
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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サマーインターンで自己PRが求められる理由
サマーインターンは、多くの企業が新卒採用に向けて優秀な学生との接点を持つ重要な機会と考えています。
学生にとっても、実際の業務を体験できる貴重な場であり、キャリアを考えるうえで大きな意味を持つでしょう。
その選考の中で、必ずといっていいほど求められるのが「自己PR」です。
これは、単なる形式的な質問ではなく、企業がその学生を深く理解するための非常に重要な要素です。
ここでは、なぜサマーインターンで自己PRが求められるのか、企業側の視点からその目的を丁寧に解説していきます。
人柄・価値観を知るため
企業が最も重視しているのは、学生の「中身」、つまりどのような人間なのかという部分です。
自己PRは、それを言葉で伝えるための手段です。
学歴や資格、表面的な成果だけでは見えない、あなたの考え方・行動特性・人生観を知るために、企業は自己PRに注目しています。
たとえば、アルバイト経験を語る中でも、「ただ忙しい飲食店で働いていた」という事実ではなく、「自分なりに業務改善を試みて、スタッフ間の連携をスムーズにした」といった行動や姿勢が伝わると、その人の価値観や主体性が浮き彫りになります。
企業は、あなたがどんな場面でどんな選択をしてきたのか、何に喜びを感じ、どんなことに悔しさを覚えたのか、そういった“人間らしさ”に強く興味を持っているのです。
とくに、新卒採用においては「人柄」と「伸びしろ」が重視されるため、過去の出来事を通じて、あなたらしさを言語化することが大切になります。
スキルや能力を見極めるため
サマーインターンはあくまで就業体験の場ではありますが、企業側は将来的な採用を見据えて、学生のポテンシャルや実務に活かせそうなスキルを見極めようとしています。
そのため、自己PRでは、どんな強みを持っていて、それをどう発揮してきたのかが問われます。
ここで重要なのは、「実績の大きさ」ではなく、「過程と工夫」です。
たとえば、「サークルの代表を務めた」「ゼミでリーダーを担当した」といった肩書きよりも、どんな課題に直面し、どのように考え、どう行動したのか。
そして、そこから何を学んだのか。
その一連のストーリーが、あなたの持つ能力や問題解決力、粘り強さを表す重要な情報になります。
さらに、ロジカルに物事を説明できるかという点も能力の一部として見られています。
強みを単に「責任感がある」と表現するのではなく、「どんな場面でどんな行動をし、周囲からどう評価されたのか」まで伝えられると、説得力が格段に増します。
インターン参加への本気度を確認するため
自己PRからは、インターンへの本気度や志望動機もにじみ出てきます。
企業は、目的意識のないまま応募してきた学生と、「このインターンで学びたいことがある」「自分に必要な経験を得たい」と強く考えている学生とを見極めたいと考えています。
インターンの内容をきちんと理解し、自分の成長やキャリア形成にどう活かすつもりなのかを明確に語れる学生は、企業にとって非常に魅力的です。
そのためには、企業研究をしっかり行い、自分の目指す方向性と企業の取り組みがどう重なるかを考える必要があります。
たとえば、「御社の◯◯事業に関心があり、そこで必要とされる〇〇力を実践の中で身につけたいと思っています」といった表現ができれば、単なる熱意ではなく、具体的なビジョンが伝わります。
企業は、その学生が真剣に自分の将来を考え、インターンを通して一歩踏み出そうとしているかを見ています。
自社とのマッチ度を図るため
サマーインターンは企業と学生が「お互いを知る」場所です。
企業は、学生の人柄や考え方が自社の文化や価値観と合うかを、自己PRを通じて判断します。
どんなにスキルや意欲が高くても、組織との相性が悪ければ長期的な活躍は難しいため、「カルチャーフィット」は非常に重視されるのです。
この視点では、自己PRに「自分の価値観」や「大切にしていること」を織り交ぜることが有効です。
たとえば、「チームでの協力を重視する」「困っている人がいたら手を差し伸べたい」といったスタンスが、その企業の風土と一致していれば、企業側も「この学生はうちと合いそうだ」と感じます。
また、企業研究で得た情報をもとに、「自分がなぜこの企業に惹かれたのか」「どんな点に共感したのか」を語ることで、企業側もマッチングのイメージがしやすくなります。
論理的な伝達力を見るため
自己PRは「プレゼンテーションの場」でもあります。
どんなに優れた経験を持っていても、それを相手に分かりやすく、論理的に伝えられなければ意味がありません。
企業は、あなたが「情報を整理し、筋道立てて話す力」を持っているかを、自己PRの内容や構成から見ています。
これは、社会人になってからも欠かせないビジネススキルのひとつです。
たとえば、結論から話す(PREP法など)、具体例を交える、無駄な言葉を省く、といった構成力や言語化の能力は、すべて自己PRの中で試されているのです。
自己PRを作る際は、「誰が聞いてもわかるか」「伝えたいことが明確か」「話がぶれていないか」といった点に注意しながら、何度も練習しておくことが重要です。
それによって、自信を持って自分を伝えることができ、企業側にも良い印象を与えることができます。
サマーインターンの自己PRで採用担当が見ているポイント
サマーインターンの選考で自己PRを求める背景には、企業が短期間の接点を通じて、学生の潜在的な能力や適性を正確に見極めようとしている意図があります。
