都庁のSPI方式の採用人数は?予定者数の推移と読み方を編集部が解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

都庁(東京都庁)をSPIで受けられるⅠ類B新方式の採用人数はどのくらいなのか。受験先を選ぶうえで、採用予定者数は倍率や難易度を左右する最重要データの1つです。

東京都の公表資料によると、令和8年度(2026年度)実施のⅠ類B採用試験の採用予定者数は、一般方式が550人程度、新方式が190人程度とされています。新方式は導入拡大が進み、受験者数が前年比で大きく伸びた年度もあるなど、注目度は年々高まっています。

ただし、採用予定者数という数字は「読み方」を知らないと誤解を生みます。予定者数と最終合格者数は一致しませんし、区分ごとの内訳を見ずに総数だけで判断すると、自分の受ける枠の実態を見誤ります。

この記事では、都庁のSPI方式(新方式)を中心に、採用予定者数の最新動向、数字の正しい読み方、倍率への換算の考え方までを編集部が解説します。

この記事を読んでわかること

・令和8年度のⅠ類B採用予定者数(一般方式・新方式)の公表値
・「採用予定者数」という数字の正しい読み方
・予定者数から倍率を見積もる際の考え方と計算例
・採用人数データを受験戦略に落とし込む方法

この記事をおすすめしたい人

・都庁のSPI方式(新方式)の採用規模を知りたい人
・採用予定者数や倍率のデータから受験先を比較したい人
・数字の裏付けを持って併願計画を立てたい人

目次目次を全て表示する

令和8年度のⅠ類B採用予定者数:公表値を確認する

まず直近の公表値から見ていきます。東京都は例年2月頃、その年度の採用試験の日程と採用予定者数をまとめて公表します。ここでは令和8年度実施分の公表情報をもとに、Ⅰ類B全体と方式別の規模感を整理します。数字は年度により変わるため、最新の公表資料での確認が前提です。

一般方式550人程度・新方式190人程度という規模感

令和8年度実施のⅠ類B採用試験では、採用予定者数は一般方式が550人程度、新方式が190人程度と公表されています。合計で700人を超える大規模採用です。

単独の自治体の大卒程度採用としては全国最大級であり、「狭き門すぎて挑む価値がない」という規模ではないことがまず分かります。

もちろん区分ごとの内訳があるため、次に見る「自分の受ける枠」の数字が実質的に重要になります。

なお、令和8年度のⅠ類A・Ⅰ類B採用試験では申込者数が前年から増加したと公表されており、採用側・受験側の双方で規模の大きい状態が続いています。

SPIで受けられる新方式は全体の一部

Ⅰ類Bの中でSPI3のみで第1次試験を受けられるのは新方式です。予定者数ベースでは一般方式より少ないものの、190人程度という枠は決して小さくありません。

参考として、令和7年度の新方式では行政区分の採用予定者数が210人とされ、倍率は4.2倍程度と公表されています。

新方式は制度拡充が続いてきた区分であり、募集規模も年度ごとに見直されます。「新方式=狭い特別枠」という古いイメージは、現在の実態と合っていません。

SPI対策だけで挑める枠として190人規模が用意されている事実は、民間併願層にとって十分に投資判断の材料になる大きさです。

新方式の受験者数は急拡大した年度がある

もう1つ押さえたいのが受験者側の動きです。令和7年度のⅠ類B新方式では、受験者数が前年比3.7倍に増えたと報じられています。SPIで受けられる手軽さが浸透し、民間併願層が流入した構図です。

採用予定者数が増えても、受験者数がそれ以上に伸びれば倍率は上がります。

つまり新方式の難易度は「枠の数」と「流入する受験者数」の綱引きで決まる、変動期にあると編集部は見ています。

「採用予定者数」という数字の正しい読み方

採用予定者数は便利な指標ですが、額面通りに受け取ると誤解する数字でもあります。予定者数・最終合格者数・実際の採用者数は、それぞれ別の概念です。ここを区別できるようになると、公表データから読み取れる情報量が一気に増えます。

予定者数と最終合格者数は一致しない

採用予定者数は「これだけ採用する見込み」という計画値です。実際の最終合格者数は、辞退見込みなどを織り込んで予定者数より多めに出るのが公務員試験の一般的な運用とされています。

