
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
「ガクチカでボランティア活動を使うポイントは?」
「面接で伝える時にしてはいけないのはどんなこと?」
就活中の方はガクチカボランティアについて疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、ガクチカボランティアで知っておきたい知識や採用担当者との面接の際に気を付けたいポイントを紹介します。
この記事を読むことで、ガクチカのエピソードとしてボランティアを使ったアピール方法や良い印象を与えるコツが把握できます。
その知識をもとに自分と志望する企業に合ったアピール方法を選択できるため、ガクチカボランティアについて不安を抱えている方の参考になるでしょう。
目次[目次を全て表示する]
【ガクチカでボランティア】ガクチカとは?
ガクチカは就活の際に必須といわれるものです。
学生時代に力を入れたこと、努力したことをガクチカと略したのが始まりだといわれています。
もちろん、相手は学生時代に頑張ったことを単純に聞きたいというわけではなく、学生時代に頑張ったことによって、自分がどう変われたのか、自分がどう成長したのかを知りたがっているのです。
これを知らずに、単純に自分の学生時代の取り組みを淡々と語ってしまい不合格になるケースもありますので、学生時代に頑張ったことに隠された意味を把握した上で取り組む必要があるでしょう。
成果や結果よりも過程を重視
ガクチカにおいて重要なのは、単に達成した「成果」や「結果」ではなく、その「過程」やそこから学んだ教訓です。
例えば、学生時代にバンド活動に打ち込んだ経験を考えてみましょう。
表面的には、大きなコンテストでの優勝という成果も素晴らしいですよね。
しかしガクチカとして特に評価されるのは、例えば「メンバー間の意見の相違をどのように乗り越え、一致団結して新しい楽曲を完成させたか」という過程です。
「最初は方向性が定まらず、困難に直面しても、話し合いを重ね、一人一人の長所を生かす方法を模索し、最終的には観客を魅了するパフォーマンスを実現した」等です。
このような過程では、チームワーク、問題解決能力、目標達成に向けた熱意など、職場で価値ある多くのスキルや姿勢が育まれ、アピールすることができます。
【ガクチカでボランティア】企業の意図
就職活動のガクチカでボランティア経験を書きたい人は多いのではないでしょうか。
ガクチカでしっかり自己アピールするためには、まず企業がガクチカを聞く意図を理解しておく必要があります。
企業側の意図を理解してガクチカを書くと、より効率的に企業にアピールすることができます。
企業がガクチカを聞く意味はいくつかあるので、1つずつ詳しく解説していきます。
人柄や価値観を知りたい
企業がガクチカを聞く理由の1つは、就活生の人柄や価値観を知りたいからです。
企業は、就活生が生きてきた中でどのような経験をしてきたのか?
その際にどのようなことを感じたのか?
などの価値観を知りたいと思っています。
企業は起こった出来事そのものよりも、その経験を通して何を得たかや何を感じたかなどを重視しています。
就活生の人柄や価値観がわからないと、企業側も諦めずに働いてくれる人かどうか判断が付きません。
ボランティア活動をガクチカで書く場合は、自主的に社会のために貢献できる人だということをアピールできます。
自社とのマッチ度を知りたい
2つ目の理由は、自社とのマッチ度を知りたいからです。
就活生も、企業の特色や大事にしていることを調べて自分に合っているかどうか確認しますよね。
それと同じで、企業側も就活生の人柄や価値観が自社にマッチするかどうかを知るためにガクチカを聞いています。
社風と就活生の価値観が合っていないと、早期退職に繋がってしまう可能性があるからです。
そのため、なるべく自社のことを理解しており、マッチ度が高い人材を求めています。
また、企業側には、長く働いてくれそうだと思う学生を採用したいという思いがあります。
ボランティア活動を長期間行ったのであれば、そのエピソードは企業にアピールできるでしょう。
志望する企業が求める人材とボランティア活動で学んだ経験を結びつけてアピールしてください。
モチベーションの源泉を知りたい
企業がガクチカに関心を持つのは、就活生のモチベーションの源泉を探るためです。
取り組みに至った背景や動機を聞くことで、その人が仕事に対してどのような熱意を持ち、どのように動機づけられるのかを理解できます。
これにより、採用担当者は就活生が将来的にどのように貢献できるか、またはどのような環境で最大限に活躍できるかをイメージしやすくなります。
ガクチカを通して伝えられる「なぜその活動に取り組んだのか」という点は、就活生の内面を深く理解するための重要な手がかりとなります。
仕事で活きる強みを知りたい
企業がガクチカにおいてボランティア活動について質問する際の意図の一つは、候補者が仕事で活きる強みを持っているかを確認することです。
ボランティアは非営利活動として捉えられますが、企業は営利目的でビジネスを行うため、ボランティア活動の経験がどのように自社での貢献につながるかを重視します。
特に、ボランティア活動で培った「利他的な行動」や「問題解決能力」、「チームでの協力」などのスキルが、ビジネスの現場でどのように活用できるかを見極めようとしています。
【ガクチカでボランティア】エピソードとして弱い?
