理系の卒論のテーマの決め方とは?卒論に適したテーマの特徴や例を紹介!

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はじめに

理系の卒論を書くとき、一番重要なのはテーマの選定です。

新規性も求められるため、ここが厳しいと感じる方も多いでしょう。

ただ新規性はゼロから考える必要はなく、過去の研究結果なども参考になります。

もし自分1人で考えつかない場合は、教授や先輩のアドバイスも参考にしましょう。

今回は理系の卒論テーマを決める方法や、おすすめのテーマ例などをご紹介します。

テーマ次第で卒論の難易度も変わるため、テーマ選びは慎重に行ってください。

【卒論のテーマの決め方とは?】テーマ決めの流れ

理系の卒論では、まずテーマを決めることから始めましょう。

テーマを決めるには、まず興味のある論文を読んでみる、教員にアドバイスをもらうなどがあります。

さらにはアドバイスに沿った論文を読んでみる、仮説から新規性のあるテーマを探す、教員に相談してみるなどが参考になるかもしれません。

なかには理系自体の研究テーマが思いつかない場合や、研究室関連のテーマが思い浮かばないこともあるでしょう。

テーマ次第で卒論の難易度も決まるため、まずはテーマ決めの流れを把握することが大切です。

自己分析をする

まずテーマについて具体的なことが決まっておらず、まったく前に進まない人は自己分析をしましょう。

研究室によっては教授や先輩からテーマを決めてくれることもありますが、そうでないこともあるからです。

テーマを決める際には、これまで自分が何に興味をもって、どんな選択をしてきたのかを考える必要があります。

自分のこれまでを客観的に振り返ることで、意欲をもって取り組みやすい事柄がはっきりするでしょう。

卒論は先輩や教授がアドバイスしてくれることもありますが、最終的に自分で完成させなくてはいけません。

このため自分が興味をもっていて、主体的にいろいろなことを調べたいと思えるほうが良いでしょう。

またある程度長期間そのテーマに向き合うため、おもしろいと思えなければきびしいかもしれません。

研究室で自分の興味のある論文を読む

卒論のテーマを探すならまず、研究室で自分が興味のある論文を読んでみるのがおすすめです。

テーマ決めだけでなく、研究室で過去に先輩が書いた論文は自分が書くうえでも参考になります。

実際に書かれた論文を読めば、同じ研究内容でも違った見方をできるようになるでしょう。

また研究室の論文を読んでおけば、教員や先輩から助言をもらいやすくなるのもメリットです。

論文を参考にするときには、できるだけ自分の考えているテーマと似た分野の論文を読むのがポイントです。

似たテーマであれば、教員や先輩も自分の予備知識から助言してくれるでしょう。

またテーマから多少ずれていても、できれば30冊以上は読んでおくのがおすすめです。

まずは論文を読み慣れることから始め、書くうえでの参考にしてみましょう。

教員にアドバイスをもらう

もしテーマ探しに行きづまったときには、教員におすすめの研究テーマを聞くのもよいでしょう。

ある程度範囲をしぼってもらえれば、自分でも決めやすくなります。

テーマも早く決まりやすいので、人に聞いてみるのも1つの方法です。

教員は生徒の研究内容や、興味のある分野を把握しているので、いわば論文のプロです。

生徒にどこまで助言してくれるかは個人差もありますが、質問すればテーマも決まりやすいでしょう。

教員にテーマについて相談をするなら、今旬な研究テーマ、教員がやろうとしていたテーマ・研究で追加したいことなどを、聞くのがおすすめです。

そのうえで教えてもらったテーマに関連する論文があれば、PDFファイルなどをもらいましょう。

もらった論文はぜひ読んでおき、テーマ選定の参考にしてみてください。

アドバイスに沿った論文を読む

論文について教員にアドバイスをもらったら、つぎに一番近いテーマの論文を読みましょう。

PDFファイルをもらったらそのまま読めますし、「Google Scholar」で検索すれば近いテーマの論文もすぐに見つかります。

内容が似ているものは参考にしやすいので、できればすべてダウンロードして読みつくすのもポイントです。

もし探している最中に参考になりそう、面白そうと感じたら論文名をメモするのもおすすめです。