特に新卒採用におけるインターンでは、実績よりも「将来的に活躍できるかどうか」に重きが置かれます。
そのため、自己PRで何をどのように伝えるかによって、評価は大きく左右されます。
ここでは、採用担当者が自己PRから具体的にチェックしているポイントを解説します。
再現性のある強みを持っているか
採用担当者が注目するのは、単に目立つ成果や経験ではなく、その強みが他の場面でも通用する「再現性」を持っているかどうかです。
一度きりの成功や偶然の出来事ではなく、自分の考えや行動の型として再び発揮できるような強みがあるかどうかが問われています。
そのため、自己PRでは「なぜそのような行動ができたのか」「どのような思考パターンが背景にあるのか」を丁寧に伝えることが重要です。
たとえば、粘り強く物事に取り組む姿勢が強みであれば、それがどのような場面で発揮されてきたか、そして今後も同様の行動をとる可能性があることを示すことで、企業側はその強みが職場でも発揮されるとイメージできます。
強みの一貫性と、別の場面でも活かせる汎用性こそが、評価される要素です。
実務に応用できるスキルがあるか
インターンでは、学生が業務の一部を体験するとはいえ、できる限り現場に近い実務を担当してもらうことが多くなっています。
だからこそ、採用担当者は自己PRから「この学生はどんなスキルを持っていて、それが仕事の中でどのように活かせそうか」という視点で見ています。
これは、専門的なスキルに限らず、たとえば情報収集力、論理的思考力、コミュニケーション能力、タスクの優先順位を見極める力など、実務において必要とされる基礎的な力も含まれます。
自己PRの中で、具体的な行動や成果に触れることで、「この学生なら、実際の業務でも一定の貢献ができるだろう」と企業が判断する材料になります。
また、アルバイトや学生団体、研究活動など、実務とは違う場面であっても、ビジネスに通じる力として応用できることを伝えると、説得力が増します。
成長意欲や主体性を感じるか
インターンは「今の能力」だけでなく、「これからの伸びしろ」にも大きな期待がかかる場です。
そのため、採用担当者は自己PRから学生の成長意欲や主体性を読み取ろうとします。
受け身ではなく、自ら課題を見つけ、行動し、学び取る姿勢があるかどうかは、短期間のインターンであっても非常に重要です。
自己PRでは、自分がどのようなきっかけで行動を起こし、結果としてどう変化・成長したのかを具体的に伝えると、その姿勢がよりリアルに伝わります。
たとえば、失敗経験から何かを学び、それを次の行動に活かしたというプロセスは、成長意欲や反省力の高さを示す材料になります。
採用担当者は、「この学生と一緒に働いたら、どんどん自発的に学び、成長してくれそうだ」という期待を持てるかどうかを重視しているのです。
一貫性のあるストーリーか
自己PRが魅力的かどうかは、話の構成や内容の整合性にも大きく影響されます。
採用担当者は、一つひとつの経験の裏にある動機や考え方に注目し、それが他のエピソードや強みと矛盾していないか、一貫性があるかを見ています。
強みと称する内容が自己PRと志望動機で食い違っていたり、エピソードの中で価値観がぶれていると、「この人は本当に自分のことを理解できているのだろうか」と疑問を持たれかねません。
だからこそ、自己PRは単なる経験の寄せ集めではなく、自分の価値観や軸が一本通った“ストーリー”として伝える必要があります。
一貫性があるPRは信頼感を生み、採用担当者にも強く印象づけることができます。
自分がどのような考えで行動し、それがどのような結果につながったのか、ストーリーとして筋が通っているかどうかを意識することが大切です。
サマーインターンの自己PR|書き方の基本ステップ
サマーインターンに応募する際、自己PRは自分を効果的に伝えるための重要な要素です。
しかし、「何を書けば良いのか分からない」「自分の強みがうまく表現できない」と悩む就活生も多いのではないでしょうか。
自己PRを納得感のある内容に仕上げるには、闇雲に書き始めるのではなく、段階的に自分と向き合うステップを踏むことが大切です。
ここでは、サマーインターンの自己PRを作成するための基本的な流れを4つのステップに分けて紹介します。
インターンで得たいことを明確にする
自己PRを書く前に、まず「自分はこのインターンに参加して何を得たいのか」「なぜこの企業を選んだのか」を明確にすることが重要です。
目的がはっきりしていないと、自己PRの内容もぼんやりとしたものになり、企業側に「この学生は本気で参加したいと思っているのか」という疑問を抱かせてしまいます。
インターンを通じて得たい経験やスキル、自分が興味を持っている業界・職種との関係性を言語化することで、その後の自己PR全体に一貫性と説得力が生まれます。
目的意識がある学生ほど、自分の強みをどのように活かしたいかを具体的に語れるため、企業にも意欲が伝わりやすくなります。
自分の強みやスキルを棚卸しする
目的が明確になったら、次に取り組むべきは「自分自身の強みやスキルを把握すること」です。
多くの学生が「自分にはアピールできるような経験がない」と感じがちですが、特別な実績がなくても、日常の中で発揮してきた力は誰にでも存在します。
部活動、アルバイト、ゼミ活動、ボランティア、趣味など、あらゆる経験の中に、自分が自然と力を発揮していた場面があるはずです。
それらを一つひとつ思い出し、「どんなときに頑張れたか」「他の人から褒められたことは何か」など、自分の行動パターンを棚卸ししていくことで、自分らしい強みが見えてきます。
この段階で大切なのは、具体的なキーワードをたくさん出しながら、自分の特性を客観的に見つめることです。
強みが育まれた背景を振り返る
