HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
獣医師を目指して獣医学部で多くの学びを重ねてきたあなたにとって、面接は最後の大きな関門ですね。
動物の命を預かる獣医師の面接は、一般企業の面接とは少し違う特徴があり、何を準備したら良いか不安に思う方も多いでしょう。
特に面接で緊張してしまい、うまく話せないと悩んでいる人もいるかもしれません。
この記事では、獣医師の面接を突破するために必要な準備やポイント、よくある質問と回答例を具体的に紹介します。
この記事を読んで、自信を持って面接に臨みましょう。
獣医師の面接試験のポイント
獣医師の面接では、専門的な知識や技術はもちろんですが、それ以上にあなたの人柄や獣医療に対する姿勢が見られています。
動物病院や企業は、動物だけでなく、不安を抱える飼い主や一緒に働くスタッフと、円滑なコミュニケーションが取れる人材を求めているからです。
面接突破のポイントは大きく分けて二つあります。
それは、獣医師という仕事の現実を深く理解すること、そして予想される質問にはしっかり準備しておくことです。
これら二つの準備が、あなたの印象を大きく左右します。
合格するには業務に対する理解が必要
獣医師の仕事は、動物が好きという気持ちだけでは務まらない面も多くあります。
命を扱う責任の重さ、ときには厳しい現実に直面すること、そして何よりも飼い主との丁寧なコミュニケーション能力が求められます。
面接官は、あなたが獣医療の理想だけでなく、そうした厳しさや現実を理解した上で志望しているかを確認したいと考えています。
そのため、なぜ他の病院ではなく、その動物病院（あるいは企業）を選んだのか、その特徴や方針をしっかり研究しておくことが必要です。
病院見学やインターンシップでの経験を具体的に話し、自分がどう貢献できるかを明確にアピールできるように準備しておきましょう。
業務内容への深い理解を示すことが、あなたの本気度を伝える鍵となります。
予想できる問題はあらかじめ練習する
面接で緊張してしまい、準備してきたセリフが飛んでしまうという経験は、多くの就活生が持っています。
これを防ぐ一番の方法は、やはり事前の練習です。
特に獣医師の面接でよく聞かれる質問（志望動機、自己PR、獣医師を志した理由など）は、自分の言葉でスムーズに話せるように練習しておくことが大切です。
ただ回答を丸暗記するのではなく、なぜそう思うのか、どんな経験がその考えにつながったのか、という核となる部分を整理しておきましょう。
そうすれば、もし言葉に詰まってしまっても、自分の思いを伝えることができます。
大学のキャリアセンターを利用したり、友人に面接官役を頼んだりして、人前で話すことに慣れておくのも良い方法です。
獣医師のよくある質問と回答例
ここからは、獣医師の面接で特に多く聞かれる質問と、その回答例を紹介します。
ただし、これはあくまで一例です。
面接官が知りたいのは、マニュアル通りの回答ではなく、あなた自身の考えや経験です。
なぜそう考えるのか、自分ならどう話すか、という視点で参考にしてください。
あなた自身の具体的なエピソードを交えながら、熱意を伝えることが何よりも大切です。
これらの質問を参考に、あなたらしい回答を準備しておきましょう。
志望動機について
志望動機は、面接で最も重視される質問の一つです。
面接官は、数ある動物病院や企業の中から、なぜうちを選んだのかを具体的に知りたいと思っています。
単に動物が好きだから、家から近いから、といった理由だけでは不十分です。
例えば、獣医師を目指したきっかけとなった原体験に触れつつ、その病院の理念や専門分野（例：循環器に強い、地域医療への貢献など）にどう興味を持ったかを結びつけます。
そして、獣医学部で学んできたことや実習経験を挙げ、自分がその病院でどのように貢献していきたいかを具体的に伝えましょう。
あなたの熱意と、病院への深い理解をアピールすることがポイントです。
入職後の抱負について
この質問では、あなたの将来性や仕事に対する意欲、成長への期待が見られています。
新卒として、まずは謙虚に学ぶ姿勢を見せることは大切ですが、それだけでは受け身な印象を与えてしまうかもしれません。
まずは、一日も早く基本的な診療技術や看護業務を身につけ、戦力になりたいという前向きな気持ちを伝えましょう。
さらに、その病院の特徴を踏まえ、将来的にはどのような獣医師になりたいか、どんな分野に興味を持って学習していきたいかを具体的に話せると良いでしょう。
あなたの明確なビジョンと学習意欲を伝えることで、長く貢献してくれる人材だと評価されます。
自己PRについて
自己PRは、あなたの強みや人柄をアピールする絶好のチャンスです。
獣医師の仕事に必要な能力、例えば粘り強さ、学習意欲、チーム医療を行う上でのコミュニケーション能力などと関連付けて話すのが効果的です。
まず結論としてあなたの強みを述べ、次にそれを裏付ける具体的なエピソード（大学時代の研究、実習での経験、アルバイトなど）を紹介します。
最後に、その強みを獣医師として働く上でどう活かしていくかを伝えます。
大きな実績がなくても構いません。
困難にどう向き合い、どう努力したかというプロセスを自分の言葉で話すことが、あなたという人間性を伝える上で大切です。
時事問題について
獣医師は医療従事者であると同時に、社会の一員としての広い視野も求められます。
時事問題への関心度から、あなたの情報収集能力や物事への考え方を見ています。
特に、獣医療に関連する最新のニュース（例：新しい治療法、法律の改正、人獣共通感染症の動向など）には、日頃からアンテナを張っておく必要があります。
また、一般の社会問題について意見を求められることもあります。
大切なのは、ニュースを知っているか否かよりも、その問題に対してあなたがどう考え、どんな意見を持っているかです。
自分の考えを論理的に説明できるよう、事前によくある質問として準備しておきましょう。
基本的な面接突破の方法
面接では、質問への回答内容と同じくらい、あなたの振る舞いや話し方といった基本的な部分が重要視されます。
獣医師は、言葉を話せない動物の代わりに、飼い主の不安な気持ちに寄り添い、丁寧な説明を行う必要があります。
そのため、コミュニケーションの土台となる基本的な対人スキルは必須です。
どんなに良い内容を話そうとしても、声が小さかったり、暗い表情だったりすると、その思いは伝わりません。
ここでは、内容以前に気をつけるべき基本を紹介します。
面接官の質問を理解し対応する
面接で緊張のあまり、質問の意図とずれた回答をしてしまうことがあります。
まずは落ち着いて、面接官が何を聞きたいのかをしっかり聞くことが大切です。
もし質問の内容がよく理解できなかった場合は、慌てずに恐れ入ります、〇〇というご質問でお間違いないでしょうかと確認しても失礼にはあたりません。
回答する際は、はい、〇〇については〜と考えますのように、まず結論から話すことを意識しましょう。
聞かれたことに的確に答えることが、円滑なコミュニケーションの第一歩です。
自分の熱意を伝えたいあまり、聞かれてもいないことまで長く話しすぎないよう注意も必要です。
丁寧にはっきりと声を出す
自信がないと、つい声が小さくなったり、早口になったりしてしまいがちです。
しかし、獣医師は飼い主に対して、動物の状態や治療方針を正確に、そして分かりやすく説明する責任があります。
ぼそぼそとした話し方では、飼い主を不安にさせてしまうかもしれません。
面接官の目を見て、はっきりと聞き取りやすい声で話すことを意識しましょう。
緊張している時こそ、意識的にゆっくりと、一言一言を丁寧に話す練習を行ってください。
自信を持って堂々と話す態度は、それだけで良い印象を与え、あなたの信頼性を高めることにつながります。
自分の言葉で回答する
面接対策本やインターネット上の回答例をそのまま暗記して話しても、経験豊富な面接官にはすぐに見抜かれてしまいます。
そうした回答は、あなた自身の熱意や人柄が伝わりにくく、かえってマイナスの印象を与えてしまうこともあります。
もちろん、この記事で紹介した内容や他の情報を参考にするのはOKです。
しかし、最終的には必ずあなた自身の経験や考えに基づいたオリジナルの言葉で回答を準備してください。
なぜ自分は獣医師になりたいのか、なぜここで働きたいのか。
その思いを自分の言葉で伝えることが、面接官の心を動かす最も大切なポイントです。
獣医師の面接試験の注意点
面接は、あなたが部屋に入室する瞬間から始まっています。
第一印象は、その後の評価に大きな影響を与えます。
獣医師は動物の命を預かる医療従事者であり、常に清潔感と信頼感が求められる仕事です。
だらしない服装や態度は、仕事ぶりそのものへの不安を感じさせてしまいます。
面接の内容をしっかり準備することはもちろん大切ですが、基本的なビジネスマナーや身だしなみも、合否を分ける重要な要素であることを忘れてはいけません。
服装や髪に気をつける
面接時の服装は、基本的にリクルートスーツです。
事前にしわや汚れがないかを確認し、シャツにはしっかりアイロンをかけておきましょう。
靴も磨いておくことを忘れないでください。
髪型は清潔感が第一です。
顔がはっきりと見えるように、長い髪はきちんとまとめ、派手な髪色は避けましょう。
動物病院は衛生管理が厳しいため、爪は短く切り、香水など匂いの強いものはつけないのがマナーです。
医療現場で働く者として、ふさわしい身だしなみを心がけ、相手に安心感を与えることが大切です。
態度と姿勢
面接会場に到着してから、待機している間の態度もすでに見られています。
スマートフォンを触ったり、足を組んだりせず、背筋を伸ばして静かに待ちましょう。
入退室の際は、ノックやお辞儀、挨拶をはっきりと行います。
面接中は、椅子に深く腰かけ、背筋を伸ばした正しい姿勢を保ちます。
貧乏ゆすりや髪を触るなどの無意識の癖が出ないよう気をつけましょう。
そして何より、面接官の目を見て、明るい表情で話すことが大切です。
相手の話を聞く際の適度な相槌も、あなたのコミュニケーション能力を示す上で重要なポイントとなります。
面接練習はAIでするのもあり！
面接対策として、大学のキャリアセンターや友人に相談するのも良い方法ですが、何度も練習に付き合わせるのは気が引けるという人も多いでしょう。
そんな時は、AIを活用した面接練習サービスを利用するのも一つの手です。
AI相手なら、時間や場所を問わず、自分のペースで何度でも練習を行うことができます。
よくある質問への回答練習はもちろん、自分の視線や声のトーン、話し方の癖などを客観的に確認できるのも大きなメリットです。
本番の面接官を前にして緊張してしまう人も、まずはAIで場慣れしておくのがおすすめです。
おわりに
獣医師の面接、本当にお疲れ様です。
面接で大切なのは、獣医学の専門的な知識を完璧に話すことよりも、あなたが獣医療という仕事にどんな思いを持ち、どう貢献したいかを自分の言葉で伝えることです。
面接官は、あなたの実績や能力だけでなく、動物や飼い主と真摯に向き合える人かどうかを見ています。
この記事で紹介したポイントを参考に、事前準備をしっかり行い、自信を持って面接に臨んでください。