専攻分野で興味のある論文は、実際に卒論で使えるテーマだといえます。

読んでいるうちに「この論文はここの検証が足りないな」などの、箇所が出てくるかもしれません。

その部分を自分の卒論のテーマにする方法もあります。

すでに行われている研究を知っておけば、新規性も出しやすくテーマを決める参考にもなるでしょう。

論文を参考に仮説を立てたうえで新規性のあるテーマを考える

論文をある程度読んだら、つぎは自分で仮説を立て、そのなかに新規性があるかを考えつつテーマを決めましょう。

先行研究が終わればあとはその論文に、新規性やストーリー・ゴール(目標)を追加できるかを検証します。

論文では必須となる新規性やストーリーですが、これにゴールが加わるだけでも卒論は書きやすくなります。

特に重要なのは新規性で、誰も取り組んでいない研究内容を考えることが大切です。

ストーリーでは、新規性によって生まれるメリットなどを考えましょう。

そしてゴールではどういった実験をして、どういった結果が生まれるのか仮説を立てましょう。

なかには「新規性は見つかったけれど、ストーリーが思い浮かばない」などのケースもあります。

そういったときにも定期的に教員や先輩にアドバイスをもらえば、1人で悩むことも少なくなるでしょう。

教員と相談する

論文のテーマが決まったら、自分が決めたテーマでやっていけるのかなど、教員に相談しましょう。

チェック内容は研究所によっても違いますが、最後はテーマの確認をしてもらうのがおすすめです。

テーマの最終チェックでは、たとえば新規性やストーリーがしっかりしているか、実験内容は現実的かなどがあります。

そして特許に該当するような内容か、研究にはどういった機材が必要なのかなどを確認してもらいます。

新規性やストーリーがしっかりとしていれば、教員も理解しやすく、適切なアドバイスを受けられるでしょう。

教員に相談すれば欠点なども見つかりやすくなり、テーマの変更などで時間を取られることもなくなります。

もし教員が「いまいちなテーマ」と感じているようであれば、どこが悪いのかも質問しましょう。

【卒論のテーマの決め方とは?】卒論に適したテーマとは?

卒論のテーマは、どこの研究所に入るかで内容もほぼ決まります。

そのため具体的なテーマを、研究室の教員に相談することも多いでしょう。

卒論に適したテーマ選びには、新規性がある内容か、自分は興味をもてる内容かが大切です。

テーマを選ぶときには自分から提案もできますが、教員や先輩の論文を踏襲することがほとんどです。

また卒論のテーマ選びでは、研究所に伝わる既存テーマと新規テーマがあり、メリットなどで選ぶのもよいでしょう。

ただテーマ選びに迷ったときには、既存テーマを参考にするほうが卒論を書きやすくなります。

新規性がある内容

理系の卒論では、すでに研究されたテーマを利用しても、卒論としては認められません。

そのため内容に新規性があるかどうかは重要です。

卒論のテーマ選びで迷ったときには、教員や先輩の論文を参考にすることもあるでしょう。

ただ先輩と同じテーマを選べば、それは既出のテーマであり新規性がないと思われてしまいます。

卒論で重要視されるのは、新規性はもちろんですが独創性も求められます。

先輩や教員の論文はあくまで参考程度に留め、それに新しい要素を加えるか、もしくはまったく新しいテーマを考えるようにしましょう。

また新規性=ゼロから考えるものとは限りません。

そのため手軽に新規性を出したいなら「この実験では、ここが足りないかも」など、先輩のテーマを参考にするのもおすすめです。

自分が興味のある内容

教員におすすめされたテーマといっても、自分が興味のあるテーマでなければ実験も進まないでしょう。

そのため、まずは自分が興味のあるテーマを探すべきです。

もし自分が興味をもてるテーマを探すなら、学会に参加してみるのもおすすめです。

学会ではさまざまな研究発表が行われているので、自分の興味がある分野も見つかりやすいでしょう。

また学会に参加すれば、分野ごとの研究動向・仮説をどうやって立てるのか、研究手法なども参考になります。

教員や先輩の意見を聞くことも大切ですが、興味のある分野についての勉強がおろそかになる可能性も高くなります。

そのため先輩や教員などの意見は、参考程度に留めましょう。

あくまで自分の卒論であることを忘れないようにしてください。

 

