都庁SPI方式の面接で何を聞かれる?内容・比重と対策を編集部が徹底解説

都庁SPI方式の面接で何を聞かれる?内容・比重と対策を編集部が徹底解説

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録
伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

都庁(東京都庁)のⅠ類B新方式は、第1次試験が適性検査(SPI3)だけという試験です。裏を返せば、合否の大勢を決めるのは面接をはじめとする人物評価だということになります。

令和8年度実施分では、新方式の第2次試験は「プレゼンテーションを含む個別面接」と「グループワークを含む個別面接」を1日で行う構成でした。面接が2種類、しかも発表や協働の場面とセットで評価される、人物重視の設計です。

SPI対策の情報は世に溢れていますが、都庁の面接で何が聞かれ、何が評価されるのかを体系的に整理した情報は多くありません。準備の焦点がずれたまま本番を迎える受験者が毎年一定数いるのが実態です。

この記事では、都庁SPI方式の面接について、比重の大きさの理由、聞かれる質問の傾向と意図、評価ポイント、対策の手順までを編集部が徹底解説します。

この記事を読んでわかること

・都庁SPI方式(新方式)で面接の比重が大きい理由
・面接の形式と、面接シートが果たす役割
・頻出質問のカテゴリと質問の裏にある意図
・民間面接経験の活かし方と対策5ステップ

この記事をおすすめしたい人

・都庁を新方式(SPI方式)で受験する予定の人
・SPIは得意だが面接に不安がある人
・民間就活の面接経験を都庁対策に転用したい人

目次目次を全て表示する

都庁SPI方式では面接が「ほぼすべて」を決める

まず、新方式における面接の比重を正しく認識するところから始めます。筆記の配点で稼ぐ戦い方ができない以上、面接の位置づけは従来型の公務員試験とは別物です。編集部の結論を先に言えば、新方式は「面接型試験にSPIの入場門が付いたもの」と捉えるべきです。

筆記はSPIのみ:人物評価に配点が寄る構造

新方式の第1次試験はSPI3(テストセンター方式)のみで、専門試験・論文・教養試験はありません。学力での差別化要素が最小限に抑えられた設計です。

その結果、第2次試験以降の人物評価が合否に占める割合は、構造上どうしても大きくなります。

SPIは通過するための条件、面接は合格するための本体。この認識で準備の時間配分を組んでください。一般にSPIは正答率6〜7割が目安とされますが、そこから先の上積みより面接準備の方が費用対効果は高くなります。

面接は1種類ではない:2つの個別面接で多面的に見られる

令和8年度実施分の新方式2次試験は、プレゼンテーションを含む個別面接と、グループワークを含む個別面接の2本立てでした。

発表・質疑・協働・個別の深掘りという異なる場面を通じて、1人の受験者が多面的に評価されます。

1つの面接で好印象を残す「一発勝負」ではなく、複数場面で一貫した人物像を示し続ける「持久戦」だと理解しましょう。場面ごとに言うことがぶれる受験者は、この形式で最も評価を落とします。

一般方式と比べても面接の重みは別格

従来型の一般方式では、教養・専門・論文の筆記を積み上げたうえで第2次試験の個別面接に臨みます。筆記の得点が合否の土台を作る構造です。

新方式にはその土台がなく、SPI通過者同士の横一線から面接で決まります。

「公務員試験は筆記さえできれば」という古い常識は、新方式にはまったく通用しません。民間就活の選考観に近い試験だと捉えた方が、実態に即しています。

だからこそ、面接に苦手意識のある人ほど早期の着手が必要です。面接力は短期間の詰め込みが利かない分、練習量が正直に反映されます。

面接はいつ・どんな形式で行われるか

次に、面接が実施されるタイミングと形式を時系列で確認します。新方式の面接は当日いきなり始まるものではなく、事前に提出する面接シートの段階から実質的に始まっています。この構造を知らないと、準備の起点を間違えます。

