶・時間切れ」が該当し、制限時間付き記述練習が対策になります。
自分の敗因がどの分類に集中しているかを特定することで、次の対策の優先度が明確になります。多くの場合、1つのカテゴリに敗因が集中しており、そこを集中的に改善するだけで大きな改善効果が得られます。
フィードバックを得られない状況での自己改善法
デザイン思考テストは採点結果の詳細フィードバックが得られないケースが多く、自己分析が難しい状況に置かれます。フィードバックなしで改善を続けるための方法をいくつか紹介します。
最も効果的な方法は「就活仲間との相互評価」です。同じテーマで練習問題を書いて交換し、「ユーザーが見えるか」「論理は通っているか」「前提を疑っているか」の3点で相互フィードバックを行います。
自己評価だけでは気づきにくい問題点が、第三者の目を通すことで明確になります。週1回の相互評価セッションを3〜4週間続けることで、自分では見えていなかった思考の癖や表現の問題が発見できます。
次の選考で同じミスをしないための対策ステップ
編集部が推奨する再挑戦のための対策は3つのステップで構成されています。段階的に実践することで効率的に実力を底上げできます。
ステップ1:「思考の型」をインストールする(1〜2週間)
最初の1〜2週間は、デザイン思考の思考フレームワークを自分の頭にインストールする期間です。
インプット素材としては、デザイン思考の入門書(『デザイン思考が世界を変える』『ストーリーとしての競争戦略』等)とデザイン思考を活用した事例記事(スタンフォードd.school・IDEOの事例等)を使います。
インプットしたら必ず「この事例でユーザーの課題は何だったか」「どの段階でどんな前提が疑われたか」「解決策はどこが既成概念と違うか」を自分の言葉で整理してノートに書くアウトプット型学習を行うことが重要です。読むだけで終わらず、整理と言語化をセットにすることが理解の定着を加速させます。
ステップ2:「ユーザー観察」習慣を日常に組み込む(2〜3週間)
2〜3週間目は、ユーザー視点を鍛える観察習慣を日常に組み込む期間です。
毎日1つ「身近な不満・課題・改善したい場面」を観察し、「誰が」「どんな状況で」「何に困っているか」を3行でメモする習慣を続けます。コンビニ・電車・スマートフォン・学校・アルバイト先など身近な場面を観察対象にしましょう。
観察の次のステップとして「この不満を今の解決策はなぜ解消できていないか」「どんな新しいアプローチがあり得るか」を考えることで、ユーザー視点と創造的発想の両方を鍛えることができます。この習慣は本番で「ユーザーを設定する」行動を自然に引き出す準備になります。
ステップ3:「制限時間付き記述練習」で出力力を仕上げる(3〜4週間)
3〜4週間目は、身につけた思考力と視点を制限時間内に出力する力を鍛える期間です。
週3回、20〜30分の制限時間内で記述練習を行います。テーマは「日常の課題解決」「新サービス提案」「組織の問題分析」など様々なものを使い、毎回異なるテーマで練習することが重要です。
練習後は「7つの見落としポイント」でセルフチェックし、特に「思考プロセスが見えるか」「ユーザーは誰か明確か」「前提を疑ったか」の3点を厳しく評価します。3〜4週間の継続で、本番での出力力が体感的に改善します。
一度落ちた企業に再挑戦できるか 他社選考への影響
デザイン思考テストでの不合格後、同じ企業への再応募や他の企業への影響について、編集部が情報を整理しました。
デザイン思考テストは企業ごとに独自実施のため他社への流用不可
SPIのテストセンターは複数企業へスコアを使い回せますが、デザイン思考テストは各企業が独自に実施する形式です。そのため、ある企業での受検結果を他の企業の選考で利用することはできません。
テスト内容も企業によって異なるため、「1社でのテスト問題の記憶を他社の準備に使う」ことも基本的に意味を持ちません。ただし、「思考プロセスを見せる力」「ユーザー視点」「論理構成力」という対策で培うスキルは、デザイン思考テストを実施するどの企業にも通用します。
