他己分析ではどんな質問をするといい?やり方や4つのポイントも解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

「就職活動するときに他己分析は必要なの?」 「他己分析の質問は何を聞いたらいいの?」 「他己分析は誰にお願いすればいいのだろう?」 このように、就職活動をしている方の中には、他己分析についてたくさんの疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、自己分析だけでは不十分で他己分析が必要とされる理由、そもそも他己分析とは何なのかを解説した上で、他己分析の具体的なやり方などについて紹介しています。

この記事を読むことで、他己分析の重要性や、他己分析の質問をするにあたって適切な相手は誰か、聞きたい情報を得るための質問内容にはどんなものかを知ることができるでしょう。

他己分析を使って自己理解を深めたいと思っている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

自己分析だけでは不十分な理由

自己分析をする目的は主に2つあります。

①自分の仕事選びの軸を明確化する ②自分自身を他人にわかりやすく伝える 詳しくはこちらの記事で解説しています。

就活において自己分析の目的とは? そもそも自己分析をなぜするのでしょうか? 就活において自己分析をする目的は2つあります。

今回は②の「自分自身を他人に分かりやすく伝えるため」の自己分析に焦点をおきます。

自己分析にはいくつも方法があります。

この記事でも述べていますが、主観的な自己分析と客観的な自己分析を組み合わせることが重要です。

自分自身を把握する自己分析だけでは不十分です。

そもそも、他人に分かりやすく伝えるために、客観的な視点を入れていないのは矛盾を感じます。

客観的に近い視点は持つことはできますが、それはあくまで自分自身の視点から出ていません。

他己分析とは?

他己分析とは、他人に自分のことを聞いて、分析することです。

就職活動において自己分析をしている学生は多いですが、他己分析に取り組む学生は少ないです。

しかし、他己分析をしていないと、自己分析をちゃんとできているとは言えません。

他己分析は、他人が評価する、より客観的な分析になります。

独りよがりの分析に終わらず、自分の知らない自分が見えてきます。

他己分析の4つのメリット

他己分析で自分以外の人の評価を聞けば、自分のことをより詳しく知ることができるでしょう。

ここからは、他己分析のメリットを4つ紹介していきます。

他己分析をするか迷っている方はぜひこちらを参考にしてください。

1:自分と他人の評価に対するズレを評価できる

自分の評価と他人の評価がずれることは多々あります。

そのずれを直しておかなければ、「あなたの強みはそこじゃないのに。」「自分のこと分かっていないのだろうな。」とマイナス評価をされてしまう恐れがあります。

周りからどう思われているのか、客観的な視点を取り入れることは大切です。

2:気づいていない長所・短所を発見できる

相手にどう映っているかは、自分ではなかなか分かりません。

自分が当たり前だと思っていたことが、他人から見ると長所になっていることもあります。

一方で、自分が長所だと思っていた部分が、実は短所だったなんてこともあります。

他人に聞くことで、本当の意味で自己分析ができるようになります。

3:自分の強みの活かし方がわかる

自分の強みは、自己PRをする上で非常に重要なものと言っていいでしょう。

しかし、自分が考える強みについて自信が持てない方もいるのではないでしょうか。

そういったときに、他人から自分が思っていた強みに関する評価が聞ければ自信につながるでしょう。

また、他人から自分が強みを発揮したときの具体的なエピソードも聞ければ、そのエピソードが根拠となり、どういった場面で自分の強みを活かせるか具体的にわかるようになります。

4:面接対策になる

他己分析では、外見やしぐさなど自分では確認することのできない部分について意見をもらうことができます。

メラビアンの法則というものがあります。

この法則によると、 話し手が聞き手に与える影響のうち、大部分を視覚情報が占めています。

15秒で決まってしまうといわれる第一印象に対して、分析しておく価値があるのではないでしょうか。

他己分析のやり方

ここからは他己分析のやり方について紹介します。

他己分析をすることで、自分では気づかない部分に目を向けることができます。こちらのやり方を参考に他己分析をしてみましょう。

他人に回答を依頼する

依頼する人によって、得ることのできる情報は異なります。

親しい人:家族、幼馴染、大学の友人など 「自己分析とのギャップを知る」 交流が浅い人:大学の教授、就活で出会った同期など 「第一印象を知る」

ジョハリの窓で分析する

得られた回答を元に、自己分析に役立てましょう。

その際、ジョハリの窓を使うことをおすすめします。

ジョハリの窓とは、4つの窓を用いて、自己理解を深めていく方法です。

それぞれの回答をそれぞれの枠内に記入していきます。

自分と他人で共通して認識していた性格は「開放の窓」、自分だけがあげた性格を「秘密の窓」、他人だけがあげた性格を「盲点の窓」に書き込みます。

そして最後に自分も他人も取り上げなかった性格について「未知の窓」に書き込みます。

未知の窓に何を書けばよいのかわからない場合は、以下の19項目の内で未知の窓以外の3つの枠で選ばれなかった項目を記入してください。

①頭が良い②発想力がある③段取り力がある ④向上心がある⑤行動力がある⑥表現が豊か ⑦話し上手⑧聞き上手⑨親切 ⑩リーダー資質がある⑪空気が読める⑫情報通 ⑬根性がある⑭責任感がある⑮プライドが高い ⑯自信家⑰頑固⑱真面目⑲慎重 記入されたジョハリの窓を参考に自己分析を進めましょう。

他己分析の4つのポイント

他己分析する上で、押さえておきたいポイントがあります。

他己分析は行った方がいいと聞いたから何となく行ってみたとならないように、まずは何のために行うかを明確にしましょう。

そして、どんな質問を誰にするのかを考えます。

また、行った他己分析は放置せず、自己分析としっかり比較しましょう。

それでは、ポイントの4つを具体的に紹介していきます。

1:他己分析で何を知りたいのか考える

知りたいことが明確でなく漠然としたものであれば、他己分析での質問は曖昧なものになり、その答えは上辺だけの中途半端なものとなってしまいます。

他己分析は、自己分析を深めるために行うものです。

自分をより理解するためには、何を知ればよいかを考えることが重要です。

知りたいことは複数あってもかまいませんので、しっかり考えましょう。

2:具体的な質問内容を考える

知りたいことが決まれば、それを知るための質問内容を考えていきます。

前述していますが、質問は曖昧なものではなく具体的なものであるほうがいいでしょう。

具体的な質問のほうが相手も具体的に答えやすいのです。

質問をしても一言の回答で終わるようなものでは、必要な情報を得ることはできません。

相手から、自分のエピソードなどできるだけ多くの情報が入った回答を引き出せるような質問を考えましょう。

3:複数の人に質問をする

他己分析では、一人の人ではなく複数の人に質問します。

多角的な視点から自分を知ることができるように、あなたのことを良く知っている人とあまり知らない人、年齢や立場、あなたとの関係など違いがある人たちに質問することをおすすめします。

また、なるべく多くの相手に質問しましょう。

質問する相手が多ければ多いほど、様々な意見が集まるため深い分析ができるでしょう。

4:もらった意見と自己分析を見比べて深掘りする

他己分析をする前に、自分でも同じ質問内容に回答することで自己分析しておきましょう。

その上で、他己分析でもらった回答と比較してみます。

他人が考える自分像と自分が考えている自分像では違いがあることに気づくでしょう。

この違いを受け止め、前述した「他己分析4つのメリット」について考えてみます。

気づきや発見があるでしょう。

自己分析と他己分析を重ねていくことで、自己に対する理解がより深まっていきます。

他己分析の質問をする相手の選び方

ここでは、他己分析の質問をする相手の例として関係性の違う6パターンの人たちをご紹介します。

質問をする相手としてなぜその人がいいのかも紹介していますので、他己分析の質問をする相手について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