第2次試験として1日で実施される

新方式の面接は、SPI3による第1次試験の合格者を対象に、第2次試験として実施されます。令和8年度実施分では2種類の個別面接を1日で行う日程でした。

朝から午後までかかる長丁場を想定し、体調・集中力の管理も含めて当日設計をしておきましょう。

最終合格発表は令和8年度で5月29日。面接からの結果待ち期間も含め、民間選考との日程調整を事前に考えておくと慌てません。

面接シートはフォーム入力:ここから面接は始まっている

面接の質問の起点になるのが、事前に提出する面接シートです。新方式ではフォームから入力する形式とされています。

面接官はシートを手元に置いて質問を組み立てるため、シートに書いた内容が当日の質問リストの下書きになります。

つまり面接対策の第一歩は想定問答集作りではなく、「どんな質問をされたいか」から逆算したシート設計です。ここで手を抜くと、当日どれだけ話がうまくても挽回が難しくなります。

プレゼン・グループワークと連動して評価される

新方式の個別面接は、プレゼンテーションやグループワークと一体で実施されます。プレゼン後の質疑で思考力を、ワーク後の対話で協働性を見られる構造です。

面接だけを切り出して対策するのではなく、発表・協働・対話を一続きの評価と捉えて準備してください。

プレゼンやグループワークそのものの詳細な対策は本記事では踏み込みませんが、面接シート・プレゼン内容・受け答えの「軸の一致」が全体評価を左右することは強調しておきます。

頻出質問のカテゴリと質問の裏にある意図

ここからが本丸です。都庁の面接で聞かれる質問は、大きく3つのカテゴリに整理できます。大切なのは質問の丸暗記ではなく、各質問が「何を確かめようとしているか」という意図を理解することです。編集部が公務員試験の面接傾向を整理した一覧表とあわせて確認してください。

カテゴリ 質問例 質問の意図
志望動機系 なぜ民間ではなく公務員か。なぜ国や特別区ではなく東京都か 組織の役割理解と志望の必然性を確かめる
経験・人物系 力を入れた経験は何か。困難をどう乗り越えたか。チームでの役割は 行動特性と再現性、協働の姿勢を確かめる
都政理解系 関心のある都の政策は何か。東京の課題をどう考えるか。どんな仕事がしたいか 当事者意識と情報収集の姿勢、入都後の活躍イメージを確かめる

志望動機系:「なぜ都庁か」の3段掘りに耐える

志望動機は「なぜ公務員か」「なぜ地方自治体か」「なぜ東京都か」と段階的に掘られます。特に併願が当たり前の新方式受験者には、「民間も受けていますよね。それでもなぜ都庁ですか」という趣旨の確認が来る前提で準備すべきです。

広域行政を担う東京都と、住民に最も近い基礎自治体である特別区の役割の違いを、自分の関心と結びつけて語れるかが分岐点になります。

併願自体を隠す必要はありません。併願していてもなお都庁を選ぶ理由を、自分の言葉で用意しておくことが答えです。

3段のどこで詰まるかを模擬面接で特定し、弱い段を集中的に磨くと、志望動機全体の耐久力が上がります。

経験・人物系:エピソードの「行動」と「再現性」を語る

ガクチカや困難経験の質問で見られているのは、実績の華やかさではなく、その場面であなたが取った行動と、その行動が都庁の仕事でも再現されそうかです。

結論→状況→自分の行動→結果→学びの順で、1エピソードを2分以内で語れる形に整えておきましょう。

チームでの役割を問う質問が多いのも公務員面接の特徴です。1人で成し遂げた話より、他者と協働して成果を出した話の方が、職務適性の証明として機能します。

都政理解系:ニュースの受け売りで終わらせない

関心のある政策を問われて、報道の要約を答えるだけでは差がつきません。評価されるのは「その政策のどこに自分は注目し、何が課題だと考えるか」という一歩踏み込んだ自分の視点です。

東京都の公式サイトで公表される計画や施策の資料に直接あたり、興味のある分野を2〜3テーマ深掘りしておきましょう。

「入都後にやりたい仕事」の質問にも、この深掘りがそのまま答えの材料になります。

都庁は部署異動を重ねながら幅広い分野を担うのが一般的な働き方とされるため、特定分野への関心と、幅広い仕事への柔軟性の両方を示せると理想的です。

都庁が面接で見ている評価ポイント

質問の意図をさらに抽象化すると、都庁の面接が確かめようとしている資質は数個に集約されます。個々の質問への答えを磨く前に、この評価軸を頭に入れておくと、初見の質問にも軸のぶれない回答ができるようになります。編集部が重要度が高いと考える3つを解説します。