ボランティア活動はガクチカとして決して弱くなく、伝え方次第で大きな強みになります。
重要なのは、活動そのものの希少性や壮大さではなく、その中でのあなたの取り組み方や動機、学んだことです。
企業は社会貢献に価値を感じ、趣味程度でもボランティア活動から得た経験は、チームワーク、リーダーシップ、問題解決能力など、仕事に直接関連する多くのスキルを示すことができます。
活動の背景や個人の貢献、そこから得た教訓を具体的に伝えることで、ボランティア活動は非常に強力なガクチカになる可能性があるので自信を持ちましょう。
【ガクチカでボランティア】ボランティアエピソードを伝えるメリット
ここからはガクチカでボランティアについてのエピソードを伝えることのメリットを解説します。
ボランティアは非営利活動なのでアピールが難しいと思われる方もいると思いますが、以下の点を是非参考にしてみてください。
目標や目的を意識しやすい
志望する企業の企業理念に共通するボランティア活動に取り組むことで、ガクチカを意識しやすくなるでしょう。
何のためにガクチカボランティアしているのかを意識するためには、自分と志望する企業との共通点があることが重要です。
目標を持って活動すると、成長が企業への貢献に繋がっているという意識が高まります。
社会や組織に貢献できることをアピール
2つ目の理由は、社会や組織に貢献できることをアピールできるからです。
ボランティア活動を通して社会に貢献することは、企業の責任である「社会に貢献すること」を既に行える人材だということを表しています。
そして、企業は自社や社会に貢献できる人材を採用したいと考えています。
そのため、企業や社会に貢献する気持ちを学生時代から持っていることは大きなアピールポイントとなります。
ボランティア活動を通して身に付いたことや、それを社会に出た時にどう活かしていくかまで考えてアピールしましょう。
ここからはボランティアからアピールできる強みについて解説します。
どの強みも企業で働く上で非常に重宝される強みなので、自分に当てはまるものがあれば是非自信をもってアピールしてください。
報酬がなくても活動することは、何か目的があって行動しているという主体性のアピールになります。
きっかけが何であるにしろ、自分の意思でボランティア活動しているので行動力も評価してもらえるでしょう。
目標を持って活動に取り組んだ姿勢だけでなく、経験したことや成長できたことが企業で活かせるものであることを意識しましょう。
ボランティア活動は多様な人々との接触機会があり、異なる年齢層や文化的背景を持つ人々とのコミュニケーションが必要となる場面が多いでしょう。
このような経験は、入社後の業務での人間関係構築やチームワーク、異文化理解などに大いに役立ちます。
特に、様々な立場の人々と効果的にコミュニケーションをとる能力は、どの職場でも高く評価されるスキルです。
ボランティア活動を通じて培われたコミュニケーション能力は、自己成長の証であり、社会人としての基本的な資質を示すものとなります。
このため、面接でのガクチカの話題として、ボランティア経験と一緒にコミュニケーション能力を取り上げることは非常に重要です。
ボランティア活動では、チーム単位で目標を達成する場面が多く、他者と協力する経験を通じて協調性を培うことができます。
企業においては、個人プレーよりもチームで協力しながら成果を上げる仕事スタイルが一般的です。
そのため、ボランティア活動での経験を通じて「異なる価値観や背景を持つ人々と調和しながら働く力」をアピールすることが可能です。
このような協調性は、チームで働くことが求められる多くの企業において、大きな強みとなります。
ボランティア活動においてリーダー的な役割を担った経験は、強い責任感をアピールする絶好の機会となります。
例えば、プロジェクトの進行管理やメンバー間の調整役としての経験は、タスクを最後まで遂行する姿勢として評価されます。
企業では、個人が担う責任範囲を全うすることが求められ、責任感のある対応は取引先やチームメンバーからの信頼を得る基盤となります。
また、任された業務を粘り強く進める能力は、職場での信頼構築や業務遂行力として活かせます。
長期間にわたるボランティア活動は、一つのことを粘り強く続ける「継続力」を示す良い例です。
ビジネスの現場では、数か月から数年にわたるプロジェクトに取り組むことが多く、継続力は重要な要素です。
特に、困難な状況に直面しても諦めずに目標を追い続けた経験を伝えることで、粘り強さや忍耐力が強調されます。
また、コツコツと努力を積み重ねる姿勢は、安定した成果を求められる日々の業務においても重要です。
