建築士の面接はどうしたら受かる?よく聞かれる質問とポイントを解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

はじめに

設計や施工管理など、夢見る建築業界でのキャリアが、いよいよ「面接」というステップに差し掛かっていることでしょう。

「建築士の面接って何を聞かれるんだろう?」「どう対策したら受かるんだろう?」そんな不安や疑問を抱えていませんか。

この記事では、建築士の面接でよく聞かれる質問から、面接官に良い印象を与えるための大切なポイントまで、あなたの悩みを解決する情報を網羅的に解説します。

しっかり準備をして、あなたの熱意と魅力を最大限に伝え、成功を掴み取りましょう。

建築士の面接試験のポイント

建築士の面接は、他の職種と少し毛色が異なります。

もちろん、人柄やコミュニケーション能力も重視されますが、それ以上に「建築に対する熱意」や「専門知識の基礎」が見られています。

企業側は、あなたがどれだけ真剣に建築という仕事に向き合おうとしているか、入社後にどう成長してくれるかを知りたいのです。

単に「建築が好き」という思いだけでなく、その企業でどんな建築に携わり、どう貢献したいかを具体的に示すことが成功の鍵。

そのためには、これから解説する「業務理解」と「事前準備」が非常に重要になってきます。

合格するには業務に対する理解が必要

面接官が知りたいのは、あなたが「入社後に活躍してくれるか」です。

そのためには、まず建築士の仕事内容や、その会社が担当する業務をしっかり理解していることが必要不可欠です。

例えば、一口に建築士の仕事といっても、意匠設計、構造設計、設備設計、施工管理、プロジェクト管理など、業務は多岐にわたります。

また、扱う建築物も、住宅なのか、大規模な公共施設なのかによって、求められるスキルや知識は異なります。

応募する企業の得意分野や、あなたが希望する職種の具体的な業務内容を深く理解しましょう。

その上で、「私はこの業務でこんな風に貢献できます」と、自分の強みや学んできたCAD技術などを関連付けてアピールすることが、合格への近道です。

予想できる問題はあらかじめ練習する

面接の成功は、どれだけ「準備」できたかで決まると言っても過言ではありません。

「志望動機」や「自己PR」、「学生時代に力を入れたこと」などは、どの企業の面接でも聞かれる可能性が非常に高い質問です。

こうした定番の質問こそ、あらかじめ回答の「核」となる部分を作成し、しっかり練習しておくことが大切です。

ただし、例文を丸暗記するのはおすすめしません。

面接官は多くの就活生を見ているため、借り物の言葉はすぐに見抜かれます。

大切なのは、自分の経験や考えに基づいた「自分の言葉」で語ること。

なぜそう考えたのか、どんな思いがあるのかをしっかり伝えられるよう、声に出して練習し、準備万端で本番に臨みましょう。

建築士の面接のよくある質問と回答例

ここでは、建築士の面接で特に聞かれやすい「よくある質問」と、その回答のポイントを例文(回答の方向性)と共に解説します。

これらの質問は、面接官があなたの「人となり」や「建築への本気度」を判断するための重要な材料となります。

回答例はあくまで参考です。

丸暗記するのではなく、あなた自身の経験や考え、応募する企業の特徴に合わせて、オリジナルの回答を作成するためのヒントとして活用してください。

あなたらしい言葉で、熱意を伝える準備をしましょう。

志望動機について

志望動機は、面接で最も重視される質問の一つです。

「なぜ他の業界ではなく建築業界なのか」「なぜ数ある企業の中で、御社を志望したのか」を明確に伝える必要があります。

面接官は、あなたがどれだけ深く企業研究をしているか、そして入社への熱意が本物かを見ています。

(回答の方向性例)「私が御社を志望したのは、特に〇〇(例:地域密着型の住宅設計、環境に配慮した大規模プロジェクトなど)に強みを持ち、〇〇という設計思想に深く共感したからです。

