HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
「Open ESって何?」 「Open ESで高評価をもらえる自己PRにはどんな特徴がある?」 「Open ESで自己PRを書く際にどんなことを意識すればいい?」 このように、Open ESで選考を通過するための自己PRの書き方について知りたいという人もいるのではないでしょうか。
本記事では、Open ESの書き方のコツについて紹介しています。本記事を読むことで、Open ESの自己PRを書く際にどのようなポイントを押さえればよいのか把握できるでしょう。
また、Open ESで高評価をもらえる自己PRの特徴についても解説しますので、自己PRの書き方に悩んでいる人も参考にできます。
Open ESで選考を通過するための自己PRの書き方について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
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Open ESをマスターして内定に近づこう!
就活する上でES(エントリーシート)を書くのは避けられません。
最近では、企業の経営状況の悪化などにより大企業ですら安泰とはいえない時代であるため、できるだけ内定は多く持っておきたいところです。
そのためにはまず多くの企業へエントリーして選考や面接、インターンなどの数をこなすことが重要となります。
しかし、ES段階での通過率が悪いことやESを書くことに多くの時間が取られてしまうのは避けたいものです。
そんな就活生におすすめしたいのが、Open ESという複数の企業共通で提出できるESです。
この記事では、Open ESの紹介やそのメリットについて解説していきます。
Open ESとは?
Open ESとは就活イベントや就活サービスを運営するリクナビが提供しているサービスです。
通常のESの場合は、その企業が作成したフォーマットや項目に従って記入し、その企業の指定する方法で提出します。
しかし、中には質問項目がほとんど同じであるESなどもあり、何枚も書くのは手間がかかり、提出を忘れる可能性や提出方法を間違える可能性があります。
この課題を解決するのがOpen ESです。
Open ESはリクナビのサイト上で提出し、複数の企業に一斉に提出できるもので、通常のESとの大きな違いは「同じ質問に何度も答える手間を省ける」点と「Open ESのwebサイト上で提出が完結する」点です。
Open ESは指定された特定の質問に一通り答えれば十分で、何回もESを書く必要はなく一度ESを書けば、何十社に一斉にエントリーできます。
しかし、裏を返せばエントリーする全ての企業に対して同じ内容を送るため、その一枚の出来が悪ければ多くの企業で選考に進めない可能性があります。
そのため、その一枚の重要性を理解して丁寧に過不足なく質問に答えるように気をつけましょう。
ESは企業によって紙媒体での郵送、メール送信など、提出方法が異なる場合があり間違える可能性がありますが、Open ESはウェブサイト上で提出できるため送付ミスの可能性がなく、かつ手軽に提出できます。
就活生にとってはとても便利なOpen ESですが、Open ESは基本的にリクナビのサービスであるため、リクナビと提携している企業にしか提出できない点には注意が必要です。
Open ESが提出可能であるか否かは、もし提出可能な企業であればエントリー後に「Open ESの提出可能」と表記されるため判断可能です。
Open ESはこちら▶︎https://open-es.com/
Open ESの書き方のコツ
ここではOpen ESの項目と例文を紹介します。
Open ESで書く項目は大きく分けて「基本情報」「資格・スキル情報」「自己PR情報」の3種類です。
「基本情報」は名前や生年月日、大学などの自分のプロフィールのことです。
この記事では特に「資格・スキル情報」と「自己PR情報」についてポイントと例文を解説していきます。
趣味・特技
Open ESで「趣味・特技」の項目を書くときは「趣味または特技」と「その趣味・特技で得たもの/将来へどう活かせるか」の2点を書きましょう。
就活生の中には、趣味や特技を書く時に「趣味も特技もない」という悩みでつまずいてしまう方も多いですが、これは他の人と比べて飛び抜けた何かを書かなければいけないと考えている場合が多いです。
趣味や特技は突出したものでなくても、自分が好きなアニメやゲーム、習ったことがあるスポーツ程度でも構いません。
具体的な「趣味・特技」の書き方ですが120字以内と文字数が限られているため、趣味か特技かどちらかに絞って少し詳しく書くことが重要になります。
単純に趣味や特技を書くだけでなく、それによって何を学んだか、何を得たか、どのように活かそうと思っているか、企業の人事担当者は見ています。
どれか一つ自分の趣味や特技を決めたら、説明するだけではなく「学んだこと」「気づいたこと」「今後に活かせること」など自分の考えを書きましょう。
以下例文をご紹介します。
例文①
私の特技はサッカーです。
中学生までは試合に出られませんでしたが、高校で必死に努力し続けレギュラーになり、大学へはサッカー推薦で入りました。
サッカーを通して努力は報われること、支えてくれる周りのありがたさを実感しました。
(114文字)
例文②
私の趣味は散歩です。
ただ歩くのではなく、自分では入らない裏道や近所を歩くと知らなかった場所や知っている場所でも新たな発見をすることができました。
