HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【自己PRが分からない】自己PRとは
就職活動において必ず遭遇するのがこの自己PRです。
しかし、「何をアピールしたら良いのか分からない!」「アピールすることがない!」と頭を抱える就活生はとても多く、あなたもその一人ではないでしょうか?
この記事では、そんな難関である自己PRの書き方が分からない就活生のために、その書き方や聞かれる理由などを順番を追って説明していきます。
最後に例文も用意していますので、是非参考にして、あなたにとって最高の自己PRを作っていきましょう!
長所との違い
まずは多くの就活生が疑問に思っている自己PRと「長所の違い」について説明していきます。
長所と自己PRは一見同じことのように思えますが、その内容は大きく違います。
今回のテーマである自己PRとは、あなたの強みや長所、資格やスキルをアピールしながら、入社後にどのようにしてそれらを活かしていくのかを伝える項目です。
そのため、長所とは自己PRするための道具であると言えるでしょう。
自己PRで大切なポイントは、あなたの強みや長所を入社後どう活かすのかを具体的に伝えることです。
【自己PRが分からない】自己PRが分からない原因
自己PRと長所の違いが分かったところで、次はあなたが「自己PRが分からない原因」を紐解いていきましょう。
ここでは多くの就活生が陥る2つの原因に焦点を当てて解説していきます。
- 「実績を気にしすぎ」
- 「分析ができていない」
実績を気にしすぎ
自己PRが分からない原因の1つ目は「実績を気にしすぎ」ているということです。
これは多くの就活生に当てはまる原因です。
強みや長所というと、「やっぱり何か結果を残していることじゃないといけないよね」と思っていませんか?
決してそうではありません。
強みや長所は結果が伴わなくても培うことができるものです。
企業の採用担当者も結果より、あなたが経験してきたことの過程を重視する傾向にあります。
そのため、実績や結果が残せていないからといって、強みや長所にできないと考えることはやめにしましょう。
分析ができていない
自己PRが分からない原因の2つ目は単に自己「分析ができていない」場合も多いです。
自己PRを書く際に必ず行う必要があるのが自己分析です。
あなたの過去の経験や転機となった出来事などを振り返ることで、あなたの強みや長所が浮き彫りになるはずです。
しかし、この自己分析に真剣に取り組んでいない場合、あなたがあなた自身のことを十分に理解できていない状況にあると言っても過言ではありません。
自己PRを書くなら、まずは自己分析に真剣に取り組むということを忘れないようにしましょう。
【自己PRが分からない】企業が自己PRを聞く意図
自己PRが書けない理由が分かったところで、次は視点を変えて「企業が自己PRを聞く意図」を理解していきましょう。
企業の採用担当者は
- 「企業のニーズにマッチしているか」
- 「志望度の高さ」
- 「論理的に伝える能力があるのか」
などを確認しようとしています。
1つひとつの理由を深掘りしてみていきましょう。
企業のニーズとマッチしているか
企業が自己PRを聞く意図の1つ目は「企業のニーズとマッチしているか」どうかを確認しようとしています。
企業のニーズとは言い換えると企業が求める人材となります。
あなたがどんなに優秀なスキルや経験を持っていたとしても、受ける企業がそのスキルや経験を求めていなければ、それは十分なアピールに繋がらないと断言できます。
また、社風や企業の雰囲気に合っているのかを判断する材料としても自己PRは活用される傾向にあります。
志望度の高さ
企業が自己PRを聞く意図の2つ目は「志望度の高さ」を確認するためです。
どんなに世の中が便利になり、効率よく仕事ができる環境が整っていたとしても、熱意がないと仕事は上手くいきません。
そのため、まずはその熱意を志望度の高さから汲み取ろうとする意図があります。
「絶対に御社に入社したい!」「御社以外は考えられません!」という溢れる熱意を文章で上手く表現することで、必ず大きなプラス評価に繋がります。
その熱意の伝え方は、後の作る際のポイントや構成の仕方の項目で詳しく説明していきます。
論理的に伝える能力があるのか
企業が自己PRを聞く意図の3つ目は「論理的に伝える能力があるのか」を確認するためです。
自己PRや志望動機は文字数が制限された中で、いかにあなたの伝えたいことを上手く表現するかが鍵になってきます。
