
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
この記事では、改善力をアピールする自己PRについて解説します。
自己PRで自分の強みを話す際は、具体的な根拠を交えつつ、相手にわかりやすい構成を意識する必要があります。
それだけではなく、自分のアピールしたい力について深く理解することで、自己PRもより説得力のあるものになるでしょう。
この記事で紹介する例文や、改善力とは何かを、効果的な自己PRの参考にしてみてください。
【改善力の自己PR】改善力とは
改善力とは、「現状をより良い状態へと積極的に変革していく能力」を指します。
単に問題点を見つけるだけでなく、その問題がなぜ起きているのかを深く掘り下げ、具体的な解決策を考案し、実行に移し、その結果を検証するまでの一連のサイクルを回す力と言えます。
この能力は、ビジネスにおいて多岐にわたる課題に対して発揮されます。
【改善力の自己PR】注意点
改善力を自己PRする上で最も重要なのは、「改善はあくまでもプロセスである」という点です。
つまり、最終的な「改善策」だけを述べるのではなく、どのような問題を抱え、それをどのような課題として捉え、どのように改善に努めたのかを詳細に記述することです。
このプロセスを具体的に示すことで、あなたの思考力、分析力、実行力をより説得力を持って伝えることができるでしょう。
【改善力の自己PR】改善力と類似している強み
改善力は他の強みにも言い換えることができます。
以下では改善力に類似した強みを紹介します。
以下の能力も参考にすることで、自分が伝えたい自分の強みによりあった能力の表現を知ることができるでしょう。
自己PRにおいては、単に「改善力」という言葉を使うだけでなく、それに紐づく様々な能力を理解し、自身の経験に合わせてより適切な言葉で表現することが重要です。
問題解決力
問題解決力とは、定めた目標、つまり「あるべき姿」と、現状、つまり「現実の姿」との間に生じる差異や不一致を問題と捉え、その状況を解消する能力を指します。
これは、現状維持が困難になったり、期待される結果が得られていない状況を認識し、その原因を探求し、具体的な対策を講じて元の状態、あるいは望ましい状態へと戻すプロセス全体を指します。
問題解決力を持つ人は、なぜその問題が発生しているのか(人員不足、コミュニケーション不足、技術的な課題など)を分析し、その原因に応じた具体的な解決策(人員増強、定期的な進捗会議の導入、技術支援の要請など)を立案・実行することで、問題を解消し、プロジェクトを正常な軌道に戻すことができるのです。
問題解決力は、緊急性の高い状況や予期せぬトラブルに対して、迅速かつ的確に対応する能力として評価されます。
課題解決力
課題解決力とは、表面的な事象にとらわれることなく、目標と現状の間に存在するギャップを正確に認識する能力を基盤とし、そのギャップを生み出している問題を深く掘り下げて見つけ出す洞察力を指します。
単に現状維持や応急処置に留まるのではなく、より本質的な改善や革新的な価値創造を目指し、最も効果的かつ実現可能な「解決策」を戦略的に立案する能力が求められます。
さらに、策定された解決策を具体的な行動計画に落とし込み、関係者を巻き込みながら実行に移し、その効果を検証し、必要に応じて改善を重ねていく一連のプロセスを遂行する総合的な能力と言えるでしょう。
問題解決力が、問題に迅速かつ効率的に対応し、現状の機能回復や維持を重視するのに対し、課題解決力は、組織や事業を取り巻く環境の変化や潜在的なリスクを予測しながら、未然に問題の発生を防いだり、新たな成長機会を創出したりする、より能動的で戦略的な能力として位置づけられます。
【改善力の自己PR】問題解決のフレームワーク
改善、つまり問題の解決には、いくつかの思考方法が用いられる場合があります。
以下では2つの思考方法について詳しく紹介します。
具体的な思考方法を理解しておくことで、自分がアピールしたい改善力について深く理解することができます。
改善力が発揮される工程を知ることで、他の志望者に埋もれない自己PR作成に繋がるでしょう。
ピラミッド構造
ピラミッド構造とは、思考やコミュニケーションにおいて、最も伝えたい「結論」を最上位に置き、その結論を裏付ける「根拠」や「事実」を段階的に下の階層に配置していく思考の整理法です。
上層から下層へと論理的な繋がりを持たせることで、複雑な事象も分かりやすく整理することができます。
この構造を用いると、まず最初にあなたの主張や提案の「結論」を明確に示します。
その結論がなぜ導き出されたのか、その「主要な根拠」をいくつか提示し、さらにその主要な根拠を裏付ける具体的な「事実」や「データ」、「事例」をその下の階層に配置していきます。
