【例文5選】メーカー業界のガクチカってどんなものが評価される?書き方からポイントまで徹底解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

【メーカー業界のガクチカ】はじめに

メーカー企業の人事に「採用したい!」と思わせる魅力的なガクチカを書くためには、まず何よりもメーカー業界というフィールドを正しく理解することが大切です。

単に「何かを頑張った」という事実を羅列するだけでは、多くの応募者の中に埋もれてしまいます。

メーカーは製品を生み出し、世の中に価値を提供する仕事です。

そのため、製品開発から販売までのプロセスや、多くの人と関わりながら成果を出すという業務の特性を理解しておく必要があります。

まずは徹底した自己分析を行い、自分の強みや価値観を整理しましょう。

その上で業界分析を行い、本当に自分にメーカー業界が合っているのかを擦り合わせる作業を行ってください。

この工程を丁寧に行うことで、なぜ自分がその企業で活躍できるのかという根拠が明確になり、より自信を持ってガクチカを伝えることができるようになります。

【メーカー業界のガクチカ】メーカー業界に向いてる人の特徴

メーカー業界は、一つの製品を世に送り出すために、開発、製造、営業、管理など、多種多様な職種の人たちが連携して動いています。

そのため、個人の能力はもちろんですが、組織として成果を出すための適性が強く求められる環境です。

ここでは、メーカー業界で特に歓迎される人の特徴を5つのポイントに分けて解説します。

自分のガクチカのエピソードの中に、これらの要素が含まれているかを確認しながら読み進めてみてください。

チームワークを重んじ、協調性がある人

メーカーの仕事は、決して一人では完結しません。

企画、研究開発、調達、製造、営業など、多くの部門がバケツリレーのように連携し、一つの製品を作り上げていきます。

そのため、自分の意見を主張するだけでなく、他者の意見を尊重し、チーム全体の利益を最優先に考えられる協調性は不可欠です。

ガクチカにおいても、自分一人で成し遂げた成果よりも、周囲を巻き込んで協力し合いながら目標を達成した経験の方が、メーカーの人事担当者には響きやすい傾向にあります。

チーム内での自分の役割を認識し、メンバーと円滑にコミュニケーションを取りながら物事を進められる人は、入社後もプロジェクトチームの一員としてスムーズに活躍できるイメージを持たれやすいでしょう。

課題解決に向けて粘り強く取り組める人

モノづくりの現場や、それを広める営業の現場では、予期せぬトラブルや困難がつきものです。

開発段階での技術的な壁、生産ラインでの不具合、あるいは営業先での厳しい要望など、スムーズにいかないことの方がむしろ多いと言えます。

そのような状況でも諦めずに、何が原因なのかを論理的に分析し、解決策を見つけ出す粘り強さが求められます。

ガクチカでは、直面した困難に対してすぐに投げ出すのではなく、試行錯誤を繰り返しながら泥臭く改善を続けたプロセスをアピールすることが重要です。

この「粘り強さ」と「改善意欲」は、品質と納期を守り抜くメーカーパーソンにとって、非常に重要な資質となります。

新しい価値創造への探究心がある人

メーカーは常に変化する市場のニーズに応え、新しい製品や価値を生み出し続ける必要があります。

「もっと便利にできないか」「もっと高品質にできないか」という現状に満足しない探究心が、企業の競争力を支えているのです。

そのため、既存のルールややり方にただ従うだけでなく、常に「なぜ?」という疑問を持ち、より良い方法を模索できる人材が重宝されます。

学生時代の経験において、誰かに言われたからやるのではなく、自ら課題を発見し、新しい取り組みや工夫を行った経験がある人は、この適性が高いと言えます。

好奇心を持って物事を深掘りし、新しい風を吹き込める人材は、どのメーカー企業でも歓迎されるでしょう。

誠実さと責任感を持って行動できる人

メーカーが提供する製品は、消費者の生活や安全に直結するものが多くあります。

万が一、不誠実な対応や無責任な仕事をすれば、それは製品事故や企業の信頼失墜につながり、社会に多大な影響を及ぼす可能性があります。

そのため、一つひとつの仕事に対して誠実に向き合い、最後まで責任を持ってやり遂げる姿勢は、メーカーで働く上で最も基本的な、かつ重要な土台となります。

ガクチカのエピソードを通じて、約束や期限を守ることはもちろん、自分のミスを正直に認めて修正する誠実さや、任された役割を最後まで全うする責任感を伝えることができれば、人事担当者に「この人なら安心して仕事を任せられる」という信頼感を与えることができます。