自分の強みを把握できたら、それがどのような背景や経験によって培われてきたのかを振り返りましょう。
強みとは突然現れるものではなく、これまでの環境や出来事、人との関わりの中で徐々に育まれてきたものです。
その背景を理解し、自己PRに盛り込むことで、強みに対する説得力が格段に増します。
たとえば、「粘り強さ」が強みだとするならば、なぜその粘り強さが身についたのか、それはどんな価値観や考え方から来ているのかを丁寧に掘り下げることが求められます。
このプロセスによって、単なるスキルの羅列ではなく、「その人らしさ」がにじみ出る自己PRを作ることができ、企業に印象深く伝えることができます。
強みが活かされた経験を選ぶ
最後に、自分の強みが実際に発揮された経験をひとつ選び、それを自己PRの中心に据えることが大切です。
このとき、「印象的な経験」よりも、「自分の強みを具体的に説明できる経験」を選ぶことがポイントです。
つまり、その経験の中でどのような課題に直面し、どんな行動をとり、どんな結果につながったのかが明確である必要があります。
また、その経験が企業やインターン先の業務にどうつながるかを示せると、より説得力が高まります。
強みが活かされた経験は、自己PRの「証拠」として機能するため、自分の言葉でリアルに語ることが求められます。
曖昧な表現ではなく、具体的な行動や成果を交えることで、採用担当者に伝わりやすく、記憶にも残る自己PRになります。
サマーインターンのESに書く自己PRのコツ
サマーインターンのエントリーシート(ES)において、自己PRは採用担当者が最初に目を通す、いわば「第一印象」を決めるパートです。
ここでどれだけ自分を魅力的に伝えられるかが、書類選考突破の鍵を握ります。
ESでの自己PRは限られた文字数の中で簡潔かつ的確に、自分の強みや人となりを伝える必要があります。
以下に、読み手に刺さる自己PRを書くための3つのコツを解説します。
強みは1つに絞ってアピール
ESの自己PRでは、伝えたいことを欲張って詰め込むのではなく、強みを1つに絞って深掘りすることが効果的です。
たとえば「責任感」「リーダーシップ」「協調性」など複数の要素を盛り込もうとすると、それぞれが中途半端になり、結局何が伝えたかったのかがぼやけてしまいます。
一方で、ひとつの強みに絞ることで、エピソードの内容が明確になり、読み手の印象にも残りやすくなります。
自分の特徴の中で最も自信のあるものを軸に据え、その強みがどのような行動や結果につながったのかを丁寧に描くことが、読み手の納得感につながります。
自己PRの目的は「たくさんアピールすること」ではなく、「1つを深く伝えること」であると理解しておくことが重要です。
説得力のある具体エピソードを入れる
自己PRの中で抽象的な表現ばかりが並ぶと、読み手にとってはイメージしづらく、記憶にも残りにくい内容になってしまいます。
そのため、自己PRには必ず具体的なエピソードを組み込むことが大切です。
「私は行動力があります」だけでは説得力に欠けますが、「アルバイト先で売上が低迷していた時間帯の原因を調べ、自ら改善案を提案した結果、客数が20%増加した」といったエピソードが加わることで、強みが裏付けられ、説得力が生まれます。
エピソードは派手な成果である必要はありません。
日常の中で自分らしさが発揮された場面や、地道に取り組んだ努力の過程を丁寧に描写することで、読み手に「この人と一緒に働いてみたい」と思わせることができます。
エピソードは、あなたの強みの「証拠」として機能するため、リアリティと具体性を意識することが重要です。
企業が求める人物像に結びつける
自己PRをより効果的なものにするためには、単に自分の強みを語るだけでなく、それが応募先の企業でどのように活かせるのかまで意識する必要があります。
企業がサマーインターンでどんな人材を求めているのかを理解し、その人物像と自分の強みがどのように重なるかを示すことで、自己PRは一段と説得力を持ちます。
たとえば、チームワークを重視する企業であれば、「集団の中でどう貢献したか」を強みと紐づけることで、企業側は「この学生はうちの環境にフィットしそうだ」と感じます。
企業研究を事前に行い、企業の価値観や事業内容、インターンの目的を把握したうえで、自己PRの内容を調整することが効果的です。
企業視点を持つことで、単なる“自分語り”ではなく、“貢献できる人材”としての印象を与えることができます。
サマーインターンの自己PR作成時の注意点
サマーインターンのエントリーシートにおいて、自己PRは自分の魅力を伝える絶好の機会ですが、書き方を間違えると誤解を招いたり、意図とは逆の印象を与えてしまうこともあります。
内容そのものが悪くなくても、表現方法や構成の不備によってマイナス評価になることは少なくありません。
ここでは、自己PRを作成する際に気をつけるべきポイントを3つ紹介します。
これらを意識することで、より伝わる自己PRに仕上がります。
抽象的な言い回しは避ける
自己PRでよくある失敗のひとつが、内容が抽象的すぎて読み手に伝わりづらいという点です。
「私は努力家です」「責任感があります」「チームで力を発揮できます」といった言葉は一見わかりやすそうですが、具体的なエピソードや根拠がなければ説得力を持ちません。
読み手にとっては、「その努力はどんな場面で発揮されたのか」「責任感とはどのような行動だったのか」といった具体的な情報がなければ、印象に残りにくく、ありきたりな内容と受け取られてしまいます。
抽象的な言葉は便利ですが、それだけで完結せず、「なぜそう言えるのか」「何をもってその強みを証明できるのか」を具体的に語ることが大切です。
伝わる自己PRにするためには、経験や行動を通じて、強みがどう表れたかをしっかり描写しましょう。