この階層を下るごとに具体性が増し、上層の主張が補強される形になります。
MECE(ミーシー)
MECEは、Mutually(お互いに)、Exclusive (重複せず)、Collectively (全体に)、Exhaustive (漏れがない)の頭文字をとったもので、「モレなく、ダブりなく。」という意味です。
問題解決や意思決定において、重要な要素の遺漏や重複を防ぐ思考法です。
原因分析や解決策検討で、あらゆる可能性を網羅しつつ無駄を排除します。
トップダウンとボトムアップの二つのアプローチがあり、自己PRでMECEに言及することで、論理的思考力と網羅性をアピールできます。
具体的なエピソードを添え、多角的な分析と効率的な思考を印象づけましょう。
【改善力の自己PR】改善のプロセス
改善力といっても、物事を改善するためにはいくつかのプロセスがあります。
以下ではどのようなプロセスを経て、物事が改善されていくのか説明します。
その過程を理解していなければ、自分の強みをアピールする際に、具体的に自分がどのように物事の改善に取り組んだのか深堀して説明することができません。
改善力とは何なのか、以下の説明をもとにかみ砕いてみましょう。
業務の可視化
改善の第一歩は、現状の業務や事業全体を俯瞰し、把握することから始まります。
これは、まるで広大な地図を広げて全体像を把握するようなものです。
何がどこにあり、どのような流れで動いているのか、そしてどこに無駄や非効率が潜んでいるのかを洗い出すために、事業や業務を段階的に詳細化していきます。
例えば、業務フローチャートを作成したり、各工程に要する時間を計測したり、関わる人員やシステムを明確にしたりすることで、目に見えない業務の流れや情報を「見える化」します。
この可視化のフェーズが不十分だと、問題の根本を見誤ったり、的外れな改善策を講じてしまったりするリスクが高まります。
最適解を導き出すためには、まず現状を正確に、そして詳細に理解することが不可欠なのです。
問題の特定
業務全体が可視化されたら、次はその中に潜む問題点を特定します。
可視化された情報を見渡しながら、具体的にどこが生産性を悪化させているのか、コストを不必要に増加させているのか、あるいは顧客満足度を低下させているのかを洗い出します。
この段階では、単に「遅い」「エラーが多い」といった表面的な現象だけでなく、それがなぜ問題なのか、どのような影響を及ぼしているのかを明確にすることが重要です。
例えば、特定の部署でのデータ入力ミスが頻発しているという問題であれば、それが後の工程での手戻りを引き起こし、最終的な納期遅延に繋がっている、といったように、問題の連鎖や全体への影響を理解することが求められます。
原因追求
問題が特定されたら、次にその問題の具体的な原因を深く追求します。
表面的な現象の背後には、必ず複数の根本原因が隠れているものです。
この段階では、具体的な改善策を立案するために、現状を多角的に分析します。
業務の効率性、品質管理、コスト削減、人員配置、システム、コミュニケーションといった様々な観点から、なぜその問題が発生しているのかを徹底的に掘り下げ、真の要因を突き止めます。
例えば、データ入力ミスの原因が、単なる個人の注意不足だけでなく、入力システムの使いにくさ、トレーニング不足、あるいは手順書の不曖昧さなど、複数の要因が絡み合っていることを明らかにすることが重要です。
このように複数の原因を特定することで、最も効果的な改善策を導き出すための土台が築かれます。
改善案の提案
原因が明確になったら、それらを解決するための具体的な改善案を作成し、関係者に提案します。
この提案には、どのような改善策を実施するのか、それによってどのような効果が期待できるのか、そして実施にかかる期間やコストなども含めて説明することが重要です。
改善策の効果を提案する場合は、定量的な数字を示すことで説得力が増します。
提案の際には、単に一方的に伝えるだけでなく、関係者の立場や懸念を考慮し、理解と協力を得るためのコミュニケーションが不可欠です。
提案が承認を得られたら、いよいよ改善策を実行に移します。
この段階では、計画通りに進捗しているかを確認し、必要に応じて軌道修正を行う柔軟性も求められます。
効果測定
改善策を実行した後は、その効果を測定し、実際に期待通りの改善がなされたかを検証します。
この効果測定は、次の改善サイクルに活かすための重要なステップです。
測定結果が目標に達していれば、その改善策は成功と判断できますし、もし目標に届かなければ、何が原因で期待通りの効果が出なかったのかを再分析し、次の改善へと繋げます。
しかし、業務改善において社内の抵抗への対応は避けては通れない課題です。