変化に対応できる柔軟性がある人

技術の進歩やグローバル化により、メーカーを取り巻く環境は激しいスピードで変化しています。

昨日までの正解が、明日には通用しなくなることも珍しくありません。

そのような環境下では、過去の成功体験に固執せず、状況の変化に合わせて柔軟に考え方や行動を変えられる力が求められます。

予期せぬ事態が起きた際や、環境が大きく変わった際にも、パニックにならずに冷静に対応できる柔軟性は大きな武器です。

ガクチカにおいても、計画通りにいかなかった時にどのように軌道修正を行ったか、環境の変化をポジティブに捉えて行動を変えられたかといったエピソードは、激動の時代を生き抜くメーカー企業にとって非常に魅力的に映ります。

【メーカー業界のガクチカ】学生時代に力を入れたこと

メーカー業界についての認識が深まり、求められる人物像が見えてきたところで、次はいよいよ「ガクチカ」そのものについて掘り下げていきましょう。

就活において頻出の質問ですが、意外と定義をあいまいに理解している学生も多いものです。

ここでは、選考官が何を意図してこの質問をしているのか、またどのような期間のエピソードを選ぶべきかなど、ガクチカの基礎知識をしっかりと固めていきます。

ガクチカの定義

「ガクチカ」とは文字通り「学生時代に力を入れたこと」の略称ですが、就職活動の文脈においては、その対象期間に注意が必要です。

一般的に「学生時代」とは、最終学歴となる「大学時代」や「専門学校時代」のことを指します。

つまり、直近の学生としての属性における経験を語ることが基本ルールです。

高校卒業後にすぐ就職する場合は高校時代の話を、大学卒業後に就職する場合は大学時代の話をメインに据えるのがセオリーとなります。

稀に高校時代の部活動での輝かしい実績をアピールする大学生がいますが、これは現在進行形の成長や能力を示す上では情報が古すぎるため、あまり推奨されません。

もちろん、コロナ禍などの影響で思うような活動ができなかった学生が多いことは、企業側も十分に理解しています。

派手な成果である必要はありません。

制限された環境下でも、工夫して取り組んだことや、日常の中で継続したことなど、大学生活の中で何かしらのアクションを起こした経験を探してみてください。

大学生活で何もしていないと思われてしまうと、「主体性がない」「成長意欲が低い」と判断されかねないため、些細なことでも大学時代のエピソードから掘り起こすことを強くおすすめします。

