【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカー就職の業務内容・必須スキル・将来性などを紹介

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカー就職の業務内容・必須スキル・将来性などを紹介

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録
伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

はじめに

半導体業界は、現代社会を支える重要な役割を持ちます。

世界中の人々がもはや手放せなくなったスマートフォンはもちろん、あらゆる電子機器に必要不可欠な物質であり、将来のIoT社会を見据えても業界規模は間違いなく拡大が予想されます。

ここでは半導体とは何かという基礎知識をはじめ、理系学生が電気メーカーへ就職する際の必須スキルや、入社後の業務内容、将来性などについて詳しく解説します。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体とは?

半導体は、現代の電子機器に不可欠な材料であり、電気を通す導体と、電気を通さない絶縁体の中間的な性質を持つ物質です。

主にシリコンが使用され、トランジスタやダイオードなどの電子部品の材料として活用されます。

これらの電子部品を組み合わせたものが集積回路(IC)であり、コンピュータのCPUやメモリ、スマートフォンのプロセッサ、自動車の制御システムなど、多様なデバイスの中核を担います。

特に近年は、AIやIoT、自動運転技術などの発展に伴い、半導体の高性能化・小型化が求められています。

半導体技術の進歩は、デジタル社会の発展と密接に関係しており、今後もその重要性が高まると考えられています。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーの将来性

半導体は、AIやIoT、自動運転、5G通信などの最先端技術に不可欠な要素であり、世界的にその需要が拡大しています。

特にデジタル社会の加速により、スマートフォンやパソコンだけでなく、家電、自動車、産業機器など多岐にわたる分野で半導体の活用が広がっています。

また、地政学的なリスクや供給不足が問題視される中、各国政府は半導体産業への投資を強化し、国内生産の推進を図っています。

これにより、今後も技術革新が進み、より高度な半導体製品の開発が求められるでしょう。

特に、省エネルギー性能や処理速度の向上が鍵となり、新素材や新しい製造プロセスの研究が加速しています。

このような背景から、半導体メーカーは今後も成長を続ける産業であり、将来性は極めて高いと言えます。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーの業務内容

