
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活でIT業界・SE志望者に立ちはだかる「CAB」は、IT職向けに特化した適性検査として広く採用されています。
SPIや玉手箱とは異なり、CABは暗算・法則性・命令表・暗号という独特の4分野で構成される難易度の高いテストです。
IT職への適性を測るため、論理的思考力と情報処理能力が他のテスト以上に問われます。
この記事では、CABの基本情報・4分野の出題内容・例題・対策法まで詳しく解説します。
- CABの基本情報と他テストとの違い
- CABの4分野の出題内容と例題
- CAB対策の効率的なアプローチ
- IT業界での導入企業の傾向
- IT業界・SE志望の人
- CABの受検案内が届いた人
- 論理的思考力に自信がない人
目次[目次を全て表示する]
CABとは?基本情報をわかりやすく解説
CABはIT職に特化した独特な適性検査です。基本情報を押さえて、テストの全体像を理解しましょう。
CABの運営会社と特徴
CABは日本SHLが提供するIT職向けの適性検査です。
正式名称はCAB(Computer Aptitude Battery)で、コンピュータ職への適性を測定する目的で開発されました。
玉手箱と同じ運営会社のため、類似の出題形式を持つ部分もあります。
SE・プログラマー・システムエンジニアなど、IT職向けの選考で広く採用されているテストです。
SPIや玉手箱が幅広い職種で使われるのに対し、CABはIT特化型として独自のポジションを持ちます。
論理的思考力と情報処理能力を高度に測定する設計のため、難易度はやや高めの位置付けです。
CABの出題形式と所要時間
CABの出題形式は4分野+性格検査の構成です。
- 暗算(50問・9分)
- 法則性(40問・15分)
- 命令表(50問・20分)
- 暗号(39問・20分)
- 性格検査(68問・30分)
能力検査の合計所要時間は約64分で、性格検査と合わせると約94分の長丁場になります。
各分野で時間制限が厳しく、1問あたりの処理時間は10〜30秒程度の超高速です。
受検形式はWebテストとペーパーテストの2種類があり、企業ごとに採用形式が異なります。
CABと他テストとの違い
CABはSPI・玉手箱・GABと明確に異なる出題形式を持ちます。
SPIや玉手箱の言語問題は語彙・読解中心ですが、CABには言語問題そのものがありません。
非言語に近い「暗算」はあるものの、推論・確率などの問題は出題されません。
代わりに「法則性」「命令表」「暗号」というIT職向けの特殊問題が中心になります。
これらの問題はプログラミングの考え方(パターン認識・条件分岐・暗号化)と類似しており、IT適性を直接測定する設計です。
SPIや玉手箱の対策がそのまま使えないため、CAB専用の対策が必須になります。
CABを導入している企業の傾向
CABはIT業界で広く採用される一方、特定の企業に集中する傾向があります。導入企業の特徴を把握しましょう。
SIer・システム開発会社での採用
CABはSIer・システム開発会社で広く採用されています。
NTTデータ・SCSK・伊藤忠テクノソリューションズ・TIS・野村総合研究所など、大手SIerで採用実績があります。
これらの企業ではSE・プログラマー・コンサルタントなどIT職全般の選考でCABが使われます。
応募者数が多いため、Webテストでの足切りラインが厳しめに設定される傾向です。
大手SIer志望者は、CABで7〜8割のボーダー突破を目標に対策を進めましょう。
SIer業界では複数社で同じCABが採用されるため、対策の投資効果は非常に高いと言えます。
IT・通信業界での採用
IT・通信業界でもCABの採用が見られます。
NTT・KDDI・ソフトバンクなどの通信大手や、楽天・サイバーエージェント・DeNAなどのITメガベンチャーで採用例があります。