自己PRとの違い

「自己PR」と「ガクチカ」は、どちらも自分をアピールする項目ですが、企業が知りたい情報や意図は明確に異なります。

この違いを理解せずに混同して書くと、面接官に意図が伝わりにくくなってしまいます。

まず自己PRは、あなたに「今、どんな能力(強み)があるか」を伝える場であり、その強みをどのように仕事に活かして貢献できるかという「再現性」が問われます。

一方、ガクチカは「どのようなプロセスで物事に取り組んだか」という経験そのものに焦点が当てられます。

ガクチカを通じて企業が見ているのは、あなたの人柄や価値観、そして経験から学ぶ力があるかどうかです。

困難に直面した時にどう考え、どう行動したかというプロセスには、その人の素の性格や仕事への向き合い方が色濃く表れます。

つまり、自己PRが「能力と未来の貢献」を語るのに対し、ガクチカは「過去の経験を通じた人間性と成長の証明」であると言えます。

この違いを意識して、それぞれの項目で異なる角度から自分の魅力を伝えられるように構成を練りましょう。

【メーカー業界のガクチカ】メーカー企業のガクチカ評価ポイント

メーカー企業の人事は、数千、数万というエントリーシートを目にします。

その中で、彼らはどのような視点でガクチカを評価しているのでしょうか。

メーカーという業種柄、特に重視される視点や評価基準が存在します。

ここでは、メーカー企業の採用担当者が特に注目している5つの評価ポイントについて具体的に解説します。

これらを意識して文章を構成することで、より刺さるガクチカに仕上げることができます。

プロセスにおける思考と行動の深さ

メーカーの仕事では、結果が出るまでの過程(プロセス)が非常に重要視されます。

単に「売上が上がりました」「大会で優勝しました」という結果だけではなく、その結果に至るまでに「なぜその課題に着目したのか」「どのような仮説を立てたのか」「具体的にどう行動したのか」という思考のプロセスが見られています。

論理的に現状を分析し、自らの頭で考えて行動できる人材は、ビジネスの現場でも再現性のある成果を出せると判断されます。

そのため、ガクチカでは直面した課題に対して自分がどう考え、どう動いたのかという描写を厚くし、あなたの思考回路が読み手に伝わるように工夫しましょう。

周囲との関わり方と巻き込み力

前述の通り、メーカーの業務はチームプレーが基本です。

そのため、ガクチカのエピソードの中で、独りよがりな行動をしていないか、周囲とどのように関わって成果を出したかが厳しくチェックされます。

リーダーシップを発揮してチームを引っ張った経験はもちろん評価されますが、リーダーでなくとも、チームの潤滑油として調整役を担ったり、メンバーのモチベーションを高めるために働きかけたりした経験も高く評価されます。

自分一人で完結するのではなく、他者と協力して相乗効果を生み出せる人物であるかが重要な評価軸となります。

周囲への配慮や、チーム全体を俯瞰して見る視点を持っていることをアピールしましょう。

PDCAサイクルを回す力

モノづくりの現場では、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のPDCAサイクルを回し続けることが日常です。

一度の失敗で諦めるのではなく、失敗から学び、次の行動にどう活かしたかという「改善力」がガクチカでも見られています。

最初からすべて上手くいったエピソードよりも、むしろ失敗や困難を乗り越え、試行錯誤しながら状況を改善させた経験の方が、メーカー企業にとっては魅力的です。

取り組みの中で、どのように振り返りを行い、次のアクションを修正していったかというPDCAのプロセスを具体的に記述することで、入社後も成長し続けられる人材であることを証明できます。

物事に対する当事者意識

与えられた役割をこなすだけの「作業者」ではなく、自ら課題を見つけて取り組む「当事者」としての意識を持っているかも重要なポイントです。

メーカーでは、社員一人ひとりが製品や顧客に対して責任感を持ち、自分事として捉えて仕事をすることが求められます。

ガクチカにおいても、受動的な態度ではなく、自ら主体的に目標を設定し、熱量を持って取り組んだ姿勢が評価されます。

「なぜそれをやる必要があったのか」「自分はどうしたかったのか」という内発的な動機に基づいた行動は、読み手の心を動かします。

環境のせいにせず、自分の力で状況を変えようとした当事者意識の強さを伝えましょう。

誠実さと倫理観

最後に、忘れてはならないのが誠実さと倫理観です。

品質不正やデータ改ざんなどの不祥事が企業の存続を揺るがすメーカー業界において、嘘をつかない、ルールを守る、誠実に対応するといった人間性はスキル以上に重要視されることがあります。

ガクチカの内容に嘘や誇張がないことは大前提ですが、エピソードの中でズルをせずに地道な努力を積み重ねた姿勢や、誠実な対応で信頼を得た経験が含まれていると、好印象につながります。

派手なパフォーマンスよりも、実直に物事に向き合う姿勢こそが、信頼を重んじるメーカー企業において高く評価されるポイントなのです。

【メーカー業界のガクチカ】評価されにくいガクチカ

せっかく良い経験をしていても、伝え方を間違えると評価を下げてしまうことがあります。

特にメーカー業界では、「これはウケが悪い」とされる典型的なパターンがいくつか存在します。

一生懸命書いたガクチカが逆効果にならないよう、評価されにくいポイントを事前に知っておくことは非常に重要です。

ここでは、避けるべき4つの落とし穴について解説します。

自分の原稿がこれらに当てはまっていないか、チェックしてみましょう。

成果や結果のみを強調

「売上を2倍にしました」「全国大会に出場しました」といった輝かしい結果は素晴らしいものですが、そこだけを強調しすぎると評価されにくいことがあります。

面接官が知りたいのは「結果」そのものではなく、「なぜその結果が出せたのか」という泥臭いプロセスやあなた自身の努力です。

結果に至るまでの苦労や工夫が抜け落ちていると、「たまたま運が良かっただけではないか」「環境が良かっただけではないか」と思われてしまいます。

すごい実績を並べることよりも、その裏にある地道な行動や思考の変化を丁寧に描写し、再現性のある能力を持っていることを伝えるように整理しましょう。

個人プレーの話ばかり

メーカー業界はチーム戦・チーム業務が基本であることは繰り返しお伝えしてきました。

そのため、最初から最後まで「自分一人で頑張りました」「自分のスキルだけで解決しました」という個人プレーのエピソードばかりだと、企業文化とのミスマッチを懸念される可能性があります。

もちろん、研究職などで個人の没頭力が評価されるケースもありますが、それでも周囲との情報共有や連携は不可欠です。

独善的だと思われないよう、周囲の協力をどのように得たか、チームにどのような影響を与えたかという視点を少しでも盛り込むことで、「組織で働ける人材」という印象を与えることができます。

一貫性のない内容

取り組みの内容において、動機・行動・結果のつながりが不明確なガクチカは評価が低くなります。

例えば、「なんとなく楽しそうだから始めました」という動機で、「なんとなく頑張ったら結果が出ました」という展開では、ビジネスにおける課題解決能力を感じさせません。

なぜその活動に取り組み、どんな課題を感じ、そのために何を行い、その結果どうなったのかというロジックが通っている必要があります。

取り組みに対する施策や結果に一貫性を持たせ、「目的意識を持って行動できる人だ」と評価されるように文章を構成しましょう。

論理的な説明力は、メーカーでの業務報告やプレゼンでも必須のスキルです。

他の項目とずれている

選考において、採用担当者はガクチカ単体を見ているわけではありません。

自己PR、志望動機、長所・短所など、エントリーシート全体の回答を総合的に見て、人物像を判断しています。

例えば、自己PRで「協調性」をアピールしているのに、ガクチカで「独断で物事を進めたエピソード」を書いてしまうと、人物像に矛盾が生じます。

ガクチカの内容(過去経験や強み、価値観)が自己PRや志望動機とズレていると、一貫性が欠如し、「自分を良く見せようとして嘘をついているのではないか」と疑われる原因になります。

選考を通して一貫性がある方が説得力が増し、「自己分析ができている」という高い評価にもつながります。

【メーカー業界のガクチカ】基本的な構成

どんなに素晴らしいエピソードを持っていても、文章構成がバラバラでは、その魅力は半減してしまいます。

読み手である採用担当者にストレスを与えず、あなたの強みを最大限に伝えるためには、ロジックの通った「型」に沿って書くことが鉄則です。

ここでは、ビジネス文書の基本であり、ガクチカ作成に最適な構成を紹介します。

この流れに沿って情報を埋めていくことで、誰が読んでも分かりやすい文章が完成します。

1. 結論

まずは「結論ファースト」で書き出します。

「私が学生時代に力を入れたことは、〇〇部での活動におけるチーム改革です」のように、一文目で何についての話なのかを明確に宣言しましょう。

採用担当者は大量のESを読むため、冒頭でテーマが分からない文章は、その先を集中して読んでもらえない可能性があります。

簡潔かつインパクトのある一文で、読み手の関心を引きつけましょう。

2. 背景

次に、その活動に取り組んだ背景を説明します。

「なぜそれに力を入れようと思ったのか」という動機部分です。

同じアルバイトやサークルを題材にしていても、それを始めた理由や、力を入れようと思ったきっかけは人それぞれ異なるはずです。

ここにあなたの価値観や人柄が表れます。

状況説明は短めにしつつ、あなたの熱意の源泉となる動機を伝えることで、エピソードに深みが出ます。

3. 目的

その活動の中で、どのような目標を掲げ、そこにはどんな課題があったのかを記述します。

「売上を前年比120%にする」「部員の退部率を下げる」といった具体的な目標とともに、「当時の現状」としてどのような困難や問題点(課題)が存在していたかを提示します。