そのため、文章にまとまりがあって分かりやすい内容になっていると、「この学生は伝える能力に長けているな」という印象を与えることができます。
また、この論理的に伝える能力とはコミュニケーション能力に通ずるスキルであるため、働く上で必須の能力とも言えます。
文章からコミュニケーション能力をアピールできると、大きなプラス評価に繋がりますので、構成の仕方などに工夫してみる必要があると言えます。
【自己PRが分からない】自己PRが分からない人の見つけ方
企業が自己PRを聞く意図が分かったところで、次は本題でもある「自己PRが分からない人の見つけ方」を詳しく解説していきます。
ここではその見つけ方として
- 「自己分析をする」
- 「企業が求める人物像を参考にする」
- 「短所を言い換える」
- 「記憶にあるエピソードから見つける」
の4つの方法を紹介していきます。
自己分析をする
自己PRの見つけ方1つ目は「自己分析をする」ことです。
先ほど説明しましたが、自己PRを書く際は必ずこの自己分析を実施すべきだと言えます。
自己分析は単にあなたの強みや長所を把握するためのものではなく、価値観や志向、モチベーションの源泉を把握するためのものです。
学生の時に打ち込んだこと、熱中したこと、のめり込んだことなどを深掘りすることで、必ずあなたのアピールするべきポイントが見つかるはずです。
企業が求める人物像を参考にする
自己PRの見つけ方2つ目は「企業が求める人物像を参考にする」ことです。
探しても考えても自己PRが思いつかない場合は、あなたが受ける企業の求める人物像を参考に文章を組み立てていきましょう。
「やる気に満ちた人材」を求めている場合→あなたがやる気を持って取り組んだエピソードを探すことから始めていく
そうすることで、あなたのエピソードを文章中に組み込むができますし、深掘り質問をされた場合でも対応することができるはずです。
短所を言い換える
自己PRの見つけ方3つ目は「短所を言い換える」という方法です。
長所が見つからないあなたでも、自分の短所はいくつか見つかるはずです。
この見つかった短所ですが、これはあなたの長所と表裏一体であると言えます。
そのため、短所を言い換えることで長所に変えてしまうという魔法のような方法で自己PRの文章を組み立てることができます。
飽き性→好奇心旺盛
慎重な性格→危機管理能力が高い
記憶にあるエピソードから見つける
自己PRの見つけ方4つ目は「記憶にあるエピソードから見つける」ことです。
自分の強みや長所が分からなくなってしまった場合は、あなたの中で特に印象に残っているエピソードを深掘りし、その記憶の中から文章を作ることをおすすめします。
そうすることで、イメージは鮮明に残っているので文章を組み立てやすいはずですし、面接時に深掘り質問がきた場合でも上手く対応できるはずです。
エピソードから強みを見つける方法は有効な手段なので、是非試してみて下さい。
【自己PRが分からない】自己PR作る際のポイント
ここからは実際に「自己PR作る際のポイント」を具体的に解説していきます。
ここでは特に大切なポイントである
- 「内定者の自己PRを参考にする」
- 「結果よりも過程に重点を置く」
- 「強みは一つにする」
の3つにフォーカスし解説します。
内定者の自己PRを参考にする
自己PRを作る際のポイント1つ目は「内定者の自己PRを参考にする」ことです。
あなたが受ける企業の内定者ということは、自己PRの内容が評価された人ということになります。
そのため、内定者の自己PRの文章からは多くのことを得ることができるはずです。
何に焦点を当てているのか、何をアピールしているのか、どんな強みや長所をアピールするべきなのかなどのポイントに注目して見るようにしましょう。
そして自分の自己PRとどこが違うのかを照らし合わせることで、より完成度の高い自己PRを組み立てることができるでしょう。
結果よりも過程に重点を置く
自己PRを作る際のポイント2つ目は「結果よりも過程に重点を置く」ことです。
自己PRが分からない人の特徴として、実績を気にしすぎというポイントがありました。
それがまさにこのことを指しており、企業の採用担当者は結果は副産物程度にしか考えていません。
大会で一位になったとしても、その中で何を学び何を感じたのかというポイントの方が注目されます。
逆にこの学びや感じたことがない場合、どんなに優れた結果や実績を残していたとしても、評価されることはないと考えた方が良いでしょう。