【ガクチカでボランティア】これから取り組む人にもおすすめな活動
ボランティアをやってみたいけど、まだ取り組んだことがないのでどういったものがいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
まだガクチカがない人は、費用や時間を考慮してボランティアに参加してみるのもいいでしょう。
また、各大学にボランティアサークルはあることがほとんどですので、興味があるものがあれば参加してみるのもいいかもしれません。
その中でも募金活動は始めやすく負担も少ないため、ボランティア初心者にもおすすめです。
下記でいくつかボランティアの種類を紹介するので参考にしてください。
児童支援ボランティア
児童支援ボランティアは、学習支援だけでなく、居場所提供、いじめ相談、児童館運営、読み聞かせなど、多彩な活動を通じて子どもたちを支える機会があります。
特に教育業界や教職を目指す人にとっては、教育現場のリアルを肌で感じる絶好のチャンスです。
これらの経験は、教育に対する深い理解と実践的なスキルを身につけることにつながり、教育への情熱をさらに育むことができます。
環境保護ボランティア
環境保護ボランティアは、ゴミ拾い、セミナー開催、植林といった多様な活動を通じて、「持続可能な社会」への理解と貢献を深めることができます。
この経験は、インフラ業界をはじめとする様々な分野でのキャリアを目指す人にとって貴重であり、環境問題に対する実践的な知識と対策について学ぶ絶好の機会です。
環境や持続可能性等のテーマへの深い洞察は、社会や企業にとって価値ある資質として評価されることがあるのでおすすめです。
学習支援ボランティア
学習支援ボランティアは、子供たちへの学習支援だけでなく、大学の後輩や志望高校生のチュータリング、外国人への日本語教育、キャリア支援と多岐にわたります。
この活動を通じて、幅広い教育経験を積むことが可能です。
教育業界を目指す人にとって、これらの活動は実践的な教育スキルを養い、教育への理解を深める絶好の機会を提供してくれます。
さまざまな背景を持つ人々との交流を通じて、教育の多様性と包括性に対する理解も深まるでしょう。
国際交流ボランティア
国際交流ボランティアは、外国人への日本語教育、日本人への英語教育、食料支援や大規模イベントでの翻訳支援など、多様な活動を通じてグローバルな経験を積むことができます。
このような活動は、世界各地の人々と直接関わりながら、固定観念にとらわれない多角的な視点を養い、異文化理解を深める絶好の機会をくれます。
グローバルな舞台で活躍したい方や、広い視野を持って多様性を受け入れたい方に特におすすめです。
動物愛護ボランティア
動物愛護ボランティアは、保護犬や猫のお世話、募金活動、生態系保護のための環境整備など、幅広い活動を通じて、動物福祉への貢献が可能です。
この活動は、環境保護に関心がある方やペットショップでの勤務を目指す方にとって、日本のペット関連の問題に対する深い洞察を得る機会となります。
また直接動物たちと関わることで、動物たちが直面している課題や現実を理解し、それらに対する意識が高まります。
部活動
部活動を通じたボランティア活動は、地域貢献としてアピールするのに非常に効果的です。
特に、吹奏楽部やチアリーディング部、ダンス部などは、地域のイベントへの出演依頼が多く、地元の人々を楽しませたり、元気づけたりする機会があります。
これらの活動は、単なる人助けではなく、「地元を盛り上げる」という視点からの貢献が強調できます。
部活動を通じて培ったチームワークや、観客とのコミュニケーション能力も同時にアピールできるので非常に効果的です。
地元の活動
地元の活動に参加することも、ガクチカとして有効にアピールできます。
例えば、地元のお祭りの運営や、火の用心を含む町内会の活動などは、地域社会の一員としての責任感や協力姿勢を示す良い機会です。
学校内のコミュニティに所属するのが難しい場合でも、地域活動に積極的に参加することで、自分の社会性や地域貢献への意識を強調できます。
また、こうした活動を通じて得たコミュニケーション能力やリーダーシップは、就職活動において大いに役立ちます。
【ガクチカでボランティア】確認必須ポイント6つ
ボランティアをガクチカにする際のポイントを紹介します。
その他のガクチカと同じようにボランティアにも共通するアピールポイントがありますので、その点は把握した上で作成しましょう。
オリジナリティを高めるといっても、基本を押さえていないガクチカは評価されにくいです。
