はじめに
新卒で志望する業界で、エンジニアとしてやってみたい仕事に就くためにスムーズに内定を獲得するにはどうすれば良いのでしょうか。
エンジニアは理工系の学生を中心に人気のある職種であるとともに、大卒だけでなく、大学院卒の就活生もライバルとなりがちです。
ライバルに差を付け内定を得るためのカギを握っているのが、志望動機です。
新卒でエンジニアの内定を獲得するための志望動機必勝法をご紹介します。
エンジニアって何?
エンジニア職を目指す方は、エンジニア職について理解しているとは思いますが、 実際に就活で求人を探そうとすると、スムーズにならないことも少なくありません。
エンジニアは英語のengineerのことで、日本語に訳せば、単に「技術者」の意味です。
IT系をはじめ、機械メーカーや自動車メーカー、医療機器メーカーなど幅広い業界や職種でエンジニアの名称が使われています。
そのため、エンジニア職で検索しても、自分の分野外の求人が見つかることも多いので注意が必要です。
ITエンジニア
エンジニアは業界をまたぐとともに、 同じ業界の中でも細分化されたさまざまなエンジニア職があります。
新卒に人気のITエンジニアにしても、システムエンジニアやネットワークエンジニア、オープン系エンジニア、プログラマーなど多岐にわたり、求められる知識や技術、習得が必要なプログラミング言語なども異なります。
そのため、 まずは自分がどの職種を目指すのか、何がやりたいのかを明確にすることが必要です。
身につけたスキルに応じ、複数の職種の選択が可能な方も、やりたいことを具体化して企業選びをしないと、内定につながる志望動機を書くこともできません。
自分のやりたいことを明確にし、それを実現できる企業を選び、自分がいかに貢献できるかをアピールすることが大切です。
ハードウェアエンジニア
ハードウェアエンジニアはITなどソフトウェア以外のハードウェア部門の開発や設計、製造などに携わる職種です。
IT関連でいえば、パソコンで動くソフトウェアやシステム、スマホアプリの開発ではなく、パソコン本体やタブレットやスマホの本体を開発していくのが仕事になります。
ハードウェアといっても多岐にわたり、プリンターなどのPC周辺機器をはじめ、スマートスピーカーやウェアラブル端末、VR端末など幅広い機器があります。
ハードウェアエンジニアの場合も、習得した知識や技術で何ができるかを整理するとともに、自分が何を開発したいのかを明確にすることが必要です。
なぜ、それを開発したいのかが具体的に説明できないと、志望動機も書けません。
志望動機で何を話すべき?
やりたい仕事を明確にし、エントリーしたい企業を選んだとして、志望動機で何を話せば、選考に通り、内定獲得へとつなげていけるのでしょうか。
エンジニア職を目指す、大卒や院卒の就活生が志望動機として書くべき要素と逆に触れないほうが良いNG要素を確認していきます。
関連ジャンルに対する経験
エンジニア職においては、やはり、その企業の事業や業務の遂行に必要な専門知識や技術があるかが重要になってきます。
もっとも、単に大学や大学院で〇〇を学びました、〇〇を専攻していました、〇〇の資格を取得していますでは、志望動機のアピールポイントとしては評価されません。
知識や技術、資格を活かして何ができるのかの実践力や実務遂行能力が求められるためです。
そのため、志望動機では大学や大学院時代に開発や実装に携わった経験や成果物について、具体的な経験談を挙げて、実践できる力があることをアピールすることが大切です。
実際に仕事に役立つ力を養成してきたことを明確にしたうえで、入社後にどう活かし、何を成し遂げたいのか、どう貢献できるかをアピールしましょう。
なぜその会社でなければいけないのか
エンジニア職は多岐にわたりますが、同じようなシステムや同じようなハードウェアを開発している会社も多数存在しています。
また、ご自身が身につけた知識や技術を使えば、別のエンジニア職も選べることも少なくありません。
そのような環境の中で、 なぜ、その会社を選び、その職種を志望するに至ったのかを具体的に語れなければいけません。
複数の選択肢があり、 競合他社も多い中で、その会社でなければならない理由を説明しましょう。