学生時代に〇〇(例:CADを使った設計、施工管理のアルバイト経験)で培った力を活かし、御社の建築物を通して社会に貢献したいと強く思い、応募いたしました。」企業の特徴と自分の強みを結びつけることがポイントです。

入社後の抱負について

この質問では、あなたの将来性やキャリアプラン、仕事への意欲が評価されます。

面接官は、あなたが自社で長く、意欲的に働いてくれる人材かどうかを判断したいのです。

漠然とした答えではなく、具体的な目標を示すことが大切です。

(回答の方向性例)「まずは一日も早く業務に慣れ、先輩方の技術を吸収したいと考えております。

将来的には、〇〇(例:二級・一級建築士)の資格取得を目指しながら実務経験を積み、御社の〇〇(例:デザイン性の高いプロジェクト、環境配慮型建築)の分野で中心的な役割を担えるような建築士に成長したいです。

私自身の成長が、御社の発展に貢献できるように精一杯努力します。」学ぶ姿勢と将来の貢献意欲をアピールしましょう。

自己PRについて

自己PRは、あなたの「強み」や「スキル」を具体的にアピールするチャンスです。

建築士の仕事に関連する能力、例えば「CADスキル」「図面作成の正確性」「プロジェクトを管理した経験」「粘り強さ」「コミュニケーション能力」などを、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。

「私の強みは、目標達成に向けた粘り強さです。大学の設計課題で、期限内に模型と図面を作成するために、仲間と協力しながら昼夜を問わず作業に打ち込みました。途中、大きな設計変更がありましたが、諦めずに代替案を提案し、最終的に教授から高い評価をいただくことができました。この経験で培った粘り強さと提案力を、御社の業務でも活かしていきたいと考えております。」

時事問題について

建築士は、社会の動向や法律、新しい技術に常にアンテナを張る必要がある仕事です。

この質問では、あなたの情報感度や、物事を多角的に考える力が試されます。

特に、建築業界に関連するニュース(例:法改正、新しい建築技術、環境問題、2025年の建築関連の話題など)はチェックしておきましょう。

「私が最近気になっているのは、〇〇(例:ZEH(ゼッチ)の普及、BIMの活用、木造建築の可能性)に関するニュースです。特に〇〇という点について、建築業界全体で取り組むべき大きな課題だと感じています。私自身も、今後建築士として働く上で、〇〇(例:環境負荷の低減、設計の効率化)に貢献できるような知識や技術を積極的に勉強していきたいと考えています。」

基本的な面接突破の方法

建築士としての専門知識やスキルはもちろん大切ですが、それ以前に、面接官は「一人の社会人として信頼できるか」を見ています。

面接は、知識を試す試験であると同時に、あなたと面接官との「対話」の場です。

うまく話すことよりも、誠実に、しっかりと思いを伝えることが重要。

ここでは、面接を突破するための基本的な心構えと方法を解説します。

小さなことの積み重ねが、大きな評価につながります。

面接官の質問を理解し対応する

面接で最も大切な基本は、「聞かれたことに的確に答える」ことです。

緊張のあまり、用意してきた回答を一方的に話してしまったり、質問の意図とずれた答えをしてしまったりするのは避けたいものです。

まずは面接官の質問をしっかり最後まで聞き、何を知りたくてその質問をしているのか(意図)を瞬時に考える癖をつけましょう。

回答する際は、まず「結論」から話すことを意識すると、内容が伝わりやすくなります。

もし質問の意図が掴めなかったり、聞き取れなかったりした場合は、恐れずに「申し訳ありません、もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」と丁寧に確認することも大切です。

