
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就職活動の適性検査では、「GPS」を受検することがあります。
GPSの受検が数日後に迫っているけれど、まだ対策が十分でないと焦っている28卒の就活生もいるでしょう。
GPSはSPIや玉手箱のような「計算・語彙の詰め込み型」とは設計思想が違うテストで、直前期にやみくもに問題集を回しても得点が伸びにくい、というのが編集部の見立てです。この記事では、GPSの直前3日間で仕上げる集中対策スケジュールを、思考力設問の型や基礎学力の詰め方まで含めて具体的に紹介します。
- GPS(GPS-Academic)の出題構造と直前対策の方向性
- 3日前・2日前・前日の日別対策プラン(時間割つき)
- 思考力3タイプの設問の型と代表例題
- 基礎学力パートの詰め方とNG行動
- GPSの受検が数日後に迫っている28卒の人
- 短期間で効率よく対策を仕上げたい人
- 思考力テストの解き方のコツを知りたい人
目次[目次を全て表示する]
GPSとは?テストの特徴をおさらい
まずはGPSの出題構造を確認しておきましょう。ここを誤解したまま直前対策に入ると、努力の方向がズレてしまうため、最初に全体像を押さえます。
GPSはベネッセの「思考力」中心の検査
GPS(正式にはGPS-Academic)は、ベネッセ i-キャリアが提供する思考力を中心に測る検査です。SPIのように「計算スピードと語彙量」を問うのではなく、資料や状況を読み解き、根拠をもって判断・発想する力を評価する設計になっています。
編集部が受検経験者の声を総合すると、「知識を覚えれば解ける問題」というより「その場で考えて筋道を立てる問題」が多く、パターン暗記が効きにくいという特徴があります。だからこそ、直前3日間は「設問の型に慣れる」ことに時間を割くのが最も費用対効果が高い、というのが編集部の結論です。
GPSは思考力・基礎学力・パーソナリティの3構成
GPSの出題は大きく「思考力」「基礎学力(知識・技能)」「パーソナリティ(姿勢・態度)」の3つで構成されます。思考力はさらに批判的思考力・協働的思考力・創造的思考力の3タイプに分かれ、GPSの核となるパートです。
| 構成 | 測るもの | 直前対策の優先度 |
|---|---|---|
| 思考力(批判的) | 資料・主張の妥当性を検証する力 | ◎ 最優先 |
| 思考力(協働的) | 他者と合意形成・調整する判断 | ◎ 最優先 |
| 思考力(創造的) | 新しい視点・複数案を発想する力 | ○ 型を知る |
| 基礎学力 | 言語・数理・英語の基礎知識 | ○ 頻出だけ確認 |
| パーソナリティ | 行動特性・価値観(性格検査) | △ 正直に回答 |
この表のとおり、直前期は「思考力の設問の型に慣れる→基礎学力の頻出だけ確認する」の順で組み立てるのが効率的です。パーソナリティは対策で点を上げる性質のものではないため、正直に一貫して答えれば十分です。
GPSの結果は偏差値・段階で示される
GPSの結果は、正答数そのものではなく受検者集団の中での相対位置(偏差値・段階評価)として企業に提供されるのが一般的だと報告されています。「何点で通過」という固定ボーダーが公表されているわけではありません。
そのため直前対策では「全問正解」を狙うより、取れる設問を確実に取り、時間切れで大問を丸ごと落とすのを防ぐことがスコアの底上げに直結します。人気企業ほど母集団のレベルが上がるため、平均を上回ることを最低目標に据えましょう。
GPSの直前対策で意識すべきこと
直前期は、やみくもに勉強するのではなく、GPS特有の性質に合わせた進め方を意識するだけで効果が大きく変わります。
暗記より「思考のプロセス」を体に入れる