ただし、これらの企業ではSPI・玉手箱との併用や独自Webテストのケースもあり、企業ごとに事前確認が必要です。
IT・通信業界全体ではSPI・玉手箱の方がメジャーで、CABは特定企業に集中する傾向です。
志望企業がCABを採用しているかは、選考案内メールや就活口コミサイトで確認しましょう。
ITメガベンチャーは独自テストのケースも多く、CABだけでなく多様なテストへの対応が求められます。
金融機関のシステム部門での採用
金融機関のシステム部門採用でも、CABが使われるケースがあります。
メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)のIT職や、保険会社・証券会社のシステム部門で採用例があります。
金融系IT職は応募者の競争が激しく、CABのボーダーも8割以上と高めに設定される傾向です。
金融×ITの両方の知識・適性が求められる難関選考のため、入念な対策が必要になります。
金融機関では性格検査の比重も高く、堅実性・コンプライアンス意識などが重視されます。
CAB対策と並行して、金融業界特有の人物像を意識した自己分析も進めましょう。
CABの4分野の出題内容と例題
CABを構成する4分野はそれぞれ独特な出題形式を持ちます。各分野の内容と例題を見ていきましょう。
暗算の出題内容
暗算は四則演算を素早く処理する分野です。
50問を9分で解く必要があり、1問あたり10秒前後のスピードが求められます。
四則演算(足し算・引き算・かけ算・割り算)と分数・小数の計算が中心です。
次の計算結果を選びなさい。
456 + 789 = ?
A. 1,235 B. 1,245 C. 1,255 D. 1,265 E. 1,275
→ 答え:B(1,245)
解説
暗算では概算を活用するのがコツです。
「450+800=1,250」と概算してから、選択肢を絞り込みます。
正確な計算を頭の中で行うよりも、選択肢から答えを判別する方が短時間で処理できます。
法則性の出題内容
法則性は図形の規則性を見抜く分野です。
40問を15分で解く必要があり、1問あたり22秒のスピードが目安になります。
複数の図形が並んだ列に対し、規則性を見抜いて空欄に入る図形を選ぶ形式です。
次の図形の流れに従って、空欄に入る図形を選びなさい。
○、◎、●、空欄、◎、●
選択肢:A. ○ B. ◎ C. ● D. △ E. □
→ 答え:A(○)
解説
規則性は「○→◎→●→○→◎→●」のように3つのパターンが繰り返される構造です。
パターン認識力が問われ、IT職に必要な論理的思考の基礎を測定します。
練習で頻出パターン(点対称・線対称・回転)に慣れておくと素早く判断できます。
命令表の出題内容
命令表はプログラミング的思考を測る独特の分野です。
50問を20分で解く必要があり、1問あたり24秒のペースが目安です。
「命令」と呼ばれる図形変換ルールを順に適用し、最終形を導く形式の問題です。
命令1:図形を90度時計回りに回転させる
命令2:色を反転させる(白→黒、黒→白)
白の三角形(上向き)に「命令1→命令2」を順に適用した結果は?
A. 黒の三角形(右向き) B. 白の三角形(右向き) C. 黒の三角形(下向き)
→ 答え:A(黒の三角形・右向き)
解説
命令を順に適用する流れはプログラミングのステップ実行と同じ考え方です。
1つひとつ命令を確認し、変換結果を頭の中で正確にトレースする力が問われます。
命令の順序を間違えると別の答えになるため、正確に追う集中力が重要です。
暗号の出題内容
暗号は変換ルールの解読を行う分野です。
39問を20分で解く必要があり、1問あたり約30秒のペースになります。
図形の変化パターンから変換ルールを特定し、別の図形に適用する形式の問題です。
次の図形変換のルールを推測しなさい。
○ → ●(白→黒)
△ → ▲(白→黒)
□ → ?