特に重要なのが、ボランティアを始めることになった動機をしっかりと記載するのと、活動自体のアピールに終わってしまわないように注意するということになります。
1. ボランティアを始めた動機を明確に
ボランティアをガクチカにする場合は、その動機が重要になってきます。
なぜボランティアを始めたのかという理由を明確にすることによって説得力が高まります。
もちろん、学生がボランティアをする納得できる理由にしなければ、相手に好印象を与えるのは難しくなってくるでしょう。
ただ、ボランティアを何となくやっていたということでは、なかなか高評価を得られないので、明確な理由や目標を持ってボランティアをしたことをアピールしてください。
ボランティアを始めた当初は、その理由に気付いていなかったとしても、学生時代を振り返って、最終的にその理由に行き着いたというような場合でも、ボランティアを始めた理由としてガクチカに盛り込むと良いでしょう。
2. 目標達成のための努力や困難について書く
目標を持ってボランティア活動した経験をストーリーにしてアピールしましょう。
ガクチカボランティアについて面接で良い印象を与えるには、目標達成のためにどのような行動を取ったのか、そして周囲に影響を与えたのかがポイントです。
重要なのはボランティア活動をしたことではなく、努力や困難がある中でどのような学びがあったのかを具体的に伝えましょう。
3. ボランティア活動を羅列しない
ガクチカというのは、学生時代に頑張ったことを通じて、いろいろなことを相手に伝えるものです。
そのため、1番やってはいけないのが実績だけで終わってしまうというものになります。
学生時代にこんなボランティアに取り組んだ、あのようなボランティアに取り組んだというガクチカを作成してしまうと、相手に響かないです。
相手はボランティアに取り組んだ学生を評価するのではなく、その学生がボランティアに取り組むことによって、何を思ったのかに注目しています。
この部分を間違えてしまうとせっかくの素敵なエピソードも台無しになってしまうので十分に注意してください。
ボランティアをガクチカにする学生が陥ってしまいやすいのが、善意的な気持ちのみでガクチカを作成してしまうものです。
善意よりも、ボランティアで何を得たかの方が重要になってきます。
4. 活動で発揮できた性格を書く
ボランティア活動を通して発揮できた人柄は、企業理念に合ったものが良いでしょう。
同じ状況でも人柄によって行動は変わるものなので、ボランティア活動で培った経験が活かせるかどうかは大切なポイントです。
採用担当者は人柄に履歴書と相違がないか知りたいので、嘘はつかず正直に伝えましょう。
5. ボランティアから学んだことを伝える
入社してから活かせる経験を具体的に伝えましょう。
ボランティア活動した行動をアピールするのではなく、それがどのような形で企業に貢献できるのか伝えましょう。
ボランティア活動を通して困難を経験したエピソードと企業理念が結び付くようにアピールするのがポイントです。
6. ボランティアで身に付いたことをどう活かすかを書く
ボランティアをガクチカにするなら、ボランティアの経験がどう社会で役立つのかも想像しましょう。
ボランティアで身に付いた経験が社会人、会社員として役立つものであれば、相手も高く評価するはずではないでしょうか。
ボランティアの活動を伝えることばかりに注目してしまうと、この部分が疎かになってしまいますので、どう志望先の企業でボランティアでの経験を生かすのかを伝えるようにします。
ボランティアの経験が企業で生かせるという想像ができていると、学んだことをしっかりと発揮できる人材とみなされやすいので、その分だけ評価も高まります。
【ガクチカでボランティア】注意点
自分をアピールする場で大切なポイントは、明確に伝えることです。採用担当者に伝わるよう分かりやすい言葉で話し、自分の長所や経験が企業理念と合っていることをアピールしましょう。
嘘やあやふやないい方、不要な情報の発言はマイナスイメージになるので控えましょう。
専門用語の多用
ボランティア活動の中で身に付いた専門用語では伝わらないことがあるので、誰にでも分かるような言葉を選んで話しましょう。
自分をアピールする場である面接において、ボランティア活動での専門用語を用いることは控えましょう。採用担当者が知りたいのは専門用語ではなく、あなたの人柄です。
アピールの分かりやすさに心配がある場合は、対策として友人や家族を相手に練習すると良いでしょう。
背景ばかりにフォーカス
ボランティア活動して自分なりに感じたことを表現しましょう。