丁寧にはっきりと声を出す

あなたの熱意や自信は、「声」にも表れます。

小さな声でボソボソと話してしまうと、「自信がないのかな?」「本当にこの仕事がしたいのかな?」と面接官に不安を与えてしまうかもしれません。

背筋を伸ばし、相手の目を見て、丁寧な言葉遣いではっきりと話すことを心がけましょう。

これは、対面の面接でもオンライン面接でも同じです。

相手に「届ける」という意識を持つだけで、声のトーンや大きさは自然と変わり、良い印象を与えることができます。

これは練習次第でいくらでも改善できる点なので、日頃から意識してみてください。

自分の言葉で回答する

面接対策本やインターネットで見つけた例文をそのまま暗記して話すのは、最も避けるべきことの一つです。

面接官は何人もの就活生を見てきており、そうした「借り物の言葉」はすぐに見抜かれます。

また、少し深掘りされた質問をされると、答えに詰まってしまうでしょう。

大切なのは、あなた自身の「経験」や「考え」に基づいた「自分の言葉」で語ることです。

なぜそう思ったのか、その経験から何を学んだのか。

たとえ少し拙くても、自分の思いを自分の言葉でしっかり伝えようとする姿勢こそが、面接官の心を動かし、あなたの魅力として伝わります。

建築士の面接試験の注意点

面接では、あなたが話す「内容」と同じくらい、「話し方」や「見た目」、「態度」といった非言語的な部分も厳しく見られています。

これらはあなたの第一印象を決定づける重要な要素です。

どんなに素晴らしい志望動機やスキルを持っていても、基本的なマナーが守れていなければ、「一緒に働きたい」とは思ってもらえません。

ここでは、建築士の面接で特に気をつけたい、回答内容以外の注意点を解説します。

当たり前のことを当たり前にできることが、信頼への第一歩です。

服装や髪に気をつける

面接における服装の基本は、清潔感です。

建築業界、特に設計事務所などは比較的自由な社風の会社もありますが、新卒の就職活動では、指示がない限りリクルートスーツが基本です。

スーツやシャツにシワや汚れがないか、靴は磨かれているかを前日までに必ず確認しましょう。

髪型やメイク、髭なども、派手すぎず、清潔感を第一に整えることが大切です。

また、建築学生の場合はポートフォリオ(作品集)を持参することも多いでしょう。

そのポートフォリオ自体も、きれいで見やすい状態にしておくこと。

細部への気遣いができる人かどうかは、こうした点にも表れます。

態度と姿勢

面接は、面接室に入室するところから始まっています。

ドアのノック、お辞儀、椅子の座り方、話を聞く姿勢など、一連の動作全てが評価の対象です。

背筋を伸ばして良い姿勢を保ち、面接官の目を見てハキハキと話しましょう。

相手が話している時は、適度に相槌を打ったりうなずいたりして、「しっかり話を聞いています」という姿勢を示すことも、コミュニケーション能力の一環として重要です。

オンライン面接の場合も、画面越しだからと油断せず、カメラの向こうにいる面接官を意識し、常に良い姿勢を保つよう気をつけましょう。

熱意や誠実さは、こうした態度にも表れます。

面接練習はAIでするのもあり!

「面接の準備はしたけれど、人前で話すのが苦手」「キャリアセンターや友人と予定が合わない」そんな時におすすめしたいのが、AIを活用した面接練習サービスです。

近年、AIが面接官役となり、あなたの回答や話し方、表情などを分析・評価してくれるサービスが増えています。

時間や場所を選ばずに、納得いくまで何度も練習できるのが大きな魅力。

客観的なフィードバックをもらえるため、自分では気づきにくい癖や改善点を知るきっかけにもなります。

まずはAIで練習して自信をつけ、その後で実際の人に模擬面接をお願いするという方法も良いでしょう。

おわりに

建築士の面接は、あなたの建築への熱い思いと、これまで学んできたことを企業に伝える絶好のチャンスです。

面接官は、あなたのスキルや経験だけでなく、あなたという「人」が、自社でいきいきと働き、成長してくれるかどうかを見ています。

この記事で紹介したポイントや質問例を参考に、しっかり準備を重ねてください。

面接は企業があなたを判断する場であると同時に、あなたが企業との相性を見る場でもあります。

準備を尽くしたら、あとは自信を持って、あなたの言葉で魅力を伝えてください。

この記事が、あなたの面接成功の一助となることを心から願っています。

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