【卒論のテーマの決め方とは?】理系の卒論の書き方

ここで、典型的な理系の学生が卒論を書き上げるまでの流れをざっと確認しましょう。

卒論の書き方を知っておくと、どんなテーマを選べば良いかも、ある程度見えてくることがあります。

特に大学院に進む場合は同じテーマを継続して取り組むこともあるため、卒論の出来は重要です。

一方、学部卒で就職したいと考えていて、卒論をそれほど重視していない人もいるかもしれません。

そのような人でも研究と就活を両立するために、卒論の書き方を知っておいて損はしないでしょう。

テーマを決める

研究室に配属されると、まずはこれまでに説明したやり方で、取り組む研究テーマを決めます。

理系の場合、分野に関してはどの研究室に入るかで、ある程度絞られることになるでしょう。

教授が取り組んでいる研究の一部を与えられたり、卒業する先輩のテーマを引き継いだりすることも多いからです。

一方で研究室をあげて取り組んでいる研究があるわけではなく、卒論のテーマが自由な場合もあります。

この場合でも教授からサポートしてもらいやすいよう、テーマ決めの時点で相談しておくのが良いでしょう。

また研究室によっては、その学生が大学院に進みたいかによって、テーマの重さを変えている場合もあります。

このため学部卒で就職したい場合は、テーマ決めの時点でその意思を伝えておきましょう。

卒論の目的や背景を明確にする

テーマを決めたら自分の卒論の目的や背景、最終的にどのような結論を導き出したいかを考えましょう。

これは、理系の多くの学問は論理的な仮説と、実験による検証によって成り立っているからです。

このため、なぜそのような実験を行う必要があるのか、合理的な目的や背景が求められます。

目的を設定するには、これまでそのテーマがどのように研究されてきたのかを勉強することも必要でしょう。

また、卒論は1年程度の短い期間で1つの仮説を立てて、それを実証しなくてはいけません。

このためゴールから逆算して、それに合わせた実験を計画して進めるほうが効率的でしょう。

これらの背景や目的は就活でアピールする際にも重要なポイントになるため、しっかり考えておく必要があります。

実験の準備をする

目的や背景が決まったら、次に実験機材や材料を整えるなどの準備を行いましょう。

まずは自分が導き出したい結論を出すために、どういった裏付けや実験が必要か考えることから始まります。

分野によっては実験の取り組み方や手順が決まっていることもあるため、先行研究の勉強も必要です。

また必要な実験機材や、プログラムなどのソフトウェアがある場合には、教授や先輩に相談しても良いでしょう。

なかには最初の実験だけでは不十分で、再度実験が必要になる場合もあります。

このようなことは、実際に実験に取り組んでみてからはじめて気づけることも少なくありません。

このため、スケジュールには十分余裕をもって、何かあってもやり直しができるように準備を進めましょう。

実験を行い結果について考察する

実験を行いデータがそろったらそれを確認し、想定通りの結果が得られているのかをじっくり考察します。

考察をする中で、好ましい結果が得られなかったときは、次に必要な計画を立てなくてはいけません。

分野やテーマにもよりますが、特殊な機材が必要だったり時間のかかったりする実験の場合は、慎重な計画が必要です。

また実験結果によっては仮説を立て直すなど、研究の方向修正を行う必要もあります。

この判断は卒論自体の出来にも大きく関わってくるため、教授などにアドバイスを求めても良いでしょう。

これらの実験と考察を何度も繰り返して、卒論の完成度を上げてゆくことになります。

考察を記載するときには、先行研究と比べてどのような優位性があるのかも述べましょう。

【卒論のテーマの決め方とは?】卒論のテーマの例