たとえば令和7年度のⅠ類A・Ⅰ類B全体では、採用予定者数合計1,198人に対し最終合格者数は1,769人と公表されており、予定者数を大きく上回る合格者が出ています。

「予定190人=合格190人」ではないという前提を持つだけで、倍率の見積もりは現実に近づきます。

辞退を見込むのは併願が当たり前の時代だから

合格者が予定者数より多く出るのは、合格者の一定割合が他の内定先(民間・国家・特別区など)へ流れることを採用側が織り込んでいるためです。

これは受験者側から見れば、併願層が多い試験ほど「繰り上がり的な余地」が構造的に存在するということでもあります。

新方式のように民間併願層が集まりやすい区分では、この傾向を頭に入れておくと、公表倍率の見え方が変わってきます。

区分別の内訳まで降りて初めて意味を持つ

Ⅰ類Bには行政のほか土木・建築・機械・電気など複数の試験区分があり、採用予定者数は区分ごとに設定されます。総数がどれだけ大きくても、自分が受ける区分の枠が小さければ実態は別物です。

受験を検討する際は、必ず受験案内で自分の区分の予定者数を確認してください。

技術系区分は行政より小さい枠になることが多い一方、受験者も少なく、倍率は行政系より低めに出る傾向があるとされます。

自分の専攻が技術系区分に該当する人は、行政区分と両方の数字を見比べてから受験区分を決めると、判断の精度が上がります。

採用人数から倍率を見積もる:計算の手順

採用予定者数の使い道は、最終的には「自分にとっての通りやすさ」の見積もりです。ここでは公表データから倍率を概算する手順を、仮の数字を使った計算例つきで示します。手を動かして計算できるようになると、どの試験のデータでも自力で評価できるようになります。

手順1:実施状況ページで実数を拾う

東京都は毎年度、試験ごとの申込者数・受験者数・合格者数を実施状況として公表しています。倍率の計算に使うべきは、この一次データです。

ネット記事の「倍率○倍」は、申込者ベースか受験者ベースか、どの年度・区分かが曖昧なまま流通していることが多いため、鵜呑みは禁物です。

公式の実施状況で「受験者数」と「最終合格者数」を拾う。これが出発点です。

手順2:受験者数÷最終合格者数で実質倍率を出す

倍率の計算例を示します。仮にある区分の受験者数が800人、最終合格者数が200人だとすると、実質倍率は800÷200=4.0倍です。同じ試験でも、どの数字を分子・分母に取るかで印象は次の表のように変わります。

計算式(仮の数字) 倍率 性質
申込者数1,000人 ÷ 採用予定者数160人 6.3倍 最も高く見える。未受験者を含み実態から遠い
申込者数1,000人 ÷ 最終合格者数200人 5.0倍 未受験者を含むためやや過大
受験者数800人 ÷ 最終合格者数200人 4.0倍 実態に最も近い。編集部推奨

一方、申込者数1,000人÷採用予定者数160人で計算すると6.3倍となり、同じ試験でも数字の印象が大きく変わります。

編集部の推奨は「受験者数÷最終合格者数」で見ることです。申込んだが受験しなかった層と、辞退込みで多めに出る合格者数を反映した、最も実態に近い数字になるためです。

どの計算式を使ったかをメモに残しておくと、複数の試験を比較するときに物差しのぶれを防げます。

手順3:単年ではなく複数年度の傾向で判断する

倍率は年度ごとに揺れます。受験者数が急増した年度、採用予定者数が見直された年度など、単年の数字はノイズを含みます。

過去2〜3年分の実施状況を並べ、倍率が上がり基調か下がり基調かの方向性で判断しましょう。

特に新方式のような制度拡充期の区分は変動が大きいため、傾向で読む姿勢が欠かせません。

編集部メモ:倍率の数字に一喜一憂しない

倍率4倍と聞くと「4人に1人しか受からない」と身構えがちですが、受験者の準備度には大きなばらつきがあります。SPIを仕上げ、面接・プレゼンまで準備し切った受験者の中での実質競争は、見かけの倍率より緩やかになるのが通例です。数字は戦略材料であって、恐れる対象ではありません。

採用人数の推移をどう追いかけるか

採用予定者数は毎年見直されるため、受験学年になったら定点観測が必要です。ここでは、推移を追いかけるための情報源と、変化を見たときの解釈のポイントを整理します。情報収集の仕組みを一度作れば、あとは年1回の更新で済みます。

