「受かる自信は1%」最難関外資企業内定者の就活とは

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

日本最難関外資企業と名高いG社に内定した田中さんに独占インタビューを行いました。

G社といえば就職ランキングも常に上位に君臨するグローバル企業。

今回は、田中さんのバックグラウンドから就活の本選考の様子まで、余すところなくお聞きしました。

<聞き手:吉崎(digmee編集部)>

ミーハーだった夏インターン

 

田中さんは高専出身ですね。


高専時代は何をやっていたのですか?

 
 

高専の時は、ロボットが好きで、ロボット研究会に所属してて、そこで部長をしていました。

NHKの高専ロボコンに出場したりしてて情熱を注いでいましたね。

 
 

なるほど、そのままロボットに熱中し続けたのですか?

 
 

いえ、大学卒業の資格は得たのですが、ロボットなどの工学系というのは周りに常にすごい人たちがいました。

その人たちと常に競い合ってやっていくほど、ロボットにのめり込めてなく、基礎研究にのめり込めてないっていうのを感じました。

 
 

周りにすごい人たちがたくさんいたんですね。

 
 

自分が本当にやりたいことってなんだろうって考え直したときに、もう少しビジネスであるとか、人とのふれあう機会の方が興味があるんじゃないかなと思ったんです。



それでその旨を大阪大学の先生に伝えて、今の大学院、まちづくりと経済両方学べるようなものに決めて、まちづくりの勉強を新たにはじめました。

 
 

そうだったのですね。


それで大阪大学の大学院に進まれて大学院1年生になったと思うのですが、就活というものを意識し始めたのはいつ頃でしょうか?

 
 

就活を意識し始めたのは2回あって、1回目は高専の専攻科を卒業するとき。

ちょろっとやってみたんですけど、そもそもやる気がなかったこともありますが、なかなか難しくてうまくいかなかったですね。


それで院に進もうと決断しました。


2回目は院に進んで6月くらいにメガベンチャーのD社のインターンシップの選考を受けるところから始めました。

 
 

その頃の就活の軸ってありました?

 
 

名前の聞いたことある会社(笑)。

つまり、有名か有名じゃないかみたいな。



ある程度大阪大学という学歴で絞って、みんなが受けてて、自分の先輩が行っていて、自分が受かりそうかっていうフィルタリングをかけた上で、自分の知っている会社や自分にゆかりのある会社などを受けてました。



合格可能性でフィルタリングをかけて、チャレンジングなところという意味で上位の企業を受けてましたね。

 
 

有名企業を選ぶ理由は何でしょう?

 

インターン選考でわかった、”自分がウケる企業”

 

僕自身は、「どこで働いてるの?」って言われて「ここだよ。

」と言ってわかる会社の方が誇らしく働けるかなっていう風に思います。



ここ受かったらすごいと言われるところでなおかつ名前の聞いたことのあるところで絞ってました。

夏はそういう要素が強かったですね。



それに、夏インターンの選考を受けることで、その過程での努力が自分の成長にもなると思って色々な選考にチャレンジしていました。

受かったらラッキーぐらいの感覚でした。

就活での実績にもなるし、本選考有利かも?みたいな下心もあり、たくさん受けましたね。

(笑)

 
 

インターンを受けた会社数は具体的には何社くらいでしょうか?

 
 

25社くらい、実際に参加したのは8社くらいですね。

 
 

インターン選考で受からなかった企業もありますか?

 
 

商社とか銀行(笑)。

あとは大手メーカー。



選考はありのままの自分でぶつかっていったら砕けました。



その企業に合うように、ESや面接の対策をしなきゃいけないと当時は思っていたんですが、でもよく考えたら、そもそも自分を変えてまでその企業に行く必要あるんだっけ?と思うようになりました。

 
 

夏インターンはとにかく有名企業という軸だけで応募していましたが、その軸だけだとうまく自分に合った企業を見つけることができていないと思いました。



そんな中でも、IT系企業のインターン選考は割と感触がよくて、その理由を自分なりに考えてみたら、新しいテクノロジーを使ってどんどん挑戦をしていくような気質がIT業界とマッチしているのかもしれないと思いました。



また、選考中に出会った社員さんの雰囲気もとても自分に合っていると感じ、心地よいなと思ったので、 どんな人と仕事をするかどうかも自分には大切なことだと気づきました。

 
 

サマーインターンを受ける中で自己認知されたんですね。

 
 

そうですね。

自分の考えに近しい人がIT系には多いなと感じましたね。

サマーインターンを通して徐々に自分の軸も固まってきました。



スーツをなるべく着たくなかったので、あまり着る必要がないのも魅力的でした。

 
 

そうなんですね。

ちなみに面接の逆質問は?

 
 

会社について調べる中で出てきた疑問や聞きたかったことは聞いてました。


時間が余れば、その人のおすすめの本を聞いてましたね。

あとは余暇時間とかどうやって使ってますかということも聞いてましたね。

 
 

普通の就活生なら逆質問は深読みしてアピールしなくてはと意気込むところですが、田中さんは純粋に自分の聞きたいことを聞いていたんですね。

 
 

そうですね。


逆質問は僕も困ってました。



もちろんお給料いくらなんですかとか気になることはあるんですけど(笑)
本についての質問をすると、その人がどんな人なのか少しわかった気になれるのでよく聞いてましたね。



会社って結局人でできていると思うので、どんな人なのかを知ることって意外と会社を知ることに繋がるんじゃないかと思います。

 
 

なるほど!おすすめの本を尋ねるのは意外でした。

 
ところでサマーインターンに8社参加された中で本番ではどんな学びを得ましたか。

 
 

サマーインターンはチームでやるワークがほとんどでした。

参加する度に他の人たちが持ち寄ってきた知識や言葉を取り入れて、次は自分でも使ってみようと考えてました。



例えば、最初はPDCAって言葉がわからないところからスタートしていたのが、PDCAを理解して、キャッシュフローとかキャッシュポイント、もしくはPL(損益計算書)を読めるようになるとか。

ビジネスにおける知識でいろんな人が持っているものを、1回1回自分のものにして、参加するごとに成長していきました。



最初は知識を享受するだけだったのが、徐々に自分が学んだことを使って良いアウトプットを出せるようになったとき、成長を感じましたね。

学んだことは自信にも変わり、チームを引っ張っていくこともできるようになりました。

 
 

そこで人間的にも成長したし、ビジネスにも強くなったんですね!

