社会貢献は就活の軸にできる?業界別の貢献例やポイントを解説!

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企業の最大の目的は利益の追求であり、ほとんどの企業が事業を通じて社会のニーズに応えるなど社会に貢献する活動をしている以上、企業選びの基準として社会貢献を就活の軸にするのは難しいものがあります。

どうしても社会貢献を就活の軸にしたいなら、社会に役立つ製品の開発や販売などを通じて企業の業績にも貢献するという成果につながることをアピールするようにしましょう。

はじめに

企業では災害時のボランティアをはじめ、環境保護活動や障がい者福祉への貢献などに取り組むケースも増えています。

企業のCSRを打ち出し、社会的な信頼を得て、選ばれる企業になりたいという意図があります。

企業のCSRとして社会貢献をアピールする企業も増えている中、「社会貢献をしたい」という意志を就活の軸にできるのでしょうか。

企業選びの軸として「社会貢献」はありなのか見ていきましょう。

【就活の軸は社会貢献】社会貢献を就活の軸にしてもいい?

就活の軸をどのように設定するかは迷うことが多いですが、そのうちの一つに「社会貢献」が挙げられます。

実際に「社会貢献を就活の軸に設定するのはあり?」と迷っている学生は多いかもしれません。

結論からいうと、社会貢献を就活の軸として設定することは可能です

理由は次のことが挙げられます。

・企業自体が社会貢献を大事にしている
・個人の判断軸だからこそ否定できるものではない

企業は社会を円滑に回していくために責任を果たす必要があり、そのためにはさまざまなかたちで社会貢献をすることが重要になります。

そのため多くの企業は社会貢献する姿勢を大前提として掲げており、実際に地域社会への還元として、具体的な取り組みを実施している企業も少なくありません

企業が社会貢献すれば、企業価値が高まることで良いイメージがつくため、顧客へのアピールにつながります。

そして2つ目の理由は、簡単にいえば「個人の自由だから問題はない」ということです。

学生が体験したことや感じたことから生まれた軸のため、個人の価値観・感覚が関係しているものであり、誰もそれを否定することはできません。

このように問題ないと考えられる理由が2つあるため、就活の軸を社会貢献にすることは、問題ないといえるでしょう。

【就活の軸は社会貢献】就活の軸とは?

就活を始めるにあたっては就活の軸を決めましょうとよく言われます。

就活の軸として「社会貢献」したいことを掲げることができるかを考えるにあたって、そもそも就活の軸とは何なのか、改めて確認しておきましょう。

就活の軸とは企業を選ぶ上での自分なりの基準のことです。

就活をする上では、興味ある業界や業種を絞り込んだり、やってみたい職種ややりたい仕事を検討します

その上で、自分がやりたい仕事を実現するには、どの企業がいいかを選ばなくてはなりません。

自分が携わりたい仕事ができる企業は、複数存在しています。

大手企業をはじめ、中小企業やベンチャー企業なども含めれば数えきれないほどです。

その中から自分に合う企業、自分の理想を実現できる企業を選ぶための基準が、就活の軸なのです。

【就活の軸は社会貢献】社会貢献を軸する際の注意点

社会貢献を就活の軸に設定して就職先を見つけるときは、事前に知っておきたいこととして、いくつかの注意点があります。

注意点を見逃すと、就活の軸を聞かれたときに的外れな回答をしたり、方向性を見誤ったりする可能性があります。

具体的には、以下の3つの注意点に気をつけましょう。

・社会貢献はどの企業にも当てはまる
・企業の最大の目的は社会貢献ではない
・企業研究を綿密に行う

では、注意点一つひとつをチェックしていきましょう。

社会貢献はどの企業にも当てはまる

企業の本来の目的は利益を最大化することですが、企業が消費者や取引先などにアピールする際には社会貢献を挙げるケースが多いです

企業理念や代表メッセージなどを見ると、多くの企業で「〇〇を通じて社会の発展に貢献します。」とか、「人々の生活を豊かにするために貢献します。」などとアピールされています。

食品メーカーなら人々が生きるために不可欠な食の提供、自動車メーカーなら安全便利に移動できる手段の提供、ゲーム業界でも人々の生活を豊かにする娯楽の提供という社会貢献をしています。

