
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
五大商社の一角として、「非資源分野」での強みや「個の力」を重視する姿勢は非常に魅力的です。
しかし、人気企業である分、その選考倍率は極めて高く、生半可な対策では内定を勝ち取ることは難しいのが現実です。
そこで今回は、伊藤忠商事のインターンシップ優遇の有無から、早期選考・本選考の詳細なフロー、そして内定を獲得するための具体的な対策までを網羅的に解説します。
これから本格化する就職活動に向けて、伊藤忠商事への理解を深め、ライバルに差をつけるための準備を一緒に進めていきましょう。
【伊藤忠】早期選考や本選考にインターン優遇はある?
結論から申し上げますと、伊藤忠商事のインターンシップには、成績優秀者に向けた明確な優遇ルートが存在します。
総合商社業界では、インターンシップを選考の一環として位置付けている企業が多く、伊藤忠も例外ではありません。
インターンシップに参加し、ワーク中の振る舞いや成果が高く評価された学生には、早期選考への案内が届くケースが一般的です。
この早期選考ルートに乗ることができれば、通常の本選考よりも早い時期に面接を受けることができ、内定獲得への確率がグッと高まります。
【伊藤忠】まずは企業情報を理解しよう
本格的な選考対策に入る前に、伊藤忠商事がどのような企業なのか、その本質を正しく理解しておきましょう。
伊藤忠商事は、繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融の8つのディビジョン・カンパニー制を導入しており、特に生活消費関連の「非資源分野」に強みを持っています。
また、近年の業績は目覚ましく、純利益や株価においても業界トップクラスの座を争う存在です。
伊藤忠を語る上で外せないのが、「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」という企業理念と、現場主義を徹底する「商人魂」です。
他の財閥系商社と比較しても、個人の裁量が大きく、若手から挑戦できる風土が根付いています。
組織の歯車としてではなく、一人の「商人」としてビジネスを動かしたいという情熱を持つ人材を求めています。
この企業文化への共感こそが、志望動機を作成する際の核となりますので、しっかりと頭に入れておいてください。
【伊藤忠】27卒のインターンシップ情報
伊藤忠商事のインターンシップは、単なる企業説明会とは一線を画す、非常に実践的で濃密なプログラムとなっています。
例年、夏や冬に開催され、多くの就活生がこのプラチナチケットを求めて選考に挑みます。
27卒向けのインターンシップについても、例年通りの傾向が予想されますが、情報のキャッチアップは必須です。
ここでは、インターンシップの概要、選考フロー、そして参加するためのポイントについて詳しく解説していきます。
インターンシップは本選考の前哨戦とも言える重要なイベントですので、万全の体制で準備を進めていきましょう。
インターンシップの概要
伊藤忠商事のインターンシップは、実際のビジネス現場に近い課題解決型のワークショップが中心となります。
対象は4年制大学または大学院に在籍する全学年の学生で、学部や学科は問いません。
開催時期としては、夏季(8月〜9月頃)や冬季(12月〜2月頃)が一般的で、期間は3日から4日間程度で行われることが多いです。
内容は非常にハードで、チームごとに配属されたテーマ(例:コンビニエンスストア事業の戦略立案や、海外インフラプロジェクトの推進など)に取り組み、最終日に社員に向けてプレゼンテーションを行います。
現場の第一線で活躍する社員からのフィードバックも手厚く、商社ビジネスの醍醐味である**「トレード」と「事業投資」の両面を肌で感じることができるでしょう。
優秀な成績を収めたチームや個人には、前述の通り早期選考へのパスが用意される可能性があるため、参加者全員が真剣勝負で挑む場となっています。
インターンシップの選考フロー
インターンシップに参加するためには、本選考並み、あるいはそれ以上の高倍率な選考を突破しなければなりません。
基本的なフローは、エントリーシート(ES)の提出と適性検査(Webテスト)、PR動画の提出、そして面接という流れになります。
まずESでは、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)や志望動機など、基本的な項目において高いレベルでの論理構成と独自性が求められます。
次にWebテストですが、伊藤忠は例年、GAB形式やC-GAB形式のような処理速度と正確性を問う難易度の高いテストを採用しています。
ここでのボーダーラインは非常に高く設定されているため、徹底した対策が不可欠です。
そして最大の関門となるのが面接です。
ここでは能力だけでなく、伊藤忠の社風に合う「人間味」や「熱意」が見られます。
短い時間の中で自分自身のキャラクターを伝えきれるよう、自己分析を深めておく必要があります。
インターンシップのポイント
伊藤忠商事のインターンシップに参加する最大のメリットは、早期選考への切符を手に入れられる可能性があることに加え、社風や社員の雰囲気を直接体感できる点にあります。
「野武士集団」とも称される伊藤忠ですが、実際に社員と接することで、そのイメージがどのようにビジネスに活かされているのかを理解できるはずです。
参加するためのポイントとしては、選考段階から「なぜ総合商社なのか」「なぜ伊藤忠なのか」という問いに対する解像度を極限まで高めておくことです。
インターンシップ中は、チームの議論をリードするだけでなく、メンバーの意見を尊重し、チーム全体のアウトプットを最大化する働きが評価されます。
独りよがりなアピールではなく、周囲を巻き込んで成果を出す「巻き込み力」を意識して行動することが、高評価に繋がる鍵となります。
【伊藤忠】27卒の早期選考はいつから?