課題が難しければ難しいほど、それを乗り越えた時の評価は高まりますが、嘘をつかず客観的な事実を述べることが大切です。

4. 具体的な取り組み

ここがガクチカの核となる部分です。

設定した課題をどのように乗り越えたのか、具体的な行動内容を書きます。

単に「頑張りました」ではなく、「〇〇という問題に対し、××という施策を行った」というように、課題と解決策の因果関係が分かるように書くのがポイントです。

また、その過程であなたのどのような強みや能力(リーダーシップ、分析力、傾聴力など)が発揮されたのかを盛り込むと、自己PRとの連動性も高まります。

5. 結果

取り組みの結果、どうなったのかを定量的・定性的に示します。

「売上が〇〇万円アップした」「チームの雰囲気が改善され、参加率が〇〇%になった」など、客観的に分かる数字を用いると説得力が増します。

ただし、前述の通り結果の大きさだけが全てではありません。

たとえ目標数値に届かなかったとしても、そこから何を得たのか、どのような変化があったのかを正直に伝えることが重要です。

6. 学びと入社後の結び付け

最後に、この経験から得た学びや能力を、入社後にどのように活かせるかで締めくくります。

「この経験で培った粘り強さを活かし、貴社の営業職として困難な課題にも挑戦し続けたいです」といったように、過去の経験を未来の貢献につなげることで、採用担当者はあなたが自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。

この結びの一文があるかないかで、読後感が大きく変わります。

PREP法は面接でも有効!