強みは一つにする
自己PRを作る際のポイント3つ目は「強みは一つにする」ことです。
よくありがちなのが、あれもこれもと強みを詰め込みすぎて、結局何を伝えたかったのかが分からない文章になってしまうことです。
これを防ぐためにも、アピールするあなたの強みや長所は一つに決めておきましょう。
強みを一つに絞ることで、文章の内容がすっきりしますし、企業の採用担当者に伝わりやすくなります。
自己PRは欲張り過ぎずに、伝えることを意識して文章を構成していきましょう。
【自己PRが分からない】自己PRの詳しい構成
自己PRを書く際のポイントが分かったところで、次は「自己PRの詳しい構成」の仕方を解説していきます。
ここでは構成の順番通りに
- 「結論を述べる」
- 「根拠を述べる」
- 「根拠の中に直面した課題を述べる」
- 「課題を乗り越えた方法を述べる」
- 「結果・結論を再度述べる」
- 「入社後について述べる」
の6つの項目に分けて解説していきます。
1.結論を述べる
自己PRを書く際は必ず「結論を述べる」ことから始めていきましょう。
この結論ファーストで書くことで、論理的な思考力があるという印象を与えることができます。
また、最初にあなたが必ず伝えたい内容である「結論」を述べることで、企業の採用担当者にきちんと強みや長所が伝わるはずです。
この結論ファーストの書き方は自己PRだけでなく志望動機やガクチカでも使えますので、早めに書き方を習得しておくことをおすすめします。
2.根拠を述べる
結論部分が簡潔に書けたら、次にそれを補足するために「根拠を述べる」ようにしましょう。
根拠と言うと少し堅苦しいですが、言い換えるとなぜその結論に至ったのかという理由です。
書き方としては、結論部分の説得力を上げるためにも具体的なエピソードに軽く触れながら書いていきたい部分です。
3.根拠の中に直面した課題を述べる
結論、根拠が書けたら「根拠の中に直面した課題を述べる」ようにして、エピソードの信憑性をより上げていきましょう。
例えば部活動で勝てない時期が続いたことや、学力が思うように伸びないなどの様々な課題の中から結論部分を一番効果的にアピールできるものを選びましょう。
このような挫折のエピソードは企業の採用担当者の興味関心を引くための重要なポイントです。
必ずエピソードの中に盛り込んでいきましょう。
4.課題を乗り越えた方法を述べる
直面した課題と「課題を乗り越えた方法を述べる」ことはセットとして考えておいて下さい。
この課題の乗り越え方から問題解決能力の高さをアピールできることはもちろんのこと、あなたの価値観や志向を表現するためにも欠かせない要素の1つだと考えておきましょう。
ここで大切なことは、チームとしてではなくあなたがどう考えどんな行動をとったのかということです。
自ら考えアクションを起こしたエピソードでなければ、大きなプラス評価に繋げることは難しいので、必ず自発的に何かをしたエピソードを選ぶようにしましょう。
5.結果・結論を再度述べる
課題を乗り越えたエピソードを述べた後に「結果・結論を再度述べる」ようにすることで、企業の採用担当者の頭に残りやすくすることができます。
ここで大切なことは、決して成功した結果や目標を達成できたことでなくても良いということです。
企業の採用担当者はあなたのその経験の過程を重視しており、そこで得た学びや経験を評価しています。
仮に目標が達成できなかった場合でも、きちんと振り返り対策をすることで、プラス評価に繋げることも可能です。
その経験から得た学びや経験が今のあなたの強みや長所に繋がっていることを端的に伝えることで、大きなプラス評価に繋げることもできます。
6.入社後について述べる
自己PRの最後は必ず「入社後について述べる」部分を作りましょう。
この記事の冒頭でも説明しましたが、自己PRとはあなたの強みや長所、資格やスキルをアピールしながら、入社後にそれらをどう活かせるのかをアピールする項目です
そのため、あなたがその企業に入社した場合、どのようにして活躍していくのかを具体的に書き説明する必要があります。
ここの内容が具体的である程、入社への熱意があると判断される傾向にあるため、企業研究を十分にして他の応募者よりも具体的にアピールしていきましょう。
【自己PRが分からない】自己PRを作る際の注意点
ここまで自己PRを作る際のポイントなどを解説してきましたが、ここでは反対に「自己PRを作る際の注意点」を解説していきます。
ここでは特に注意が必要な