理系の卒論テーマを決めるなら、文系とは違った視点で攻めるのもおすすめです。

理系ならではの卒論テーマには、たとえば高性能ビックデータ解析アルゴリズムの研究、ヒューマノイドロボティクスの研究などがあります。

またWebサービス連携による、ソフトウェア構築技法の研究などがあります。

卒論のテーマは、研究室やゼミのレベルによっても内容は異なるでしょう。

ただ大学4年生へ進級するまでに、せめてテーマだけでも決まっていないと書き上げるのは難しいでしょう。

まずはテーマを決めるのが大切なので、以下の例もぜひ参考にしてみてください。

高性能ビックデータ解析アルゴリズムの研究

卒論のテーマなら、ビックデータを正しく分析、もしくは解析するためのアルゴリズム開発に関する研究もおすすめです。

そもそもビッグデータとは、従来のデータベース管理システムでは難しかった大量のデータ群を指します。

形式や種類も、さまざまなものがあります。

インターネットが普及したことで、SNSを利用する人も増えました。

同時に膨大なデータの解析や、処理に関する研究が必須となりました。

もし卒論でテーマにするなら、ビッグデータの解析アルゴリズムの研究は、まさに旬であるともいえます。

理系ならではのテーマでもあり、情報やデータ量にも事欠かないでしょう。

新規性も出しやすいテーマなので、テーマ選びに迷ったときにはぜひ検討してみてください。

ヒューマノイドロボティクスに関する研究

ヒューマノイドロボットの制御には、実験と考察がつきものです。

そのためこちらも理系の卒論テーマには、うってつけといえます。

ただロボットと一口に言っても、芸術・学術・産業などの分野によって、定義は異なるものです。

現実世界で有名なヒューマノイドロボットは、たとえばTelevox(家電製品を遠隔操作)や、エリック(立ったり座ったりなどの動作が可能)などがあります。

また学天則(表情を七変化させる)などが有名です。

ヒューマノイドロボットは、走れる・踊れる・歩けるなど、パフォーマーとして活用されていました。

しかし現在ではより、実用化する動きが生まれています。

人間にとって重労働といわれる作業を、ロボットが代わりにできるようになれば、よりヒューマノイドロボットが必要とされるシーンも多くなるでしょう。

卒論でも旬の分野なので、研究しがいのあるテーマといえます。

Webサービス連携によるソフトウェア構築技法の研究

卒論テーマを決めるなら、IT系のWebサービスの連携とアプリケーション開発技法を研究してみるのもおすすめです。

データの連携が必要となった背景には、ビジネス環境の変化・グローバル化などがあります。

企業の統廃合・合併・業務提携などで、以前は別々に保持していたシステム間の処理を凍結する必要も出てきたからです。

また昨今ではWebアプリケーションを、短時間で構築する技法が必要とされている背景もあります。

そのためアプリケーションは頻繁に機能変更する必要に迫られ、開発や保守の技法は必要不可欠といえるでしょう。

卒論のテーマを決めるなら、これらの課題をクリアする研究も旬といえます。

ぜひIT系のテーマで新規性を出し、研究結果を卒論にまとめてみましょう。

【卒論のテーマの決め方とは?】まとめ

今回は理系の卒論テーマを決めるまでの流れや、卒論に適したテーマなどをご紹介していきました。

理系に限らず、卒論を書き始めるにはまずテーマが必要です。

自分で1から探してもよいでしょう。

しかし内容を濃くしたい、もしくは自分では決められないなどの場合は、教員や先輩からのアドバイスも参考にしてみましょう。

理系ならではのテーマも多くあるので、まず卒論に新規性があるかが重要です。

ぜひテーマの決め方を参考にして、中身の濃い卒論を書いてみてください。

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