半導体メーカーの業務は大きく分けて「研究開発」「製造」「営業・マーケティング」の3つに分類されます。

研究開発では、新たな半導体材料の開発や、より効率的な回路設計、微細加工技術の研究が行われます。

また、プロセス開発では製造技術の最適化を図り、生産コストの削減や品質向上を目指します。

製造部門では、ウエハーの加工や回路形成、組み立て、検査といった一連の工程を担当し、最新の設備を用いて精密なチップを生産します。

営業・マーケティング部門は、顧客のニーズを把握し、最適な製品を提案する役割を担います。

市場調査や販売戦略の立案も重要な業務であり、技術者と連携しながら、半導体の最新技術を活かしたソリューションを提供しています。

このように、半導体メーカーは多様な業務を通じて、最先端技術の発展を支えています。

研究開発

半導体技術は日々進化しており、より高性能かつ省電力な半導体の開発が求められています。

研究開発部門では、材料科学や物理学、電気工学などの専門知識を活かし、新たな技術の創出に取り組んでいます。

具体的な業務としては、回路設計、プロセス開発、材料開発などが挙げられます。

回路設計では、半導体チップの機能や性能を決定する回路構成を設計します。

プロセス開発では、より効率的でコストを抑えた製造方法の研究を行い、生産性向上を目指します。

材料開発では、新たな半導体素材の研究を進め、より高性能な製品を生み出すための基盤を築きます。

これらの業務は、技術革新を支え、半導体業界全体の成長につながっています。

製造

製造部門は、研究開発部門が開発した設計図やプロセスをもとに、実際に半導体チップを生産する役割を担っています。

この工程は高度な技術と精密な作業が求められ、厳格な品質管理のもとで進められます。

半導体製造は、大きく「前工程」と「後工程」に分かれます。

前工程では、シリコンウエハーに極めて小さな回路パターンを形成し、半導体素子を作り上げます。

後工程では、完成したウエハーを切り出し、個々のチップをパッケージングし、最終検査を行います。

この一連のプロセスを通じて、コンピュータやスマートフォン、自動車などに搭載される高性能な半導体が生産されます。

営業・マーケティング

営業・マーケティング部門は、顧客のニーズを的確に把握し、最適な製品やソリューションを提案することが主な業務です。

市場動向の分析や競合調査も重要な役割を果たします。

具体的な業務としては、顧客への製品提案、市場調査、販売戦略の立案などが挙げられます。

顧客への製品提案では、各業界のニーズに応じた半導体製品を紹介し、最適な仕様を提案します。

市場調査では、最新の技術トレンドや競合企業の動向を分析し、今後の製品開発や事業戦略に活かします。

販売戦略の立案では、企業の成長を促進するための販売戦略を企画し、新規市場の開拓や既存顧客との関係強化を図ります。

このような業務により、半導体メーカーの製品が市場で適切に評価され、持続的な成長を支える基盤が築かれています。

具体的にどんな企業がある?

日本の半導体メーカーといえば、筆頭は東京エレクトロンソニー日立などが挙げられます。

もちろん世界にもインテルサムソンTSMCといった大手企業がありますが、常にシェア争いが繰り広げられている業界と言えます。

半導体製造装置メーカー

半導体製造装置メーカーは、半導体チップを製造するための装置を開発・供給する企業です。

東京エレクトロンは、半導体製造装置全般で世界トップクラスの企業であり、エッチング装置や成膜装置において強い市場シェアを持っています。

ASMLは、オランダを拠点とする企業で、最先端のEUV(極端紫外線)露光装置を唯一製造しており、世界の半導体産業に欠かせない存在です。

アドバンテストは、半導体試験装置で世界トップクラスのシェアを持ち、特にメモリテスターやシステムレベルテスト装置で高評価を得ています。

SCREENホールディングスは、半導体洗浄装置で高いシェアを持ち、製造プロセスにおける重要な工程を担っています。

半導体材料メーカー

半導体材料メーカーは、半導体製造に不可欠なシリコンウエハーやフォトレジスト、特殊ガスなどの材料を提供する企業です。

信越化学工業は、シリコンウエハーやフォトレジストなど、幅広い半導体材料を手掛ける世界的企業であり、高品質な製品を提供しています。

SUMCOは、シリコンウエハーの製造で世界トップクラスのシェアを持ち、特に高精度なウエハー技術で評価されています。

JSRは、半導体製造に不可欠なフォトレジストで高いシェアを持ち、EUV向けの高機能材料の開発にも注力しています。

ロームは、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体材料の分野で先端技術を有し、省エネルギー化に貢献する製品を開発しています。

半導体製造メーカー

半導体製造メーカーは、半導体チップを設計・製造し、最終的な製品として供給する企業です。

インテルは、CPUの分野で世界的に有名であり、PCやデータセンター向けのプロセッサを提供しています。

サムスン電子は、メモリ半導体(DRAM・NANDフラッシュ)の分野で世界トップクラスのシェアを持ち、大容量ストレージやモバイルデバイス向けに供給しています。

TSMC(台湾積体電路製造)は、世界最大の半導体受託生産(ファウンドリ)企業であり、世界中の半導体メーカーから製造を受託しています。

NVIDIAは、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)で圧倒的なシェアを持ち、ゲーム、AI、データセンター向けの最先端技術を提供しています。