自慢に聞こえる表現は控える
自己PRは、自分の強みや成果を伝える場である一方で、表現次第では「自信過剰」「自己中心的」と受け取られてしまうリスクがあります。
たとえば、「自分がいなければこのプロジェクトは成功しなかった」「誰よりも努力していた」といった断定的な言い回しは、読み手に誇張や自慢と受け取られる可能性があります。
特にサマーインターンの選考では、まだ社会経験のない学生が多いため、「謙虚さ」や「周囲との協調性」も重視されます。
そのため、自己PRでは自分の成果を主張するだけでなく、「チームでの協力があったからこそ」「周囲の支えがあったことも大きい」といった配慮のある表現を加えることで、バランスの取れた印象を与えることができます。
自分の強みを正しく伝えつつも、謙虚さや客観性を持った文章が、採用担当者の信頼を得る鍵となります。
企業との接点が曖昧にならないようにする
自己PRを書く際にありがちなのが、「自分の話だけで完結してしまう」というパターンです。
もちろん、自分の強みや経験を伝えることは重要ですが、それが企業にどう活かせるのか、なぜその企業でインターンをしたいのかといった“接点”が曖昧だと、企業側は興味を持ちにくくなります。
採用担当者は、「この学生はうちのインターンに参加することで何を得たいのか」「どのように貢献してくれる可能性があるか」といった点を知りたがっています。
したがって、自己PRの最後には、企業の理念や事業内容、自分の志望動機と結びつけて、「だからこの企業を選んだ」という納得感のある締め方が求められます。
企業研究をしっかり行い、自分の強みがその企業のどのような仕事や価値観とリンクするのかを明確にすることで、より説得力のある自己PRに仕上がります。
サマーインターンの自己PRにおすすめの構成テンプレート
自己PRは、自分の強みや人柄を限られた文字数の中で伝える必要があるため、構成が非常に重要です。
話がまとまらず印象が薄れてしまうのを防ぐには、あらかじめテンプレートに沿って論理的に組み立てることが効果的です。
ここでは、サマーインターンのエントリーシートや面接でも使える、わかりやすく伝わる自己PRの構成テンプレートを紹介します。
以下の4つの要素を順序立てて整理すれば、読み手の印象に残る自己PRを作ることができます。
【結論】あなたの強みは何か?
自己PRでは、まず最初に「自分の強みは何か」を明確に伝えることが大切です。
最初に結論を述べることで、読み手はその後に続くエピソードや根拠を理解しやすくなります。
たとえば、「私の強みは周囲を巻き込むリーダーシップです」「私は粘り強く課題に取り組む力があります」といった形で、端的に表現しましょう。
ここで重要なのは、「強み」と「その表現の言葉選び」に具体性があることです。
抽象的な言い回しではなく、実際の行動に結びつくような特徴を選ぶことで、その後の展開に説得力が生まれます。
読み手の興味を引き、先を読みたくなるような結論を心がけましょう。
【背景】その強みが身についたきっかけ
次に、その強みを身につけるに至った背景を説明します。
強みがどのような経験や環境、価値観によって培われたのかを語ることで、単なる能力のアピールではなく、「なぜその強みを持つに至ったのか」が明確になります。
たとえば、幼少期の体験、部活動での苦労、アルバイトで感じた課題など、強みが生まれるきっかけとなった場面を思い返してみてください。
背景を丁寧に語ることで、あなたの行動の原動力や価値観が伝わり、読み手はあなたという人物への理解を深めることができます。
これは、自分らしさを表現する上でも非常に効果的なパートです。
【根拠】実際に強みを発揮した経験
背景を語ったあとは、その強みが実際にどのような場面で発揮されたのか、具体的な経験を紹介しましょう。
ここでは、できるだけエピソードを具体的に描くことがポイントです。
どんな状況で、どんな課題に直面し、どのように自分が行動したか、そして結果として何が得られたのかを明確に伝えます。
たとえば、サークルでの企画運営、アルバイト先での改善提案、ゼミでのグループワークなど、自分が主導的に関わった経験を選ぶと良いでしょう。
このエピソードが強みの「証拠」となり、読み手は「この学生は本当にその強みを持っている」と納得することができます。
数字や具体的な変化を盛り込むと、さらに信頼性が高まります。
【応用】インターン先でどう活かすか
最後に、その強みがインターン先でどのように活かせるのかを伝えましょう。
ここをしっかり書くことで、単なる自己紹介ではなく、「企業にとって魅力的な人材」としてのアピールになります。
たとえば、「御社のインターンでは、チームで課題に取り組む場面があると伺っています。
私はこれまでの経験を活かし、周囲と積極的に連携しながら、前向きにプロジェクトを推進できると考えています」といった形で、企業の求める人物像やインターンの内容と強みを結びつけることが効果的です。
ここでは、企業研究を通じて得た情報を活用することで、よりリアルで説得力のある締め方ができます。
この一文があることで、「この学生はうちのインターンに合っていそうだ」と企業側に感じさせることができ、選考通過の可能性が高まります。
【経験別】サマーインターンの自己PR例文
経験別にサマーインターンの自己PRの例文をご紹介します。
参考にして実際に自己PRを作成してみましょう。
私の強みは、課題を見つけて改善に取り組む行動力です。
この強みは、飲食店でのホールスタッフのアルバイト経験で活かされました。
業務を進めるにあたり、ピーク時間帯に注文ミスや提供の遅れが頻発するという課題がありました。