この経験から視野が広がったように感じます。
(93文字)
学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容
続いて「学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容」に書きましょう。
この項目は250文字以内なので「趣味・特技」よりは分量が多くなります。
ここでのポイントは「学問領域の専門的な用語をなるべく避けること」「自分独自の考えや視点を書くこと」です。
特に大企業となると何万もの膨大な応募がある中で、専門的な用語で小難しく説明している文章は読み飛ばされる可能性があるので、一般的に使うわかりやすい言葉を使用しましょう。
また、ただ一般論を書いたりしても読み手におもしろいと思ってもらえないため、自分なりの考えや独自の視点を取り入れることが大事です。
以下に例文を示します。
例文
私はフランスの哲学者、ミシェル・フーコーの研究をしていました。
フーコー哲学の研究を通して私たちが現在当たり前と思っていることは全く当たり前でないことがわかってきて、日々のニュースや何気ない出来事に対して決して、前提を疑う批判的な視点を持って考えることが身につきました。
特に、その出来事がどのような過程をたどって現在の状態になっているのか、現在の状態にならない条件はあるのか、過去と現在では何が違うのか、などの問いをよく考えるようになりました。
(220文字)
自己PR情報
「自己PR情報」は400文字以内となり「趣味・特技」や「学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容」と比べて大幅に字数が増えるため、より文章力の差が出てきます。
また、指定の文字数が多いということは、それだけ重要な項目でもあり、実際多くの人事担当者は自己PRを重視して選考判断を下します。
自己PRで大事なことは事実よりも理由にフォーカスして書くことです。
例えば「アメリカへの留学経験」について、何をしたか、何が起きたか、何が大変だったかといった事実の羅列をするのではなく、なぜ留学をしたかを掘り下げて書くことです。
なぜなら「アメリカへの留学経験」がある人は大勢いますが、その理由は人それぞれであり、だからこそ人事担当者にもその人らしさが伝わり自己PRとなるのです。
その上で「どんな能力によってあなたの会社へ貢献できるのか」を示し、その理由を具体的なエピソードともに書くとよいでしょう。
例文
私はやると決めたことをやり抜く継続力によって貴社に貢献します。
新入社員として先輩方や取引先の方から学ぶ仕事の習慣や方法を徹底的に真似して継続することで、誰よりも成果を出します。
具体的にこの継続力を発揮した経験として大学時代の部活動があります。
私は大学のサッカー部に所属していました。
高校まではフォワードでしたが、大学からサイドハーフにポジションを変え、体力が足りないことが課題でした。そこで部活の練習に誰よりも早く来て走り込みを続けました。
また試合では特に徹底的に走ることを続け、結果として、チームトップの体力を身につけ誰よりも終盤まで走れるようになりました。
私が継続力を徹底的に意識するのは「継続は力なり」という信念を持っているからです。
貴社に入社後は、成果を出すための改善を継続することによって、必ず大きな成果を出すことを誓います。
(371文字)
学生時代に最も打ち込んだこと
「学生時代に最も打ち込んだこと」は「自己PR」と同じく400文字以内ですので、こちらも重要度の高い項目です。
「学生時代に最も打ち込んだこと」を書くのは、その学生が実際に何に興味を持ち、何をやったのかをみることで、その学生の性格を判断しやすいからです。
企業は実際にその会社で成果を出せる人間を求めているので、自分のどんな能力や強み、経験がその会社の利益となるかをわかりやすく書きましょう。
以下に例文を示します。
例文
私は学生時代、学生団体での活動に打ち込みました。
この学生団体での活動に打ち込んだ理由ですが、私はもともと部活やクラスでも中心となってリーダーシップを発揮し、全体を取りまとめる役割になることが多かったため、自分のリーダーシップをもっと磨きたいと思い、50人前後のメンバーが所属する学生団体へ入りました。
結果としては、多くの人間関係での失敗を重ねつつも、目標に向かって全員のモチベーションを高め、組織全員で努力することを達成しました。
論理だけでなく、感情にどう訴えかけるかを考え続けたことがとても勉強になりました。
この経験を通して「人の感情を動かす方法」を理解したので、社会人になった際には、チームや部署を取りまとめ、強いリーダーシップを発揮して目標達成へ努力しようと思います。
(337文字)
顔写真・画像貼り付け
OpenESでは、自分の顔写真や、学生時代に打ち込んだことの成果を示す証拠写真・画像を貼り付けることができます。
これは、より説得力をもって自分自身をアピールするうえで非常に役立ちます。 文章のみで訴えかけることより、写真や画像があったほうがイメージにつながりやすいでしょう。
したがって、顔写真は写真館でデータでもらえるのか、事前にしっかり確認する必要があります。
また、貼り付けるときは回転やサイズに気をつけてください。
特に向きのズレやサイズ違いがあると、計画性のなさや不器用さ、ちょっとした配慮ができないなどの悪い印象につながる恐れがあります。
規定サイズどおりの写真や画像を丁寧に貼り付けて、アピール要素を増やしましょう。
【OpenES自己PRの書き方】OpenESは写真なしでも大丈夫?
結論として、Openesでも、もちろん写真はあった方が良いです。
インパクトがある上に、内容も伝わりやすくなります。
しかし、自己PRを作成する上で写真なしでも対処する方法はあるので、一緒に確認していきましょう。
顔写真
基本的に顔写真は必須と言っても良いでしょう。
履歴書において顔写真が必須であるように、企業に個別にエントリーシートを提出する場合でも提出を求められる場合がほとんどです。
ただし、全ての就活生が日程に余裕があるわけではないので、写真館に行く時間がない人も多いでしょう。
中には1万円程度かかる写真館もあるので、予算的にも厳しいはずです。
そういった場合は、証明写真機を利用するか、最悪、スマホのカメラで対応しても良いでしょう。
就活における証明写真についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、時間がある時に確認してみてください。
https://digmee.jp/article/309864
自己PR写真
自己PRにおいても、必須とは言えませんが、もちろんあった方があなたに関するイメージをしやすいでしょうから添えておいた方が良いと言えます。
ちょうど良い写真がなかったら、フリー画像を利用するのも選択肢の一つでしょう。
文字のみよりも写真入りの方が内容が伝わりやすくなりますし、印象にも残りやすいです。
選考通過率が少しでも上がるかもしれないので、余裕のある人はぜひ、写真を添えてください。
選考を通過しやすいOpen ESは自己PRの質が良い
選考を通過しやすくさせるためのポイントとして、多くの人が適当に書いてしまいがちな、趣味や特技の欄を充実させることが挙げられます。
この部分に力を入れると人柄が伝わりやすく、質も上がります。
読み手と価値観が似ていて、一緒に働きたいと思ってもらえると通過しやすいので、企業の公式サイトや説明会から求める人材や社員の特徴について調べ、どのような価値観の人が多いか会社の中を確認してみることをおすすめします。
Open ESで高評価をもらえる自己PRの特徴
Open ESを通過する自己PRにはいくつかの特徴があります。
ここではOpen ESで高評価をもらえる自己PRの特徴について解説しますので、参考にしてみてください。
自分の強みを明確化できている
高評価をもらえる自己PRは、自分の強みを明確化できているという特徴があります。
また、自分の強みを把握するためには、十分な自己分析が必要です。
就活生の中で自分の強みについて自信を持って書くことができる人は少ないため、自分の強みがわからない人はまずは自己分析からスタートするようにしましょう。
【例文】
私が自分の強みと考えているものは、行動力です。
強みの根拠となるエピソードがある
評価される自己PRでは、自分の強みを明確化できていることはもちろん、強みの根拠も明確になっているという特徴があります。
強みをアピールするだけでは説得力に欠けるため、強みを備えていることの根拠となるエピソードもわかりやすく記載する必要があります。
【例文】
学生時代に野球部に所属しており、レギュラー入りをするために毎日厳しい練習をしていました。
しかし、それでも中々レギュラーになることは出来ませんでした。
そこで、レギュラーメンバーをサポートしようと決意し、そこからは食の栄養に関する勉強や審判に関する資格勉強などを行いました。
弱みも書いている
強みをアピールしつつ、自己理解度や自己分析の精度の高さなどを評価してもらうなら、弱みもあわせて書くことがおすすめです。
ただ強みを書くだけでは、自分を十分にアピールできているとはいえません。
まずアピールする前に、自分の至らなかったことや軽い失敗談などに触れると良いでしょう。
すると結果としてアピール内容がより強調されるため、採用担当者には魅力的に伝わりやすくなる仕組みです。
実際に上記の例文では、最初にうまくいかなかったことに触れているのがポイントです。
強みを活かしてどう会社に貢献できるか記述してある
自己PRでは、最終的にその強みをもってどう会社に貢献していきたいのか、企業にとってのベネフィットに触れていることが重要となります。