ただ「ボランティアをした」というだけでは埋もれてしまうので、個人の視点や感性から感じたことをアピールすることがポイントです。
ボランティア活動を始めた頃と比べてどのように成長できたか、考え方や価値観にどのような変化があったかなど具体的に伝えましょう。
企業と親和性がない
志望する企業が求めている人材とボランティア活動で学んだ経験を結び付けてアピールしましょう。
ボランティア活動で経験したことや成長できたことが、志望する企業で活かせることが重要です。
まったく関係のない内容のボランティア活動では、ほとんどアピールにならないことを知ってきましょう。
ボランティア団体の理念を伝える
重要なのは個人の考えや意思をアピールすることで、ボランティア団体の理念ではないことを知っておきましょう。
ボランティア団体の活動はどの分野でも素晴らしいものですし、その理念に賛同して一緒に活動することも個人の成長に繋がる意味のある行動です。
しかし、採用担当者にアピールしたいのは個人の人柄なので、企業に関係のない情報を伝えるのは控えましょう。
単発のみのボランティア活動
受動的に始めたボランティアでも、1~2日といった程度の活動では得られるものがほとんどないといえるためガクチカには適さないことを知っておきましょう。
面接でボランティア活動について問われた際に、経験の少なさから言葉が出なかったり自分の考えが十分に伝えられなかったりする可能性があります。
その言葉には説得力がなく、熱意も感じられないでしょう。
そのような状態では採用担当者に良い印象を与えられないので、ボランティア活動の経験が少ない場合はガクチカにするのは控えましょう。
嘘や盛った話
就活におけるガクチカでボランティア活動をテーマにする際、重要なポイントは「嘘をつかないこと」です。
嘘は最終的に必ず露見し、一度信頼を失うと取り戻すのは非常に困難です。
具体的なデメリットとしては、面接官の信用を失うこと、自身の評価が下がること、最悪の場合、就職のチャンスを損失することが挙げられます。
さらに、嘘を言うことは、そもそも倫理的にも問題があり、自分自身の品位を低下させることにも繋がります。
また入社してからバレた場合、企業における自分の将来のキャリア形成にも悪影響を及ぼす可能性があります。
正直さと誠実さは、どの企業も求める基本的な資質であり、これらを備えていることが前提条件と思っておきましょう。
【ガクチカでボランティア】ガクチカの構成
次に、ボランティア経験をガクチカで書く際の書き方を解説します。
せっかく素晴らしい経験をしていても、構成や書き方がきちんとしていない文章ではいい印象を持ってもらうことはできません。
PREP法を用いて書くことで、論理的でわかりやすい文章を作成することができます。
PREP法とは、結論⇒理由⇒具体例⇒結論という形式で書く方法のことです。
あなたの経験を最大限企業にアピールするために、ポイントを押さえてボランティア経験のガクチカを書きましょう。
結論
PREP法を用いる際には、まず最初に結論を記載しましょう。
最初にこの文章の中で一番述べたいことは何かを書くことで、その後の理由や具体例がわかりやすくなります。
そして最後のまとめまでスマートに伝えることができます。
企業も数えきれないほどの就活生のガクチカに目を通すことになるので、構成が良くない文章だとそれだけで印象が悪くなってしまいます。
逆に、わかりやすく読みやすい構成の文章であれば目に留まりやすくなるでしょう。
そのため、ガクチカを書く際は、まず何を言いたいのか結論から書くようにしてください。
理由
結論を述べた後は、なぜそう思ったのか理由を書きましょう。
理由を述べるパートはあまり長くならないようにしてください。
ボランティア活動をして感じたことや思ったことを自分なりに表現することが大切ですが、志望する企業とあまり関係のないことを長々と書いてしまっては意味がありません。
アピールするポイントはしっかり押さえて書くようにしてください。
具体例
その後は、具体的な実体験に基づく話を書いてください。
ただ「ボランティア活動をした」だけではなく、具体的なボランティア活動の内容や、あなたの視点から感じたことをアピールしましょう。
企業側は、あなたがどんな人柄でどんな価値観を持っているかをここで知ることができます。
ボランティア活動をして成長した点や、変化があった点などを具体的に記載してください。
ここではガクチカの深堀をするので、なるべく詳しく丁寧に書くことが大切です。
結論
最後にもう一度結論を書きます。
話のまとめを記載するようにしてください。
ここまで書いてきたことを踏まえて、志望する企業でボランティア活動の経験を活かせることをアピールしましょう。