そのためには、業界分析や企業分析が必須であり、競合他社と選んだ会社の差別化ポイントなども理解しておかなくてはなりません。
その会社でなくてはならない理由が、競合他社でも当てはまる理由では説得力ある志望動機にはならないためです。
入社後にどうなっていきたいのか
その会社に入りたい、その会社でなければダメだと入社するための熱意だけをアピールするのではなく、 会社からも選ばれる人材とならなければなりません。
そのためには、その会社でどう成長していきたいのか、どんな貢献ができるのか、将来ビジョンや成し遂げたいことをアピールしましょう。
入社後の目標や達成したいことをはじめ、その会社で成長していく姿を具体的にイメージして伝えることで、本気度の高さやその会社でなくてはならない理由にも説得力が増します。
IT業界を中心にエンジニアの仕事は納期などの制約もあり、ハードな環境でもあるため、モチベーションの高さを示し、 早期離職などにつながらない将来を担える人材であることをアピールしたいところです。
NG要素
では、逆に志望動機に書かないほうが良いNG要素にはどのようなものがあるでしょうか。
NG要素だけで志望動機を構成すると、選考落ちするリスクが高まります。
第一志望については、受かるための志望動機の要素を盛り込めても、第二志望、第三志望の場合や保険的にとりあえずエントリーしたといった企業になってくると、NG要素を書いてしまう方が少なくありません。
いかに本命ではなくても、万が一の場合に内定を得ておかないと困る場合もあるため、志望動機でNG要素を出さないように気を付けましょう。
手に職
エンジニアとして経験を積んで、将来困らないような手に職をつけたい、その会社でスキルアップを図りたいといったアピールをする方も少なくありません。
ですが、手に職というのは、ある意味、どの職種でも言えることであり、その会社でなければならない理由にはつながりません。
それよりも、 手に職をつけることで、他の企業への転職もしやすくなり、将来は独立するという道にもつながりやすいキーワードであり、エントリーした企業に対して、決して良い印象を与えるものではありません。
企業としては 採用した人材にはなるべく長く自社で活躍してほしいと考えています。
特に新卒の場合、多くの時間と人材を割き、採用コストを払って採用したうえ、一人前に仕事ができるようになるまで、労力とコストをかけて教育、育成を行う必要があります。
時間や労力、コストをかけて育成した人材が手に職がついたからと、より良い条件を求めて転職される事態は避けたいものです。
そのため、どの企業でも通用する「手に職」はNG要素であり、その企業でどのようにスキルアップして貢献していくか成長ビジョンをアピールすることが大切です。
将来性
IT系や今後の成長が期待できる次世代機器などの開発、製造を担う企業の場合、将来性に言及したくなる方は多いのではないでしょうか。
業界を選んだ理由の一つに掲げるならまだしも、1つの企業を選んだ理由としてはNG要素となります。
技術の進化のスピードが速く、近年増えている大規模災害や想定外の感染症拡大、地球温暖化による異常気象など、いつどのようなリスクが顕在化するかわからない時代においては、どの企業であっても突如として経営状態が悪化するリスクを抱えています。
その会社が将来的にも安定成長が期待できるからと志望するような、会社頼みの人材は求めていません。
どんな事態が起こっても柔軟に対応でき、 会社の持続的成長を支える担い手となってくれる人材を求めいます。
将来性を語るなら、業界や会社ではなく、自らの将来性を強調し、その会社の業績にいかに貢献できるか、その会社の将来の担い手としていかに必要な人材であるかをアピールしましょう。
まとめ
エンジニア職は多岐にわたるとともに、競合他社も多く、就活生も大卒、院卒とライバルも多い職種です。
新卒で内定を得るには志望動機で差を付けることが大切です。
その会社でなければならない理由、入社後の将来ビジョンを明確にし、どう貢献できるかを具体的な経験やこれまでの成果に基づいてアピールしましょう。
逆にその会社に限定されない手に職をつけたいという希望や将来性があるからという他力本願な理由はNG要素になるため、志望動機としては避けたいところです。