関係者への丁寧な説明、メリットの明確な提示、トレーニングの実施、そして何よりも彼らの意見に耳を傾け、協力体制を築くことが、改善を成功させる鍵となります。
この抵抗への対応能力も、改善力を構成する重要な要素の一つと言えるでしょう。
【改善力の自己PR】論点をずらさない
問題の核心、すなわち「論点」を正確に捉えることは、効果的な改善への第一歩です。
例えば、「マニュアルや指示通りに作業せず、独自のやり方をして業務効率が落ちている」という論点があったとします。
しかし、これに対して論点をずらしてしまう悪い対応の例としては最終的に業務が終わっている点や、やり方はどうであれやる気が感じられるという点に着目してしまう場合があります。
ここでは、「努力」や「完了している事実」という、本来の論点である「業務効率」や「チーム全体への影響」とは異なる側面に焦点が当たってしまっています。
この場合の論点をずらさない正しい対応をするためにはまず、具体的な事実を提示することです。
感情や憶測を交えず、客観的なデータや観察に基づいた事実を明確に伝えます。
次に、意図の確認を行います。
「独自のやり方にした理由があるのか、教えてもらえますか?」と、本人の意見や背景を一度聞くことで、相手の抵抗感を和らげ、信頼関係を保ちながら対話を進めることができます。
そして、最も重要なのが論点の再確認です。
この例の場合だと、問題の核心が「個人の努力」や「最終的な完了」ではなく、「業務全体の効率性」と「チームへの影響」にあることを改めて認識させます。
最後に、改善策と合意形成を行います。
「今後はマニュアル通りのやり方でまず実施してください。
改善点がある場合は、先に相談してから進めましょう」といった具体的な行動指針を示し、相手の理解と協力を得ながら合意を形成します。
これは、単に指示するのではなく、今後の行動を共に作り上げるという姿勢を示すことで、相手の主体性を引き出し、改善の定着を促すことにも繋がります。
【改善力の自己PR】自己PRはPREP法で!
自己PRを分かりやすく伝えるためには、その構成にも気を付けなければなりません。
端的に分かりやすく物事を伝える手法として、ビジネスやプレゼンテーションなどにおいて効果的なPREP法というものがあります。
以下でPREP法の構成について詳しく解説するので、ぜひ効果的な自己PR作成の参考にしてみてください。
P(結論)
自己PRの冒頭では、あなたの最も伝えたい強みを端的に述べます。
これは、採用担当者の記憶に残る「キャッチフレーズ」のようなものです。
採用担当者は日々何万通もの応募書類に目を通しており、最初の数行で引きつける力がなければ、その後の内容をじっくり読んでもらうことは難しいかもしれません。
だからこそ、ここでインパクトのある言葉を選び、あなたの個性や核となる能力を明確に表現することが重要です。
例えば、「私の強みは、あらゆる非効率を特定し、論理的なアプローチで根本から改善する力です」といったように、具体的な言葉であなたの「改善力」を表現すると良いでしょう。
R(理由)
結論を述べた後は、「なぜ」その強みがあると言えるのか、その理由を明確に説明します。
これは、あなたの主張に論理的な裏付けを与えるフェーズです。
単に「改善力があります」と言うだけでは漠然としていますが、「なぜ改善力があるのか」を深掘りすることで、あなたの思考プロセスや価値観を伝えることができます。
例えば、「私は現状維持に満足せず、常に『もっと良くできるはずだ』という視点を持って物事に取り組むため、自然と改善点を見つけ出すことができます」といったように、その強みが培われた背景や考え方を説明することで、説得力が増します。
この「なぜ」を追求する姿勢は、あなたが物事の本質を捉えることができる人物であることも示唆します。
E(エピソード)
あなたの強みが実際に発揮された具体的なエピソードを詳細に語ります。
この部分は、採用担当者があなたの言葉にリアリティを感じ、その能力を具体的にイメージするための最も重要なセクションです。
エピソードを語る際は、5W1H(When:いつ、Where:どこで、Who:誰が、What:何を、Why:なぜ、How:どのように)を意識して記述しましょう。
具体的な状況、あなたの行動、そしてその結果を明確に伝えることで、採用担当者はあなたが実際にどのように改善力を発揮するのかを具体的にイメージできます。
簡潔にまとめながらも、相手が状況を理解しやすいようにエピソードを提示することは難しいですが、これは自分の主張に説得力を持たせるために非常に重要です。
P(結論)
最後に、改めてあなたの強みを簡潔にまとめ、それが入社後にどのように活かせるのかを具体的に述べます。
この部分は、あなたの強みが企業にとってどのような価値をもたらすのかをアピールする場です。