毎年2月の日程・予定者数公表をマークする

東京都は例年2月頃に、翌年度実施分の試験日程・区分・採用予定者数をまとめて公表します。受験する年の前年度末には必ずこの発表を確認しましょう。

公表は都庁の報道発表と東京都職員採用サイトで行われます。就活情報サイトの二次情報より公表が早く、内容も正確です。

このタイミングで自分の区分の予定者数を確認し、前年からの増減をメモしておくと、その年の競争環境を推し量る材料になります。

予定者数の増減が意味すること

採用予定者数の増加は、行政需要の拡大や退職動向を反映した「採用意欲の高まり」と読めます。受験者にとっては追い風です。

逆に減少した場合も、直ちに難化と断定はできません。受験者数が同時に減れば倍率は変わらないためです。

予定者数の増減は必ず受験者数の動向とセットで解釈する。この習慣が、数字に振り回されない受験戦略につながります。

報道の見出しだけで「今年は狭き門」と判断するのは典型的な誤読です。分子と分母の両方を確認してから結論を出しましょう。

方式間のバランスの変化にも注目する

Ⅰ類Bでは、一般方式と新方式の予定者数バランスも年度ごとに調整されます。新方式は令和6年度のSPI3導入以降、受けやすさの改善が続いてきた区分です。

今後も方式間の配分や試験内容が見直される可能性はあります。

「去年の制度がそのまま続く」と思い込まず、受験年度の発表で方式ごとの枠と試験内容を確認することを習慣にしてください。

方式間の枠の変化は、都庁がどんな人材の入口を広げようとしているかのメッセージでもあります。数字の裏の意図まで読めると、志望動機の材料にもなります。

他の試験と採用規模を比べてみる

採用人数のデータは、併願先との比較に使ってこそ価値が出ます。都庁Ⅰ類Bの規模感を、主要な併願先や民間就活の文脈と並べて相対化してみましょう。規模の比較は「どこに時間を投資するか」という意思決定の材料になります。

Ⅰ類B全体で700人超は全国最大級の採用規模

一般方式550人程度・新方式190人程度という令和8年度のⅠ類B採用予定は、大卒程度の地方公務員採用として全国最大級です。

採用枠が大きい試験は、1人の受験者から見れば「合格ラインに乗る椅子の数が多い」試験です。

倍率が同じでも、母数と枠が大きい試験の方が準備の再現性が効きやすいというのが編集部の見方です。

特別区・国家一般職との規模比較の視点

併願先として定番の特別区(東京23区)や国家一般職も、それぞれ大規模な採用を行っています。比較の際は、総数ではなく「自分が受ける区分・地域の枠」で揃えて見るのが鉄則です。

各試験の採用予定数と実施状況は、特別区人事委員会や人事院がそれぞれ公表しています。

同じ物差し(受験者数÷最終合格者数)で並べれば、どの併願先が自分にとって現実的かをデータで判断できます。

民間就活の「採用人数」との感覚差に注意

民間大手の採用人数は1社あたり数十〜数百人規模が中心で、数百人を一括採用する都庁の規模感は民間の感覚とはかなり異なります。

一方、民間は企業数が多く総椅子数で勝る、という構造の違いもあります。単純比較ではなく、構造の違いとして理解しておきましょう。

「公務員は狭き門」という漠然としたイメージではなく、枠の実数と自分の持ち時間で比較することが、併願配分を誤らないコツです。

特に都庁新方式はSPI対策が民間と共通なため、追加コストの小ささまで含めて考えれば、民間軸の就活生にとっても投資対効果の高い選択肢になり得ます。

採用人数データを受験戦略に落とし込む

最後に、ここまでの数字を実際の受験戦略へ変換する方法をまとめます。データは集めるだけでは意味がなく、意思決定に接続して初めて価値になります。編集部が推奨する活用ステップは次の3つです。

