
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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就職偏差値とは
就職偏差値とは、就職活動を行う学生の間で使われる、企業の入社難易度を相対的に示す指標のことです。
一般的に、内定獲得者の出身大学のレベル、選考の倍率、企業の人気度、知名度などを基に算出されることが多いようです。
ただし、これは予備校などが算出する学力偏差値とは異なり、公的な機関が定めた統一基準があるわけではありません。
あくまで就職情報サイトや個人の分析による俗語的な指標であり、参考程度に捉えておくのがよいでしょう。
日立系の就職偏差値ランキング
日立系の就職偏差値は、その中核である日立製作所を筆頭に、非常に高い水準にあると言えます。
主要グループ企業も、それぞれの専門分野で高い人気と実力を持っており、就職偏差値は総じて高い傾向にあります。
【日立系】Aランク(就職偏差値70以上)
【70】日立製作所(中央研究所) 柏レイソル(エース選手)
日立グループの頭脳である研究開発部門のトップと、プロスポーツ選手という極めて特殊かつ専門的なポジションです。
博士号レベルの研究実績や、プロアスリートとしての卓越した実力など、一般的な就職活動の枠を超えた最高水準の能力が求められます。
通常の選考プロセスとは異なり、スカウトや推薦が中心となると考えられます。
【日立系】Bランク(就職偏差値66以上)
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【69】日立製作所
【68】ルネサスエレクトロニクス 日立総合計画研究所 日立コンサルティング 三菱HCキャピタル
【67】日立建機 日立ハイテク 日立システムズ 日立ソリューションズ
【66】日立Astemo 日立GEニュークリア・エナジー
日立製作所本体と、コンサル・金融・IT・メーカーなど各分野の主要中核企業が並びます。
国内トップクラスの学生が競合する最難関レベルです。
高度な学歴フィルターに加え、日立の「Lumada」事業などデジタルトランスフォーメーション戦略への深い理解が不可欠です。
なぜ日立グループなのか、その中でなぜこの企業なのかを、自身の経験と紐づけて論理的に説明する能力が厳しく問われます。
【日立系】Cランク(就職偏差値61以上)
【65】日立ビルシステム 日立産機システム 日立エナジー
【64】日立パワーソリューションズ 日立インダストリアルプロダクツ 日立医薬情報ソリューションズ 日立LGデータストレージ
【63】日立産業制御ソリューションズ 日立情報通信エンジニアリング 日立プラントサービス 日立チャネルソリューションズ
【62】日立建設設計 日立国際電気 日立システムズフィールドサービス 日立グローバルライフソリューションズ
【61】日立ハイシステム21 日立社会情報サービス 日立ニコトランスミッション 日立アイイーシステム
社会インフラやITソリューション、特定の製品分野を担う優良なグループ企業群です。
本体やBランク企業に次ぐ人気と難易度を誇り、各分野で高い技術力やシェアを持つ企業が中心となります。
SPIなどの筆記試験で確実に高得点を取ることが第一関門です。
面接では、自身の専門性と入社後にどう貢献したいかを具体的にアピールする準備が重要になります。
【日立系】Dランク(就職偏差値56以上)
【60】日立空調ソリューションズ 日立オートメーション 日本スペースイメージング ハピネスプラネット
【59】日立リアルエステートパートナーズ 日立ICTビジネスサービス セキュアブレイン
【58】日立プロパティアンドサービス 日立保険サービス 日立アカデミー
【57】関東日立 九州日立 北陸日立 東北日立 北海道日立 北海道日立システムズ
【56】静岡日立 三重日立 沖縄日立 沖縄日立ネットワークシステムズ 日立茨城テクニカルサービス
グループの不動産・保険・研修といったサポート機能や、各地域に根差した販売・サービス会社が多く含まれます。
グループの安定基盤のもと、それぞれの専門分野で着実にキャリアを築きたい学生に向いています。
「なぜこの地域なのか」「なぜこの事業なのか」という志望動機の明確さに加え、協調性や真面目さが評価される傾向にあります。
【日立系】Eランク(就職偏差値50以上)
【55】ゆうばり麗水 日和サービス 朝霞・三園ユーティリティサービス 関東エコリサイクル
環境・リサイクル事業や、特定の地域・施設のインフラ運営、福利厚生サービスなど、グループの基盤を支える専門性の高い子会社が中心です。
採用人数は多くないものの、日立グループの一員としての安定性があります。
面接では、飾らない言葉で「なぜこの仕事に興味を持ったのか」を誠実に伝え、入社意欲の高さを示すことが合格の鍵となります。
【日立系】とは
日立系とは、株式会社日立製作所を中核とする巨大な企業グループ、日立グループのことを指します。
日本を代表する総合電機メーカー、あるいは総合IT・インフラ企業群であり、その事業領域はITソリューションからエネルギー、鉄道、医療機器、建設機械まで、社会インフラのほぼ全域に及びます。
単なる製品製造に留まらず、近年はデジタル技術を活用した社会イノベーション事業をグローバルに推進しています。
日立製作所を中心とする企業グループ
日立系とは、親会社である日立製作所と、その傘下にある数多くの子会社・関連会社によって構成される企業グループの総称です。
グループ全体で数十万人の従業員を擁し、グローバルに事業を展開しています。
このグループ構造は、日立製作所が全体の戦略を策定し、各グループ会社がそれぞれの専門分野(IT、エネルギー、モビリティ、産業機器など)で高度な技術やサービスを提供するという、強固な連携体制を特徴としています。
芙蓉系のような銀行を中心とした緩やかな連携(水平的グループ)とは異なり、日立製作所という事業会社を頂点とした垂直的なグループである点が大きな違いです。
そのため、グループ全体としての一体感や戦略の浸透度が強い傾向にあります。
日本を代表する総合電機グループ
日立系は、伝統的に日本の総合電機メーカー(三菱電機、東芝、NEC、富士通など)の一角として知られてきました。
テレビなどの家電製品を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、現在の事業ポートフォリオは大きく変革しています。
家電事業の多くは再編され、現在の収益の柱は、社会や企業の基盤を支えるBtoB(企業間取引)事業です。
具体的には、データ分析基盤Lumadaを中心としたITソリューション、電力網や原子力・再生可能エネルギーなどのエネルギー関連、新幹線をはじめとする鉄道システム、エレベーターやエスカレーター、さらには半導体製造装置や医療用の診断機器まで、極めて広範な領域をカバーしています。
技術と信頼のブランド
日立系には、1910年の創業以来、一貫して技術革新を追求してきた歴史があります。
国産技術による製品開発にこだわり、日本の近代化や戦後復興、高度経済成長を技術面から支えてきました。
その過程で培われた高い技術力と、社会インフラという止まることの許されない領域で培ってきた品質へのこだわりが、日立ブランドの根幹にある強い信頼を形作っています。
日立の founding spirit(創業の精神)である和、誠、開拓者精神は、今もグループ全体に受け継がれており、この技術力と信頼を基盤に、現在は環境問題や都市化といったグローバルな社会課題の解決に挑戦しています。
【日立系】特徴
日立系企業には、その成り立ちと事業内容からくるいくつかの際立った特徴があります。
中核である日立製作所が掲げる社会イノベーション事業というビジョンが、グループ全体の方向性を強く示しています。
就職活動において日立系を志望する学生は、これらの特徴を深く理解し、自身の価値観や強みと合致するかを見極めることが重要です。
技術力の高さと開発力
日立系の最大の強みは、その卓越した技術力と研究開発体制にあります。
グループ全体で莫大な研究開発費を投じており、基礎研究を担う中央研究所をはじめ、世界各地に研究開発拠点を置いています。
特筆すべきは、制御・運用技術(OT)、IT(情報技術)、そして製品(プロダクト)の三つをすべて自社グループ内で保有している点です。
例えば、工場の制御システム(OT)と、そこで得られるデータを分析するAI(IT)、そしてロボット(プロダクト)を組み合わせて、最適な生産ソリューションを提供する、といったことが可能です。
この技術的な幅広さと深さが、競合他社に対する大きな優位性となっており、技術者にとっては非常に挑戦しがいのある環境と言えます。
社会貢献意識が強い
日立系は現在、グループの総力を挙げて社会イノベーション事業を推進しています。
これは、ITとインフラ技術を融合させ、環境問題、エネルギー問題、都市化、医療・ヘルスケアといった、現代社会が直面する複雑な課題を解決していくという事業戦略です。
単なるCSR(企業の社会的責任)活動としてではなく、ビジネスの柱そのものとして社会貢献を位置づけている点が大きな特徴です。
そのため、日立系で働くことは、自分の仕事が社会基盤を支え、より良い未来づくりに直結しているという実感を得やすい環境であることを意味します。
利益追求だけでなく、社会的な意義や大きな目的意識を持って働きたいと考える人にとって、強い動機づけとなるでしょう。
グローバル展開が進む
日立系は、早くからグローバル市場の重要性を認識し、積極的に海外展開を進めてきました。
特に近年は、スイスABB社のパワーグリッド事業(現日立エナジー)や、米国のIT企業GlobalLogicの買収など、大規模なM&Aを通じてグローバル体制を急速に強化しています。
現在では、売上の半分以上、従業員数も半数以上が海外となっており、名実ともにグローバル企業へと変貌を遂げています。
このことは、就職活動生にとって、若いうちから海外のチームと協働する機会や、グローバルな大型プロジェクトに携わるチャンス、さらには海外駐在の可能性が豊富にあることを示しています。
多様なバックグラウンドを持つ人々と働くための、語学力や異文化適応力が求められる環境です。
【日立系】向いている人
日立系企業の持つ特徴、すなわち高い技術力、社会貢献への強い意志、そしてグローバルな事業環境は、特定の志向性を持つ学生にとって非常に魅力的な職場となります。
自分がどのようなキャリアを歩みたいのか、何にやりがいを感じるのかを自己分析し、日立系の風土とマッチするかを考えることが、入社後のミスマッチを防ぐ上で重要です。
技術やものづくりに興味がある人
日立系の根幹は、やはり技術とものづくりです。
これはエンジニアなどの理系学生に限った話ではありません。
文系学生であっても、営業、企画、経理、人事といった職種で、最先端の技術や、それが生み出す製品・ソリューションに関わることになります。
例えば、営業職であれば、顧客の課題を理解するために、自社の技術的な強みを深く学ぶ必要があります。
そのため、文系・理系を問わず、新しい技術の仕組みや、それがどのように社会を変えていくのかについて、純粋な知的好奇心や探究心を持てる人が向いています。
技術へのリスペクトがあり、技術者と円滑にコミュニケーションを取りながら仕事を進められる素養が求められます。
社会貢献に関心がある人
前述の通り、日立系は社会イノベーション事業を中核に据えています。
そのため、自分の仕事を通じて、環境問題の解決に貢献したい、人々の生活をより安全で快適にしたい、といった社会貢献への関心が強い人にとって、日立系は最適な環境の一つです。
選考においても、なぜ日立系で社会課題の解決に取り組みたいのか、具体的にどの分野(例:エネルギー、モビリティ、ヘルスケアなど)に関心があるのかを問われることが多いでしょう。
自分の利益やキャリアアップだけではなく、より大きな目的のために働きたいという利他的な視点や、公共の利益に対する意識が高い人が、日立系の企業文化にマッチしやすいと言えます。
コツコツ努力できる人
日立系が手がける事業の多くは、社会インフラに関わる大規模かつ長期的なプロジェクトです。
例えば、鉄道システムや発電所を建設する場合、計画から完成、その後の運用・保守まで含めると、10年、20年といった単位の時間を要することも珍しくありません。
こうした仕事は、短期間で華々しい成果が出るものではなく、日々の地道な作業や、粘り強い調整、細部にわたる品質管理の積み重ねによって成り立っています。
そのため、目の前の課題に一つひとつ誠実に取り組み、長期的な視点で物事を捉え、最後までやり遂げる忍耐強さや責任感を持つ人が求められます。
日立の創業の精神の一つである誠実さを体現できる人が向いています。
【日立系】内定をもらうためのポイント
日立系企業は就職偏差値が非常に高く、多くの優秀な学生が応募するため、内定を獲得するには入念な準備が必要です。
日立グループの理念や事業内容を深く理解した上で、自分がなぜ日立系でなければならないのかを、説得力を持って伝える必要があります。
ここでは、特に重要となる3つのポイントを解説します。
「技術で社会を支える」という志向を伝える
日立系を志望する上で最も重要なのは、社会イノベーション事業への共感です。
単に安定しているから、大企業だからという理由ではなく、日立が持つ高い技術力を活用して、社会が抱える課題を解決したいという強い意志を示すことが求められます。
面接やエントリーシートでは、自分が社会のどのような課題に関心を持っているのか、そしてその課題解決のために、日立のどの技術や事業分野で、どのように貢献したいのかを具体的に述べましょう。
自分の過去の経験(研究、アルバート、ボランティアなど)と、社会貢献への思い、そして日立の事業を結びつけて語ることで、志望動機に深みと説得力を持たせることができます。