GPSは知識量勝負ではないため、「どう考えれば答えにたどり着くか」という思考のプロセスを体に入れることが最優先です。批判的思考なら「主張→根拠→根拠は十分か」の順にチェックする、といった型を1つ持っておくだけで、初見の設問でも手が止まりにくくなります。
新しい範囲や未習の分野に手を出すのは避け、すでに触れた設問形式を繰り返して「型」を定着させましょう。直前期は「広く浅く」ではなく「型を深く」の姿勢が成果につながります。
基礎学力は頻出分野に絞って詰める
基礎学力パートは範囲が広く見えますが、直前期は言語(語句の意味・文脈把握)と数理(割合・図表の読み取り)の頻出どころに絞るのが得策です。ここは思考力と違い短期の詰め込みが効くため、伸びしろが大きい分野です。
逆に、出題頻度の低い難問に時間を割くのは非効率です。「出やすいところを確実にする」という発想で優先順位をつけ、限られた時間で総合得点を最大化しましょう。
コンディション管理も対策の一部
直前対策というと勉強面に意識が向きがちですが、体調管理やメンタルケアも重要な対策です。GPSは「その場で考える」負荷が高いため、集中力の低下がそのまま思考力設問の失点につながります。
規則正しい生活リズムとバランスの取れた食事を維持し、本番に万全のコンディションで臨めるよう整えましょう。不安を感じたときは、軽い運動や深呼吸でリフレッシュするのも効果的です。心身の状態が、直前対策の土台になります。
【3日前】全体の弱点を洗い出す
受検3日前は、現在の実力を客観的に把握し、残り2日間の使い方を計画する日です。下の時間割を目安に進めましょう。
| 時間帯 | 3日前にやること | ねらい |
|---|---|---|
| 午前 | 模擬テスト or 思考力設問を本番時間で通し受け | 現在地の把握 |
| 午後 | 思考力3タイプ別に正誤を分類・弱点リスト化 | 優先順位づけ |
| 夜 | 基礎学力の頻出(言語・数理)を1周チェック | 詰め込みの下地 |
模擬テストで実力を確認する
3日前にまずやるべきは、本番と同じ時間制限で思考力設問を通し受けし、現在の実力を客観視することです。正答率だけでなく、時間が足りなかったパート・迷った設問の傾向にも注目しましょう。
ここで結果が悪くても落ち込む必要はありません。弱点を発見できたこと自体が収穫で、残り2日で重点対策すべき箇所が明確になります。
思考力3タイプのどこが弱いかを見極める
GPSの弱点は「計数が苦手」といった大雑把な把握では対策になりません。批判的・協働的・創造的のどのタイプで失点したかまで具体的に切り分けましょう。
たとえば「資料の数字は読めるが、主張の飛躍を見抜けない」なら批判的思考、「場面での最適な立ち回りを選び損ねる」なら協働的思考が弱点です。タイプ単位で弱点を言語化すると、翌日の対策が的確になります。苦手が多い場合はすべてを潰そうとせず、配点・出題数の多いタイプから攻めるのがコツです。
残り時間の使い方を計画する
弱点が見えたら、残り2日間の具体的なスケジュールを立てます。2日前は弱いタイプの集中攻略、前日は全体の総復習と本番準備、という流れが基本です。
1日の学習時間は現実的に見積もり、各時間帯にやる内容まで決めておくと迷わず進められます。計画は紙やスマホのメモに書き出し、いつでも確認できるようにしておきましょう。
【2日前】苦手分野を集中攻略する
2日前は、3日前に切り分けた弱いタイプを集中的に攻略する日です。ここではGPSの思考力設問の「型」を、代表例題で具体的に確認します。
下記の例題は本番の実際の設問ではなく、出題形式のイメージをつかむための代表例です。数値・お題は本番とは異なります。「どう考えて選ぶか」という思考プロセスの練習用として活用してください。
批判的思考力の型と例題
批判的思考は「主張→根拠→根拠は主張を十分に支えているか」の順に検証する型で解きます。
【例題(形式イメージ)】ある店が「先月クーポンを配ったら来店数が20%増えた。だからクーポンは効果的だ」と主張している。この主張の弱点として最も適切なものは?