単に「改善力を活かしたい」と言うのではなく、「貴社が現在取り組んでいる〇〇の課題に対し、私の業務改善力を活かし、〇〇の効率化に貢献することで、貴社の目標達成に貢献できると確信しております」といったように、企業の事業や募集職種と関連付けて具体的に記述しましょう。
あなたの強みが、入社後にどのような形で企業に貢献し、どのような成果を生み出すのかを明確に示すことで、採用担当者はあなたが即戦力となり得る人材であるという強い印象を抱くでしょう。
【改善力の自己PR】例文1(経験別)
ここでは、学生時代の経験ごとの改善力をアピールする自己PR例文を紹介します。
自分の強みをアピールする際、その内容に説得力を持たせるためには、自分の具体的な経験談を根拠とする必要があります。
特別な経験ではなくても、自分の改善力を発揮できた過程からその結果、そこから何を学んだかを押さえた自己PRを作成しましょう。
カフェのアルバイトで業務効率化の経験
カフェのアルバイトで、ピーク時のドリンク提供遅延という課題に直面しました。
この状況に対し、私は単に忙しいから仕方ないと諦めるのではなく、業務プロセス全体を俯瞰し、具体的な改善策を模索しました。
私は、業務プロセスとスタッフの作業動線を詳細に観察し、材料配置の非効率や、頻出メニューの事前準備不足が原因だと特定しました。
そこで、材料の配置を最適化し、よく出るメニューの「半完成品」準備体制を導入。
結果として、ドリンク提供時間を平均で30秒短縮することに成功しました。
これは、お客様の待ち時間の大幅な短縮につながり、顧客満足度の向上に貢献しました。
同時に、ピーク時のスタッフの精神的・肉体的負担も軽減され、よりスムーズな店舗運営を実現しました。
この経験を通じて、私は目の前の課題に気づき、その原因を深く掘り下げ、具体的な提案と実行を通じて明確な成果を出す改善力を培うことができたと確信しています。
居酒屋アルバイトでコミュニケーション改善経験
居酒屋のアルバイト環境で、新人スタッフが先輩に声をかけづらいという雰囲気が存在し、それが連携ミスや業務の非効率に繋がっているという課題に気づきました。
特に忙しい時間帯は、このコミュニケーションの壁がチーム全体のパフォーマンスを阻害していると感じたのです。
そこで私は、この状況を改善するために、日々の業務に小さな工夫を取り入れることを考えました。
具体的には、出勤前のわずか5分間を利用して、その日一緒に働く「ペアでその日の目標を共有する時間」を設けることを提案し、実施しました。
この短い時間で、各々が担当する役割や気をつけたいこと、困ったときに助けてほしいことなどを話し合う機会を設けました。
この取り組みは、スタッフ間の個人的な会話を自然に増やし、お互いの状況を理解し合うきっかけとなりました。
その結果、業務中の連携ミスが減少しただけでなく、チームとしての助け合いの意識が向上しました。
お客様対応のスピードも格段に向上し、活気のある職場環境が実現しました。
この経験から、私は表面的な問題だけでなく、その根底にある人間関係や組織文化の課題に気づき、小さな工夫から職場環境を改善する力を培うことができたと感じています。
サッカーサークルでの教育・育成の仕組み改善経験
サッカーサークルにおいて、初心者メンバーが練習についていけずにモチベーションを失い、最終的に離れていってしまうという問題に直面していました。
せっかく入ってくれたメンバーが成長を実感できずに悩んでいる姿を見て、これはサークル全体の活気や将来性に影響すると強く感じ、この状況を改善する必要があると考えました。
単に練習メニューを調整するだけでは根本的な解決にはならないと判断し、私は教育・育成の仕組み自体を見直すことに着手しました。
そこで、私が提案・導入したのが、上級者と初心者メンバーがペアを組み、練習後に簡単な振り返りを行う「フィードバック制度」です。
この制度は、初心者メンバーが「何が分からなかったのか」「どうすれば良かったのか」といった具体的な疑問を、気軽に上級者に質問できる場を設けました。
また、上級者側も教えることで自身の理解を深めるという相互作用も生まれました。
この取り組みにより、初心者メンバーは自身の課題を明確にし、具体的なアドバイスを得られることで、技術習得のスピードが格段に向上しました。
質問しやすい雰囲気が醸成されたことで、練習への参加意欲も高まり、結果としてサークルの定着率も改善されました。
この経験から、私は目の前の課題に気づき、その背景にある構造的な問題を分析し、具体的な「仕組みづくり」から改善に取り組むことで、組織全体の活性化に貢献できる改善力を発揮できたと確信しています。
【改善力の自己PR】通過率を上げたければ、〜な改善力に!
自己PRで「改善力」をアピールする際は、具体的な経験や専門性と結びつけ、どのような種類の改善力なのかを明確にすることが重要です。
例えば、「業務効率を改善できます」だけでなく、「データに基づき、ボトルネックを特定し、プロセスを最適化する改善力」や「組織内のコミュニケーションギャップを解消し、チーム全体の生産性を向上させる改善力」のように、具体的な「〜な改善力」として表現することで、オリジナリティと専門性を際立たせることができます。
また、改善の効果を具体的に示すために、数字や具体的な事象を挙げることが不可欠です。
例えば、どのような活動で、どのような方法で、どのような結果を出したかといったように具体的な数字を盛り込むことで、あなたの改善がいかに企業に貢献できるかを強力に伝えることができます。
【改善力の自己PR】例文2(〇〇力×〇〇力)
ここでは、改善力をアピールする自己PRとして別の能力と改善力を組み合わせたものを紹介します。
ただ「改善力」だけではなく、具体的にどのような改善力なのか掘り下げた自己PRをすることによって、他の応募者とも差別化をはかることもできます。
これまでの自分の経験を振り返り、どのような過程で改善力を発揮したのか経験を盛り込んだ自己PRを作成しましょう。
主体的な改善力
居酒屋でのアルバイト経験において、特にピーク時には注文ミスが頻繁に発生しており、お客様にご迷惑をおかけしたり、スタッフ間の連携に支障が出たりしていました。
私はこの状況を問題と捉え、具体的な観察と分析を行い、スタッフ間での注文内容の復唱不足や、オーダーを受けた際の確認が不十分であることが主な原因だと気づいたのです。
そこで、私は単に問題を指摘するだけでなく、この状況を改善するための具体的なルール作りを提案しました。
具体的には、注文を受けた際に必ず内容を繰り返し確認する「復唱ルール」を徹底すること、そして注文伝達時には、相手に明確に聞こえるように声の出し方や言葉遣いを統一するよう、マニュアル化してスタッフ全員に周知しました。
この主体的な取り組みの結果、注文ミスは50%以上減少し、スタッフ全員が共通のルールで業務を進めることができるようになり、スムーズな店舗運営が実現しました。
この経験から、私は目の前の業務をただこなすだけでなく、常に問題意識を持ち、自ら率先して行動することで、組織全体の効率と質を高めることができると確信しています。
協調性のある改善力
居酒屋のアルバイトで、スタッフ間のコミュニケーション不足が原因でオーダーや料理提供が遅れる問題が発生していました。
お客様へのご迷惑だけでなく、スタッフのストレスにも繋がると感じ、改善のために全員が意見を交わせる場が必要だと考えました。
そこで毎朝のミーティングで業務連絡に加え、意見交換の時間を設けました。
各自が課題や困った点を共有し、解決策を話し合うように促した結果、スタッフ間のコミュニケーションが活発になり、互いの業務状況への理解が深まりました。
業務効率は向上し、お客様への接客スピードも改善されました。
待ち時間の短縮でリピーターが増加し、店舗全体の売上にも貢献できました。
この経験から、周囲を巻き込み、共に知恵を出し合うことで大きな成果を生み出せる協調性のある改善力を培えたと確信しています。
継続的な改善力
居酒屋で注文ミス削減のため復唱ルールを導入しましたが、繁忙時間帯にミスが再発しました。
そこで、私は毎週フィードバック会を開き、ミスの原因やルールの課題点を話し合い、翌週のシフトやマニュアルに反映させました。
例えば、「口頭復唱では聞き漏らしやすい」という意見から、タブレット入力と同時復唱を義務付ける改善を行いました。
改善策導入後も定期的に効果測定を行い、課題があれば即座に次の改善策を検討・実行するサイクルを回しました。
その結果、1ヶ月後には注文ミス率を80%減少させ、安定した業務品質を維持できました。
この経験から、私は一度の成功に留まらず、粘り強く改善を追求し、効果が持続するよう努める継続的な改善力を培えたと確信しています。
【改善力の自己PR】まとめ
この記事では、改善力をアピールする自己PRについて、自己PRの構成や例文を交えて解説してきました。
改善力は仕事において非常に重要です。
それだけでは具体性に欠けますが、どのような場面で改善力を発揮したのか具体的な経験を交えた自己PRにすることで、入社後の活躍を効果的にアピールできます。
ここで紹介した自己PRのポイントや、例文をもとに自分の強みを印象付けられるような自己PRを考えてみましょう。