この課題を解決させるために、スタッフ間の業務連携を見直し、注文フローや声かけのルールを整備することに取り組みました。
結果、ピーク時間のオペレーションが大幅に改善され、クレーム件数を月10件から3件に減らすことができました。
貴社に入社した際も、目の前の課題に対して自ら考え、周囲と協力しながら解決策を提案する姿勢で、業務の円滑化に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、チームの意見をまとめて前に進める調整力です。
この強みは、大学のダンスサークルで文化祭のステージ企画を担当した際に活かされました。
企画を進めるにあたり、メンバー間で演出方針や構成の意見が食い違い、話し合いが進まないという課題がありました。
この課題を解決させるために、全員から意見を聞き出す場を設け、共通する目的を整理した上で、納得感のある方向性を提示することに取り組みました。
結果、チーム全体が一丸となって練習や準備に取り組み、観客数500人以上のステージを成功させることができました。
貴社に入社した際も、多様な価値観を持つメンバーの意見を活かしながら、チームの目標達成に向けて調整役として貢献していきたいと考えています。
長期インターン経験を活かした自己PR
私の強みは、自ら課題を発見し、主体的に改善行動をとる力です。
この強みは、ベンチャー企業での長期インターンで営業アシスタントを担当した際に活かされました。
業務を進めるにあたり、営業資料のバージョンが複数存在し、社内での共有ミスが頻繁に発生するという課題がありました。
この課題を解決させるために、資料管理の仕組みをGoogleドライブ上で一本化し、更新履歴の見える化や管理ルールの整備を自主的に行いました。
結果、営業担当者の資料ミスがゼロになり、社内の業務効率が大きく向上しました。
貴社に入社した際も、現場の小さな違和感に気づき、周囲を巻き込みながら改善を実行する姿勢で、チームの成果に貢献していきたいと考えています。
【サマーインターンの自己PR】強み別!インターンの自己PR例文
強み別の自己PRの例文を参考に自己PRを作成してみましょう。
自身の強みと照らし合わせることで例文を作成してみましょう。
私の強みは、常に現状に満足せず、成長を求めて行動する向上心です。
この強みは、英語のプレゼンテーションスキルを磨くために参加した学内のスピーチ大会の準備で活かされました。
大会の準備を進めるにあたり、自分の表現力や発音に自信がなく、何度も言い直しが必要になるという課題がありました。
この課題を解決させるために、週に2回ネイティブの先生との発音練習を継続し、自主的に動画でスピーチを撮影・分析することで改善に取り組みました。
結果、本番では聴衆から高い評価を受け、全体で3位入賞を果たすことができました。
貴社に入社した際も、自ら課題を見つけ、学び続ける姿勢で新しい業務や環境に柔軟に適応し、着実に成果を出せるよう貢献していきたいと考えています。
私の強みは、限られた時間の中で成果を出すために段取りを組み立て、着実に実行する計画性です。
この強みは、ゼミの研究発表で担当チームをまとめた経験で活かされました。
発表準備を進めるにあたり、メンバーのスケジュールが合わず、作業が滞ってしまうという課題がありました。
この課題を解決させるために、作業内容をタスク単位で可視化し、期限ごとに担当を割り振るスケジュール表を作成して、メンバーに共有・管理する取り組みを行いました。
結果、全員が自分の役割を把握して動くことができ、発表当日には完成度の高い資料とスムーズな進行で、教授から高い評価をいただくことができました。
貴社に入社した際も、業務の優先順位を考えながら計画的に行動し、チームにとって信頼できる存在として貢献していきたいと考えています。
私の強みは、多様なメンバーの意見をまとめ、チームを目標達成に導くリーダーシップです。
この強みは、大学のボランティア団体で地域イベントを企画した際に活かされました。
プロジェクトを進めるにあたり、メンバー間で役割や企画方針に対する意見が食い違い、進行が遅れるという課題がありました。
この課題を解決させるために、全員と個別に対話を重ね、共通の目的や価値観を再確認しながら、全体の方向性を調整し、スケジュールを再構築する取り組みを行いました。
結果、チームが一体感を持って活動を進められるようになり、当日は来場者500人以上を集めるイベントを無事成功させることができました。
貴社に入社した際も、周囲との信頼関係を大切にしながら、チームを牽引する存在として貢献していきたいと考えています。
私の強みは、相手の立場に立って考え、円滑な関係を築くコミュニケーション力です。
この強みは、カフェでのアルバイト経験で活かされました。
業務を進めるにあたり、新人スタッフとの連携ミスが続き、オーダーミスや提供の遅れが課題になっていました。
この課題を解決させるために、相手の理解度や不安に寄り添う声かけを意識し、分かりやすく伝える工夫や、一緒に動く時間を増やすことに取り組みました。
結果、新人の業務理解が進み、チーム全体の連携も改善され、ミスの件数が大幅に減少しました。
貴社に入社した際も、相手を理解しようとする姿勢を持ち、社内外の関係構築を通じてプロジェクトの推進に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、困難な状況でも地道に努力を続けられる継続力です。
この強みは、高校から続けている英語の勉強を通じて活かされました。
学習を進めるにあたり、なかなかスピーキング力が上達せず、モチベーションが下がるという課題がありました。
この課題を解決させるために、毎日の勉強に短い目標を設定し、達成感を得られるように学習法を工夫することに取り組みました。