さらに近年では資源リサイクルやプラスチックの使用廃止、省エネなどの活動を通じて、環境保護に取り組む企業が増えてきました。

つまり、社会貢献はほとんどの企業が行っているので、特定の企業の志望理由にしにくく、就活の軸としても企業選びがスムーズにできません。

企業の最大の目的は社会貢献ではない

企業の最大の目的は何だと思いますか。

大学の授業などでも習ったことがあると思いますが、株式会社など一般企業の目的は利益の最大化です。

つまり、企業のそもそもの目的は利益を出すことで、社会貢献ではありません。

提供する商品やサービス、技術などを通じて社会に役立つ事業を行ってはいますが、それはボランティア活動ではありません。

社会に役立つものを販売して利益を得るのが、何よりの目的です。

そのために同業他社と競い合い、技術開発や商品開発を行い、販促や営業を行っているのです。

社会貢献を就活の軸にしたいなら、慈善団体や海外ボランティア事業団、NPO法人などの非営利法人などに就職すればいいのではと思われかねません。

企業研究を綿密に行う

就活の軸=社会貢献であること自体は問題ありませんが、マッチ度の高い企業を選んで方向性をブレさせないためには、企業研究を綿密に行う必要があります。

社会貢献という言葉のみでは非常に内容があいまいなため、場合によっては、企業と自分の間で貢献のかたちにずれが生じることもあるでしょう。

結果として企業理念や事業内容に合わない社会貢献をアピールしてしまうと、最悪の場合、すぐに落ちてしまうこともあり得ます。

単純に会社に合う人材ではないという判断に至る場合もありますし、企業研究が足りていないという悪い評価につながることもあるはずです。

企業研究のときは、以下の3つの点に注目すると良いでしょう。

・どのような価値を社会に提供している企業か
・誰をターゲットとしているか
・どのようなビジネスモデルで事業を展開しているか

上記の点を明らかにして企業研究を進めれば、自然と企業が大事にしている社会貢献のあり方が見えてきます。

結果、具体的に社会貢献のかたちをアピールできるでしょう。

【就活の軸は社会貢献】 社会貢献を軸にするときのポイント

社会貢献を就活の軸にするときは、ポイントをまず押さえたうえで、社会貢献が就活の軸であることの説得力を高めていくことが大事です。

就活の軸を社会貢献にするときは、以下の点を意識して方向性をしっかりと定めていきましょう。

・原体験と関係させる
・社会貢献を具体的にする
・社会貢献と会社の利益を結びつける

いずれも社会貢献を就活の軸として設定する際には、重要なポイントになります。

では、具体的にどのような点を大事にするべきなのか、詳細を見ていきましょう。

原体験と関係させる

社会貢献を就活の軸にするときは、基本的に原体験と関係させることが欠かせません

原体験がなければ「社会貢献と言っておけば印象が良くなるだろう」という打算的なイメージを与えることも多いです。

就活の軸にはさまざまなことが挙げられますが、そのなかで社会貢献を選んでいることには、必ず理由があります。

企業はその理由の部分から、本人の人柄や価値観、総合的な人間性などを評価しています。

そのため「なぜ社会貢献したいのか」という点は必須で、裏付けるエピソードとして原体験と関係させることも不可欠です。

大学生活の中で体験したことや幼い頃に体験して昔から思ってきたことなど、原体験を絡めて、社会貢献を就活の軸に選んだ理由を明確に述べましょう

社会貢献を具体的にする

社会貢献を就活の軸として設定するときは、社会貢献の内容を具体的にする必要があります。

社会貢献と一口に言ってもそのかたちはさまざまで、貢献の内容から規模、貢献したい相手などは状況により異なります

そのため単純に「社会貢献したい」「社会のためになることをしたい」と伝えるのみでは、あいまいで内容がわかりにくいのが特徴です。

あいまいな言い方だけでは、考えが不十分という評価につながる可能性もあります。

企業で働くことによって社会にどのように還元していきたいのか、具体的に述べることが望ましいです。

社会貢献と会社の利益を結びつける

企業の目的が利益の追求にあり、ボランティア活動のような社会貢献ではない以上、社会貢献だけを前面に打ち出したのでは志望動機としてはアピール力が弱いです

企業というのは自社の利益最大化、株主の利益最大化のために運営されているので、特定の企業の業績への貢献ではなく、社会全体への貢献をしたい人物を必要な人材と見てもらえません。