基礎的な理系スキル

半導体メーカーで活躍するためには、電気・電子工学、物理、化学、材料科学などの基礎知識が不可欠です。

大学で学ぶ電気回路、電子デバイス、半導体物性、材料力学などの専門知識は、研究開発や製造の現場で直接活かされます。

特に、トランジスタの動作原理や半導体材料の特性を理解することは、設計やプロセス開発において重要な要素となります。

また、数学や統計学の知識も求められます。

データ解析やシミュレーションを行う際には、統計的な手法を用いた分析が必要になるため、基礎的な数学的素養があると業務の幅が広がります。

さらに、プログラミングスキルも重要です。

ソフトウェアを活用したシミュレーションやデータ解析が求められる場面では、PythonやC言語などのプログラミング言語を扱えると、技術職としての強みになります。

半導体関連の知識

半導体メーカーで働くためには、半導体デバイスや製造プロセス、材料、業界の動向に関する知識が不可欠です。

半導体デバイスについては、ダイオードやトランジスタ、集積回路の構造や動作原理を理解し、それらがメモリやプロセッサ、センサーなどの応用製品でどのように活用されるのかを学ぶ必要があります。

製造プロセスについては、シリコンウエハーの製造からリソグラフィ、エッチング、成膜、イオン注入、CMPといった各工程の理解が求められます。

前工程と後工程の違いを把握し、どのような技術が使われているのかを知ることが重要です。

半導体材料については、シリコンやゲルマニウム、化合物半導体などの特性を理解し、それらの精製技術や製造方法についての知識を持つことが求められます。

語学力

半導体業界はグローバル化が進んでおり、英語のスキルが非常に重要です。

技術開発や製造、販売の各段階において国際的な連携が不可欠であり、海外企業とのやり取りが日常的に発生します。

半導体のサプライチェーンは複雑で、研究開発から生産、販売まで多くの国が関わっています。

そのため、海外の取引先や顧客とのスムーズなコミュニケーション能力が求められます。

また、技術情報の多くが英語で発信されている点も重要です。

最先端の技術論文や業界レポート、特許情報などは英語で書かれることが多いため、正確に理解するための読解力が必要です。

特に、半導体分野の研究はアメリカが中心となって発展してきた経緯があり、専門用語や技術資料も英語が基本となっています。

さらに、日本の半導体メーカーは近年、海外企業との提携や共同研究を進める傾向にあります。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーに必要なスキル

理系学生が半導体メーカーへの就職を希望する際、果たして必要なスキルとはどういったものなのでしょうか。

もちろん携わる業務や職種によって変わりますが、一般的に求められやすいスキルについてまとめておきましょう。

電気電子工学に関する専門知識

半導体メーカーへの就職を希望する場合は、できる限り高いレベルの専門知識を持っておいたほうが良いことは間違いありません。

前述した業務の後工程で組み立てなどに携わるのみであれば、さほど高い専門的知識は必要ない場合もあります。

ただ、よりアイディアを活かした働き方を目指すなら、高い水準の専門知識を有しているほうが有利になります。

理系学生であれば電気電子工学に関して、電磁気学、電気回路、情報工学などは初年度から学んでいるはずです。

2年次以降はそこから各専門分野の基礎知識を学び、3年次では2年次で学んだ専門分野をより深く学んでいるのが一般的です。

もちろんそのまま業務で使える学問ではありませんが、こうした応用領域がどれくらい充実しているかは企業側も見ています。

ソフトウェアスキル

現在、あらゆる分野においてソフトウェアスキルは求められる時代です。

そもそも設計はソフトウェア上で行いますので、ソフトウェアを扱うスキルはもはや必須と考えましょう。

たとえば中途採用試験であれば、電子工学のソフトウェアパッケージで使えるものがあるかを聞かれるのは当然ですし、ソフトウェアを実際に使って行ったプロジェクトを聞かれるケースも少なくありません。

学生ですから、さまざまなプロセスを実行するソフトウェアプラットフォームを理解している人はほとんどいないでしょうが、それでも電気機器や電気系統分野におけるソフトウェアの知識は一定量必要です。

シミュレーションに使用するプログラミング言語のスキルがあれば評価されますし、大学で触れるソフトウェアがあるなら、積極的に操作して身につけておくことをおすすめします。