結果、TOEICスコアを半年間で120点伸ばすことができ、学内の英語スピーチコンテストにも出場することができました。
貴社に入社した際も、たとえ壁にぶつかったとしても粘り強く学び続け、長期的な成果につなげる力で貢献していきたいと考えています。
私の強みは、考えるよりもまず動き、課題解決に向けて積極的に行動を起こせる行動力です。
この強みは、地域イベントのボランティアスタッフとして活動した経験で活かされました。
イベント運営を進めるにあたり、当日の誘導スタッフが不足しており、現場が混乱するという課題がありました。
この課題を解決させるために、自ら他のブースに声をかけて応援を募り、さらに手書きの案内ボードを用意して、臨時の導線を確保することに取り組みました。
結果、混乱は最小限に抑えられ、来場者からもスムーズだったと好評をいただくことができました。
貴社に入社した際も、指示を待つだけでなく、自ら状況を見て行動を起こす姿勢で、課題解決に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、立場や意見の異なる人とも前向きに関係を築き、協力して成果を上げる協調性です。
この強みは、ゼミでのグループ研究活動の中で活かされました。
研究を進めるにあたり、意見の衝突からメンバーの関係がぎくしゃくし、作業効率が落ちるという課題がありました。
この課題を解決させるために、対立していたメンバー同士の意見を丁寧に聞き取り、お互いの立場を整理したうえで、全体として納得できる案を模索することに取り組みました。
結果、チームとしての一体感が戻り、研究発表では学内選考を通過して学会出場まで進むことができました。
貴社に入社した際も、チームワークを大切にしながら多様な人と協働し、円滑なプロジェクト運営に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、最後まで責任を持ってやりきる力です。
この強みは、大学の学園祭で模擬店のリーダーを務めた際に活かされました。
企画を進めるにあたり、直前に仕入れ先がキャンセルとなり、食材が手に入らないという課題がありました。
この課題を解決させるために、他の飲食関係の知人や業者を自らあたり、代替となる材料を調達し、提供メニューも変更しながら営業を成立させることに取り組みました。
結果、当日は大きなトラブルなく運営を完了し、売上も例年を上回る成果を出すことができました。
貴社に入社した際も、困難があっても簡単にあきらめず、自分の役割に責任を持ってやりきる姿勢で貢献していきたいと考えています。
私の強みは、課題に対して論理的に考え、最適な解決策を導き出す思考力です。
この強みは、ゼミの研究で市場データを用いた分析を行った経験で活かされました。
研究を進めるにあたり、データの解釈がメンバー間で分かれ、方向性が定まらないという課題がありました。
この課題を解決させるために、自分でデータを再整理し、仮説ごとに論点を明確にして可視化しながら議論を進める工夫を行いました。
結果、チーム全員が納得できる分析方針に統一することができ、学内発表会でも高く評価されました。
貴社に入社した際も、現場で生じる問題に対して冷静に整理・分析し、合理的な判断で課題解決に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、目標に対して妥協せず、結果を出すまで努力を続ける負けず嫌いな性格です。
この強みは、大学1年時にTOEICで高得点を目指した経験で活かされました。
勉強を進めるにあたり、最初の模試で思ったよりも低い点数を取り、自分の実力とのギャップに悔しさを感じたことが課題でした。
この課題を解決させるために、自分に合った勉強法を見直し、毎日最低2時間の学習時間を確保することを半年間継続しました。
結果、TOEICスコアは300点以上伸び、目標だった800点台を達成することができました。
貴社に入社した際も、目標に対して強い執着心を持ち、途中であきらめずに努力を積み重ねる姿勢で結果を出すことに貢献していきたいと考えています。
私の強みは、地道な努力を継続し、結果が出るまで粘り強く取り組める忍耐力です。
この強みは、塾講師のアルバイトで受け持った生徒の成績向上に取り組んだ経験で活かされました。
指導を進めるにあたり、なかなか成績が上がらず、生徒自身のモチベーションも下がってしまうという課題がありました。
この課題を解決させるために、生徒の小さな努力や理解をこまめに認める声かけを意識し、短期目標を設定しながら地道な基礎の反復に取り組みました。
結果、半年後には苦手科目で平均点を大きく超えるまでに成績が向上し、生徒自身も学習に前向きになる姿勢を見せてくれるようになりました。
貴社に入社した際も、すぐに成果が見えない仕事に対しても根気強く取り組み、長期的に信頼される存在として貢献していきたいと考えています。
私の強みは、新しいことにも積極的に取り組むチャレンジ精神です。
この強みは、大学1年次に未経験ながら学生主催のビジネスコンテストに参加した経験で活かされました。
コンテストを進めるにあたり、ビジネスやマーケティングの知識が乏しく、議論についていけないという課題がありました。
この課題を解決させるために、自主的に書籍やオンライン講座で基礎を学びながら、積極的に先輩に質問し、理解を深めることに取り組みました。
結果、最終的にはプレゼン担当を任され、チームは全体の準優勝という成績を収めることができました。
貴社に入社した際も、未経験の分野にも臆することなく挑戦し、自ら学ぶ姿勢で業務に貢献していきたいと考えています。
私の強みは、状況の変化に応じて柔軟に考え、行動できる柔軟性です。
