HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
ガクチカにはさまざまなものがありますが、自炊したことをアピールしたいと考えている人もいるでしょう。
そこで、今回は自炊がガクチカになるのか考えた上で、実際にアピールする際にはどのようなポイントや構成を踏まえれば良いのかについて紹介していきます。
【自炊でガクチカ】ガクチカとは
ガクチカを作成する前に、そもそもガクチカとは何なのかについて一度考えていきましょう。
ガクチカとは就活用語であり、「学生時代に力を入れたこと」の略です。
大学在学中に何か取り組んだことや、自分から行動し、達成したことなど、何かに熱中したことがあれば、その経験を書くのが良いとされています。
ガクチカにおいて評価されている点は能力ではなく、どのように努力ができるのか、どのようなものに興味を持っているのかなどで、能力についてはあまり聞かれていません。
よって、失敗してしまったことだとしても、自分から積極的に行ったこと、工夫したことなどを書けるならば全く問題ありません。
【自炊でガクチカ】自炊はアピールできる
本記事の主題であるガクチカにおいて自炊をアピールすることですが、まず結論としては全く問題ありません。
先ほども述べたように、ガクチカにおいては、特に成果や能力については聞かれておらず、どのように取り組んでいたのかについて非常に重視しています。
よって、自炊といった趣味なども積極的にアピールすることができるでしょう。
しかし、アピールするにはいくつか注意点があるため、後ほど紹介する注意点を踏まえた上で作成することが重要です。
多くの就活生がアピールするポイントではないので、差別化を図ることはできますが、注意点は忘れないようにしましょう。
【自炊でガクチカ】企業がガクチカで求めていること
続いて、企業がガクチカで求めていることについて詳しく紹介していきます。
下記の2つはどの企業もガクチカを確認する上で重視しているポイントなので、踏まえた上で作成するようにしましょう。
人柄を把握したい
多くの企業はガクチカを確認することを通じて就活生の人柄を確認したいと考えています。
就活生の性格や周囲の状況から、どのような人物なのか、どのような価値観を持っている人物なのかについて調べています。
よって、あなたがどのようなガクチカをアピールする際にも、どのような人物であるのかについてわかりやすく説明できるような文章を展開していくことが重要であると言えます。
人柄や性格について伝わってくるような文章を提示するようにしましょう。
企業とのマッチ度を知りたい
企業はガクチカを確認することを通じて、どの程度就活生が企業とマッチしているのかについても確認したいと思っています。
就活生の人柄や企業の価値観がどの程度マッチしているのか、長く働いてくれる人物であるかについて確認しています。
特に近年は企業とマッチしていないと判断した場合すぐにやめてしまう人も多いので、あらかじめ企業とマッチしているか確認し、マッチしていない場合はあえて早い段階で落とすという傾向があります。
よって、自分が企業とマッチしていることをアピールしていくことが重要なのです。
【自炊でガクチカ】自炊をアピールする際のポイント
続いて自炊してきたことをガクチカでアピールする際のポイントについても詳しく紹介していきます。
下記の3点を踏まえた上で作成することでより良い印象を与えることができるでしょう。
自炊をしたというエピソードだけで終わらない
これは皆さん何となく想像がついていることかもしれませんが、自炊をしたというエピソードだけで終わらないようにしましょう。
自炊をしたというエピソードだけで終わってしまっては、「ただ料理を作っただけ」という事実を述べるだけになってしまいます。
自炊をしたからどのような結果になったのか、自炊をすることでどのようなことを学んだのか、どのような工夫をしたのかについてしっかり説明する必要があると言えるでしょう。
あなたが自炊を行うにあたって、どのような工夫をしたのかどのような説明していきましょう。
企業でその強みをどう活かせるのか
自炊をしてきたという強みを、企業でどのように活かせるのかについて説明していただければなりません。