A. ■ B. □ C. ○ D. △
→ 答え:A(■)
解説
変換ルールは「白から黒に色を変える」というシンプルなパターンです。
暗号問題では複数の例から共通ルールを見抜く推測力が問われます。
慣れれば素早く解けますが、初見では戸惑うため事前の練習が必須です。
CAB対策の効率的なアプローチ
CABは独特な出題形式のため、専用の対策が必要です。効率的なアプローチでスコアを最大化しましょう。
CAB対策本の選び方
CAB対策には専用対策本が必須です。
定番は『就活Webテスト CAB・GAB完全突破法!』『これが本当のWebテストだ!CAB編』などで、書店やネットで入手可能です。
1冊を3周以上やり込めば、CABの頻出パターンはほぼマスターできます。
対策本付属の本番形式模試で、時間配分の感覚も体に染み込ませましょう。
過剰な対策本の購入は不要で、定番1冊を徹底的に使い込む方が効果的です。
SPIや玉手箱の対策本は流用が利かないため、CABには専用書籍を必ず用意してください。
分野別の対策時間配分
CABの分野別対策時間は難易度に応じて配分します。
- 法則性:30%(パターン認識の練習)
- 命令表:30%(プログラミング的思考の習得)
- 暗号:25%(変換ルール推測の練習)
- 暗算:15%(基礎的な計算スピード強化)
暗算は他のテスト対策でもカバーできるため、CAB専用の対策は3つの独自分野に集中させます。
1日1時間の対策を3〜4週間続ければ、CABの全分野で安定スコアを取れる実力が身につきます。
本番での時間配分戦略
CAB本番では時間配分が得点を直接左右します。
各分野で平均時間を上回らないよう、1問あたりの目安時間を厳守する練習が重要です。
1問に2倍以上時間がかかる問題は、潔くスキップする判断力が必要になります。
「捨てる勇気」を持ち、解ける問題から先に処理する戦略で総得点を最大化しましょう。
誤答ペナルティがない場合は、最後に分からない問題でも適当にマークして提出することで得点期待値が上がります。
本番形式の模擬演習で、時間配分の感覚を3〜5回繰り返して定着させてください。
CAB受検前の準備事項
CAB受検前には対策以外にも準備しておくべき項目があります。万全の状態で本番に臨むためのチェックリストを確認しましょう。
受検環境の整備
Webテストでは受検環境の整備が重要です。
パソコン(推奨:デスクトップまたは画面の大きいノートPC)と安定したインターネット回線を準備します。
静かで集中できる部屋を選び、受検中の雑音を排除しましょう。
マウスとA4用紙・ボールペンも必須アイテムで、命令表や暗号の問題で活用します。
受検開始前にPCの再起動を行い、不要なソフトを閉じて快適な動作環境を作ります。
万一の通信トラブルに備え、テザリング用のスマホもバックアップとして準備しておくと安心です。
体調管理とコンディション調整
CABは94分の長丁場テストのため体調管理が結果を左右します。
受検前日は23時就寝・7時間睡眠を確保し、リフレッシュした状態で本番に臨みましょう。
当日の朝食は炭水化物中心で、脳のエネルギーを補給しておきます。
カフェイン摂取は適量に留め、過剰摂取で集中力が乱れないよう注意してください。
受検直前の30分は深呼吸やストレッチでリラックスし、緊張を和らげる時間を作ります。
万全のコンディションで臨めば、本来の実力を発揮できる確率が大きく上がります。
性格検査の事前準備
CABの性格検査も評価の重要な要素です。
事前に「自分はどんなタイプか」を3つの軸(論理性・継続性・チームワーク)で言語化しておきましょう。
IT職の特性に合わせ、「論理的に考えるタイプ」「コツコツ取り組むタイプ」などの軸が高評価につながります。
同じ趣旨の質問が表現を変えて繰り返し出題されるため、軸を意識すれば自動的に一貫した回答ができます。
CABでつまずきやすいポイント
CAB受検者が陥りがちな失敗パターンを事前に把握することで、同じミスを回避できます。注意すべきポイントを整理しましょう。
命令表で命令の順序を間違える
命令表で命令の順序を間違えるのは典型的な失敗パターンです。
「命令1→命令2→命令3」を「命令2→命令1→命令3」と読み違えると、まったく別の答えになります。
本番では命令を順に追う集中力が必要で、頭の中で1つずつ正確にトレースしましょう。
練習段階で紙にメモしながら解く習慣をつけると、本番でもミスを防げます。
命令表は1問のミスが連鎖的に響く分野のため、慎重さが特に求められます。
速さを意識しすぎず、「正確性優先」のスタンスで取り組むのが結果的に高得点につながります。
暗号で複雑なルールに惑わされる
暗号問題では複雑なルールに惑わされて時間を浪費するパターンがよくあります。
変換ルールが「色+向き+大きさ」の3要素で構成される問題などは、初見では混乱しやすいです。
1つひとつの要素を分解して考える習慣をつけ、パーツごとの変換を確認しましょう。
分からない問題は早めにスキップし、解ける問題で得点を稼ぐ判断力が重要です。
練習段階で頻出の暗号パターン(色変換・向き変換・形変換)に慣れておくと、本番でスムーズに対応できます。
暗号は閃きが必要な問題もあるため、考え込みすぎない姿勢が時間管理のコツです。
暗算で正確性を犠牲にする
暗算では正確性を犠牲にして速さを追求するのも失敗の原因になります。
1問10秒のスピードが要求されますが、計算ミスが多発すると正答数が大きく落ちます。
概算で選択肢を絞り込み、選択肢が近接する場合のみ正確な計算を行う2段階方式が有効です。
難しい計算(3桁×2桁など)は10秒で解けない可能性があるため、潔くスキップする判断力も大切です。
練習段階で「速さと正確性のバランス」を見つけ、本番で安定したパフォーマンスを発揮しましょう。
誤答率を10%以内に保ちつつ、できるだけ多くの問題を解くのが理想的なバランスです。
CABに関するよくある質問
CAB受検を控えた就活生からよく寄せられる疑問にまとめて回答します。
CABとWeb-CABの違いは何か
CABにはCAB(ペーパー版)とWeb-CABの2種類があります。
CAB(ペーパー版)は紙ベースで会場や本社で受検する形式です。
Web-CABは自宅PCから受検するWebテスト形式で、受検場所の自由度が高い利点があります。
出題分野は両方とも同じ4分野ですが、Web-CABは問題数や所要時間がやや少なくなります。
近年はWeb-CABの採用が増えており、就活で出会う頻度が上がっています。
対策の基本は両方とも共通のため、受検形式に応じて時間配分を調整しましょう。
文系学生でもCABは突破できるか
文系学生でも、適切な対策でCABは十分に突破できます。
CABは数学的知識ではなく論理的思考力とパターン認識能力を測るテストです。
暗算は中学レベルの計算で、文系学生でも対策で十分に対応可能です。
法則性・命令表・暗号は理系・文系に関係なく、パターン練習で得点が伸びる分野です.
「文系だからCABは無理」と思わず、3〜4週間の対策で十分にボーダー突破を狙えます。
IT業界に文系出身者は多く、SE・コンサルタントとして活躍する人も大勢います。
CABの結果は使い回せるか
CABの結果は使い回しできません。
SPIテストセンターと異なり、CABは企業ごとに新規受検が必要な仕組みです。
応募する企業が複数ある場合、毎回CABを受検する必要があります。
ただし、出題形式は一定のため、1度経験すれば次回以降はスムーズに対応できます。
初回は不慣れさで戸惑うかもしれませんが、複数回受けることで本来の実力を発揮しやすくなります。
SIer業界を複数社志望する場合、CABの対策投資効果が非常に高いと言えます。
まとめ
CABは日本SHLが提供するIT職向け適性検査で、SE・プログラマー志望者には必須の対策テストです。
出題内容は暗算・法則性・命令表・暗号の4分野で、独特な問題形式が特徴になります。
所要時間は能力検査だけで64分、性格検査と合わせて94分の長丁場テストです。
SIer・IT業界・金融機関のシステム部門で広く採用され、ボーダーは7〜8割が目安です。
対策は専用対策本で3〜4週間の集中演習が王道で、独自分野(法則性・命令表・暗号)に時間を集中させます。
本記事のポイントを押さえ、自信を持ってCAB受検に臨んでください。