使い回せないからこそ、企業ごとに改めて対策したコンディションで受検することが重要です。これはデメリットのように見えますが、「自分の実力を磨けば毎回の受検で結果が出る」という点でフェアな仕組みでもあります。
同一企業への再挑戦は基本的に難しいと理解する
デザイン思考テストでの不合格後に同じ企業へ再応募を考える就活生もいますが、同一企業への再挑戦は基本的に非常に困難な状況です。
デザイン思考テストを利用するコンサル・シンクタンク・外資系企業の多くは、選考での不合格者に対して同一年度内の再応募を認めていないのが一般的です。また、こうした企業では応募者数に対する採用枠が限られており、不合格後の再挑戦機会は事実上ほとんどないと考えた方が現実的です。
翌年以降に再応募できるケースもまれに存在しますが、「前回の選考結果を考慮しない」という保証はありません。エネルギーを同一企業の再挑戦に集中させるより、同種のテストを使う別の企業への準備に注力する方が、内定につながる確率は高くなります。
デザイン思考テスト対策が他の選考で活きる場面
デザイン思考テストへの対策で培う力は、テスト本番以外の選考でも直接役立ちます。
ケース面接では「ユーザー視点と論理構成」が直接評価されます。グループディスカッションでは「既成概念を疑う発想と創造的なアイデア提示」が差別化要因になります。エントリーシートでは「思考プロセスを見せる記述力」が採点者の評価を大きく変えます。
つまり、デザイン思考テスト対策は特定のテストのための準備ではなく、採用選考全体で評価される本質的な能力開発でもあります。1社での経験と対策を丁寧に積み上げることが、目指す業界でのキャリアへの確実な道につながっています。
まとめ 編集部が伝えたい 落ちた経験を次に変える行動プラン
デザイン思考テストでの不合格は、正しい分析と対策を行えば確実に改善できる経験です。編集部が考える「今すぐ始められる行動」と「継続的な成長のための心構え」をまとめます。
今すぐできる3つの行動
デザイン思考テスト対策は、特別な教材や場所がなくても今日から始められます。編集部が推奨する今すぐできる3つのアクションを紹介します。
まず「受検後の振り返り記録」を作ることです。受検後の記憶が残っているうちに、設問・回答・時間配分・詰まった場面を記録します。この記録が次の選考への最も正確な改善マップになります。
次に「7つの見落としポイントとの照合」です。記録した内容と本記事の7ポイントを照合し、自分が最も当てはまるポイントを1〜2つ特定します。特定したポイントが今週の最優先改善テーマになります。
そして「今日から1日1観察」を始めることです。身近な場面で「誰がどんな不満を持っているか」を観察してメモする習慣を今日から始めましょう。この小さな習慣がユーザー視点を日々鍛える最も効果的な方法です。
「考え方を変える」ことが最大の対策
デザイン思考テストの対策で最も重要なのは、テスト固有の対策ではなく「考え方そのものを変えること」です。
「正解を探す」から「思考プロセスを見せる」への転換。「知識を披露する」から「知識を使って考える」への転換。「当たり前を前提にする」から「当たり前を疑う」への転換。これらの認識の転換は、一朝一夕では起きませんが、意識的な練習を通じて確実に身につく変化です。
デザイン思考テストは「才能を測るテスト」ではなく「思考の習慣を測るテスト」です。習慣は変えられます。諦めずに取り組み続けましょう。
デザイン思考力は就職後も一生使えるスキルになる
デザイン思考テスト対策を通じて養われる力は、採用選考を突破するためだけのものではありません。コンサル・シンクタンク・外資系企業で実際に働く際に求められる「問題発見力」「顧客起点の発想」「創造的な課題解決力」そのものです。
このテストへの対策に真剣に取り組むことは、社会人になった後に活躍するための基礎能力を今から鍛える機会でもあります。就活の合否を超えた長期的な価値があるスキルとして、デザイン思考力の習得に前向きに向き合ってください。
一度の不合格は終わりではなく、本当の意味での成長の出発点です。編集部は次の選考での皆さんの挑戦を応援しています。