半導体製品製造技術士資格

半導体製品製造技術士資格は、ICチップなど半導体製品を製作する技能を持つことを国が認定する国家資格です。

ただし、残念ながらこちらの資格は2級でも実務経験2年以上という受験資格があり、実際には就職してからの取得を目指すことになります。

試験は都道府県職業能力開発協会が実施しており、集積回路チップ製造作業と集積回路組立作業に区分され、それぞれ1級と2級とが存在しています。

就職にあたってはもちろん資格は求められませんので、就職後に会社として資格取得を全面サポートしてくれる体制のある企業を選ぶというのも良い選択です。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーに向いている人

注目度の高い半導体メーカーですが、果たしてタイプとしてはどのような人が向く職業なのでしょうか。

仕事には向き不向きがありますので、適性の高い職種を選ぶほうがより満足のいく社会生活を送れることは間違いありません。

緻密な作業が好きな人

これまで解説してきたように、半導体に関わる仕事は非常に緻密です。

とても小さな物質を扱う仕事のため、どうしても手先の器用さや技術は求められる傾向にあります。

細かい作業が得意物事に集中して完成度の高い業務をしたいという人には向く仕事だと言えるでしょう。

精神力・忍耐力がある人

常に冷静に、淡々と間違いのない業務を日々繰り返し行える人が向きます。

同じような仕事内容が多くなるため、精神的ストレスに強く、忍耐強い人が求められる人材です。

真剣に何かに向き合っている瞬間にも関わらず、すぐに気が散ったり逸れたりしやすい人は適性がないと言わざるを得ません。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーは大学院に行くべき?

半導体メーカーに就職するなら必ず大学院に行くべき、というわけではありません。

ただ、半導体に関する研究を自身で行うことでより高い専門性を身につけ、大手企業への就職を目指すというなら、やはり大学院への進学も視野に入れたほうが良いでしょう。

大学院では、学部だけでは学べない研究開発の現場につながる学問を修めることが重要です。

何を目指して就職するのかを突き詰めて考えるのと同じように、何を求めて大学院へ進学するのかを突き詰めて考えれば、自ずと答えは出るでしょう。

実際に就活する段階になり、希望する企業の採用担当者に対して、自分はこうした研究がしたくて大学院へ進学し、こうした仕事をしたくてこの企業へ応募したと言えるようになっていれば良いわけです。

【半導体メーカーはどんな仕事?】半導体メーカーの将来性

半導体メーカーへの就職を考えたときに、半導体業界はもう終わっているのではないかと懸念を抱いている学生は少なからずいるようです。

実際に経済ニュースなどでは半導体産業の業績がネガティブなイメージで語られるケースもありますが、これは産業として一括りにしている範囲が問題だと言えます。

確かに、日本国内で「半導体製品」が儲からないというのは事実ですが、これは「最終製品」に関する話であり、半導体メーカーの売上とは一概に言えません。

つまり、スマートフォンやPC、家電製品など実際に消費者が購入する最終製品の売上は低迷し、海外生産品が市場を席巻しています。

ただ、その製造過程で必要とされる素材やICチップなどの電子部品製造装置は日本が圧倒的シェアを誇り、半導体は現代でも巨大産業と言えます。

世界は今後もIoTやAI化がさらに加速し、半導体の需要は増える一方です。

この事実と将来性をどう見るか、理系学生が注目すべきポイントはそこにあります。

まとめ

半導体メーカーへの就職を目指す理系学生は、半導体業界を取り巻く情勢を冷静に分析し、業務内容や将来性なども見極めて進路を検討することが大切です。

実際に就職した後、どのような業務に携わりたいのか、どんな仕事を実現したいのかをしっかり定めることで、就職先も大学院進学も自ずと道が見えて来るでしょう。

常に最新の情報、正しい情報をアップデートしながら、ぜひ納得のいく進路を決めてください。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます