HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活のESで「自慢」について聞かれることがあります。
そんなときに何も考えずに自分の自慢を書くのではなく、企業の質問の意図を汲み取り、適切な回答をすることが重要です。
この記事では例文も交えながら解説するので参考にしてみてください。
【esであなたの自慢】あなたの自慢とは
「あなたの自慢」という設問では、企業は応募者が他の人に負けないこと、特に力を入れたことやこれだけは譲れないと思うことを知りたいと考えています。
この設問は、応募者が自分の強みや特長をどれだけ自覚しているか、またそれをどのように表現するかを評価するためのものです。
具体的には、応募者が人生の中で特に誇りに思うエピソードや成果を通じて、その人の価値観や行動特性を把握しようとしています。
【esであなたの自慢】自慢例
自分の自慢をESで書く際の例をOKなものとNGのもの、それぞれ紹介します。
自分が書こうと思っている内容がどちらに当てはまりそうかということを、事前にしっかりとチェックしておくことが大切です。
- 利他的である
- 外国語が複数話せる
- 真面目にコツコツ頑張れる
- 人の気持ちをくみ取れる
- 目標に対して追い込める
- みんながやりたくないことに率先して取り組む
- コミット量が多い
- ポジティブ思考
- 選択に時間がかからない
- 多趣味
- 好奇心旺盛
- 躊躇なく行動できる
- 頭の回転が速い
- 筋肉がある
- 誰でも笑わせられる
- 絵本が書ける
- 足が速い
- 寝たら忘れる
- 料理ができる
自慢OKとNGの違いは、その自慢を業務に活かせるかどうかです。NGになっている自慢は、単体では自慢ができない内容です。足が速いことが自慢であれば、足が速くなるために取り組んだことを伝え、努力してきた旨を伝える必要があります。業務に活かせるか活かせないかを判断材料として考えてみてください。また、選考企業に活かせる内容であれば絵本が書けることも自慢になるため、よく見極めましょう。
【esであなたの自慢】自己PRやガクチカとの違い
自慢は自己PRやガクチカ等と似ているので混同されることが多くありますが、実際は少し異なります。
それぞれとの違いについて解説するので、同じ内容を書いてしまわないように注意してください。
自己PRとの違い
自己PRは、主に自分の強みや長所を企業に伝える内容です。
これに対して「自慢」は、自分の強みに限らず、単に自分が誇りに思う事柄を伝えることが目的です。
自己PRでは、企業にどのように貢献できるかを説明する必要がありますが、自慢はもっと個人的な視点から、他の人に負けないと思うエピソードや成し遂げたことを伝えることです。
自慢はその人の個性や価値観を知るためのものであり、企業が応募者のユニークな側面を理解することに役立つものです。
ガクチカとの違い
ガクチカは、大学時代の経験を中心に、具体的な取り組みや成果を伝える内容です。
これは大学時代の活動や経験に限定されることが多いですが、自慢の場合、特に時期の指定がなく、いつのエピソードでも構いません。
中学や高校時代のエピソードでも、その人の個性や能力を示すものであれば問題ありません。
ガクチカは、大学時代の最近の経験をもとにするため、企業にとって応募者の最新の能力や経験を知る手がかりとなります。
一方、自慢は、特別に頑張ったことや特技のような内容でも構いません。
【esであなたの自慢】あなたの自慢を聞く理由
いきなり自慢を書き始めるのではなく、企業がなぜ自慢について聞いてくるのかを把握しておくことが重要です。
就活はマッチングがゴールなので、相手の要望や意図を汲み取った回答をすることが高評価や内定へとつながります。
どんな人か知りたい
企業が「あなたの自慢」をESで問う理由の一つは、応募者がどんな考え方やキャラクターを持っているのかを知るためです。
自慢の内容から、その人の価値観や行動特性が浮き彫りになります。
例えば、「無遅刻無欠席」を自慢する人は、真面目で責任感が強いと受け取られます。
こういったことから、企業は応募者が自社の文化や価値観に合うかどうかを判断します。
自慢のエピソードを通じて、応募者の人間性や行動スタイルを把握し、チームや会社全体との適合性を見極めているというわけです。
プレゼン能力を知りたい
もう一つの理由は、応募者のプレゼンテーション能力を評価するためです。
何を自慢として書くのか、どのように伝えるのか、どの言葉を使うのかを通じて、応募者の表現力やコミュニケーションスキルが見られます。
面接の際には、自慢をどのように伝えるかを観察し、プレゼンテーション能力や自己アピール力を評価します。
自慢の内容とそれを効果的に伝える方法を見て、入社後のプレゼンテーションやコミュニケーションスキルのイメージをしています。
【esであなたの自慢】あなたの自慢の選び方
自分の自慢がパッと浮かばない場合のおすすめの探し方をいくつか紹介します。
以下で挙げる手法を全て実践すれば、大抵の場合なにかしら出てくるので安心してください。
過去を振り返る
ESで自慢を問われた際には、まず過去を振り返り、自分が信念を持って取り組んできたことを探します。
自分が熱心に努力し、達成したことは、自信を持って自慢できるエピソードとなります。
例えば、長期間続けた部活動やアルバイトでの成果、学業での特別な成績など、自己成長や目標達成に結びついた経験を思い出しましょう。
これにより、自分の強みや価値観を具体的に伝えることができ、企業に対して自己アピールの強力な材料となります。
他の人とは違うことを書きだす
自慢を選ぶ際には、他の人とは違うことを意識して書き出してみることも有効です。
自分が特に自慢できると思っていないことでも、他の人から見れば特別な経験やスキルである場合があります。
例えば、ユニークな趣味や特技、珍しいボランティア活動、特定の分野での独自の経験などをリストアップしてみましょう。
この過程で、自分の個性や独自性が浮き彫りになり、企業にも強い印象を与えることができます。
周りの人に聞く
自分の自慢を見つけるために、周りの人に意見を求めることも効果的です。
友達や家族、アルバイト先の同僚などに「自分のすごいと思うこと」を聞いてみましょう。
他人の視点から見た自分の長所や特技は、自分では気づかないことが多く、第三者の意見を取り入れることで、新たな視点から自分の強みや自慢できる点を発見することができます。
このようなフィードバックを活用し、より多角的に自分を理解し、自信を持って自慢できるエピソードを選ぶことができます。
【esであなたの自慢】あなたの自慢のポイント
ここからはESで自分の自慢を効果的にアピールするためのポイントについて解説します。
下記に挙げる観点を意識した文章にすることで、より魅力的に伝わるようになるので是非チェックしておいてください。
志望企業の求める人物像とあっているか確認する
自慢を伝える際には、まずその内容が志望企業の求める人物像と合っているかを確認することが重要です。
企業のウェブサイトや求人情報、企業理念などを調べて、企業がどのような人材を求めているかを把握しましょう。
例えば、チームワークを重視する企業であれば、協力して成果を上げた経験を自慢として伝えると効果的です。
ただし、合わせすぎると他の質問でボロが出る可能性があるため、自分が実際に伝えられそうな内容の中から、企業に一番合っているものを選ぶことが大切です。
自慢できる根拠を伝える
自慢を効果的に伝えるためには、なぜそれが自慢できるのかという根拠を明確に示すことが重要です。
単に「○○が得意です」と言うだけではなく、その得意さを裏付ける具体的な事実やエピソードを添えることで、信頼性が増します。
例えば、特定のスキルを自慢する際には、「このスキルを活用して○○を達成しました」といった具体的な成果や数値を示すと効果的です。
根拠を示すことで、企業はあなたの自慢が信頼でき、価値のあるものであると理解しやすくなります。
【esであなたの自慢】あなたの自慢の注意点
ここからはESで自慢を書く際に気を付けておくべき注意点について解説します。
自慢と言われるとつい脚色をしてしまったり、沢山伝えたりしたくなりますが、マイナスイメージがついてしまうので注意してください。
盛りすぎない
ESで自慢を伝える際、内容を盛りすぎないことが重要です。
多少の誇張は許容されることもありますが、あまりにも盛りすぎた内容や根拠が曖昧な話をすることは避けるべきです。
もし企業に嘘や誇張が見破られた場合、信頼を失い、評価を下げることになるので、自分の経験や成果を正確に伝え、誇張せずに事実を基にアピールすることが大切です。
これにより、信頼性を保ちつつ、自分の強みを効果的に伝えることができます。
仕事に無関係なことは伝えない
自慢を伝える際には、仕事に無関係な内容を避けることが望ましいです。
仕事に関連するスキルや経験を自慢することで、企業に対するアピールが強まります。
たとえ仕事に直接関係がないとしても、仕事に繋げられる内容であれば問題ありません。
例えば、スポーツで培ったチームワークやリーダーシップを仕事にどう活かせるかを説明するなど、企業が求めるスキルや価値観に関連付けて話すことが重要です。
自慢したいことは1つに絞る
ESで自慢を伝える時、自慢したいことを1つに絞り、その内容について詳しく語ることが効果的です。
複数の自慢を並べ立てると、話の焦点がぼやけてしまい、企業担当者にとって理解しづらくなります。
そもそもですが、自慢話を聞く理由は、応募者の人柄や価値観を深く知るためです。
1つの自慢に集中し、具体的なエピソードや根拠を詳細に説明することで、強い印象を残すことができます。
【esであなたの自慢】あなたの自慢の構成
ここからはESで自慢を書く際のおすすめの構成について紹介します。
内容が良いものでも、文章の構成が読みにくいと企業から見た時のイメージも悪くなってしまう可能性があるので参考にしてください。
結論
ESで「自慢」を書く際には、まず結論として自慢できることを明確に伝えます。
自分が最も誇りに思っていることや、他の人に負けないと思うことを簡潔に示すことが大切です。
この段階で企業の関心を引くために、具体的でインパクトのある内容を選びます。
例えば、「私は大学時代に学業と部活動を両立し、どちらも優れた成果を上げたことを自慢としています」など、端的に表現します。
この結論が強く印象に残るようにすることで、続くエピソードの理解が深まります。
具体的なエピソード
次に、自慢できる理由を具体的なエピソードを交えて説明します。
この段階では、具体的な行動や取り組み、達成した成果などを詳述します。
エピソードを詳細に述べることで、企業にあなたの努力や能力を具体的にイメージさせることができます。
企業も数多くの応募者の書類を見ているので、この具体的なエピソードに独自性が感じられないと落ちてしまう可能性も十分にあるので注意してください。
業務への活かし方
最後に、その自慢できる経験やスキルをどのように仕事に活かせるかをアピールします。
ここでは、企業の求めるスキルや価値観に結びつけて説明することが重要です。
いくらその自慢の内容がすごいものでも、実際の企業に入社してから活用できるスキルや強みの証明になっていなければ意味がありません。
自分の強みが企業にとってどのような価値を持つかを明確に伝える意識を徹底してください。
【esであなたの自慢】あなたの自慢の例文
ここからはESの「自慢」についての例文をいくつか紹介します。
日常的に誰でもできることから、大会等の成果まで幅広くパターンを分けて紹介するので、自分にも当てはまりそうなものがあれば是非参考にしてください。
無遅刻無欠席の自慢例文
私の自慢は、大学4年間無遅刻無欠席で通学したことです。
私は、時間を守ることや自己管理の重要性を常に意識して行動してきました。
毎朝5時に起床し、計画的に時間を使うことで、授業や課外活動に遅れることなく出席し続けることができました。
この習慣は、高校時代からのもので、常に時間を守ることが自分にとっての基本であると考えています。
大学では、学業だけでなく、サークル活動やアルバイトも積極的に行っていました。
特に、サークルではリーダーシップを発揮し、メンバーが集まる時間や場所の調整を行うことも多かったです。
その際も、私自身が時間を守る姿勢を示すことで、他のメンバーにも良い影響を与えました。
貴社でも、この習慣を活かし、常に時間を守り、計画的に業務を遂行することで、チームに貢献できると考えています。
早起きの自慢例文
私の自慢は、毎朝5時に起きる早起きの習慣を大学生活の4年間続けたことです。
早起きすることで、一日のスタートをスムーズに切ることができ、学業や課外活動に余裕を持って取り組むことができたと思います。
特に、早朝の時間を有効活用することで、勉強や自己研鑽に集中する時間を確保してきました。
大学時代には、サークル活動やアルバイトも積極的に行っており、多忙な毎日を送っていました。
しかし、早起きの習慣のおかげで、朝の時間を使って課題の準備や予習復習を行うことができました。
その結果、授業にも余裕を持って参加し、サークル活動やアルバイトでも高いパフォーマンスを発揮することができました。
貴社でも、この習慣を活かして、計画的に業務を進めることで、チームに貢献できると考えています。
全国大会に出場した自慢例文
私の自慢は、大学時代に所属していた陸上部で全国大会に出場したことです。
私は中距離走を専門としており、日々の練習と自己鍛錬を重ねることで、全国大会に出場するまでの実力を身につけました。
この経験は、目標達成のために努力を惜しまない姿勢と、粘り強さを証明するものです。
特に、全国大会を目指す過程では、厳しい練習メニューをこなすだけでなく、自己管理やチームとの協力も欠かせませんでした。
トレーニングプランを緻密に立て、栄養管理や休養にも注意を払うことで、ベストコンディションを維持しました。
貴社でも、この経験を活かし、プロジェクトや業務において高い目標を設定し、それに向かって全力で取り組むことで、成果を上げたいと考えています。
3か国語話すことができる自慢例文
私の自慢は、日本語、英語、スペイン語の3か国語を話すことができることです。
大学では国際関係学を専攻し、語学の習得に力を入れてきました。
英語は高校時代から学び、大学ではスペイン語を新たに学び始めることで、多文化理解とコミュニケーション能力を高めることができました。
英語は、TOEICで900点を超えるスコアを取得しており、留学経験もあります。
スペイン語は、大学での履修に加えて、スペインへの短期留学を通じて実践的なスキルを磨きました。
異なる言語を学ぶことで、言語だけでなく、異文化への理解も深まりました。
この3か国語を話すスキルは、グローバルな環境での業務において非常に有利です。
貴社の海外展開や国際プロジェクトにおいて、語学力と異文化理解を活かして貢献できると考えています。
好奇心旺盛な自慢例文
私の自慢は、好奇心旺盛な性格で、常に新しいことに挑戦し続けることです。
大学時代には、専攻である経済学の学びに加え、様々な分野に興味を持ち、積極的に学んできました。
例えば、プログラミングやデザイン、マーケティングなど、多岐にわたるオンラインコースを受講し、新しいスキルを身につけました。
また新しいトレンドを追いかけるだけでなく、自分たちでトレンドを作り出すことを目指し、さまざまなコンテンツを発信しました。
この好奇心旺盛な性格は、貴社での業務においても大いに活かせると考えています。
常に新しい知識やスキルを取り入れることで、革新的なアイデアを提案し、変化の激しいビジネス環境に適応する力を発揮できると信じています。
まとめ
企業はESで「自慢」を問うことで、応募者が他者に勝る点や特に力を入れたことを知りたいと考えています。
そして、応募者が自分の強みや特長をどれだけ自覚し、どのように表現するかを評価しようとしています。
これを意識して回答の準備をしておくだけで、選択する具体的なエピソードや文章の書き方が変わってくるので、忘れないようにしてください。
また、自慢をただアピールするだけではなく、自分がエントリーしている企業の特徴や理念、業務内容と比較して価値あるものになっているかを再確認してください。
仮に自慢できるものが何も思い浮かばない場合は、過去を細かく振り返ってみたり、周囲の人に聞いてみたりしてください。
自慢できることが何もない人の方が珍しいですから、必ず何か出てくるはずです。