ア:来店数が増えた/イ:先月は大型連休があり、クーポン以外の要因で来店が増えた可能性がある/ウ:クーポンを配った
解説:正解はイ。批判的思考の設問は「主張の因果に別の説明(交絡要因)がないか」を問うものが定番です。ア・ウは事実の言い換えにすぎず、主張の妥当性を揺るがしません。「他の原因では説明できないか」と一度立ち止まるのが型です。
協働的思考力の型と例題
協働的思考は「全員の意見を踏まえ、議論を前進させる一手」を選ぶ型です。自分の主張を通す選択肢や、対立を放置する選択肢は評価されにくい傾向があります。
【例題(形式イメージ)】グループでイベント企画を議論中、A「予算重視」B「集客重視」で対立。話を前に進める発言として最も適切なのは?
ア:多数決で今すぐ決める/イ:予算と集客を両立できる案がないか、条件を整理して一緒に洗い出そうと提案する/ウ:自分の案を強く主張する
解説:正解はイ。協働的思考では対立を「共通の目的に沿った条件整理」に置き換える発言が高評価です。アは早すぎる打ち切り、ウは合意形成を妨げます。「誰かを勝たせる」より「全員で前に進む」を選ぶのが型です。
創造的思考力の型と時間の鍛え方
創造的思考は「前提を疑い、複数の切り口を出す」型で、既存の枠にとらわれない選択肢を選びます。
【例題(形式イメージ)】「学食の売上を上げる」お題で、最も創造的なアプローチは? ア:値下げする/イ:混雑時間帯を分散させる仕組みや、空き時間帯限定の新メニューなど、利用構造そのものを変える案を出す/ウ:宣伝を増やす。正解はイで、「価格・宣伝」という定番以外の切り口に踏み込めているかがポイントです。
思考力設問は1問に時間をかけすぎると後半が総崩れになります。2日前は1問あたりの目標時間を決めて時間を計りながら解き、迷ったら一旦飛ばす判断力も鍛えておきましょう。
【前日】最終確認と本番準備
前日は新しい学習に手を出さず、これまでの対策の総仕上げと本番環境の準備に徹しましょう。勉強は2〜3時間にとどめ、残りは準備とリラックスに充てます。
思考力の「型」と基礎学力の頻出を総復習
前日の学習は、思考力3タイプの型(批判=交絡を疑う/協働=合意形成/創造=前提を疑う)の最終確認に絞ります。新しい問題ではなく、これまで解いた設問の考え方をなぞる程度にとどめてください。
基礎学力は、3日前に洗い出した弱点の言語・数理の頻出だけを見返します。長時間の勉強より短時間の確認を心がけ、脳に余裕を残しておくことが本番の思考力を守ります。
受検環境の最終チェック
GPSはWeb受検が主流のため、パソコン・ネットワーク環境の最終確認を必ず行いましょう。動作速度、通信の安定性、ブラウザのバージョン、受検用IDやURLの確認まで済ませておくと、当日のトラブルを防げます。
思考力設問には動画・長文の読み込みが含まれることがあるため、通信が安定した静かな環境を確保することが特に重要です。計算用紙やペンなど必要な道具も前日のうちに用意しておきましょう。
早めに就寝してコンディションを整える
前日は早めに就寝して十分な睡眠をとることが最も重要な準備です。睡眠不足は「その場で考える」GPSと最も相性が悪く、集中力・判断力の低下が思考力設問の失点に直結します。
理想的な睡眠時間は7〜8時間。就寝1時間前にはスマホ・PCから離れ、軽いストレッチや深呼吸でリラックスした状態で眠りにつきましょう。
GPSの直前対策に使えるツール
直前対策を効率よく進めるために、便利なツールやサービスを活用しましょう。GPSは専用教材が少ないため、思考力系のトレーニングと組み合わせるのがコツです。
思考力・判断推理系の教材で型を反復