具体的な事業分野への理解を深める
日立系と一口に言っても、その事業領域はIT、エネルギー、モビリティ、産業機器、ヘルスケアなど多岐にわたります。
日立グループという大きな枠組みだけでなく、自分が応募する企業や部門(BU:ビジネスユニット)が、具体的にどのような製品やサービスを、どのような顧客に提供しているのかを徹底的に調べ上げることが不可欠です。
IR(投資家向け情報)資料や中期経営計画、技術系のニュースリリースなどを読み込み、その事業分野の強み、弱み、競合他社との違い、そして今後の戦略を自分なりに分析しましょう。
この深い企業研究が、面接での鋭い質問にも動じない自信となり、本気度の高さとして評価されます。
チームでの経験を強調する
日立系が手がけるような大規模なプロジェクトは、決して一人では成し遂げられません。
社内外の多様なバックグラウンドを持つ人々(技術者、営業、企画担当者、顧客、パートナー企業など)と協力し、一つの目標に向かって進むチームワークが不可欠です。
日立の創業の精神の一つである和(調和)も、これを表しています。
学生時代の経験を語る際には、単に個人として達成した成果だけをアピールするのではなく、チームの中で自分がどのような役割を果たしたのかを具体的に説明しましょう。
例えば、意見の対立をどのように調整したか、メンバーのモチベーションを高めるために何をしたか、チームの目標達成のためにどのように貢献したか、といったエピソードを強調することが有効です。
【日立系】よくある質問
日立系は非常に巨大な企業グループであるため、就職活動生の皆さんからは、その実態について様々な質問が寄せられます。
グループ内の関係性や、文系学生のキャリアなど、具体的な疑問を持つことも多いでしょう。
ここでは、日立系に関するよくある質問に答え、企業研究の一助とします。
日立系の代表企業は?
日立系の頂点に立つのは、もちろん株式会社日立製作所です。
それに加え、グループの中核を担う主要な上場・非上場企業が多数存在します。
例えば、ITソリューション分野では日立ソリューションズ、金融・社会システムに強みを持つ日立システムズ、グローバルなデータ基盤を提供するHitachi Vantara(日立ヴァンタラ)などがあります。
インフラ分野では、電力網事業を担う日立エナジー、鉄道システムの 日立レール、建設機械の日立建機、自動車部品の日立Astemo(アステモ)、半導体製造装置などの日立ハイテクが有名です。
これら以外にも、各分野で高い専門性を持つ多くのグループ企業が存在します。
グループ内での転籍はありますか?
日立グループは、グループ内での人材の流動性を高める取り組みを進めています。
日立製作所本体と主要グループ会社間での転籍(出向・移籍)の機会は存在します。
これは、グループ全体のシナジーを最大化するためや、個人のキャリア開発、多様な経験を積ませるために行われることが多いです。
また、グループ内の企業がポスト(役職)を公開し、社員が自由に応募できる社内公募制度も整備されています。
ただし、新卒採用は基本的に各社が独立して行っており、入社直後から自由に会社を移れるわけではありません。
まずは入社した会社で専門性を磨くことが前提となりますが、中長期的にはグループ内の多様なキャリアパスが用意されていると言えます。
文系でも活躍できますか?
全く問題ありません。
日立系は技術の会社ですが、その技術をソリューションとして社会や顧客に届け、事業として成り立たせるためには、文系出身者の力が不可欠です。
例えば、営業・マーケティング職は、顧客の潜在的な課題を掘り起こし、技術者と協力して最適な解決策を提案する最前線の役割を担います。
また、経理、財務、法務、人事、資材調達、経営企画といったコーポレート部門は、巨大な組織を円滑に運営し、グローバルな事業展開を支える重要な機能です。
近年は、DX(デジタル変革)コンサルタントとして、文系の論理的思考力や顧客理解力を活かす場も増えています。
技術への関心と学習意欲さえあれば、活躍の場は無限にあります。
まとめ
この記事では、日立系の就職偏差値というテーマを軸に、日立グループの概要、その特徴、向いている人物像、そして内定獲得のポイントについて詳しく解説しました。
日立系は、高い技術力で社会イノベーション事業をグローバルに推進する、日本を代表する企業グループです。
その分、就職難易度は非常に高いですが、社会貢献への強い意欲や、技術への探究心、チームワークを重んじる人にとっては、この上なくやりがいのある環境です。
ぜひ、具体的な事業分野への理解を深め、自分がいかに貢献できるかを明確にして、選考に臨んでください。