この強みは、大学のサークルでイベント運営を担当した際に活かされました。
イベントを進めるにあたり、当日の天候が悪化し、屋外企画が急遽中止になったという課題がありました。
この課題を解決させるために、室内でも代替できる企画を即座に準備し、運営メンバーで役割を調整しながらプログラムを切り替える対応に取り組みました。
結果、参加者からも「臨機応変な対応がありがたかった」と好評をいただき、イベントは無事に成功させることができました。
貴社に入社した際も、予期せぬ変化や課題にも前向きに対応し、柔軟な行動でチームに貢献していきたいと考えています。
私の強みは、物事を深く掘り下げて理解しようとする探求心です。
この強みは、ゼミ活動で環境問題をテーマに研究を行った経験で活かされました。
研究を進めるにあたり、既存の情報では背景理解が浅く、独自性のある分析が難しいという課題がありました。
この課題を解決させるために、国内外の論文や政府データにあたり、実際に研究対象の地域を訪問して現地の声を聞くフィールドワークにも取り組みました。
結果、より具体性と現実味のある発表資料を作成でき、学内発表会では高い評価を得ることができました。
貴社に入社した際も、目の前の課題に対して表面的にとどまらず、本質を探る姿勢で価値ある提案を行い、貢献していきたいと考えています。
私の強みは、一つの物事に深く集中して取り組み、結果を出す集中力です。
この強みは、資格取得に向けて独学で学習を続けた経験で活かされました。
勉強を進めるにあたり、アルバイトや大学の課題と両立する中で時間の確保が難しいという課題がありました。
この課題を解決させるために、朝の1時間を学習に充てる習慣を徹底し、短時間でも集中して質を高める学習スタイルを確立することに取り組みました。
結果、3ヶ月の学習で日商簿記2級を取得することができ、時間管理と集中力の重要性を実感しました。
貴社に入社した際も、限られた時間やリソースの中でも最大の成果を出せるよう、集中力を活かして業務に取り組み、貢献していきたいと考えています。
サマーインターンの自己PR NG例文とその理由
自己PRは、自分の魅力を企業に伝えるための最も重要なパートのひとつです。
しかし、せっかくのチャンスであるにもかかわらず、「伝え方を間違える」「読み手の期待とズレてしまう」といった理由で評価されにくくなるケースが少なくありません。
ここでは、サマーインターンでありがちなNG自己PRの例文を取り上げ、その何が問題なのか、なぜ評価されにくいのかを解説します。
抽象的で中身がないNG例
私は常に前向きな姿勢で何事にも取り組むことができます。
困難な状況でも諦めずに努力することが私の強みです。
これまでの経験を通じて、どんなときもポジティブな気持ちを忘れずに取り組んできました。
サマーインターンでもこの強みを活かして貢献したいです。
この自己PRの最大の問題は、内容が抽象的すぎて何をアピールしたいのかがわかりにくい点にあります。
「前向き」「諦めない」「努力」といった言葉はよく使われがちですが、具体的なエピソードや行動の裏付けがないため、説得力に欠けます。
読み手は「本当にそうなのか?」「どんな場面で発揮されたのか?」という疑問を持つだけで、印象に残りません。
自己PRは、抽象的な言葉ではなく、自分だけの具体的な経験や背景を通して強みを伝えることが大切です。
自慢話に終始しているNG例
私は学生団体で代表を務め、80名のメンバーをまとめ、年次イベントを大成功させました。
自分のアイデアが採用されたことで全体の参加者数が例年の1.5倍になり、周囲からは「あなたがいたから成功した」と多くの感謝の言葉をもらいました。
このように私は常にリーダーとして成果を出してきました。
この自己PRがNGとされるのは、自分の実績ばかりを強調し、読み手に対して「自慢しているように聞こえる」印象を与えてしまうからです。
もちろん成果を出した経験をアピールすることは重要ですが、それだけでは「協調性」や「周囲との関係性」が見えてこず、独りよがりな印象になりがちです。
また、「感謝された」「リーダーとして成果を出した」などの主観的な評価ばかりではなく、なぜその成果を出せたのか、どういう工夫をしたのかといったプロセスを語ることで、より好印象な自己PRになります。
謙虚さと客観性を忘れないバランスが必要です。
企業との接点が薄いNG例
私の強みは協調性です。
これまで多くのグループ活動やイベント運営に携わってきた中で、チームでうまく連携を取りながら目標を達成してきました。
このような経験から、私は人と関わることが得意で、どのようなチームでも良い関係性を築ける自信があります。
この自己PRの問題点は、企業との関連性が薄く、「なぜこの企業のインターンに応募したのか」が伝わってこないことです。
内容自体は悪くありませんが、「協調性があること」と「その企業でなぜ活かせるのか」という接続がないため、読み手にとっては「この学生でなければならない理由」が見えにくくなります。
特にサマーインターンでは、企業は「なぜうちを選んだのか」「どういう形で貢献してくれるのか」に強い関心を持っています。
自己PRの最後には、自分の強みが企業の業務や価値観とどう結びつくのかを具体的に示すことが、通過率を高めるポイントになります。
学生からよくある質問(FAQ)
サマーインターンの応募にあたって、自己PRの書き方や伝え方に不安を抱える学生は少なくありません。
特に就活初期の段階では、「何をどこまで書いていいのか」「どこで差がつくのか」が分からず、手が止まってしまうこともあります。
ここでは、自己PR作成に関して学生からよく寄せられる質問にお答えします。
複数の強みをアピールしても良い?