もちろん、飲食店のキッチンを志望しているならば、直接的なアピールになるでしょうが、基本的にIT企業などを受ける場合は、料理ができることはあまり意味がないように思われてしまいます。
よって、自炊をしていたからこそ身についた能力について関連させた自分の経験値や強みについて積極的にアピールすることで、そのガクチカが企業にとっても価値のあるものであるということを説明していく必要があると言えます。
エピソードは具体的に述べる
エピソードは具体的に述べるというのも非常に重要なポイントの一つであると言えるでしょう。
自炊は日常的な行動であるため、具体性が欠けてしまうことが多いです。
よって、必ず具体的に書くようにしましょう。
「毎日自炊をした」というだけでは魅力が担当者に伝わりづらいため、「毎日夕食は必ず自炊していた」など、一工夫を加えるようにするのも選択肢の一つです。
また、数値で表せるものは定量的に書いておくと具体性が増して良いので、「自炊をすることで何円節約できたか」など、分かりやすく説明できると良いでしょう。
【自炊でガクチカ】自炊でアピールできること
続いて、就活においてガクチカを自炊にすることでアピールできる能力について詳しく紹介していきます。
下記の3つは自炊というガクチカに実際に取り組むにあたって身につきやすい能力の一つなので、確認してみてください。
継続力
継続力は自炊というガクチカに取り組むにあたって身につけられる能力の一つです。
毎日1食でも料理をしていれば、1年で365食、大学生活4年間においては、1460食は作っているということになります。
これはなかなかできることではありません。
自炊が習慣になっている人からすれば当たり前と思うかもしれませんが、これも良いアピールポイントとなるので、積極的にアピールしていきたいところです。
計画性
料理を作るには献立を考える必要もありますし、自宅にある材料でどのような料理を作るのか組み立てる思考力は社会人になってからも必要となる能力です。
また、1週間に1度など、まとめて買い物をする場合は、予算や購入する具材で1週間の自炊のメニューを組み立てることもできます。
このように計画性が身につくガクチカの一つなので、積極的に計画性をアピールしていくことが重要です。
自己管理能力
自己管理能力のない人は自炊ができません。
自炊をして、毎日しっかりと食事を摂っていれば、自己管理能力も身につけていると言えるでしょう。
健康にこだわって料理を作っていれば、「それを食べることでどのような効果があったのか」について述べることができます。
例えば「毎日こだわった料理を食べていたら体重を減らすことができた」反対に、「痩せすぎていたため、体重を増やすことができた」など、どのような効果があったのか話し、自己管理能力をアピールしましょう。
【自炊でガクチカ】ガクチカの構成
続いてはガクチカの構成について詳しく紹介していきます。
ガクチカを作成する方法はさまざまなものがありますが、最もポピュラーなのはPREP法を用いるものです。
PREP法を用いることで、分かりやすく結論から述べる文章を作成できるので、ぜひ確認していきましょう。
Point(結論)
まずは結論についてわかりやすく述べていくことが重要です。
例えば「私が学生時代に力を入れたことは自炊です。」と言って、簡潔にまとめるようにしましょう。
先に結論を述べることで、あなたが学生時代に取り組んでいたことは自炊であるという前提で企業の採用担当者も話を聞く、または文章を読んでいくことができるでしょう。
冗長に書かれている、何が言いたいのかわからない文章の場合、忙しい企業の採用担当者にとっては内容が入ってきづらいので、まずは最初に結論を述べることが重要なのです。
Reason(理由)
続いて、なぜその結論に至ったのかについて理由を述べていきましょう。
自炊をした理由や動機はもちろんのこと、なぜ自炊をしたということが自分のガクチカであると言えるという結論にたどり着いたのかについて、簡潔に述べることが非常に重要です。
就活において重要とされる部分は特にエピソードの部分なので、この後に述べるエピソードにつながりやすい理由を説明していくと、より良い印象を与えることができるでしょう。