GPSに完全対応した市販教材は多くありませんが、判断推理・論理的思考・現代文の要旨把握を扱う教材は、批判的思考の型づくりに流用できます。「主張と根拠を切り分ける」練習は、こうした素材でも十分に積めます。
アプリで反復し、対策本で体系を押さえる併用がおすすめです。アプリは手軽に型を回せる一方、考え方の背景理解は書籍の方が向いています。
YouTube動画で解法の型を短時間インプット
YouTubeには論理的思考や資料読解の解法の型を解説する動画が多数あります。文字より動画の方が「考える手順」が伝わりやすい分野もあるため、弱いタイプの克服に活用しましょう。
動画は1.5〜2倍速で視聴すれば短時間でインプットできます。ただし視聴は受け身になりがちなので、学んだ型は必ず例題でアウトプットして定着させてください。
無料模擬・練習問題で最終チェック
ネット上には思考力系の無料の模擬・練習問題を提供するサイトがあります。前日の最終確認として本番と同じ時間制限で受け、仕上がり具合を確認しましょう。
間違えた設問は「なぜその考え方が正しいのか」まで解説を読み込み、同じ思考のクセを本番で繰り返さないよう対策しておきます。最終チェックは前日の午前〜昼過ぎに済ませ、夕方以降はリラックスに充てるのが理想です。
直前対策でやってはいけないNG行動
直前期には、やってしまいがちだけれど逆効果になる行動があります。GPS特有の落とし穴を含めて、以下の3つに注意しましょう。
徹夜で詰め込む
受検前夜の徹夜勉強は絶対に避けるべきNG行動です。睡眠不足は記憶の定着を妨げるだけでなく、集中力と判断力を大きく下げます。
GPSは「その場で筋道を立てる」テストなので、頭の回転速度が落ちる寝不足は他テスト以上に致命的です。前日は遅くとも23時までに勉強を切り上げ、睡眠時間の確保を最優先にしてください。
暗記の詰め込みだけで満足する
GPSを他の適性検査と同じ感覚で捉え、公式や語彙の暗記だけで対策した気になるのはNGです。思考力設問は暗記では解けず、直前に単語帳を眺めても得点にはつながりにくいのが実情です。
直前期は、暗記に偏らず「型を使って例題を解く→なぜその答えかを説明できるようにする」というアウトプット中心の学習に切り替えましょう。手持ちの素材で型を回すことが、新教材に手を出すより確実に得点力を上げます。
不安になりすぎて何も手につかない
直前期は不安を感じやすいものですが、不安に飲み込まれて何も手につかなくなるのは避けたい状況です。不安を感じること自体は真剣に取り組んでいる証拠でもあります。
大切なのは、やるべきことを一つずつこなすこと。「次の30分で思考力の例題を3問」といった小さな目標を積み重ねれば、不安は徐々に自信に変わります。どうしても収まらないときは軽い運動や友人との会話でリフレッシュするのも有効です。
まとめ
GPSの直前対策は、思考力の型づくりを軸にした3日間の計画的な学習で十分に効果を発揮します。SPI型の暗記対策とは進め方が異なる点を、最後にもう一度押さえておきましょう。
3日前は思考力3タイプのどこが弱いかを洗い出し、2日前は弱いタイプを代表例題の型(批判=交絡を疑う/協働=合意形成/創造=前提を疑う)で集中攻略、前日は型の総復習と本番準備に充てるのが効果的なスケジュールです。
基礎学力は言語・数理の頻出に絞って詰め、パーソナリティは正直に一貫して回答すれば十分です。思考力系の教材やYouTube、無料模擬も上手に活用しましょう。
徹夜の詰め込みや暗記偏重は逆効果になるため避け、体調管理とメンタルケアも対策の一部として大切にしてください。型さえ体に入れておけば、初見の設問でも落ち着いて筋道を立てられます。万全の状態で本番に臨みましょう。