
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動中の皆さん、総務職に興味をお持ちでしょうか。
企業活動の基盤を支える「縁の下の力持ち」として、総務職は非常に重要な役割を担っています。
しかし、具体的な仕事内容や、採用担当者の心に響く志望動機をどう作れば良いのか、悩んでいる方も多いかもしれません。
この記事では、新卒就活生が知っておくべき総務職の将来性や仕事の魅力、そして説得力のある志望動機を作成するための準備から具体的なポイント、さらにはすぐに使える例文までを、就活アドバイザーの視点から徹底的に解説します。
この記事を最後まで読み込めば、自信を持って総務職の選考に臨めるようになるでしょう。
【総務の志望動機】将来性
総務という仕事は、一見すると地味に思えるかもしれませんが、実は企業の成長と安定に直結する非常に将来性のある職種だと言えます。
テクノロジーの進化や働き方の多様化が進む現代において、総務の役割は「単なる事務作業」から「企業経営をサポートする戦略的な役割」へと変化してきています。
企業の「人」「モノ」「カネ」といった経営資源を最適に機能させるための環境整備や、コンプライアンスの強化、多様な社員が働きやすい仕組みづくりなど、その専門性と守備範囲は広がる一方です。
このセクションでは、総務の現状と将来的な需要、そして今後求められるスキルについて深掘りしていきます。
総務の現状
総務部門は、企業におけるすべての部門の活動が円滑に進むための土台を築く役割を担っています。
その業務は、備品管理や施設管理、社内イベントの企画運営といった「ルーティンワーク」から、契約書の管理や株主総会の準備などの「専門性の高い業務」まで多岐にわたります。
特に近年は、リモートワークの導入やペーパーレス化といった社内環境のデジタル化への対応が急務となっており、総務部門がその中心的な役割を担うケースが増えています。
また、ハラスメント対策や危機管理など、企業のリスクマネジメントにおいても総務の果たす役割はますます重要になっています。
総務の需要
総務職の需要は、企業の規模や業種に関わらず、今後も高まっていくと予想されます。
その背景には、法改正への対応やコンプライアンス意識の高まり、そして多様な働き方への対応が不可欠となっている社会情勢があります。
特に、社員のエンゲージメント向上や健康経営への取り組みなど、「働きやすい環境づくり」は企業の競争力を左右する要素となっており、これらを推進する総務の専門性は高く評価されています。
単なる事務処理能力だけでなく、変化に対応し、新たな制度や仕組みを構築できる総務人材は、企業にとって不可欠な存在です。
求められるもの
現代の総務職に求められるのは、従来の「守りの姿勢」だけでなく、「攻めの姿勢」と「柔軟性」です。
具体的には、多様な部署や社員のニーズを正確に把握するための高いコミュニケーション能力、法令や規則を理解し遵守させるための専門知識とコンプライアンス意識、そしてコスト削減や業務効率化を提案・実行できる問題解決能力や企画力が挙げられます。
特に、ITツールの導入による業務効率化やデータ分析など、デジタルスキルを活用して企業経営を支援できる人材は、将来的に大きな活躍が期待されます。
目の前のルーティンワークだけでなく、「会社をより良くするためにはどうすべきか」という視点を持てる人が求められています。
【総務の志望動機】仕事内容
総務職は「何でも屋」と表現されることもあるほど、その仕事内容は多岐にわたります。
しかし、その「何でも」には、企業運営に欠かせない重要な意味が込められています。
総務職は、従業員が気持ちよく、そして効率的に働ける環境を整えることで、企業全体のパフォーマンス向上を間接的に支える極めて重要なポジションです。
部署によって具体的な業務の幅は異なりますが、「企業活動の基盤を維持・管理する」という根本的なミッションは共通しています。
このセクションでは、総務の代表的な仕事内容を細かく分類し、それぞれの役割について詳しく解説します。
備品・施設管理
備品・施設管理は、社員が日々の業務を円滑に行うための物理的な環境を整える仕事です。
具体的には、オフィス用品の在庫管理と発注、デスクや椅子といった什器の管理、そしてオフィスビル全体の清掃やメンテナンスの手配などが含まれます。
単にモノを補充するだけでなく、社員が快適に働けるように、オフィスレイアウトの変更を提案したり、防災設備やセキュリティシステムの点検を計画・実行したりすることも重要な役割です。
従業員の生産性に直結するため、細部にまで気を配る能力が求められます。
文書・契約書管理
企業活動において作成される文書や契約書は、企業の財産であり、コンプライアンス遵守の証拠となるため、その管理は総務の重要な責務です。
機密性の高い文書を安全かつ迅速に取り出せるよう、ファイリングルールを策定したり、デジタルデータとして適切に保管する仕組みを構築したりします。
また、取引先との契約書の内容を確認し、締結までのプロセスを管理することも総務の仕事に含まれます。
法的リスクの回避にも関わるため、正確性と高い機密保持意識が求められる業務です。
株主総会・取締役会運営
総務部門は、会社の重要な意思決定機関である株主総会や取締役会の運営を担います。
これらの会議が適法かつ円滑に開催されるよう、開催通知の発送、議事進行のサポート、議事録の作成といった一連の準備と実行を行います。
特に株主総会は、会社の信用に関わる重要なイベントであり、会社法などの専門知識に基づいた正確な手続きが求められます。
企業のトップ層や外部のステークホルダーとの関わりも深いため、高いプロフェッショナル意識が必要です。
社内イベントの企画・運営
社員同士のコミュニケーションを促進し、組織の一体感を高めるための社内イベントの企画・運営も総務の重要な業務です。
入社式や歓送迎会、社員旅行、年末の納会など、イベントの目的や予算に応じて計画を立て、会場手配や参加者への周知、当日の運営までを一手に引き受けます。
社員が「この会社で働いて良かった」と感じられるようなエンゲージメントを高める工夫が求められ、創造性と実行力が試される仕事です。
危機管理・防災対応
予期せぬトラブルや災害から社員と会社の資産を守るための危機管理体制の構築と運用も、総務の重要な役割です。
具体的には、地震や火災などの緊急事態に備えたマニュアルの作成、避難訓練の実施、安否確認システムの導入などが挙げられます。
また、情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクへの対応窓口となることもあります。
社員の安全を最優先に考え、常に最悪の事態を想定した準備と迅速な対応力が求められます。
【総務の志望動機】向いている人
総務職は、一見すると誰にでもできる仕事に見えるかもしれませんが、企業の活動を円滑にする上で、特定の資質やスキルを持つ人が特に活躍できる傾向にあります。
総務は、社員の「困った」を解決し、経営陣の「やりたい」を実現するために動く、まさに「社内のサービス業」のような側面を持っています。
そのため、専門知識よりも、人柄や対応力、そして多角的な視点が重視されることが多いです。
ここでは、総務職として働く上で特に向いている人の特徴を五つの視点から解説します。
幅広い業務を柔軟に対応できる人
総務の仕事は、ルーティンワークもあれば、突発的なトラブル対応、そして専門知識を要するプロジェクトなど、業務の幅が非常に広いのが特徴です。
そのため、「自分の担当範囲はここまで」と線を引かず、会社のニーズに応じてフットワーク軽く、さまざまな業務に挑戦できる柔軟な対応力が求められます。
優先順位を瞬時に判断し、未経験の分野でも積極的に情報収集して解決策を見つけられる人は、総務職として大きな戦力となるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
総務部門は、社内のあらゆる部署、経営層、そして外部の業者や株主など、非常に多様な人々と関わりを持ちます。
そのため、相手の立場や状況を理解し、適切かつ円滑に意思疎通を図れる高いコミュニケーション能力が不可欠です。
社員からの要望を正確に聞き取り、ときには調整役として意見の対立を穏やかに収束させる力も求められます。
相手に合わせた表現力と傾聴力が、総務の業務の成否を左右すると言っても過言ではありません。
縁の下の力持ちとして貢献したい人
総務職の仕事は、営業や開発のように直接的に売上を生み出すものではありませんが、社員全員が最大限の力を発揮できる環境を整えることで、間接的に企業の利益に貢献しています。
そのため、「誰かの役に立ちたい」「組織を支えたい」という奉仕の精神や献身的な姿勢を持つ人が向いています。
派手な成果よりも、社員からの「ありがとう」という感謝の言葉にやりがいを感じられる人は、総務職として充実感を得られるでしょう。
常に改善意識をもって仕事に取り組める人
総務の業務の中には、長年続いてきたやり方や慣習的な作業が多く含まれます。
しかし、働き方やIT技術が進化する現代において、非効率なやり方を続けていては、会社の成長を妨げてしまいます。
そのため、「この手順をもっと効率化できないか」「もっと社員が使いやすい制度はないか」と、常に現状に満足せず、より良い方法を模索する改善意識を持つ人が求められます。
主体的に問題点を発見し、解決策を提案できる姿勢が重要です。
企業のルールや法令遵守意識が高い人
総務の仕事は、会社規定や法令、コンプライアンスといった「会社のルール」の最前線を担う部分が多くあります。
契約書の管理や株主総会の準備など、一つ一つの手続きに法的・制度的な正確性が求められるため、ルールを正確に理解し、それを厳守する高い意識が必要です。
また、情報管理の重要性も高まっており、機密情報を適切に取り扱うための倫理観も総務職には不可欠な資質と言えます。
【総務志望動機】そもそも志望動機とは?
志望動機とは、あなたが「なぜその会社で働きたいのか」、そして「入社後にどのように貢献できるのか」を明確に伝えるためのものです。
単なる「この仕事がしたい」という気持ちを述べるだけでなく、あなたのこれまでの経験やスキルが、応募先の企業でどのように活かせるのかを結びつける論理的な説明が求められます。
採用担当者は、志望動機を通して、あなたの入社意欲の高さや、仕事への適性、そして企業との価値観の一致を見極めようとしています。
企業があなたを採用することで得られるメリットを具体的に示すことが、志望動機を作成する上での最大の目標です。
【総務の志望動機】書く前の準備
説得力のある志望動機を作成するためには、いきなり文章を書き始めるのではなく、事前の入念な準備が不可欠です。
特に総務職は、企業によって業務の範囲や重要度が大きく異なるため、一般的な総務の知識だけでなく、応募する企業特有の情報を深く理解しておく必要があります。
この準備段階を疎かにすると、どの企業にも通用する抽象的で没個性的な志望動機になってしまい、採用担当者に熱意が伝わりません。
このセクションでは、総務職の志望動機を作成する上で欠かせない三つの分析、すなわち「自己分析」「業界分析」「企業分析」について詳しく解説します。
自己分析
自己分析は、自分の価値観、強み、そして総務の仕事への興味の原点を明確にする作業です。
過去のアルバイトや学業、部活動などで、「誰かのために動くことにやりがいを感じた経験」や、「周囲をサポートして目標達成に貢献した経験」などを具体的に振り返ってみましょう。
そして、そこで発揮した「調整力」「ホスピタリティ」「正確性」といった強みを、総務の仕事内容と結びつけることが重要です。
「なぜ総務なのか」「数ある職種の中で総務を選んだ理由」を明確にすることで、あなたならではのオリジナリティあふれる志望動機を作成するための土台ができます。
業界分析
総務の仕事は、その企業が属する業界の特性に大きく影響を受けます。
例えば、IT業界であれば働き方の柔軟性やスピード感が重視されるかもしれませんし、製造業であれば安全衛生や施設管理の重要度が高いかもしれません。
応募先の企業が属する業界の現状やトレンド、そしてそこで総務がどのような役割を担っているのかを深く理解することが大切です。
「その業界で働くことの意義」を明確にすることで、総務という職種だけでなく、「なぜこの業界の総務なのか」という、より深い視点からの志望動機を構築できるようになります。
企業分析
志望動機作成において、最も重要な準備がこの企業分析です。
応募先の企業の企業理念、ビジョン、事業内容の特色、そして総務部門が現在抱えている課題や注力している点を徹底的に調べましょう。
採用サイトの社員インタビューやIR情報、ニュースリリースなどを活用し、「この会社が今、何を大切にして、どこに向かっているのか」を把握します。
その上で、「あなたの強みや目指す総務像が、その企業のビジョン達成にどう貢献できるのか」を具体的に結びつけることで、採用担当者に「この学生は本当にうちの会社で働きたいんだ」という熱意と適性を強く印象付けられます。
【総務の志望動機】作成のポイント
総務職の志望動機は、単に「人を支えたい」という気持ちを伝えるだけでは、他の応募者との差別化が図れません。
採用担当者の心に響くためには、論理的な構成と、具体的なエピソード、そして入社後の意欲を示すことが不可欠です。
特に総務職は、社内における「調整役」や「説明責任」を果たすことが多いため、話の筋道が通っていることが非常に重視されます。
このセクションでは、説得力のある志望動機を作成するための構成方法と、盛り込むべき要素について解説します。
PREP法を使おう
志望動機を論理的かつ分かりやすく伝えるための最も効果的なフレームワークがPREP法です。
PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(再結論)の頭文字を取った構成で、結論から先に述べることで、読み手に最も伝えたいことが明確になります。
総務職の選考では、文章構成力や論理的思考力も見られているため、このPREP法を用いることで、内容の説得力と同時に、あなたのビジネススキルを示すことができます。
まずは「私が貴社を志望する理由は〇〇です」と結論を述べ、その後に具体的な根拠とエピソードを続けましょう。
最後に、入社後の貢献意欲を再度結論として伝えることで、力強く締めくくることができます。
①結論を簡潔に述べる
志望動機は、最初に「最も伝えたいこと」、つまり結論を簡潔に述べることが鉄則です。
「私が貴社の総務職を志望する理由は、社員のパフォーマンスを最大化する環境づくりに貢献したいからです」というように、何を最も実現したいのかを端的に伝えましょう。
これにより、採用担当者はあなたの志望の核を瞬時に把握でき、その後の理由やエピソードを理解しやすくなります。
②具体的なエピソードを入れる
結論の根拠となる理由を述べた後には、あなたの強みや価値観が裏付けられる具体的なエピソードを必ず盛り込みましょう。
例えば、大学のサークル活動で、備品の管理方法を改善して作業時間を〇〇%短縮したといった、総務の業務に関連する具体的な成果や行動を示すことが効果的です。
単なる抽象的な「頑張りました」で終わらせず、あなた独自の体験談を入れることで、内容に深みが増します。
③入社後に実現したいこと、入社意欲を伝える
志望動機の締めくくりとして、入社後に「具体的にどのような貢献をしたいか」を述べ、入社意欲を力強く伝えましょう。
「貴社の掲げる『全社員がイノベーションを起こせる環境づくり』を、総務として制度面からサポートし、〇〇の分野で貢献したいと考えております」といったように、企業への貢献と自己成長を結びつけることで、長期的な視点での活躍が期待できることをアピールできます。
【総務の志望動機】おすすめの例文5選
総務職の志望動機は、ただ「サポートしたい」という意欲を伝えるだけでなく、企業が求める具体的なスキルやマインドを反映させることが重要です。
ここでは、異なる強みや経験をアピールするための新卒向けの例文を五つ紹介します。
これらの例文を参考に、あなたの経験や応募企業に合わせて具体的なエピソードを肉付けし、あなただけのオリジナルな志望動機を作成してください。
事務処理能力・正確性をアピールする例文
私が貴社の総務職を志望する理由は、自身の正確な事務処理能力と徹底した確認作業で、企業の土台を支えたいからです。
大学の研究室でアルバイトをしていた際、研究費の申請書類や請求書の作成を任されていましたが、金額や期日に間違いがあっては研究に支障をきたすため、提出前のダブルチェックを徹底し、一度もミスを出すことはありませんでした。
この経験から、地味な作業に見えても、一つ一つの正確性が全体の円滑な運営に不可欠であることを学びました。
貴社においても、この正確性と責任感を活かし、備品管理や契約書管理といった基盤業務をミスなく遂行することで、全社員が安心して業務に取り組める環境づくりに貢献したいと考えております。
調整力・コミュニケーション能力をアピールする例文
私が貴社の総務職を志望する理由は、多様な意見をまとめ上げ、最適な環境を整える調整力で組織に貢献したいと考えるからです。
所属していたボランティア団体で、異なる目的を持つメンバー間の意見が対立した際、双方の主張を丁寧に聞き取り、それぞれの納得感を大切にしながら折衷案を提案することで、円滑にプロジェクトを進行させた経験があります。
総務職は、社内の様々な部署のニーズを汲み取り、経営層や外部との間に立って物事を進める「会社の潤滑油」のような役割だと理解しています。
この高いコミュニケーション能力と調整力を活かし、貴社の多角的な事業展開を支える、風通しの良い組織運営に尽力したいと考えております。
危機管理能力・問題解決能力をアピールする例文
私が貴社の総務職を志望する理由は、予測不能な事態にも冷静に対応し、事前にリスクを排除する危機管理能力を活かしたいからです。
大学時代に経験した大規模なイベント運営では、常に「もし〇〇が起きたら」という視点で複数の代替案を準備し、突然の機材トラブルにも即座に代用品で対応し、イベントを成功に導きました。
企業の総務においても、災害対応や情報セキュリティ管理など、事前にリスクを想定し、万全の体制を整えることが最も重要だと考えます。
貴社が今後展開される新規事業においても、予期せぬリスクを最小限に抑えるための強固な内部基盤を、総務として構築していきたいと考えております。
改善意識・企画力をアピールする例文
私が貴社の総務職を志望する理由は、既存の仕組みに満足せず、より良い環境を追求する改善意識と企画力を発揮したいからです。
所属していた体育会系部活動で、長年続いていた非効率な練習スケジュールを見直し、メンバー全員にヒアリングを行った上で、ITツールを活用した練習管理システムを導入しました。
その結果、準備にかかる時間を〇〇%削減し、練習の質の向上に貢献しました。
この経験から、総務の仕事も単なるルーティンワークではなく、より効率的で創造的な環境を作り出すことができると確信しました。
貴社においても、最新の技術動向を踏まえながら、社員の働きがいを向上させる新たな制度や仕組みを積極的に企画・実行していきたいと考えております。
企業理念への共感をアピールする例文
私が貴社の総務職を志望する理由は、「社員の個性を尊重し、挑戦を後押しする」という貴社の企業理念に強く共感し、それを裏側から支える存在になりたいからです。
貴社の理念を実現するためには、社員が安心して自由に挑戦できる心理的な安全性が確保された環境が不可欠だと考えております。
私は、大学時代に多様な背景を持つ留学生のサポート係を務め、文化や慣習の違いを乗り越えて彼らが能力を発揮できるような生活環境とコミュニケーションの場を整えることに尽力しました。
この経験から得たホスピタリティと多様性への理解を活かし、貴社の「挑戦できる風土」を総務という立場で強化し、全社員の活躍を最大化するサポートをしたいと考えております。
【総務の志望動機】注意点
せっかく時間をかけて作成した志望動機も、伝え方を間違えたり、焦点がずれていたりすると、採用担当者への印象が悪くなってしまうことがあります。
総務職は、企業運営の根幹に関わる重要なポジションであるため、志望動機には一貫性、論理性、そして企業理解の深さが求められます。
ここでは、総務職の志望動機を作成・伝える際に、特に新卒就活生が陥りやすい四つの注意点について解説します。
これらのポイントを意識することで、よりプロフェッショナルで説得力のある志望動機に磨き上げることができます。
業務内容と関連がない
志望動機のエピソードが、総務の具体的な業務内容とかけ離れていると、「この学生は総務の仕事を理解していないのではないか」という疑問を持たれてしまいます。
例えば、営業職のような「売上目標を達成した」という話や、開発職のような「新しい技術を生み出した」というエピソードだけでは、総務職で求められる調整力、正確性、環境整備能力といった資質をアピールできません。
総務職は「サポート」「管理」「調整」といった側面が強いため、自身の経験と総務の具体的な業務内容を必ず結びつけて語るようにしてください。
その企業の業務内容を理解する
総務の仕事は企業によって大きく異なり、特にベンチャー企業と大企業ではその役割や範囲が違います。
企業のウェブサイトや採用情報で確認できる総務部門の具体的な取り組みや、企業が総務に期待している役割を把握せずに、一般的な総務の仕事内容しか話さないのは危険です。
「貴社でなら〇〇という事業を、総務として〇〇の面から支えたい」といった、企業固有の事業やビジョンに言及した具体性を持たせることで、企業への理解度の高さをアピールできます。
最初に結論を述べていない
PREP法のセクションでも触れたように、志望動機は必ず結論から先に述べることが重要です。
「私の強みは〇〇で、過去に〇〇という経験があり、だから貴社を志望します」というように、理由やエピソードから話し始めると、何が言いたいのかが分かりづらくなり、採用担当者の集中力が途切れてしまう可能性があります。