インターンシップ経由での早期選考がいつから始まるのか、気になる方も多いでしょう。
例年の傾向を見ると、冬のインターンシップ終了後、具体的には大学3年生の1月〜2月頃からスタートするケースが多いです。
これは一般的な就活解禁日である3月よりも早く、選考プロセスもスピーディーに進みます。
対象となるのは、主にインターンシップ参加者の中でも特に評価が高かった学生です。
インターン終了後に個別で連絡が入り、特別なルートでの面接に招待されます。
ただし、インターン参加者全員が呼ばれるわけではない点には注意が必要です。
早期選考で内定が出なかった場合でも、通常の本選考に再チャレンジできるケースもありますが、まずはこの早期選考で決めきるつもりで準備を進めるのが得策です。
この時期に内定を持っておくことは、精神的な余裕にも大きく繋がります。
【伊藤忠】27卒の早期選考・本選考情報
ここからは、早期選考および本選考の具体的な内容について掘り下げていきます。
伊藤忠商事の選考は、日本の就職活動の中でも最難関の一つと言われており、生半可な気持ちでは太刀打ちできません。
選考フローの全体像を把握し、各ステップで何が見られているのかを正確に理解することが、内定への第一歩となります。
ここでは、具体的な選考フロー、Webテストの種類と対策、そして気になる倍率や難易度について、詳細なデータを交えながら解説します。
準備不足で後悔することのないよう、今のうちからしっかりと対策を練っていきましょう。
早期選考・本選考の選考フロー
伊藤忠商事の選考フローは、基本的にエントリーシート(ES)の提出から始まり、Webテスト、PR動画の提出、そして複数回の面接へと進みます。
面接は通常3回程度行われ、一次面接、二次面接、最終面接と段階を踏むごとに、より深掘りした質問が投げかけられます。
特に特徴的なのは、PR動画の提出が求められる点です。
ここでは、画一的な文章だけでは伝わらない、あなた自身の表情や話し方、醸し出す雰囲気といった非言語情報も審査の対象となります。
面接に関しては、個人面接と集団面接が組み合わされることが多く、学生時代の経験や志望動機について徹底的に問われます。
「なぜその行動をとったのか」「その経験から何を学んだのか」といった深掘り質問に対して、論理的かつ情熱を持って答えられる準備が必要です。
最終面接では役員クラスが登場し、覚悟や適性を厳しくチェックされます。
早期選考・本選考のWebテスト
伊藤忠商事のWebテストは、選考の初期段階における最大の鬼門と言っても過言ではありません。
形式としては、テストセンターで受検する「C-GAB」や、自宅受検型の「GAB」「玉手箱」などが採用される傾向にあります。
これらのテストは、言語理解と計数理解の両方において、極めて高い処理能力を要求されます。
特に計数問題では、図表の読み取りや計算を短時間で正確に行う必要があり、慣れていないと時間が足りなくなることは確実です。
ボーダーラインに関しては、総合商社の中でもトップクラスの高さだと言われています。
正確な点数は公表されていませんが、9割近い正答率を目指す心構えが必要です。
市販の対策本を繰り返し解くことはもちろん、他の企業の選考で練習受検をするなどして、本番形式に慣れておくことを強く推奨します。
ここで足切りされてしまっては元も子もありませんので、早めの対策を心がけてください。
早期選考・本選考の選考倍率と難易度
伊藤忠商事の選考倍率は、毎年凄まじい数字を記録しています。
応募者数は数万人に上り、採用人数が100〜150名程度であることを考えると、実質倍率は100倍〜200倍近くに達すると推測されます。
これは、東大・京大・早慶といった上位校の学生がこぞって応募する中での数字ですので、競争の激しさは想像を絶します。
ES通過率や一次面接の通過率も低く、各ステップで多くの学生がふるいにかけられます。
難易度としては、間違いなく国内最高峰レベルです。
単に高学歴であるだけでは通過できず、卓越したリーダーシップ経験や、困難を乗り越えたエピソード、そして何より伊藤忠商事が求める「商人」としての素養が備わっているかが厳しく問われます。
内定を勝ち取るためには、他者との差別化を意識した自己プロデュース能力が不可欠です。
【伊藤忠】27卒の早期選考・本選考はインターンに落ちた人でも受けられる?
インターンシップの選考に落ちてしまったからといって、伊藤忠への道を諦める必要は全くありません。
結論から言えば、インターンシップ選考に落ちた学生でも、本選考を受けることは十分に可能ですし、そこから内定を獲得する学生も毎年一定数存在します。
インターン選考は枠が非常に限られているため、優秀な学生でも涙を飲むことは珍しくありません。
ただし、インターン選考で提出したデータは企業側に残っている可能性があるため、本選考では前回よりも成長した姿を見せることが重要です。
ESの内容をブラッシュアップしたり、面接での受け答えを改善したりと、敗因を分析して対策を練り直しましょう。
HPやマイページの募集要項を必ず確認し、エントリーのタイミングを逃さないようにしてください。
再チャレンジする姿勢そのものが、粘り強さのアピールにも繋がります。
【伊藤忠】早期選考・本選考で内定を取るためのポイント
超難関である伊藤忠商事の内定を勝ち取るためには、一般的な就活対策に加え、伊藤忠独自の観点を取り入れた準備が必要です。
多くの優秀なライバルたちの中で、「この学生こそが伊藤忠の未来を担う人材だ」と面接官に確信させるためには、どのような戦略が必要なのでしょうか。
ここでは、内定獲得に直結する3つの重要なポイントに絞って解説します。
自己分析の深さ、企業研究の質、そして面接での表現力。
これらを高い次元で融合させることが、合格への鍵となります。
徹底した自己分析と「商人」適性の言語化
まず何よりも重要なのが、徹底した自己分析です。
伊藤忠商事は、泥臭くビジネスを切り拓く「商人魂」を大切にしています。
そのため、単に「リーダーをしていました」という経験だけでなく、「どのような困難な状況下で、どうやって周囲を巻き込み、泥臭く結果を出したのか」というプロセスを言語化する必要があります。
自分の過去の経験の中に、困難に屈しない「グリット(やり抜く力)」や、利益を生み出すための工夫、信頼関係を構築したエピソードがないかを探してみましょう。
そして、それを伊藤忠が求める「個の力」や「現場主義」とリンクさせて伝えることが大切です。
「自分はスマートなだけでなく、汗をかいて働くことができる人間だ」ということを、具体的なエピソードを通じて証明してください。
なぜ「伊藤忠」か?を明確にする徹底した企業研究
五大商社の中でも、なぜ三菱商事でも三井物産でもなく、伊藤忠商事なのか。
この質問に明確かつ熱意を持って答えられなければ、内定は遠のきます。
伊藤忠の特徴である「非資源分野の強み」「少数精鋭」「野武士集団」といったキーワードを表面的になぞるだけでは不十分です。
OB・OG訪問やIR情報の読み込みを通じて、具体的な事業内容や、伊藤忠ならではの働き方を深く理解しましょう。
例えば、「ファミリーマート事業における消費者起点のビジネス展開」や「繊維カンパニーでのブランド戦略」など、具体的な事例を挙げて志望動機を語ることで、説得力が格段に増します。
「私のこの強みは、伊藤忠のこの環境でこそ最大限に発揮できる」という論理を構築してください。
論理性と情熱を両立させる面接対策
商社の仕事は、論理的にビジネスを構築する知性と、相手の心を動かして契約を勝ち取る人間力の両方が求められます。
したがって、面接でも「論理性」と「情熱」の両立が必須です。
質問に対しては結論から簡潔に答え、構造化して話すロジカルさを持ちつつ、話す際の表情や声のトーンには熱意を込めましょう。
特に伊藤忠の面接官は、学生の本音を引き出そうと鋭い質問を投げかけてくることがあります。
その際に、用意してきた回答を棒読みするのではなく、自分の言葉で熱く語る姿勢が評価されます。
「絶対に伊藤忠に入りたい」という気概を、知性という武器で包んで届けるイメージです。
模擬面接を繰り返し、冷静さと情熱のバランスを体得しておきましょう。
【伊藤忠】インターン優遇・早期選考・本選考に関するよくある質問
最後に、伊藤忠商事を目指す就活生からよく寄せられる質問についてお答えします。
「学歴フィルターはあるのか」「英語力はどれくらい必要なのか」「体育会系でないと厳しいのか」。
これらは都市伝説のように語られることもありますが、実態はどうなのでしょうか。
不安要素を一つでも減らし、自信を持って選考に臨めるよう、ここではぶっちゃけた実情をお話しします。
噂に惑わされず、正しい情報を基に対策を進めてください。
ぶっちゃけ学歴フィルターはありますか?