そのため、企業の利益に貢献する仕事が社会貢献にもつながっているといった基準で捉えることで、就活の軸にできる場合があります。

良い例

社会貢献を就活の軸にする際の、志望動機のいい例をご紹介します。

「機能付き飲料が最近話題になっているため、ストレスを軽減する働きをもつ飲料を開発し、人々の健康とストレスレスな生活に貢献したいと考えています。
私は社会から求められるニーズを敏感にキャッチし、人々のニーズに応えられるよう、新たな発想で機能付き飲料の開発に力を入れ、貴社の売上に貢献したいと思います。

自分の仕事は社会貢献の一端となり、社会貢献という自分の仕事に対するモチベーションは保てます。

その仕事が同時に企業業績にも貢献できるのですから、お互いの利害が一致することになります。

企業の業績に貢献しながら、それが自分の希望である社会貢献にもつながっているという企業を選ぶ基準とすることが可能です。

悪い例

次に社会貢献を就活の軸とした場合の、悪い例を見ていきましょう。

「地球温暖化や森林資源の減少が問題となっている中、御社は植樹を積極的に行っていることを知り、その環境への配慮の姿勢に共感しました。私は植樹活動に積極的に参加することで貴社に貢献していきたいです。

もし、あなたが面接官であったなら、この学生を採用したいと思いますか。

企業の活動は社会に役立つ商品やサービスや技術を開発して、販売し、利益を上げ、事業活動を継続させていくことです。

植樹ボランティア活動に参加するのが目的で入社するなら、消費者として参加してくださいと言いたいところです。

「御社は自社は製造するエアコン製品がCO2を排出する分、植樹活動を通じて地球温暖化防止に取り組まれている姿勢が素晴らしいと感じました。
大学で学んだ専門知識と技術を生かし、より省エネできる製品の開発を通じて、御社の業績に貢献しながら、さらなる地球温暖化防止に役立っていきたいと考えております。
」といった内容に改めましょう。

【就活の軸は社会貢献】業界別の社会貢献3選!

就活の軸を考える際は、どのような内容が良いのか迷うことも少なくありません。

そのため「社会貢献を就活の軸にしたいけれど、具体的にどう伝えれば良いのかわからない」と困ったときは、就活の軸の例をチェックしておきましょう

以下で紹介するのは、業界別に見る社会貢献のあり方の例です。

社会貢献にはどのようなかたちがあるのか業界別にチェックし、就活の軸を具体化する際に参考にしてみてください。

IT業界

IT業界では、社会貢献のかたちの例として、以下が挙げられます。

・「ITの技術を発展させることで教育格差をなくしていきたい」
・「情報に基づいて的確な経営判断ができる社会を実現したい」
・「IT技術を普及させることで現行の医療体制の課題を解決したい」

社会貢献とは、社会によってさまざまな良い効果をもたらせるように役に立つことです。

教育格差をなくすことや経営の意思決定をしやすくすること、医療の課題を解決すること、いずれも社会の問題を解決に導くことです。

IT業界の場合は、IT技術を活用することで社会にどのような変化をもたらせるか、という点が重要になるでしょう。

自動車業界

自動車業界における社会貢献の例は、次のことが挙げられます。

・「ハイブリッド車を世の中にもっと浸透させ、環境負荷を低減していきたい」
・「車を全世界に普及させ、交通利便性を高めることで人々の暮らしを快適にしたい」

自動車業界では、やはり車の製造や販売に関わることで、どのような良い変化を社会にもたらすことができるか考えることが重要になるでしょう。

不便になっているポイントや社会問題として昔から取り上げられていることなどに目を向け、それらを改善したいと述べるのも効果的です。

金融業界

金融業界の場合、社会貢献のかたちには以下のようなパターンが例として挙げられるでしょう。

・「地域の皆様の生活に欠かせない存在として地銀から地域活性化を目指し、〇〇市の活性化に寄与したい」
・「保険サービスによっていざというときの不安が一切ない社会を作りたい」
・「投資業務を通じて企業の成長を助け、日本経済を活性化させたい」