- 「誇張しすぎない」
- 「定型文の引用」
の2つのポイントを紹介していきます。
誇張しすぎない
自己PRを作る際の注意点1つ目は「誇張しすぎない」ことです。
「〇〇の大会で優勝しました」「〇〇で最優秀賞を頂きました」という結果の誇張は調べればすぐにバレるのでやめておきましょう。
また、エピソードを少し盛るというのは許容範囲内と言えますが、大袈裟に誇張してしまうのはNGです。
誇張しすぎることで内容に現実味がなくなってしまい、文章全体の説得力を低下させることになってしまい、プラスどころかマイナス評価に繋がってしまう可能性があり危険です。
自己PRは盛ってもいいが誇張はしない、という意識を持っておきましょう。
定型文の引用
自己PRを作る際の注意点2つ目は「定型文の引用」はしない方がいいということです。
就職活動中に企業の採用担当者は何十、何百という就活生の自己PRに目を通すことになります。
そんな中で「あ、これ定型文だな」と気づかれた段階で読む気を失いますし、「この学生はやる気ないんだろうな」という最悪の印象を与えることになってしまいます。
定型文や就活サイトの例文は参考程度にし、あなた自身の言葉で文章を組み立てる方が良いと言えます。
【自己PRが分からない】例文
ここまで読み進めたあなたはもうすでに自己PRが書きたいとウズウズしている頃ではないでしょうか?
しかし、0から書き出すのは難しいことなので、自己PRの「例文」を3つ用意しました。
ここでは
「継続力」
「協調性」
「分析力」
の3つの長所をアピールする内容としていますので、是非参考にして下さいね。
継続力
私の強みは他の人に負けない継続力があることです。
私は大学3年生の時に夏休みを活用し、営業系の長期インターンに参加しました。
コミュニケーション能力に自信があった私は、当初難なくこなせると考えておりましたが、現実はそう甘くなく、全く契約が取れませんでした。
そこで先輩社員の技術を教えてもらい、自分の営業の時にそれを活用したら初めて契約が取れました。
そこから自分の中で工夫し、自分流の営業方法を身につけたことで、インターン生の中で1番契約を多くとることができました。
この経験から諦めずに継続して努力を続けることで成果を出すことができることを学び、この継続力というスキルは貴社に入社してからも活かせると自負しております。
協調性
私の強みは協調性があることです。
私は大学でテニスサークルに所属しており、サークル長を務めていました。
私が就任した時はチームの状態がとても悪く、試合に全く勝てない時期でした。
その原因がメンバー間の会話不足であると感じたため、練習前、試合前に必ずミーティングを行い、チームで円滑な意思疎通を取ることを心がけました。
そうすることで、チームの関係性が改善され試合でも勝つことができるようになり、夏の大会では優勝することができました。
この経験からチームをまとめるための協調性が培われ、今では私の一番の強みとなっています。
この強みは貴社に入社後も仕事を円滑に進めるために活かせると確信しております。
分析力
私の強みは高い分析力です。
私は大学2年生の時からレストランでアルバイトをしており、よく店長が売上が伸びないと悩んでいました。
そこで私はその原因を掴むべく、お客様にアンケートを取り、問題点が何かを分析しました。
その結果、値段が少し高いという意見が多く、気軽に来てもらうにはハードルが高いという結論に至りました。
そこでランチタイムに割安セットメニューを出したり、少し量が少ないけど割安のメニューを発売しました。
すると目に見えてお客様の数が増え、それに伴い売上も伸びました。
この経験から、物事の本質を考え分析することの大切さを身をもって学びました。
この分析力は貴社のIT開発部門で活かせると考えております。
まとめ
多くの就活生が躓く自己PRですが、エントリーシートの中でも特に自分をアピールできる項目のため、しっかりと取り組むことが求められます。
アピールしたいことが思いつかない場合は自己分析や他己分析にまず取り組み、それでも浮かばない場合は企業が求める人物像を参考にしたり、短所を言い換えたりしましょう。
文章の構成は結論ファーストを心がけ、結論迷子にならないように気をつけましょう。
例文は参考程度にし、自分の言葉で組み立てるようにしましょう。
就活コンサルタント木下より
ここはあなたの価値観や志向を表現するために重要な部分のため、しっかりとエピソードを深掘りしながら書き進めるように意識しておきましょう。