多様な相手と協働できるか

都の仕事は、住民・事業者・国・区市町村など利害の異なる関係者との調整の連続です。だからこそ、グループワークとセットの面接構成になっており、協働性は一貫して観察されています。

面接では、対立をどう扱ったか、異なる意見をどう受け止めたかという経験談が協働性の証拠になります。

「自分が正しさで押し切った」型の武勇伝は、民間以上に評価されにくいと心得てください。

論理的に考え、分かりやすく伝えられるか

プレゼンを含む面接構成が示す通り、考えを構造化して伝える力は明確な評価対象です。結論から話す、理由を添える、具体例で裏付けるという基本動作の徹底が最大の対策になります。

回答が長くなりがちな人は、まず1文で結論を言い切る癖をつけましょう。

深掘りされた時に「分かりません」と正直に言える誠実さも、取り繕った長広舌よりずっと高く評価されます。

東京の課題を「自分ごと」にできているか

最後の軸が当事者意識です。都政への関心が借り物か本物かは、具体性の水準に表れます。「防災に関心があります」で止まる回答と、具体的な施策名や自分の体験と接続した回答では、伝わる熱量がまったく違います。

日頃から都の発表やニュースに触れ、気になった政策をメモする習慣を面接準備期間の最初に作ってください。

この蓄積は志望動機・都政理解・プレゼンのすべてに波及する、最も利回りの良い投資です。

民間面接との違いと経験の活かし方

Digmedia読者の多くは民間就活と並行して都庁を受けます。民間で積んだ面接経験は都庁でも大部分が通用しますが、そのまま流用すると事故る箇所も明確に存在します。共通点と相違点を切り分けて、経験を正しく転用しましょう。

共通点:構造化された受け答えと場慣れはそのまま武器

結論ファーストの話し方、エピソードの構造化、緊張下でのコミュニケーションといった面接の基礎体力は、民間も都庁も完全に共通です。

民間選考で面接を重ねるほど、都庁2次の実戦練習を積んでいることになります。

3〜4月の民間面接を「都庁本番前の実戦訓練」と位置づけると、併願の消耗が投資に変わります。

相違点:評価の物差しが「利益」から「公共」に変わる

民間面接で刺さる「売上を伸ばした」「競合に勝った」型のアピールは、都庁では響き方が変わります。評価の物差しが、利益への貢献から公共への貢献・公平性・調整力に置き換わるためです。

同じエピソードでも、成果の数字より「誰のどんな課題を解決したか」「関係者とどう合意を作ったか」に光を当て直して語り直しましょう。

エピソード自体を変える必要はありません。切り取る側面を公共側に回転させるだけで、都庁仕様のアピールになります。

併願層ならではの強みを自覚する

民間併願層には、業界研究で培った社会・産業への視野の広さ、スピード感のあるコミュニケーションという固有の強みがあります。都庁側がSPI方式を設けた背景にも、多様な人材への間口を広げる狙いがあるとされています。

「公務員一筋でないこと」は弱みではなく、東京の産業や民間の現場感覚を知る強みとして提示できます。

卑屈にならず、併願経験ごと自分の材料にしてしまいましょう。

編集部メモ:面接準備は「書く→話す→直す」の循環で

面接対策は、回答を書いて満足した時点で止まりがちです。書いた内容を声に出して話し、録音や第三者の反応をもとに直す、という循環を最低2周させてください。書き言葉のままの回答は本番で必ず不自然になります。話し言葉に変換された回答だけが、面接で使える回答です。

編集部推奨:面接対策の5ステップ

最後に、ここまでの内容を実行手順に落とし込みます。面接対策は「何をどの順でやるか」が曖昧になりがちな領域です。編集部推奨の5ステップをチェックリストとして使い、SPI受検が終わったらすぐ着手してください。1次の合格発表を待ってからでは、準備期間が足りなくなります。

面接対策5ステップ・チェックリスト

・ステップ1:自己分析でエピソードを10個書き出す
・ステップ2:「なぜ都庁か」を3段掘りに耐える形に磨く
・ステップ3:都政の関心テーマを2〜3個深掘りする
・ステップ4:面接シートを軸が通った形で書き上げる
・ステップ5:模擬面接を最低3回行い、録音で自己修正する