Example(具体例)
ガクチカにおいて最も重要な部分の一つである具体例、つまりエピソードについて、ここでは説明していきましょう。
自炊に取り組むにあたって、具体的にどのような行動をしたのか、どのように工夫をしたのかについてわかりやすく説明していくことが重要です。
実際に取り組んだことで得られた学びや結果などについて、分かりやすく説明していけるようにしましょう。
Point(結論)
最後に、自炊というガクチカにおいて、どのようなことを学んだのかについて改めて書いていくことが重要です。
また、この部分では企業で活かせることも書いておくと、よりアピールポイントが具体的になります。
企業において、あなたの自炊というガクチカをどのように活かすことができるのか、わかりやすく説明することができれば、企業研究をしっかり行っているモチベーションの高い人材であるとみなされる可能性は高いです。
よって、結論や将来像を分かりやすく積極的に説明することが重要であると言えます。
【自炊でガクチカ】自炊でアピールする際の例文
ここまで自炊をガクチカにする際のポイントや注意点について詳しく紹介してきました。
ここからは、本記事の内容を踏まえた上で作成した例文を3つ、紹介していきます。
下記の例文を参考に、あなたの魅力が伝わるガクチカを作成してみてください。
継続力をアピールした例文
学生時代に最も力を入れたことは自炊です。
一人暮らしを始めたことを機に、健康と節約のために自炊を習慣化しました。
最初は慣れない環境と忙しさから外食に頼りがちでしたが、体調を崩し、学業にも影響が出始めたことで、食生活の見直しを決意しました。
自炊を始めてからは、毎日少なくとも1食は栄養バランスを考えた料理を心がけるようになりました。
料理の過程で、栄養学の基礎知識や食材の選び方、さらには効率的な調理法など、多くのことを学びました。
この経験から、初めは時間がかかっても、継続することで徐々に改善し、自己管理能力が高まることを実感しました。
このような自炊を通じて培ったスキルを活かし、貴社での業務においても計画性や自己管理、効率的なタスク遂行能力の向上を大切にし、貢献する所存です。
計画性をアピールした例文
学生時代に特に力を入れたことは計画性の向上です。
このスキルを磨いたきっかけは、中学生の頃から始めた毎日のお弁当作りでした。
当初は単に家族のためにお弁当を作っていたのですが、高校に入学してからは、自分の作るお弁当の写真をSNSに投稿することが日課となりました。
この習慣が、私にとって予想以上の成果をもたらしました。
SNSを通じて全国の人々から好意的なコメントをいただき、よりバランスの取れたメニューを心がけました。
この経験から学んだ最も大切なことは、計画的に物事を進めることの重要性です。
毎日のお弁当作りを通じて、限られた時間の中でどのように効率的にタスクをこなし、同時に品質を保つかを学びました。
貴社においても、この計画性と先見の明をもって、チームの目標達成に貢献できると自信を持っています。
自己管理能力をアピールした例文
学生時代に最も力を入れたことは自炊を通じた健康管理です。
特に、趣味であるスポーツクライミングに打ち込む中で、パフォーマンスを最大限に引き出すためには食生活が重要であることを実感しました。
クライミングは体重制限こそありませんが、体力と筋力が直接的な成果に結びつくスポーツであるため、栄養バランスを考えた食事が不可欠です。
そこで、外食を極力避け、毎日自炊することで、体に必要な栄養素を適切に摂取することに努めました。
自炊をする過程で、食材の選び方や栄養学の知識が自然と身につき、食事から得られるエネルギーの質と量の重要性を学びました。
貴社においても、この経験を活かし、何事にも全力で取り組む姿勢と高い自己管理能力でチームの一員として貢献していきたいと思っています。
まとめ
今回は自炊の経験をアピールする方法について詳しく紹介してきました。
ガクチカは志望動機や自己PRの次に就活において重視されるESなので、可能な限りクオリティの高いものを制作する必要があります。
ぜひ本記事を参考に、企業の採用担当者に良い印象を与えられるガクチカを作成してください。