結論を冒頭に持ってくることで、論理的思考力が備わっていること、そして、あなたの一番の熱意や強みを明確に伝えられます。
福利厚生のことしか話していない
「貴社の充実した福利厚生に魅力を感じた」「ワークライフバランスが取れそうだから」といった、企業側が提供するメリットばかりに言及する志望動機は避けるべきです。
採用担当者は、学生が「会社に何をしてくれるのか」ではなく、「会社に何をもたらしてくれるのか」を見ています。
福利厚生は志望理由の一つになり得ますが、それをメインに据えるのではなく、「社員の働きやすさにこだわる貴社の姿勢に共感し、私もその環境をさらに高める総務として貢献したい」のように、あくまで「貢献」の視点に置き換えて伝えることが重要です。
よくある質問
就職活動において総務職を志望する新卒の学生から寄せられる疑問は、多岐にわたります。
総務は「縁の下の力持ち」という抽象的なイメージが先行しやすく、具体的なキャリアパスや必要なスキルについて不安を感じる学生も少なくありません。
ここでは、総務職を目指す就活生が抱きやすい、代表的な三つの質問とその回答を提供します。
これらの質問と回答を通じて、総務職への理解をさらに深め、自信を持って選考に臨むためのヒントを得てください。
質問1:総務は「何でも屋」だと聞きましたが、特定の専門性は必要ですか
総務は「何でも屋」という側面もありますが、それは企業運営に関わる幅広い知識と対応力が求められるという意味であり、専門性が不要というわけではありません。
特に近年は、労働法規、安全衛生、ファシリティマネジメント、情報セキュリティ、株主対応といった分野で、高度な専門知識が求められることが増えています。
新卒の段階で全ての専門知識を持っている必要はありませんが、「何か一つの分野で専門性を磨きたい」という意欲や、「常に新しい知識を学ぶ姿勢」を示すことが重要です。
入社後に資格取得などに挑戦し、ゼネラリストでありながらスペシャリストとしての側面を持つことを目指すと良いでしょう。
質問2:文系ですが、ITスキルはどの程度必要ですか
文系・理系を問わず、現代の総務職にとってITスキルは非常に重要であり、必須と言っても過言ではありません。
これは、ペーパーレス化、リモートワークへの対応、社内システムの導入・管理、そして業務効率化のためのデータ分析など、総務業務の多くがITと密接に関わるようになっているためです。
高度なプログラミング能力までは求められませんが、Word、Excel、PowerPointの応用的な操作に加え、SaaSなどの業務システムを抵抗なく使いこなせるリテラシーが必要です。
「ITツールを使って業務を改善した経験」などを具体的なエピソードとして志望動機に盛り込むと、高い評価につながるでしょう。
質問3:総務職のキャリアパスはどのように描けますか
総務職のキャリアパスは多様ですが、大きく分けて二つの方向性が考えられます。
一つは、総務部門のマネージャー、そして最終的には経営層に近いポジションを目指すゼネラリストとしての道です。
幅広い業務経験を積むことで、会社の全体像を把握し、経営戦略に直接関与する立場を目指します。
もう一つは、労務、法務、経理といった専門性の高い領域に特化し、プロフェッショナルとして部署を越えて活躍するスペシャリストとしての道です。
どちらの道を選ぶにしても、常に学び続け、企業への貢献を意識する姿勢が重要となります。
まとめ
この記事では、総務職を志望する新卒就活生に向けて、仕事内容の解説から、採用担当者の心に響く志望動機の作成方法までを詳しく解説しました。
総務職は、会社のすべての活動を円滑にする「企業活動の基盤」であり、あなたの「人を支えたい」「環境を整えたい」という熱意が最も活かせるポジションの一つです。
事前準備としての徹底的な企業研究と自己分析を行い、あなたの強みとその企業で実現したいことを具体的に結びつけた志望動機を作成してください。
この記事をあなたの就職活動の羅針盤とし、自信を持って総務職の門を叩き、企業にとって不可欠な存在となることを心から応援しています。