特に、企業が求める人材と自分のアピールポイントに共通点があると高評価を得られる可能性が高いです。
しっかりと企業研究をして、アピールするポイントを考えましょう。
【ガクチカでボランティア】参考例文
ここではボランティアのガクチカの例文を紹介します。
17種類の例文を紹介しますので、ボランティアを主体とした文章を作成しようとしている方は、ぜひ確認してみてください。
学生時代にボランティアに力を入れていたことを私はお話ししたいと思います。
家族構成の関係で、高齢者の介護に携わりたいという気持ちが強かったので、主にご年配の方と関わるようなボランティアを選ぶことにしました。
高齢者介護に興味はあったものの、実際に祖母や祖父以外のご年配の方と関わった経験は少なかったので、非常に良い経験となりました。
ご年配方々の考え方や世代間ギャップなどを感じることもありましたが、コミュニケーションを重ねるうちに、円滑に交流できるようになったのです。
介護の世界はコミュニケーションは必要不可欠かと思われますので、学生時代に培った経験を存分に生かして、少しでも早く戦力になれればと思っております。
私は学生時代に地域の清掃のボランティアに携わっていました。
そして、学生時代に1番頑張ったことだと思います。
以前より父に、働くということは社会に貢献することなので、ボランティアに1度くらいはチャレンジした方が良いといわれていました。
丁度、大学にボランティアサークルがあったので、すぐに参加しました。
ボランティアを通じて得られた1番の収穫は、人に感謝されることの喜びです。
学生時代は、なかなか人に感謝される経験を得られないので、ボランティアに取り組むことでこれが得られたのは大きな意味がありました。
こちらの会社も地域への恩返しを重要視していると聞きましたので、ボランティアで得たその気持ちを大切にして、業務に携われればと思っています。
私が学生時代に力を入れたことは〇年に起こった被災者支援ボランティアです。
親戚が住んでいたため手伝いに行ったのがきっかけでした。
テレビで見るよりもひどい現状に驚いたが、地元の人が一生懸命復旧作業を行っている姿を見て何もしないわけにはいかないと感じました。
それからはがれき撤去や簡易避難所の整備など様々なことを地域の人と協力しながら行いました。
この経験から困難な状況でも何もせずに見ているのではなく、自分に出来ることを積極的に行動していくことの重要性を学ぶことができました。
私は学生時代に子供たちにレクリエーション活動や学びの場を提供する学童で、子育て支援のボランティアを行っていました。
学童などの子育て支援の教室では共働き世帯が増え、人手が足りなくなっているため、私に声がかかりました。
最初は大変なことも多かったが、子どもたちの成長が見守れる環境はとても楽しく、私自身も子供たちから多くの経験をさせてもらうことができました。
この経験から子どもたちの成長のため貴社で活躍をして社会貢献をしたいと思うようになりました。
私は学生時代に大型イベントの通訳をして、たくさんの国や人種の人と関わりました。
私は高校時代2年生の半年間留学していたため、英語が話せるようになりました。
この経験を活かしたいと、夏に行われた大型イベントの外国人観光客の通訳や案内のボランティアに参加しました。
日本の良さを最大限伝えるためにはどうしたらよいかを考え、簡単なレジュメを用意して英語で完結に説明したものを持ってもらうことにしました。
その結果とても楽しかったと言ってもらい、相手のことを考える重要性や積極的に参加する重要性を知ることができました。
私は地域の交流・活性化を目的としたまちづくりボランティア活動に力を入れていました。
この活動を選んだ理由は、地域全体の発展に寄与したいという強い願望からでした。
また、この経験を通じて、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決スキルの向上も図りたいと思っていました。
具体的な活動としては、地域の小中学校と協力して「地域フェスティバル」の企画・実施を行いました。
このプロジェクトでは、プロジェクトマネジメント、予算編成、広報活動、ボランティアの組織管理など、多岐にわたるスキルを磨く機会がありました。
これらの経験を通じて、地域への愛着が一層深まり、社会貢献への喜びを実感することができました。
この活動は、私にとって単なるボランティア経験以上のものであり、社会人としての責任感やコミットメントを育む貴重な機会となりました。
私は学生時代、学習支援のボランティア活動に精を出していました。