金融業界は、銀行や保険など生活に関わる重要なサービス運営に携わることが多いです。

そのため社会貢献のあり方としては、人々の暮らしを支えることが鉄板になってくるでしょう。

またほかには、例にもあるように地銀として地域活性化を目指すこと、経済活性化のために役立つことなども挙げられます。

【就活の軸は社会貢献】就活の軸の伝え方

採用面接では、就活の軸について質問されることも多いです。

そのため就活の軸を考えるときは、「就活の軸を教えてください」と問われた際の対策も、あわせて考える必要があります。

ここからは、就活の軸について質問されたときの効果的な答え方を紹介していきます。

・軸の数
・軸の内容
・軸にした理由

具体的には、以上の点に触れつつわかりやすく回答することが重要です。

では、重要なポイントを一つひとつの項目ごとに解説していきます。

軸の数

就活の軸を考えるにあたって複数の軸を設定した人は、はじめに就活の軸の数を伝えましょう

たとえば「私は就職活動を進めるうえで、2つの軸を掲げています」などの伝え方があります。

最初に「〇つ軸がある」と伝えることで、話の流れがわかりやすくなり、「〇つの軸があります。1つ目は~」と話すことが自然な流れになります。

軸の内容

次に、就活の軸の内容を述べていきます。

就活の軸が複数ある場合は、まず軸の数を伝えてきましたが、そのあと一気に内容を羅列するのは避けましょう。

複数ある軸について内容を羅列するとわかりにくくなるため、「1つ目は、〇〇…2つ目は…」といった流れで構造化するのが効果的です。

話の流れがわかりやすくなるため、面接官は内容を把握しやすくなります。

なお、就活の軸が1つのみのときは、いきなり内容から入って問題ありません。

軸にした理由

就活の軸について回答するときは、そのことを就活の軸として選んだ理由も伝えましょう。

理由をあわせて述べれば、根拠の伴った就活の軸として説得力が増し、面接官の印象にも残りやすくなるからです

おさらいになりますが、基本的に理由は原体験に基づいたものにしましょう。

自分ならではの就活の軸になり、オリジナリティが加わることで印象に残りやすくなるのもありますし、「ウケの良さを狙って社会貢献を就活の軸にした」というイメージもなくなります。

なお、就活の軸が複数あるときは、1つ目は…と述べるごとに理由を伝え、理由まで言及し終えたら次の就活の軸について述べることが望ましいです。

【就活の軸は社会貢献】軸に関する想定質問

就活の軸を考えるときは、具体的にどのような質問が来るのか不安に感じられるものです。

そのため最後にチェックしておきたい準備のポイントとして、軸に関連する想定質問をいくつか整理しておきましょう。

軸に関する想定質問は、以下のことが挙げられます。

・入社後はどのような業務を通じて社会貢献したいと考えていますか?
・〇〇を実現するために△△業界を選んだ理由は何ですか?
・自社とあなたの掲げる軸は、どのような点で合致していますか?
・その就活の軸の場合、どのような業界や企業を志望していますか?
・この軸を達成するためのあなたのキャリアプランとは?
・この就活の軸に基づいて、なぜ〇〇職を選んだのですか?

就活の軸に関連することでは、このようにさまざまな質問が来る可能性があります。

そのため就活の軸に関する考えが不十分だと、答えに詰まってしまうことも少なくありません。

想定質問をあらかじめチェックし、的確な受け答えができるように、よく考えを整理したうえで就活の軸を設定しましょう。

まとめ

就活の軸をどのようにするかを迷う方は多いことでしょう。

これから仕事をしていくにあたり、自分にとって何が大事かをよく考える時間をもつことが大切です。

社会貢献することが最大の希望なら、企業への就職ではなく、非営利団体などに目を向けるべきです。

一方、企業も無償のボランティアとは違っても、販売する商品やサービス、技術などを通じて社会に役立つ事業を担っています。

企業活動と自分のニーズをうまく融合させることができるのであれば、企業への業績貢献を通じた社会貢献を就活の軸に据えることは可能です。

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