また、他己分析の質問は後述で詳しく紹介しますが、その人におすすめの質問についても触れていますので、チェックしてみてください。

子供の頃から知っている家族

自分のことを長く身近で見ている家族に他己分析してもらいましょう。

一番身近な心強い応援者でもある家族は、率直な意見をくれるでしょう。

自分では気づいていないような性格や性質など本質的な部分について話を聞けることもあります。

家族への質問として、「集団の中でどんな役割をしていたと思うか」や「成長したなと感じたエピソードはあるか」などがおすすめでしょう。

親しくしている友人や恋人

学校やサークル、部活動などで長い時間を一緒に過ごしている友人は、あなたの長所や短所など色々なところを見ているでしょう。

このため、具体的なエピソードなども聞けます。

ただし、友人であるがゆえにふざけた回答になってしまわないように注意が必要です。

昔からの友人には、前述した家族への質問と同じ質問をしてみてもいいでしょう。

恋人は、異性という視点で意見をくれる相手として他己分析をお願いしてみましょう。

恋人に対してはいいところを見せようとすることがあるため、自己分析と違う結果が出ることもあるでしょう。

しかし、それは配慮ができていることの表れでもあります。

恋人への質問として「第一印象と今とでは印象がどう変わったか」や「他人に私を紹介するとしたら、どう紹介するか」などがおすすめでしょう。

ゼミやバイト先が一緒の人

ゼミやバイト先が一緒の人は、一つのことを一緒に取り組んでいる仲間と言えます。

何かをやりとげようと、一緒に話し合ったり助け合ったりすることも多いでしょう。

集団の中で動くあなたの姿を見てくれています。

ゼミやバイト先が一緒の人への質問としては、「集団の中でどんな役割をしていたと思うか」や「私が楽しそうなとき、苦手そうなときはどんなときか」などがおすすめでしょう。

OBやOG

OB、OG訪問などで知り合った先輩は、その業界や企業で働く人の視点で他己分析をしてくれます。

それほど遠くない過去に就職活動をしてその企業に入社していることから、面接官に近い視点で意見をもらえるでしょう。

OBやOGへの質問としては、「第一印象と今とでは印象がどう変わったか」や「私に向いていそうな業界や仕事内容はどんなものか」などがおすすめでしょう。

社会人

長期インターンシップに参加した人は、その時に触れあった社会人に他己分析をお願いしてみましょう。

会社の中であなたがどう働けていたか、どう見られていたかを知ることができます。

実際に働いている姿を見た上での他己分析のため、自分が社会人になったときのことを考える場合、現実的な意見として参考にできるでしょう。

交流が浅い人

友達や家族など「親しい人」に依頼するのが、一般的に持たれている他己分析のイメージではないでしょうか。

しかし、 他己分析を依頼するのは、まだ知り合ってから日が浅い「交流が浅い人」をおすすめします。

理由としては、以下の2点が挙げられます。

・面接官も初対面の人であるから 就活において自己分析をするゴールとしては、面接官に分かりやすく自分を伝えることになります。

面接官はその場で初めて出会う人である場合がほとんど。

友人などと違って深く関わった上で判断するわけではありません。

そのため、 就活では初対面の人に対して「自分はどう評価されるのか?」「自分はどういう人間である印象を与えるのか?」を知ることは非常に重要なことになります。

・より素直な意見をもらえるから 関係が浅いからこそ、後の関係に響くリスクがないため素直な意見をもらうことができます。

友達では仲の良さが仇となり、見えなくなっているあなたの欠点に対して率直な意見が聞けるかもしれません。

交流の浅い人と知り合う機会がないと思われるかもしれませんが、みなさんには豊富にあります。

それは、就職活動です。

1日のセミナー・選考会でずっと付き合う友人はなかなかできません。

しかし、せっかく知り会った縁を活かさない手はありません。

後腐れは一切ないため、本音をぶつけ合いましょう。

また、本音で話しあうことで、もしかしたらずっと付き合える友人となるかもしれません。

どんどん意見をもらって自分自身をアップデートしていきましょう。

他己分析の質問集

依頼する際の質問についてですが、上記のジョハリの窓19項目についてストレートに聞いてもいいですが、コミュニケーションなので、簡素になりすぎても相手はいい気がしません。

以下のように工夫することで、コミュニケーションを円滑にした上で、聞きたい情報を得ることができます。

他己分析の際の参考にしてみてください。

「どのような性格をしているか?」 「コミュニケーションにおいて問題はあった?」 「アイディア発散の時は活躍できてた?」 「兄弟がいそうにみえる?」 「柔軟性もって議論に参加できてた?」 「イラっとしたことあった?」 「グループではどんな役割を担ってた?」 「向いていそうな仕事は?」 「向いていそうな業界は?」 「私の長所・短所を教えてください。 」 「外見からどんな印象を受けた?」 「外見の印象と比較して実際どうだった?」 「他の人に紹介してくれるとしたら、どんな人として紹介する?」

早期から対策をしておこう

客観的な視点の重要性も分かっていただけたのではないでしょうか。

自己分析を十分にした上で選考に臨まないといけないと思う方が多いですが、選考も自己分析の一環になるのです。

ただ、本選考を自己分析の場にしていては遅いです。

そのためにも、今から多様なインターン選考に参加していただきたいです。

インターンは選考に直結していることはほとんどないため、気負うことなく参加することができます。

早期から取り組むことで、

①母数が多くなることで信憑性が増す ②発見した弱みを改善する時間ができる といった2つのメリットができます。

客観的な視点を取り入れ、自己分析を完璧にしていきましょう。

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