 

考えて回答は当たり前。

 

大事なのは再現性。

 

 

ここから本選考の話に入っていきたいのですが、ずばり第一志望のG社に受かる自信は何%ありました?

 
 

1%くらいでしたね(笑)。

周りに誰もG社に行っている人なんていなかったので受けることすら考えてませんでした。

 
 

そうだったんですか、意外です!

 
 

そうなんです。

たまたま、大学のOGさんでG社で働いている方と知りあったんですが、お話ししてみてすごく楽しく、新しいことにもどんどんチャレンジしていく会社だと知り、自分の軸とあっているのでは?と思うようになり、受けることを決めました。

 
 

なるほど!
1次面接などの初期選考と最終面接などで意識していたことなどはありますか?

 
 

最初の方の選考は自分の原体験を聞かれることが多いですよね。

面接では、今までの経験をよく聞かれるので、その経験に再現性があるかどうか注意して話していました。



最初の方の面接では自分の原体験を聞かれることが多いですよね。

面接官はそのエピソードから、自社でどのような活躍をするのか見ているんじゃないかな?と思ったんです。

 

過去の経験というのが今現在の自分の習慣や考え方になっていることや、強い体験があったから今の進路を歩んでいるであるとか。

過去と現在が結びついている話をするようにしていました。



そういう経験があったからこそ今もそれを継続している、ということは会社に入ってからも継続できるんだろうなっていう会社に入った後の再現性も面接官に分かってもらえることができると思います。

 
 

なるほど、再現性ですか。

 
 

はい。

最終面接も再現性を意識しながら話していました。

面接官が変わるだけなので特別何かを変えるということはしませんでした。



付け加えるとするなら、選考が進むにつれて会社への理解も深まってくるので、もし御社であればこういうことに生きてくるかもしれないといったことを混ぜながら、再現性を強められるような話をしていました。

 
 

自分の経験について話す時はそのように意識されていたんですね。

それ以外に面接でよく聞かれることとして「長所・短所」があると思います。

田中さんはどのように答えていましたか?

 
 

強みと弱みには一貫性があったほうがいいなと思っています。

このような強みがある代わりにこのような弱みがあるといった感じで。



こんな強みがあって、あんな弱みがあって、というのが離れすぎちゃうとエピソードが2つにばらけてまとまりがなくなってしまうことが多いんですよね。

 
 

一貫性ですか。

 
 

そうです。

みなさんたくさん強みもありますし、弱みも探せばたくさんあると思います。

そうなった時に強みと弱みがきちんと関連したエピソードを話すことが大事だなと思いましたね。

 
 

僕は、新しい物好きでいろんなことに踏み出し、どんどん前に進んでいくことが強みで、1つのことをとことん継続することが苦手だと話していました。

 
 

長所の裏返しが短所ということですね。

 
 

そうですね。

僕が面接で強みと弱みについて聞かれた時は、このように答えていました。

その際に面接官からよく聞かれたのが、「継続力弱いのどうするん?」って質問でした(笑)。



弱みとどう向き合っていくのか尋ねられた時に、僕は弱みを理解した上で強みを伸ばすようにしていると話していました。

例えば、僕にとって飽き性であることが弱みですが、強みである推進力を生かして自分がどんどん前に進み、道を切り開くポジションを担うことで、チームに良い影響を与えると面接官に伝えていました。



加えて、道を切り開くだけではなくきちんと次の人に譲るために、ちゃんと進みやすいように整えてあげるまでは責任を持ってやるように心がけているとも言っていました。

強みを前面に押し出すだけで終わらず、そのあとに弱みを補強するようなエピソードを付け加えてることも大切なポイントだと思います。

 
 

それはとてもわかりやすいですね。

就活生誰にでも応用できるポイントだと思います!

 

一番楽しみなのは多様な人材との交流

 

これからのキャリアというのはどうお考えですか?

 
 

こんなキャリアを描きたいという明確なものはありませんが、G社で働きながらそれを見つけたいとも思っています。

就活をしている時から絶対にこんなキャリアを描きたいと思える人は稀有な存在なのかなと僕は思っています。



なので入社して自分でお金を稼ぐようになってからは、本当に自分は何がしたいのかということ常に向き合いながら生きていきたいと思います。

 
 

特に将来のプランはないのですか?

 
 

そんなことないですよ!でも今はG社に入ることが楽しみなので、その先まで考えきれていないというのが正直なところですね。

 
 

G社で働くことに対してどのような楽しみがありますか?

 
 

会社に多様な人材がいてその人たちと働けることですね。

またいろんな人から面白いことを教えてもらえるっていう感覚でいます。



もちろん自分も仕事の中で成果を出していくっていうために一生懸命になるんですけど、多様な人材と働けるということが財産だと思っているので、それは楽しみな部分の大きな一つですね。

 
 

田中さんのように自然体で就活している方は素敵ですね!本日はありがとうございました!

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