これまで解説した構成は、基本的にPREP法(Point:結論、Reason:理由、Example:具体例、Point:結論)に基づいています。

この構成は文章だけでなく、面接での受け答えにも非常に有効です。

文章提出の際は何回も見直したり添削ができたりしますが、面接などの即興で伝える場面では、頭の中が真っ白になってしまうこともあります。

そんな時、PREP法を頭に入れておけば、焦らずに伝えたいことを論理的に伝えられるようになります。

ES作成の段階からこの型を意識しておくことは、面接対策としても非常に効果的です。

【メーカー業界のガクチカ】職種別例文

それでは最後に、実際にメーカー業界で評価されやすいガクチカの例文を職種別に紹介します。

文系・理系それぞれの主要な職種を想定し、これまで解説してきたポイント(プロセス、チームワーク、改善など)を盛り込んだ内容になっています。

あくまで例文ですので、これをそのまま使うのではなく、自分の経験に合わせてアレンジし、あなたオリジナルの言葉で語れるように参考にしてください。

例文1. 営業職

私が学生時代に力を入れたことは、カフェのアルバイトで新商品の販売数向上に取り組んだ経験です。

当初、季節限定メニューの売上が伸び悩み、廃棄ロスが発生していることが課題でした。

私は「お客様への提案不足」が原因だと仮説を立て、スタッフ全員で取り組める施策を考案しました。

まず、味や特徴を自分の言葉で伝えられるよう試食会を実施し、おすすめトークのマニュアルを作成して共有しました。

また、混雑時でもスムーズに提案できるよう、レジ横のPOP配置も工夫しました。

その結果、スタッフの提案力が向上し、販売数は前月比で1.5倍に増加、廃棄ロスもゼロにすることができました。

この経験から、課題に対して主体的に行動し、周囲を巻き込んで解決する重要性を学びました。

貴社の営業職でも、顧客の課題に寄り添い、社内外と連携して成果を追求していきたいです。

例文2. 研究開発職

大学の研究室で、新規触媒の開発研究に注力しました。

当初は先行研究通りの実験を行っても目的の収率が得られず、半年間成果が出ない苦しい時期が続きました。

しかし、私は「失敗データの中にこそヒントがある」と考え、100回以上の失敗条件を徹底的に比較分析しました。

その結果、反応温度と撹拌速度の微妙な相関関係に気づき、従来とは異なる条件設定が必要であるという仮説を導き出しました。

指導教員や先輩と議論を重ねながら検証実験を行った結果、収率を従来の30%から85%まで飛躍的に向上させることに成功し、学会発表を行うことができました。

この経験から、困難な状況でも粘り強く原因を究明し、論理的に解決策を見出す力を養いました。

貴社の開発現場においても、未知の課題に対して諦めずに挑戦し、革新的な製品開発に貢献したいと考えています。

例文3. 生産管理職

私は所属するテニスサークルの合宿係として、合宿の運営効率化に取り組みました。

例年、合宿のスケジュール管理が甘く、練習時間の不足や予算オーバーが常態化していることが課題でした。

私は、参加者全員が満足できる合宿にするため、事前の計画立案と役割分担の明確化を徹底しました。

まず、過去の反省点を洗い出し、移動時間や休憩時間にバッファを持たせた緻密なタイムスケジュールを作成しました。

また、当日の不測の事態に備え、幹部メンバーと綿密なシミュレーションを行い、代替案も準備しました。

当日は全体を見渡しながら柔軟に指示を出し、結果として予定通りの練習時間を確保しつつ、予算内で運営を完結させることができました。

この経験で培った計画力と調整力を活かし、貴社の生産管理職として、納期遵守と効率的な生産体制の維持に貢献したいです。

例文4. 企画・マーケティング職

長期インターンシップ先のWebメディア企業で、記事の閲覧数増加に向けた企画立案に力を入れました。

当初は記事を量産しても読者が定着せず、PV数が伸び悩んでいました。

私は、ユーザーニーズの分析が不足していると考え、過去のデータ分析と競合他社のリサーチを徹底的に行いました。

その結果、ターゲット層が抱える「就活の悩み」に特化したコンテンツが不足していることを発見しました。

そこで、内定者のリアルな体験談を集めた特集記事を企画し、SNSでの発信も強化しました。

チームメンバーと協力して取材や編集を行った結果、その特集記事は月間PV数で歴代1位を記録し、サイト全体のアクセス数も20%向上しました。

この経験から、データに基づいた課題発見と、ターゲットに響く企画力の重要性を学びました。

貴社でも市場の声を形にし、ヒット商品を生み出したいです。

例文5. 社内SE・DX推進職

プログラミングサークルにて、大学祭の出店管理システムの自社開発に取り組みました。

例年、模擬店の注文管理は紙で行われており、集計ミスや提供遅れが多発していました。

私はこのアナログな作業をデジタル化することで、運営を効率化したいと考えました。

開発にあたっては、ITに詳しくない学生でも直感的に操作できるUI/UXを最優先に設計しました。

開発途中ではバグや仕様変更の要望が相次ぎましたが、メンバーと毎日のように進捗会議を行い、優先順位をつけて一つひとつ解消していきました。

導入当日は大きなトラブルもなく稼働し、注文処理の時間を前年比で約40%短縮することに貢献しました。

この経験を通じて、ユーザー視点に立ったシステム構築と、チーム開発の難しさと面白さを学びました。

貴社においても、現場の業務効率化に資するシステム開発に尽力したいです。

【メーカー業界のガクチカ】まとめ

ここまで、メーカー業界におけるガクチカの書き方について詳しく解説してきました。

メーカーは多くの人が関わり、一つの製品を作り上げるチームスポーツのような業界です。

だからこそ、輝かしい個人の実績以上に、課題に対する粘り強い姿勢や、周囲と協力して物事を進めるプロセスが評価されます。

今回紹介した構成やポイントを参考に、ぜひあなただけの「モノづくりへの適性」が伝わるガクチカを作成してみてください。

そして、書き上げた後は一度声に出して読んでみたり、友人やキャリアセンターの人に添削をお願いしたりして、ブラッシュアップを重ねましょう。

あなたの熱意と人柄がしっかりと伝わるガクチカができれば、内定への道はぐっと近づくはずです。

応援しています!

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