この活動を選んだ理由は二つあります。
一つ目は、人に何かを教えることに対する情熱があり、教育活動に興味を持っていたからです。
二つ目は、社会的に支援が必要な、居場所を失っている子供たちを救いたいという強い願いがあったからです。
具体的な活動内容としては、フリースクールで不登校の子供たちに勉強を教えるという役割を担いました。
ただ知識を伝えるだけでなく、子供たちに安心して学べる居場所を提供することに重点を置きました。
この経験を通して、教えることの喜びや教育の重要性を深く実感することができました。
子供たちの学習意欲の向上を目の当たりにし、また彼らが社会に適応していく過程をサポートすることは、私にとって非常に充実した経験となりました。
このボランティア活動は、私の人生観や価値観を形成する上で、大きな影響を与えたと確信しています。
私が大学時代に最も力を入れた活動は、オリンピックのボランティアです。
英語が得意だった私は、その語学力を人助けに役立てたいと思い、観客や選手のための誘導係として応募しました。
しかし、最初は本当に自分の英語が通用するのか不安でした。
実際の現場では、多言語が飛び交う中で戸惑うこともありましたが、挑戦を続ける中で自信を持って対応できるようになりました。
特に、外国人選手を案内し、彼らが安心して競技に集中できる環境を提供できたことは、自分にとって大きな達成感となりました。
結果的に、語学力だけでなく、異文化理解や柔軟な対応力も養うことができました。
私は大学時代、吹奏楽部に所属し、地域の様々なイベントにボランティアとして参加してきました。
特に印象に残っているのは、障害者施設での演奏会です。
最初は、演奏会に参加することに対して少し面倒だという気持ちもありましたが、地域を盛り上げたいという思いから参加を決めました。
演奏会では、落ち着きがなく徘徊している方がいて、どう接して良いかわからず戸惑いましたが、演奏が進むにつれ、その方が楽しそうに一緒に踊り、最後には大きな拍手を送ってくれました。
この経験を通じて、躊躇や不安があっても、行動に移すことで大きな喜びや学びを得られることを実感しました。
私は大学2年生の夏に、発展途上国での教育支援活動に参加しました。
現地では、小学校での授業サポートや教材作成を担当しました。
特に言葉の壁がある中で、子どもたちにどう伝えるかを工夫しながら進める必要がありました。
最初は文化や価値観の違いに戸惑いましたが、現地のスタッフや保護者と密に連携を取ることで、少しずつ信頼関係を築くことができました。
その結果、子どもたちが興味を持って学びに参加してくれるようになり、プロジェクト全体も成功しました。
この経験を通じて、多様な背景を持つ人々と協働しながら問題解決に取り組む力を身につけました。
将来は、この力を活かしてグローバルな環境で活躍したいと考えています。
私は地元の動物保護施設で、1年間ボランティア活動を行いました。
主に保護された動物たちの世話や譲渡会の準備を担当しました。
特に譲渡会では、来場者と動物をつなぐ役割を任されました。
そのため、動物の性格や特徴を正確に伝える工夫を重ね、適切なマッチングを行うことを意識しました。
最初は緊張しましたが、丁寧に対応することで来場者との信頼を得られるようになりました。
結果的に、多くの動物たちが新しい家族と出会うことができ、活動の意義を実感しました。
この経験で培った責任感やコミュニケーション力を、仕事においても発揮したいと考えています。
大学3年生の春から、不登校の子どもたちを支援する団体でボランティアを始めました。
毎週末、学習サポートやレクリエーション活動を担当し、子どもたちと関わりました。
初めは緊張していた子どもたちも、少しずつ笑顔を見せるようになり、勉強にも前向きな姿勢を示してくれるようになりました。
特に信頼関係を築くために、時間をかけて子どもたちの話を聞くことを意識し、その結果、数名の子どもたちは学校復帰を目指す決意を示してくれました。
この活動を通じて、粘り強く関わり続ける姿勢の重要性を学びました。
社会での仕事においても、この経験を活かして困難にも粘り強く挑戦し、貢献したいです。
私は大学のボランティアサークルで、地域貢献活動に積極的に参加していました。
その中でも、地域清掃イベントの企画から実施までをリーダーとして担当しました。
準備段階では、必要な物資の手配や地域の方々との連絡調整を行いました。
当日は予期せぬ問題が発生する場面もありましたが、メンバーと迅速に話し合い、解決策を見出しました。
結果的に、参加者から「良いイベントだった」との声をいただくことができ、大きな達成感を得ました。