以下の例文のように、働く際にどのような活躍ができるのかアピールすると良いでしょう。
【例文】
この経験から、自分に出来ることは何かを考え、積極的に行動し、忍耐強く勉強や業務を続けることができます。
Open ESで自己PRを書く時に意識すること
実際に自己PRを書こうと思っても、どのようにして書けばよいのかわからないという人も多いでしょう。
ここでは、Open ESで自己PRを書く時に意識することについて解説します。
PREP法で結論から先に述べる
自己PRは、採用担当者が読んだ時にすぐに内容がわかるようにまとまっていることが重要です。
そのため、最初に結論から伝えるPREP法を使用するようにしましょう。
PREP法とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の順に記載していく記述方法です。
エピソードはできるだけ具体的に
自己PRは、就活生が自社に入社後にどのような活躍ができる人材なのかイメージしやすい内容になっていることもポイントです。
そのため、エピソードでは数字を使用して具体的に伝えるようにしましょう。
数字で表現することが難しい場合は、第三者からの評価などを織り交ぜて説明することをおすすめします。
アピールポイントは1つに絞る
自己PRでは、できるだけ多くの自分のアピールポイントを伝えたいと考える就活生も多いでしょう。
しかし、短い自己PRの中で伝えられることは限られているため、複数のアピールポイントを盛り込んでしまうと、何を伝えたいのかわかりにくくなってしまいます。
そのため、アピールポイントは特に伝えたいもの1つに絞り込むことが重要です。
入社後の目標に触れる
採用担当者はミスマッチを防ぐためにも、就活生がどのような入社後の目標を持っているのか知りたいと考えています。
そのため、自己PRの中でも入社後の目標に触れると良いでしょう。
自分が入社後どのように活躍したいのか織り交ぜておくことで、企業研究をしっかり行っており、業務内容も理解していることをアピールできます。
Open ESを書く時に気をつけること
Open ESを書く際には、いくつか気をつけなければいけないポイントもあります。
ここでは最後にOpen ESを書く時に気をつけることについて解説しますので、参考にしてみてください。
嘘は書かない
Open ESの自己PRでは、嘘を記載しないようにしましょう。
面接の際には自己PRの内容は必ずと言っていいほど深掘りされるため、嘘をついてしまうとうまく答えられなくなります。
また、採用担当者にも嘘を見抜かれてしまい、選考を通過できなくなってしまうでしょう。
事実の羅列だけで終わらせない
採用担当者は、自己PRの内容から就活生がどのような人物なのか知りたいと考えています。
しかし、事実を羅列しているだけでは人物像が伝わってこないため、選考を通過するのが難しくなってしまうでしょう。
オリジナリティに欠けると注目されない
オリジナリティに欠ける自己PRでは、採用担当者の印象に残りません。
採用担当者は多くの自己PRを見ているため、似たり寄ったりの自己PRでは興味を引くことはできないでしょう。
自己PRを書く際には、相手が関心を持ってくれるような言葉を選んで使うことがポイントです。
全く同じESを送らない
Open ESでは、まったく同じESを複数の企業に提出しないよう注意しましょう。
理由は、ESの質が落ちてしまうのを防ぐためです。
ESは、企業理念や求められている人物像に合わせて作り、自分の良さをアピールする必要があります。
そのため別の企業とまったく同じ内容のESを送れば、応募先の企業とは相違が出てきてしまうでしょう。
したがって、採用担当者にESが刺さらず、質の低いESを送ってしまうことになります。
Open ESを書くときは、まったく同じ内容になることに注意を払いましょう。
Open ESをマスターしよう!
これまで何度も同じ項目に記入する必要があったESの課題を解決するOpen ES。
Open ESは書き方次第で選考通過率が大きく変わるものです。
裏を返せば、どれだけ優秀な人でも書き方が適当であれば落とされてしまいます。
まず適切な書き方をマスターして面接や面談などの次の選考へ進みましょう。