正直にお話しすると、明確な「学歴フィルター」として足切りラインを公言しているわけではありませんが、採用実績校を見ると高学歴層が中心であることは事実です。
これは、伊藤忠が求める論理的思考力や処理能力の高さが、結果として難関大学の学生と相関しているためと考えられます。
また、応募者が殺到するため、効率的に選考を進める上で大学名が見られる側面は否定できません。
しかし、これは「高学歴でなければ絶対に受からない」という意味ではありません。
個人の能力や突出した実績、人間的な魅力があれば、大学名に関係なく評価される土壌はあります。
学歴を気にするよりも、Webテストで満点近い点数を取ることや、誰にも負けない経験を語れるようにすることに注力すべきです。
TOEICの点数はどのくらい必要ですか?英語力は必須?
総合商社である以上、英語力は高いに越したことはありません。
エントリーシートにTOEICの点数を記入する欄がある場合が多く、一般的には730点以上、可能であれば800点〜900点台を持っていると安心です。
特に海外駐在を希望する場合は、英語力が基礎的な能力として見られます。
ただし、選考時点で英語がペラペラである必要はありません。
入社後に語学研修制度も充実しているため、現時点での点数よりも「入社後にキャッチアップできる素地があるか」「異文化に対する受容性があるか」といったポテンシャルが重視されます。
英語力に自信がない場合は、それを補って余りある他の強みをアピールするか、選考までに必死に勉強して点数を上げる姿勢を見せましょう。
やはり体育会系が有利なのでしょうか?
「商社=体育会系」というイメージは根強いですが、必ずしも体育会所属の学生だけが有利というわけではありません。
確かに、体力や精神的なタフさ、上下関係への理解といった要素は商社業務で役立つため、結果的に体育会出身者が多く採用される傾向はあります。
しかし、伊藤忠が求めているのは「スポーツができること」そのものではなく、目標に向かって粘り強く努力できる精神性や、チームのために動ける協調性です。
文化系サークルやアルバイト、研究活動などであっても、同様の熱量で取り組み、困難を乗り越えた経験があれば高く評価されます。
「体育会系じゃないからダメだ」と卑下する必要は全くありません。
【伊藤忠】インターン優遇・早期選考・本選考まとめ
今回は、伊藤忠商事の27卒向けインターンシップ優遇や選考情報について解説してきました。
伊藤忠商事は、その人気と実力に見合った難関企業ですが、インターンシップへの参加や早期選考ルートの活用、そして徹底的な企業研究と自己分析を行うことで、内定への道は確実に開けます。
重要なのは、伊藤忠が掲げる「三方よし」や「商人魂」に共感し、自らがその体現者となる覚悟を持つことです。
小手先のテクニックだけでなく、人間としての厚みや情熱を磨くことが、最終的な勝敗を分けます。
この記事を読んだ皆さんが、自信を持って伊藤忠商事の門を叩き、素晴らしい結果を掴み取ることを心から応援しています。
伊東美奈
(Digmedia監修者/キャリアアドバイザー)
伊東美奈
(Digmedia監修者)
ただし、単に参加するだけでは優遇は得られません。
数日間のプログラムの中で、社員の方々に「この学生と一緒に働きたい」と思わせるような圧倒的な当事者意識と成果へのコミットメントを示す必要があります。
あくまで「選考の場」であるという緊張感を持って臨むことが大切です。