ステップ1〜2:素材出しと志望動機の骨格作り

まず、学業・課外活動・アルバイトなどからエピソードを10個書き出し、行動と学びを1行ずつ添えます。数を出すことで、質問に応じて出し分けられる引き出しができます。

次に志望動機です。「なぜ公務員→なぜ自治体→なぜ東京都」の3段構造で骨格を作り、自分の経験と接続します。

この2ステップが全体の土台であり、最も時間をかける価値があります。

エピソードの棚卸しは、面接だけでなくプレゼンやグループワーク後の対話でも引用元として機能します。1つの作業で全場面に効く投資です。

ステップ3〜4:都政研究とシートへの落とし込み

都政の関心テーマを2〜3個選び、公式資料で現状と課題を把握します。テーマは自分の経験や専攻と接点のあるものを選ぶと、話に必然性が生まれます。

そのうえで面接シートを作成します。書いた内容はすべて深掘りされる前提で、話したいエピソードへ質問を誘導する設計を意識してください。

提出前に第三者チェックを1回挟むと、独りよがりな記述を除去できます。

ステップ5:模擬面接と録音での自己修正

仕上げは実戦練習です。大学のキャリアセンターや対策講座、就活仲間を活用し、模擬面接を最低3回行いましょう。

可能なら録音して聞き返してください。結論までが長い、語尾が弱いといった癖は、自分で聞くのが最短の矯正法です。

プレゼンの質疑応答やグループワーク後の対話も想定に含めて練習しておくと、当日のどの場面が来ても慌てない状態が作れます。

都庁SPI方式の面接に関するよくある質問

最後に、都庁SPI方式の面接について受験者が抱きがちな疑問をQ&A形式でまとめます。形式面の不安から本番のトラブル対応まで、事前に答えを持っておくだけで当日の心理的な余裕が変わります。制度の細部は年度・区分で変わるため、最新の案内での確認とあわせて活用してください。

面接は何回実施されますか?

令和8年度実施分の新方式では、第2次試験として「プレゼンテーションを含む個別面接」と「グループワークを含む個別面接」の2種類が1日で実施される構成でした。

回数や構成は年度・試験区分によって変わる可能性があるため、必ず受験する年度の受験案内・2次試験案内で確認してください。

いずれにせよ複数の場面で評価される前提は変わらないので、1つの面接の出来に一喜一憂せず、最後まで一貫した姿勢で臨むことが大切です。

緊張して上手く話せません。どう対策すればいいですか?

緊張対策の本質は場数です。模擬面接の回数を増やし、「評価される場で話す」経験そのものに慣れるのが最も確実な方法です。

加えて、冒頭の1文だけは完全に固めておくことをおすすめします。最初の応答が安定すると、以降の緊張は大きく下がります。

本番で言葉に詰まったら、「少し考えさせてください」と断って数秒整理して構いません。沈黙を恐れて焦った回答を重ねるより、落ち着いて構造化された答えを返す方が評価されます。

想定外の質問が来たらどうすればいいですか?

想定外の質問は、準備した答えの再生力ではなく、その場の思考力を見るために意図的に投げられることがあります。完璧に答えられなくても致命傷にはなりません。

対処の型は「質問を正確に受け止める→自分の経験や軸に引きつけて考える→結論から答える」の3手順です。

どうしても分からない場合は、知ったかぶりをせず「勉強不足で分かりませんが、〜という観点から考えると」と誠実に返しましょう。取り繕いは深掘りで必ず露呈します。

まとめ

この記事では、都庁SPI方式(Ⅰ類B新方式)の面接について、比重の大きさ、形式、頻出質問と意図、評価ポイント、対策5ステップまでを編集部が徹底解説しました。

新方式は第1次がSPI3のみである分、プレゼンやグループワークを含む2種類の個別面接、すなわち人物評価が合否の本体です。質問は志望動機系・経験系・都政理解系に大別され、いずれも「協働できるか」「論理的に伝えられるか」「東京の課題を自分ごとにしているか」という評価軸に紐づいています。

民間面接の経験は強力な資産になりますが、アピールの物差しを利益から公共へ回転させる調整だけは忘れないでください。

面接は才能ではなく準備の試験です。書いて、話して、直す循環を回した数だけ、本番の受け答えは安定します。

面接シートの設計から模擬面接まで、準備はSPI受検直後に始めるのが鉄則です。試験の構成・日程は年度により変わるため、最新の受験案内を確認しながら、今日からステップ1に着手しましょう。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます