就活で自分を最もアピールできる場である面接。
しかし面接に正しい言葉遣いや話し方ができないと、かえって悪い印象を与えてしまう可能性があります。
「面接にふさわしい言葉遣い」とはどのようなものなのでしょうか。
就活で問われる、言葉遣いのマナー
就活ではマナーが問われる場面が多くあります。
特に面接では言葉遣いや話し方が重要です。
そこで今回は、面接本番までにマスターしておきたい言葉遣いについてまとめました。
また、面接で悪い印象をもたれかねない話し方や所作についてもご紹介します。
自分の話し方の癖を確認して、自分の良さを最大限にアピールできるようになりましょう。
言葉遣いは面接にどう影響するの?
面接では話す内容はもちろん、‟言葉遣い”も選考の判断基準のひとつとしてみられています。
面接官は言葉遣いからどのようなことをみているのでしょうか。
【面接官が言葉遣いから判断すること】
■面接に臨む姿勢
■正しい日本語の理解
■就活生の性格・能力
面接では堅苦しいビジネス用語まで求められることは少ないでしょう。
しかし、一般常識として敬語や謙譲語など、正しい日本語を使えているかどうかがみられています。
さらに、 どのような言葉を選んで使うかには性格やコミュニケーション能力も表れます。
「相手の立場に立ってわかりやすく物事を話せているか」「自分の思いを人に伝えることが得意か不得意か」など、言葉遣いだけで様々な情報がわかるのです。
面接では言葉に詰まったり言い淀んでしまったりすると「緊張しやすい」「自分の意見をうまく言えない」などのあまり良くない印象を与える恐れもあります。
使い慣れていない言葉は、咄嗟に出てこないものです。
普段から正しい日本語を意識して、敬語や謙譲語に慣れておくことが必要でしょう。
面接までにマスターしておきたい言葉遣い
面接までにマスターしておきたい最低限の言葉遣いをいくつかまとめました。
正しい言葉を使用するために、まずは基本を押さえておきましょう。
ここでご紹介したのは一例です。
面接を想定し、自分が話す可能性のある言葉を正しい日本語で言えているか、事前に確認しておくことをおくとよいでしょう。
また使い慣れた言葉が丁寧な日本語であるかを書き出して、客観的に語句をチェックすることもおすすめします。
面接で悪い印象を与える話し方
面接では言葉遣い以外に「話し方」も重要です。
話し方は人の印象を左右します。
人には話し方の癖がありますが、自分では気づきにくいものです。
録音して聞いてみたり、身近な人に自分の話し方の癖を聞いてみたりしましょう。
自分の癖がわかったら、日頃から話し方の癖を直す意識を持つことが大切です。
癖を直すには積み重ねが必要ですので、早めに取り組むことをおすすめします。
【人に悪い印象を与える話し方の癖】
・話始めに「えーと」「あっ、はい」などをつける癖
このような癖があると、すっきりと話をまとめて話せない印象になります。
・相手の話を否定から入る癖
日頃から「でも」「そうじゃなくて」など、自分の意見を言うために相手の言葉を否定から入る癖のある人は注意が必要です。
否定から入る癖は、相手の気分を害する危険がありますので、早めに直すことをおすすめします。
・相手の話の途中で話し始める癖
人の話し終わらないうちに話始める癖がある人は、「人の話を聞かない人」と思われる可能性があります。
相手の言葉が終わるまで落ち着いて聞く癖をつけましょう。
・語尾を伸ばす癖
語尾を伸ばすと、意思がハッキリしていない印象や軽い態度を取っていると捉えられるかもしれません。
語尾を明確にすることで、信頼感のある話し方になります。
・言葉の語尾が上がる癖
言葉の語尾が上がると自分の発言に対して自信がなく、人に判断をゆだねているように捉えられます。
質問以外では語尾を下げるように意識してください。
・早口で話す癖
早口は「落ち着きがない」「空回りしている」といった印象を持たれがちです。
また相手が急かされているように感じることもあります。
面接など緊張する場面では人は早口になる傾向がありますので、特に早口の人は相手が聞き取りやすい発音で話すことを心掛けるとよいでしょう。
・「すみません」を連呼する癖
謙虚な気持ちの現れだとしても「すみません」を過剰に繰り返していると、必要以上に自分を下げ過ぎてしまう可能性があります。