この経験を通じて、協調性や問題解決力を培うことができたと感じています。
このスキルを活かして、貴社に入社してもチームで結果を出すことに尽力したいと思っています。
私は障がい者支援施設で、1年間ボランティア活動を行いました。
毎週の活動では、利用者の方々の生活サポートやレクリエーション企画を担当しました。
初めはコミュニケーションがうまく取れず、信頼関係を築くのに苦労しましたが、根気強く関わり続けることで次第に打ち解けていただけました。
活動を続ける中で、利用者の方が笑顔を見せてくれる瞬間が増え、自分の取り組みが役に立っていることを実感しました。
この経験を通じて、困難な状況でも諦めず取り組む粘り強さを身につけました。
将来は、同じ姿勢で仕事に取り組み、困難な業務にも果敢に取り組みます。
私は就活支援イベントの運営ボランティアとして活動しました。
その中で、特に人気のあった業界セミナーの準備や当日の運営を担当し、講師とのスケジュール調整や資料準備、会場設営まで幅広い業務に取り組みました。
また、講師との連携を密にすることで、セミナーの進行をスムーズに進めるよう工夫しました。
特に当日は、講師や参加者からの質問に柔軟に対応することを意識しました。
その結果、セミナー終了後には参加者から「実践的で役に立った」との評価をいただきました。
この経験を通じて、責任を持って業務を遂行する力や他者と協力して成果を出す力を高めることができました。
将来的には、この経験を活かして社会での課題解決やプロジェクト推進に貢献したいと考えています。
私は大学2年次から、日本語教育ボランティアとして外国人留学生への日本語指導を行いました。
参加のきっかけは、留学生の友人から言語の壁に対する悩みを聞いたことです。
活動では、日常会話や漢字の学習をサポートし、個々のレベルに合わせた教材作りにも取り組みました。
最初は相手のニーズを正確に理解する難しさを感じましたが、丁寧にヒアリングを重ねることで、適切な指導ができるようになりました。
また、文化的背景の違いを意識しながら教えることで、言語を通じた相互理解の大切さを学びました。
活動の結果、担当した留学生が自信を持って日本語で発表する姿を見たとき、大きなやりがいを感じました。
この経験で得たコミュニケーション能力や柔軟な対応力を、今後の仕事でも活かしていきたいと考えています。
私は大学のサークル活動の一環で、震災復興支援ボランティアに参加しました。
現地では、被災した地域の住民の方々と協力しながら、家屋の清掃や物資の運搬などの活動を行いました。
特に心に残っているのは、高齢の方々と直接交流する機会が多かったことです。
その中で、ただ作業をするだけではなく、住民の方々の話に耳を傾け、心のケアも重要だと気づきました。
活動中、困難に直面する場面もありましたが、チームで協力しながら問題を解決することで、達成感を得ることができました。
このボランティアを通じて、人と人とのつながりが復興の力になることを実感しました。
この経験で培った協調性や課題解決力を、貴社の業務でも発揮したいです。
ボランティアで学んだ事をガクチカにしよう
ボランティアの経験は十分なガクチカになることが分かったのではないでしょうか。
ボランティアのガクチカにはいくつか押さえるべき点がありますので、それらのポイントを踏まえた上で、まずは自分なりのガクチカを作成してみましょう!
質問1. 期間はどれくらいからOK?
ボランティア活動の期間に明確な基準はありません。
ただし、1回きりの短期活動の場合、継続力ややる気をアピールするのは難しい場合があります。
ガクチカでは「過程」や「目的」が重要視されるため、ある程度の期間を通じて得た経験がアピールに適しています。
例えば、数ヶ月にわたって準備を重ねたイベントボランティアや、定期的に参加した活動は、努力や成長を伝えやすいです。
単発のボランティアでも、事前の計画や準備を通じて得た学びを具体的に示すことで、効果的にアピールすることが可能です。
質問2. 嘘や盛るのはバレる?
嘘や盛った内容でエピソードを作るのは絶対に避けるべきです。
選考担当者は多くの就活生を見てきており、社会人としての経験も豊富なため、不自然な内容や誇張は簡単に見抜かれる可能性があります。
仮にエントリーシートでバレなかったとしても、面接で詳細を尋ねられる際に矛盾が生じる可能性が高いです。
その結果、信頼を失い、選考を通過できなくなるリスクが大きくなります。
さらに、嘘や誇張がなければ合格できない企業に入社した場合、入社後にミスマッチが生じる恐れがあります。