自己PRにおいて、複数の強みを伝えたいという気持ちはよく理解できます。
しかし、文字数が限られたESや短時間の面接では、あれもこれもと詰め込んでしまうと、かえって印象がぼやけてしまう可能性があります。
自己PRで最も大切なのは、「一番伝えたい自分らしさを明確に伝えること」です。
そのため、基本的には強みは一つに絞り、その強みが実際に発揮されたエピソードを深掘りすることをおすすめします。
ただし、一つの強みに付随して他の要素(たとえば「主体性」と「巻き込み力」など)が自然に含まれている形であれば、全体に一貫性がある限り問題ありません。
重要なのは、読み手が「この学生はこういう人物だ」と印象づけられるかどうかです。
インターン未経験でもアピールできる?
インターン経験がなくても、十分に自己PRでアピールすることは可能です。
企業がインターン選考で見ているのは「これまでの実績」よりも「今後のポテンシャル」であり、どんな経験からどんな学びを得たか、そしてそれをどう活かそうとしているかが評価の対象になります。
アルバイト、サークル活動、ゼミの研究、ボランティア活動など、インターン以外の経験からも、自分らしさや行動力、思考力を表すことは十分にできます。
むしろ、どんな経験からでも意味や成長を見出せる人は、どんな環境でも柔軟に適応し、学びを得られると期待されやすくなります。
大切なのは、「特別な経験があるかどうか」ではなく、「その経験から自分をどう語れるか」です。
自己PRとガクチカの違いは?
「自己PR」と「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」は似ているようで、実は伝える目的が異なります。
自己PRは、あなた自身の強みや人柄を企業に伝えるためのものです。
企業はそこから「この学生はどんな場面で力を発揮するのか」「どのような行動特性があるのか」を知ろうとします。
一方でガクチカは、特定の経験を通して、どのように課題に取り組み、何を学び、どんな成果を出したかを掘り下げることが中心です。
つまり、ガクチカは「経験」ベース、自己PRは「人物」ベースであると理解すると分かりやすいでしょう。
ただし、両者を完全に切り分ける必要はなく、内容が重なっても構いません。
違いを意識しながら、それぞれの質問意図に合った伝え方を心がけることが大切です。
まとめ|サマーインターンの自己PRで差をつけよう
サマーインターンは、企業と学生が早い段階で接点を持つ貴重な機会です。
その中でも自己PRは、第一印象を左右する重要な要素であり、選考突破のカギを握るパートです。
限られた文字数や時間の中で、いかに自分の魅力を相手に伝えるか。
そのためには、単なる自己紹介ではなく、「伝える技術」と「企業目線の理解」が求められます。
ここでは、サマーインターンの自己PRで他の学生と差をつけるために意識すべきポイントを、最終的なまとめとしてご紹介します。
自己理解を深めて魅力的に伝える
魅力的な自己PRの土台となるのは、深い自己理解です。
自分がどんな場面で力を発揮できるのか、どんな価値観を持って行動しているのかを、具体的な経験を通じて掘り下げることが、他人にはない“あなただけの強み”につながります。
「とりあえず何か書く」ではなく、自分の過去を丁寧に振り返り、「なぜその行動を取ったのか」「どんな気持ちだったのか」といった感情の流れまで整理することで、よりリアルで印象的な自己PRになります。
そのうえで、抽象的な言葉に頼らず、具体的なエピソードで自分の強みを裏付けることで、読み手の記憶に残る内容に仕上がります。
企業目線でのアピールを意識する
自己PRは、自分の良さを伝える場であると同時に、「企業にとってどんな価値がある人材か」を伝える場でもあります。
自己中心的に自分の強みだけを語るのではなく、「その強みが企業の業務や文化にどうマッチするか」をセットで考えることが、採用担当者の共感を得るポイントです。
企業目線でアピールするためには、事前の企業研究が欠かせません。
業界や企業が求めている人物像や、インターンで扱われる課題と自分の経験との共通点を探し出し、自己PRの最後でしっかり接続させることで、あなたが「その企業にフィットする人材」であることを自然に伝えることができます。
この視点を持つかどうかが、他の応募者との差につながります。
例文や構成テンプレートを活用しよう
自己PRに苦手意識を持つ学生は少なくありませんが、型やテンプレートを活用することで、誰でも分かりやすく説得力のある文章を書くことができます。
「結論→背景→具体例→応用」といった基本構成を用いることで、内容に一貫性と流れが生まれ、読み手が理解しやすくなります。
また、実際の例文を読むことで、自分の伝え方に足りない部分や表現の工夫にも気づくことができます。
ただし、テンプレートはあくまで“土台”であり、その中に盛り込む経験や言葉は、自分だけのものである必要があります。
既存の構成を参考にしつつも、自分の個性や価値観をしっかりと反映させることが、納得感のある自己PRをつくるための秘訣です。