ステップ1:自分の区分の「枠×倍率」を1枚にまとめる

受験候補の試験について、区分別の採用予定者数・直近の受験者数・最終合格者数・実質倍率を1枚の表にまとめましょう。

この一覧が、併願先の取捨選択と時間配分の判断基盤になります。

データはすべて公式の公表資料から拾い、出典と年度をメモしておくと、翌年の更新も簡単です。

表を作る過程で各試験の構造(方式・区分・日程)への理解も深まるため、この作業自体が受験準備の一部として機能します。

ステップ2:倍率ではなく「通過ライン」に焦点を移す

表が完成したら、以降は倍率を眺めるのをやめ、通過に必要な水準へ焦点を移します。新方式ならSPIで一般に目安とされる正答率6〜7割を安定して出すこと、そして2次のプレゼン・面接の完成度です。

倍率は自分ではコントロールできませんが、自分の仕上がりはコントロールできます。データ収集を続けても得点は1点も増えません。

データ分析は入口まで、以降は対策に全振りする。この切り替えの早さが合格者に共通する行動パターンです。

ステップ3:年度更新のたびに前提を見直す

採用予定者数・試験制度・日程は毎年更新されます。作った表は受験年度の公表が出るたびに数字を差し替え、前提が変わっていないかを確認してください。

特に新方式は制度の見直しが続いてきた区分なので、試験内容の変更告知には敏感であるべきです。

この記事の数字も令和8年度実施分の公表情報に基づくものです。出願判断の際は、必ず東京都職員採用サイトの最新の受験案内・報道発表を確認してください。

都庁の採用人数に関するよくある質問

最後に、都庁の採用人数について編集部に寄せられることの多い疑問をQ&A形式で整理します。数字の確認方法から合格後の扱いまで、受験判断の前に押さえておきたい論点をまとめました。いずれも「最新の公式情報で確認する」ことを前提とした回答です。

最新の採用予定者数はどこで確認できますか?

一次情報は、東京都職員採用サイトと都庁の報道発表です。例年2月頃に翌年度実施分の試験日程・区分・採用予定者数がまとめて公表され、その後に公表される受験案内で区分別の詳細が確定します。

過年度の実施状況(申込者数・受験者数・合格者数)も同サイトで公表されており、倍率計算の材料はすべて公式に揃います。

まとめサイト経由ではなく、必ず公式ページをブックマークして直接確認する習慣をつけてください。数字の転記ミスや年度違いの混入を避けられます。

採用予定者数が少ない区分は避けるべきですか?

枠の小ささだけで避けるのは早計です。倍率は「枠の数」と「受験者数」の比で決まるため、少人数区分でも受験者が少なければ競争は緩やかになります。

実際、技術系の区分では採用予定者数が行政より小さくても、倍率は低めに出る傾向があるとされます。

判断材料にすべきは予定者数の絶対値ではなく、実施状況から計算した実質倍率と、自分の専攻・適性との相性です。数字は必ずセットで見てください。

最終合格すれば必ず採用されますか?

最終合格は採用の内定そのものではなく、合格後に採用に向けた手続きや意向確認を経て入都が確定する運用が一般的とされています。

また、合格者側が辞退することも制度上想定されており、だからこそ最終合格者数は採用予定者数より多めに出る構造になっています。

合格後の流れや手続きの詳細は年度の案内で示されるため、合格発表後の連絡・書類の期限を見落とさないことが最後の関門だと心得ておきましょう。

まとめ

この記事では、都庁のSPI方式(Ⅰ類B新方式)を中心に、採用予定者数の公表値、数字の読み方、倍率への換算手順、受験戦略への落とし込み方までを編集部が解説しました。

令和8年度のⅠ類B採用予定者数は一般方式550人程度・新方式190人程度で、全国最大級の採用規模です。予定者数と最終合格者数は一致せず、辞退を織り込んで合格者は多めに出る傾向がある。倍率は「受験者数÷最終合格者数」で、複数年度の傾向として読む。これが数字の扱いの基本です。

そして分析の結論はいつも同じ場所に戻ります。倍率は変えられないが、自分の仕上がりは変えられる。データで受験先を絞ったら、あとはSPIと2次対策の完成度に集中してください。

採用人数のデータを正しく読める受験者は、実はそれほど多くありません。この記事の読み方を身につけただけで、情報戦では一歩リードしています。

まずは東京都職員採用サイトで最新の採用予定者数と実施状況を確認し、自分の区分の「枠×倍率」の表を作るところから始めましょう。

採用予定者数・日程・制度は年度ごとに変わります。必ず東京都の最新の公表資料で確認したうえで、この記事の読み方を当てはめて活用してください。

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