また謝罪ばかりいう人は、潜在的に相手を苛立たせてしまう可能性があるのです。
「すみません」をつけることが癖になっている人は注意しましょう。
・話したい内容が途中で変わっていく癖
話にまとまりがないと、話している内容が相手に届きません。
また「自分の意見が定まっていない人」「物事を整理して考えられない人」と捉えられる可能性があるので注意が必要です。
事前に想定できる話す内容を紙に書き出して、簡潔に話せるようにまとめておくことをおすすめします。
その際、話の論点をなるべくひとつに絞るとよいでしょう。
話し方だけじゃない!面接中に注意したいポイント
面接では言葉遣いと話し方以外に加え、所作でも印象が変わってきます。
話し方と同様に、所作も癖になっていることが多いので、まずは自覚することが大切です。
【直すべき話し方の所作】
・相手の顔を見て話せない
面接では緊張して、相手の顔を見て話ができない人が少なくありません。
しかし、明後日の方向を見て話をしても自分の思いを相手に伝えることはできず、自信のない印象を与えてしまう恐れもあります。
逆に相手の目を直視しすぎても圧迫感を与えてしまうので、相手の鼻の辺りを見て話すと程よい印象になるでしょう。
・髪の毛や顔を何度も触る
人は緊張すると、髪の毛や顔を触りがちになります。
しかし、何度も顔や髪の毛を触っていると、落ち着きのない人と思われます。
また、相手が気になって話に集中できなくなる可能性もあるため、面接中はむやみに顔や髪の毛を触らないように注意してください。
・身体を揺らす
緊張で身体が揺れてしまうこともありますが、身体を揺すことが癖になっている人もいます。
身体を揺らしながら話す人は「落ち着きのない人」「自信のない人」と思われる可能性があるため、姿勢を安定させましょう。
体幹を意識して姿勢を安定させ、お腹から声を出すようにすると、気持ちを落ち着ける効果も期待できます。
面接で好印象を与える姿勢や態度
気をつけるべき話し方や癖を理解した上で、さらに面接で好印象を与える話し方が実践できるよう、姿勢や態度を理解しましょう。
【面接で好印象を与える姿勢や態度】
・姿勢は背筋を正し、両手はそろえて膝に置く
・正面以外の相手を見る際は、上半身を向ける意識を持つ
・面接官が何名かいる場合は、発言している人の方を向いて話を聞く
回答するときは、面接官全員を同じくらいの時間見るようにして話す
・話を聞くときは目を見るだけではなく、軽くうなずく
ここまで様々な話し方の注意点がありましたが、これらの行動の根底にあるものは、相手への敬意や感謝の気持ちです。
言葉遣い・話し方・所作・姿勢・態度すべてを‟一つの敬意の表し方”だと捉えて面接に臨みましょう。
ビジネスでも役立つ正しい言葉遣いを学ぶ方法
正しい話し方をマスターすることは、面接時だけでなく実際に就職してからもビジネスで役立つものです。
正しい話し方を学ぶにはどうすればよいのでしょうか。
【正しい話し方を学ぶ方法】
・話し方セミナーや口座に通う
正しい話し方を体得するための話し方セミナーや講座は、全国各地で開催されています。
こうしたセミナーや講座に参加することで、基本的な話し方のマナーを学ぶことができるでしょう。
セミナーを選ぶ際は、開催地や費用だけでなく、何を目的としているかも確認してから選ぶことが大切です。
・書籍を読む
正しい言葉遣いや話し方に関する書籍は数多く出版されています。
文字で視覚的に理解することも正しい話し方を身につけることに役立つでしょう。
ただし、書籍を読むのみで終了するのではなく、書籍で理解した内容を実践訓練も併せて行うことが大切です。
言葉遣いや姿勢に気をつけて面接を成功させよう
話し方の印象が悪いと「入社後も顧客に対して、しっかり話ができないのではないか」と思われる可能性があります。
面接時は緊張して、普段以上にうまく話すことが難しいものです。
話し方を直すことは、一朝一夕ではできません。
面接で焦らず自分の良さをアピールするためには、日頃から正しい言葉遣いや話し方を意識することが必要です。
まずは自分の話し方の癖や正しい言葉遣いができているかをチェックしてみてください。
正しい言葉遣いや姿勢を身につけて、希望する企業の面接官や担当者に自分の思いや良さをしっかり伝えられるように準備していきましょう。