IT業界のデスマーチが引き起こす問題!デスマーチの辛さを解説!

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

IT業界はスキルを身につけることができるし、比較的給与も良く志望する学生が多い人気の業界です。

しかし、そこには「デスマーチ」と呼ばれる労働問題があるらしいと聞いて不安になっていませんか?

そこでこの記事では「デスマーチとは?」から「デスマーチはどれくらい大変?」「デスマーチが発生する理由」「デスマーチがない企業はあるの?」「デスマーチを回避するためには?」の項目に分けて順番に説明していきます。

【IT業界のデスマーチ】デスマーチとは?

そもそも「デスマーチ」とはどのような意味なのでしょうか。

その答えは、過酷な労働環境を強いられる開発プロジェクトのことを指す、IT業界用語の一つです。

日本語でいうと「死の後進」という意味になりますね。

「デスマーチ」の状態というのは納期間近なのに完成の見通しが立っておらず、管理や指示が適切でなく現場が混乱し疲弊している状態などが例として挙げられます。

ではこの「デスマーチ」の状態はどれくらい大変なのか次の項目で詳しく見ていきましょう。

【IT業界のデスマーチ】デスマーチはどれくらい大変?

「デスマーチ」の言葉の意味は理解できましたし、大変そうな状態であることも分かりました。

しかし、より学生であるあなたに分かりやすくするために「休日出勤の常態化」「労働時間」「体調不良」の3つをより深掘りして見ていきましょう。

休日出勤の常態化

「デスマーチ」の状態になると「休日出勤の常態化」が問題になってきます。

普段であればもちろん休日ですが、「デスマーチ」中は納期に間に合わせるために休日出勤を繰り返すうちにあたかもそれが普通のような危険な状態に陥ります。

それに加え仕事が終わらないので平日も仕事を自宅に持ち帰るようになり、それでも終わらない仕事がある時は会社に寝泊まりするなんて話も決して珍しい話ではありません。

労働時間

「デスマーチ」中の「労働時間」は300〜500時間になることもあり非常に危険な水準となっています。

国が定める1ヶ月の法定労働時間の上限は160時間です。

それに残業時間の上限である45時間を足しても合計で205時間が法定労働時間の上限となっています。

「デスマーチ」に陥ると単純計算で1.5倍〜2.5倍となり、過労死の危険がある水準「月の残業時間80時間」を軽々と超えています。

非常に危険な労働環境であることは否めません。

体調不良

「デスマーチ」の状態で働き続けると当然ですが「体調不良」が現れる人も出てきます。

具体的な症状としては手足の震えや動機、うつ病などが主な症状です。

先ほども触れましたが「過労死の危険水準である月の残業時間80時間」を超えているため、最悪の場合死に至ることもあります。

【IT業界のデスマーチ】デスマーチが発生する理由

「デスマーチ」は皆が望んでいない状態であることは間違いありません。

ではなぜ「デスマーチ」が起こってしまうのでしょうか?

この項目では「デスマーチが発生する理由」について「管理ができていない」「突然の仕様変更」「トラブルの発生」の3つに絞って説明していきます。

管理ができていない

この「管理ができていない」とは様々な要因が考えられます。

代表的な要因としては納期までの期間が短いことです。

納期までの時間が短いと当然ですが時間外労働をして間に合わせるしか方法がない状態になります。

それに加え、エンジニアなどの人材不足問題、会社からの予算が不足している問題などもあり、これらの問題はIT業界全体に見られる問題です。

また、スケジュールや予算の管理ができていないことなどもあり、「デスマーチ」に陥る原因は様々な要因が絡んでいることが分かります。

突然の仕様変更

この「突然の仕様変更」については2パターンが考えられます。

一つ目がクライアントが突然仕様変更を要求してくるパターンで、二つ目がSEとクライアントの認識のズレから発生する仕様変更のパターンです。

どちらの場合も急な対応が求められることで、作業工程の見直しやエンジニアなどの人員の追加や作業工程の追加などが必要になります。

こうした「突然の仕様変更」へ対応するために時間外労働が増え「デスマーチ」の状態に陥ってしまいます。

トラブルの発生

「管理ができていない」「突然の仕様変更」の他の原因としては「トラブルの発生」が挙げられます。

ここで言うトラブルとはシステムを運用する上での致命的なバグの発生のことを指します。

この致命的なバグへの対処方法の目処がすぐに立てば「デスマーチ」を回避することができますが、原因不明のバグである場合は「デスマーチ」に直結することが多いです。

バグには早急に対応する必要があるため、時間外であっても関係なく作業することが求められます。

【IT業界のデスマーチ】デスマーチがない企業はあるの?

結論から言いますと「デスマーチがないIT企業はほぼありません」

IT業界に興味があるあなたに向かって言うには少し夢のない話かもしれませんが、それが現実です。

プロジェクトマネージャーの管理力不足やエンジニアの人材不足、クライアントからの急な仕様変更の要求やトラブルの発生など、プロジェクトを遂行する上では避けられないことが原因で「デスマーチ」は発生します。

そのためIT業界のどの企業であってもこれらの問題は発生しますので、「デスマーチがないIT企業はほぼありません」という結論に至る訳です。

【IT業界のデスマーチ】デスマーチを回避するためには?

先ほど「デスマーチがないIT企業はほぼありません」と言いましたが、できれば回避したい問題です。

そのための方法は「OBOG訪問」や「会社説明会」を活用し、実際に働いている先輩社員に直接質問してみることです。

しかしそこで「デスマーチはありますか?」と直球では聞きにくいので「残業時間は月にどれくらいですか?」「休日はどのように過ごしていますか?」など少し目線を変えて質問すると良いでしょう。

また「デスマーチ」の根本的な問題はあらゆる物の管理不足をそのままに放置している企業にあります。

念入りに企業研究することで、会社の体質や根本的な問題を見逃さないようにしましょう。

ミスマッチが起き早期退職となると非常に悔いが残ります。

そうならないためにも情報収集と企業研究は念入りに行うようにして下さいね。

おわりに

「デスマーチ」という言葉は聞くだけで恐ろしいですね。

しかし、本当の意味を知ると余計に怖くなり、IT業界へ進むことを躊躇してしまいそうになります。

そんな時は一度冷静になり、就活の視野を広げてみることをおすすめします。

あなたの可能性はまだまだ無限大にありますので、IT業界に固執する必要は全くありませんよ。

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