HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
世界を飛び回る華やかな印象から、就活生からの人気が高い航空業界。
代表的なANAやJALについては、知らない人はいないでしょう。
航空業界を希望する就活生は、まずは航空業界の業界研究を進め、これまでの動向や現状について把握した上で就活を行うことが大切です。
この記事では、航空業界の動向や現状の課題について解説していきます。
航空業界を紐解く
「航空関係で世界を飛び回る仕事がしたい」 「人々の架け橋となる航空業界で働きたい」 航空業界は、就活生からの人気が高い業界の一つです。
しかし、航空業界を目指す就活生でも航空業界の現状について把握できてない人が多いです。
この記事では、航空業界を目指す学生の就活に役立つ、航空業界の現状や課題についてを解説します。
航空業界についての理解を深めた上で、就活に臨みましょう。
航空業界の業績や動向
航空業界とは、飛行機をはじめとする航空機を使って旅客や貨物を輸送する業界です。
現在の日本の航空業界は、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、日本エアシステム(JAS)の大手3社に集約されています。
これまでの航空業界の推移を簡単に見ていきましょう。
2007年から2010年にかけて航空業界の市場規模としては、全体的の売り上げが一度減少しましたが、2011年ごろから回復し増加傾向に転じました。
(参照:https://gyokai-search.com/3-air.htm) 近年、航空業界は、アジアの経済成長やアメリカの景気回復などを契機に、需要が高まっており市場規模が成長している傾向にあります。
また、2020年には 東京オリンピック・パラリンピックを控え、大幅な訪日外国人の増加が見込まれています。
国内の空港では増加するニーズに対して、滑走路の使い方や飛行経路の見直しを検討し、滑走路の建設拡充などを進めている現状です。
大注目!格安航空会社(LCC)の今後
近年注目されている格安航空会社。
航空会社には、格安航空会社といわれる「ローコスト・キャリア(LCC)」と「フルサービス・キャリア(FSC)」の2種類があります。
フルサービス・キャリア(FSC)は、質が高いサービスが売りであり、ビデオやオーディオなどの機内エンタメや、機内食などのサービスが充実していることが特徴です。
他にも、定時到着率もFSCを利用する方が高く、安心して乗ることができます。
そして、格安航空会社である「ローコスト・キャリア(LCC)」。
LCCは、機内でのサービスを簡素化することで、価格を下げることに成功しました。
日本ではLCCシェアは2018年時点で国内線の9.8%、国際線の21.7%を占めています。
他国の東南アジアやヨーロッパ・北米ではさらに多くのシェアを達していることに比べ、日本国内のLCCシェア率はまだ伸びが低いです。
しかし、これから他国同様にLCCシェア率が高まることに期待が高まっており、LCCの今後の動きに注目が集まっています。
航空業界の現状と今後の課題点
航空業界を志望する就活生なら、業界の現状と今後の課題点を押さえておくことが大切です。
ここでは、航空業界の大枠を理解するための「国内線と国際線の需要」「FSCとLCCの関係と今後の動向」「国際競争」の3点について解説していきます。
国内線と国際線の需要
日本国内で人や貨物を移動させる国内線と、日本と他国を結ぶ国際線。
国内線の需要はデフレ経済からの脱却によって一定水準には回復したように、国内の経済成長の程度と持続性、成長への期待によって大きく変動します。
国内観光はもちろん、ビジネスの移動にも使われる飛行機の需要は、日本に住む国民の経済に対する不安や期待の認識に大きく左右されることを押さえておきましょう。
一方、国際線の需要は、中国をはじめとするアジア圏の経済の安定的な成長によって航空業界へのニーズが継続的な増加傾向です。
特に、 経済成長によって富裕層が拡大したことで、高付加価値の国際線の需要が伸びることが期待されています。
また、ASEANの台頭やTPPによって日本を含む共同経済市場のあり方が変化したことから各国の物流がスムーズになり、旅行客に限らずシェールガスやシェールオイルなどの貨物輸送のニーズにも注目です。
FSCとLCCの関係と今後の動向
前述したように、サービスの質が高いFCSとサービスを簡素化することで低価格で提供するLCC。
しかし、 近年ではFSCとLCCの差がなくなりつつあります。
FSCのサービスを提供していた航空会社が、LCCにした方が乗客が集まりやすいことから名称やサービスを変更するなど、価格競争は激しいです。
サービス内容もこれまでのLCCよりも座席が広く、預け荷物を無料にするなど、FSCとLCCの中間的な存在の航空会社が増えています。
こうしたLCCとFSCの差がなくなる傾向は今後さらに強まっていきます。
「LCCは低価格、FSCはサービスの質」の公式が崩れていくため、独自の差別化ポイントを打ち出していく必要があるでしょう。
国際競争
航空業界は、国際競争が激しくなりつつあります。
例えば、航空会社でもフランチャイズ方式を採用することで、自国のみではなく他国にも展開することができます。
他にも、国際子会社方式によって親会社が他国にある航空会社も今後増えてくる見込みです。
航空業界は人材不足?人気業界に潜む意外な2つの課題
航空業界には、大きな課題点が2つあります。
就職活動に臨む前に、まずは航空業界の課題について把握しておくことでESや面接で好印象を与えることに繋がるでしょう。
それでは、航空業界の課題について見ていきましょう。
パイロット不足
航空業界において、必要不可欠なパイロットの存在。
近年、特殊な技術や高い専門性が求められるパイロットの不足によって、成長を進めていたLCCの便数の増加率も減少しています。
パイロットになるための免許を取得することは非常に難しく、 2030年にはバブル期に入社した世代が一気に抜けてしまうため、若手の育成が大きな課題です。
特に低コストのLCCは人件費にもお金がかけられず優秀なパイロット候補が確保しづらいことや、採用後の育成コストもかけられないことが課題となっています。
燃料費の高騰
飛行機を飛ばすためには当然燃料が必要となります。
しかし、近年は燃料費の価格が高騰傾向にあり、航空業界の課題の1つとなっています。
航空業界は、燃料費の変動によって収益を大きく左右されるため、企業間での価格競争は今後さらに激しくなる見通しです。
航空業界志望者は今後の動向に注目すべし
就活生から人気の航空業界は、訪日観光客の増加やLCCの普及などによって今後の需要増加が見込まれています。
その一方で、人手不足や燃料費の増加などの課題も抱えており、どのように解決できるかを普段から考えておくことで、さらに業界の理解が深まり、ESや面接の内容をより良いものにすることができるでしょう。
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