
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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【PEファンド業界のガクチカ】はじめに
PEファンド業界は、企業の価値向上に直接関与するプロフェッショナルな領域であり、新卒採用においては極めて高い倍率とレベルが求められます。
そのため、単に「頑張ったこと」を羅列するだけでは選考官の心には響きません。
PEファンド業界の人事に評価されるガクチカを書くためには、まずPEファンド業界を正しく理解し、その業務内容や求められる資質を把握することが大前提となります。
ビジネスモデルや投資の仕組みを知ることで、どのような能力が現場で必要とされているかが見えてくるはずです。
自己分析を入念に行った上で業界分析を行い、本当に自分にPEファンド業界が合っているのかを擦り合わせる作業を行ってください。
このプロセスを経ることで、自分の経験が業界でどう活きるのかが明確になり、より自信を持って説得力のあるガクチカを伝えることができるようになります。
【PEファンド業界のガクチカ】PEファンド業界に向いてる人の特徴
PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)は、投資先企業の経営に深く入り込み、企業価値を高めてから売却(イグジット)して利益を得るビジネスモデルです。
そのため、新卒採用であっても即戦力に近いマインドセットや、将来的なポテンシャルが厳しく見極められます。
ここでは、PEファンド業界で活躍するプロフェッショナルに共通する特徴を5つの観点から解説します。
これらはガクチカを作成する際の「アピールすべき強み」のヒントにもなりますので、自分の経験と照らし合わせながら読み進めてみてください。
自身の強みが業界の求める人物像と合致していることを示すことが、内定への近道となります。
論理的思考力が高く、物事を構造化して捉えられる人
PEファンドの業務では、膨大なデータや複雑なビジネスモデルを短時間で分析し、本質的な課題を見つけ出す能力が不可欠です。
感情や感覚で物事を判断するのではなく、事実に基づいてロジカルに思考を組み立てられる人が向いています。
ガクチカにおいても、「なぜその課題が発生したのか」「なぜその解決策を選んだのか」というプロセスが論理的に破綻なく説明できることが求められます。
複雑な状況を整理し、誰もが納得する筋道で解決に導いた経験がある人は、この業界で高く評価される素養を持っていると言えるでしょう。
圧倒的な当事者意識と結果へのコミットメントがある人
投資家の資金を運用するPEファンドでは、成果を出すことに対するプレッシャーは非常に大きなものがあります。
困難な状況に直面しても他責にせず、「自分がなんとかして結果を出す」という強い当事者意識(オーナーシップ)を持ち続けられる人材が求められます。
ガクチカのエピソードでは、単に参加しただけでなく、自らが主体となってプロジェクトを牽引し、最後までやり遂げた経験が重要視されます。
途中で投げ出さず、泥臭い努力を重ねてでも目標数値を達成しようとする執着心や責任感は、実務において最も信頼される資質の一つです。
精神的なタフさとストレス耐性を兼ね備えている人
激務として知られるPEファンド業界では、長時間労働やハードな交渉、厳しい期限の中での業務が日常茶飯事です。
高度な知的労働に加え、体力的な負担も大きいため、心身ともにタフであることが求められます。
どれだけ優秀でも、プレッシャーに押しつぶされてしまってはパフォーマンスを発揮できません。
部活動での厳しい練習や、研究室での終わりのない実験、アルバイトでのクレーム対応など、困難な環境下でも折れずに挑戦し続けた経験は大きなアピールになります。
ストレスを前向きなエネルギーに変えられるポジティブな精神力は、この業界を生き抜くための必須スキルです。
人を巻き込み信頼関係を構築できるコミュニケーション能力がある人
PEファンドの仕事は、数字を扱うだけでなく、投資先企業の経営陣や従業員と協働して改革を進める「人」の仕事でもあります。
現場の反発を招かずに協力を得るためには、相手の立場を尊重しつつ、こちらの意図を正確に伝えて動かす高度な対人影響力が必要です。
ガクチカにおいては、自分一人で完結する成果ではなく、チームメンバーや関係者とどのように信頼関係を築き、組織全体を動かしていったかというプロセスが注目されます。
対立意見を調整したり、多様な価値観を持つメンバーをまとめ上げたりした経験は高く評価されます。
知的好奇心が旺盛で、常に学び続ける意欲がある人
PEファンドはあらゆる業界の企業を投資対象とするため、担当する案件ごとにその業界の構造やトレンドを急速にキャッチアップする必要があります。
知らないことに対して興味を持ち、自ら進んで情報を収集し、知識をアップデートし続ける知的好奇心の強さが武器になります。
現状に満足せず、「もっと良くするにはどうすればいいか」を常に考えられる探究心も重要です。
学生時代に新しい分野の勉強に没頭したり、未知の領域に飛び込んでスキルを習得したりした経験は、変化の激しいビジネス環境でも成長し続けられる人材であることの証明になります。
【PEファンド業界のガクチカ】学生時代に力を入れたこと
PEファンド業界についての理解が深まり、どのような人物像が求められているかイメージできたでしょうか。
ここからは、実際にエントリーシートや面接で問われる「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の書き方について、基礎から解説していきます。
業界特有の難易度の高さに怯む必要はありませんが、基本的なルールを外してしまうと、内容が良くても選考の土俵に乗れない可能性があります。
まずは言葉の定義と、自己PRとの違いを明確にし、戦略的にエピソードを選定する準備を整えましょう。
ガクチカの定義
就活における「ガクチカ」とは、文字通り「学生時代に力を入れたこと」を指しますが、新卒採用の文脈では「直近の学生時代」、つまり「大学時代(または専門学校時代)」の経験を書くのが原則です。
高校時代の部活動などの経験は、人格形成に大きな影響を与えているとしても、現在のあなたの能力を測る指標としては古すぎると判断されるリスクがあります。
企業は「今のあなた」が組織でどう活躍できるかを知りたいのです。
もちろん、直近の学生の属性に合わせて、大学卒業後すぐに就職する場合は大学時代の経験を語るのがベストです。
コロナ禍で思うような活動ができなかったという事情は採用側も十分に理解していますが、その制約の中で「何を考え、どう工夫して行動したか」こそが見られています。
「何もしていない」と思われないよう、日常の小さな取り組みでも深掘りして言語化しましょう。
自己PRとの違い
ガクチカと自己PRは混同されがちですが、企業がこれらを聞く意図は明確に異なります。
自己PRは「あなたにどんな強み(能力)があり、それをどう仕事に活かせるか」という「現在と未来の能力」を問うものです。
一方、ガクチカは「過去の経験において、どのような動機で、どのような課題に取り組み、どう乗り越えたか」という「プロセスと行動特性」を問うものです。
つまり、ガクチカはあなたの人柄・価値観・経験から学べる人材かどうかを判断するための材料となります。
PEファンド業界では特に「再現性」が重視されます。
「学生時代にこういう思考プロセスで成果を出せたなら、うちの会社でも同様に課題を解決してくれるだろう」と面接官に思わせることが、ガクチカのゴールです。
【PEファンド業界のガクチカ】PEファンド企業のガクチカ評価ポイント
PEファンド業界の選考官は、数多くの優秀な学生のエントリーシートを目にしています。
その中で目に留まり、評価されるガクチカには共通点があります。
それは、単なる「すごい実績」の自慢ではなく、ビジネスパーソンとしての基礎体力が高いことを裏付けるエピソードになっているかどうかです。
ここでは、PEファンド企業が具体的にどのような視点でガクチカを評価しているのか、5つのポイントに分けて解説します。
これらのポイントを意識して文章を構成することで、採用担当者の評価基準に刺さる内容に仕上げることができます。
課題発見能力と解決策の独自性
PEファンドの仕事は、投資先企業の「どこに問題があるか」を見抜き、それを解決して価値を高めることです。
そのため、ガクチカにおいても「与えられた仕事をこなした」経験より、「自ら課題を見つけ出し、解決に動いた」経験が高く評価されます。
特に、ありきたりな解決策ではなく、現状を深く分析した上での独自の工夫やアプローチが含まれているかがポイントです。
「なぜその施策が有効だと考えたのか」という思考の深さが問われます。
マニュアル通りの対応ではなく、状況に合わせて柔軟に最適解を導き出したエピソードは、実務適性の高さをアピールできます。
組織に対するリーダーシップと影響力
「リーダーシップ」と言っても、単に役職についていたことだけが評価されるわけではありません。
重要なのは、組織の目標達成のために周囲にどのような影響を与え、行動を変容させたかです。
PEファンドでは、多様なステークホルダーを巻き込みながらプロジェクトを推進する必要があります。
メンバーのモチベーション管理や、意見対立の調整、適材適所の配置など、組織のパフォーマンスを最大化するための働きかけが具体的に書かれているかが見られます。
役職がなくても、主体的に周囲を巻き込んでチームを良い方向に導いた経験は、立派なリーダーシップとして評価されます。
目標達成に向けた執着心と粘り強さ
ビジネスの世界、特に投資の世界では結果がすべてです。
どんなに素晴らしいプロセスでも、結果が出なければ評価されにくい側面があります。
ガクチカでは、高い目標を掲げ、困難に直面しても諦めずに試行錯誤を繰り返した泥臭いプロセスと粘り強さが評価されます。
「一度の失敗で挫折しなかったか」「壁にぶつかった時にどう気持ちを切り替えたか」といったエピソードから、精神的なタフさと目標達成への執着心を見極めようとします。
綺麗な成功談だけでなく、苦労した経験こそが、入社後の困難を乗り越える力があるという証明になります。
定量的・定性的な成果の説得力
PEファンド業界は数字にシビアな世界です。
ガクチカの成果を伝える際も、「頑張りました」「成長しました」といった抽象的な表現だけでは不十分です。
「売上が前年比○%アップした」「作業時間を○時間短縮した」など、客観的な数値(定量的な成果)を用いることで説得力が格段に増します。
ただし、数値化できない取り組み(組織風土の改革など)の場合は、周囲からのフィードバックや具体的な変化(定性的な成果)を明確に描写する必要があります。
成果の規模の大小よりも、その成果が自身の行動によってもたらされたという因果関係が明確であることが重要です。
学びを次のアクションに活かす修正能力
ビジネス環境は常に変化するため、一度の成功体験に固執するのではなく、経験から学びを得て進化し続ける能力が求められます。
ガクチカの結びとして、その経験を通じて「何を学んだか」、そして「その学びをその後どう活かしているか」まで語れると評価が高まります。
失敗経験であっても、そこから原因を分析し、次の挑戦で改善したというPDCAサイクルが回せていることが伝われば、高い成長ポテンシャルを感じさせることができます。
PEファンドでは仮説検証を繰り返す作業が多いため、自己修正能力の高さは重要な資質とみなされます。
【PEファンド業界のガクチカ】評価されにくいガクチカ
せっかく良い経験をしていても、伝え方を間違えるとマイナスの印象を与えてしまうことがあります。
特にPEファンド業界のような論理性を重んじるフィールドでは、些細な論理の飛躍やアピールポイントのズレが致命傷になりかねません。
ここでは、一般的にPEファンド業界でウケが悪いとされるガクチカの特徴を紹介します。
これらを反面教師とし、自分の原稿が当てはまっていないかを確認することで、マイナスの印象を事前に払拭し、選考通過率を高めることができます。
成果や結果のみを強調
「全国大会で優勝しました」「売上1位になりました」といった輝かしい結果は素晴らしいですが、それだけを強調しても評価には繋がりません。
採用担当者が知りたいのは「結果」そのものではなく、その結果に至るまでの「プロセス」です。
「どのような課題があり、どう考え、どう行動したからその結果が出たのか」という因果関係のプロセスが抜け落ちていると、再現性がないと判断されてしまいます。
「たまたま運が良かっただけではないか」と思われないよう、結果以上にそこに至るまでの泥臭い努力や思考過程を丁寧に描写するように心がけましょう。
個人プレーの話ばかり
PEファンドの業務は、投資チーム内での連携はもちろん、投資先企業の経営陣や現場社員、外部の専門家など、多くの人と協力しながら進めるチーム戦が基本です。
そのため、ガクチカのエピソードが「自分ひとりの力だけで成し遂げた」という内容に終始していると、「協調性がない」「組織で働くイメージが湧かない」と判断されるリスクがあります。
もちろん個人のスキルも大切ですが、周囲とどのように関わり、チームとしての成果に貢献したかという視点を盛り込むことが、組織人としての適性をアピールする上で不可欠です。
一貫性のない内容
ガクチカにおいて最も避けたいのが、論理破綻や一貫性の欠如です。
「なぜその活動に取り組んだのか」という動機と、「実際に取った行動」、そして「得られた結果」の間に論理的な繋がりがないと、説得力が皆無になります。
例えば、目的が「チームワークの向上」なのに、取った行動が「個人のスキルアップ」では話が噛み合いません。
「なんとなく頑張った」という印象を与えないためにも、目的・課題・施策・結果の一貫性を徹底的にチェックしてください。
論理的な構成力は、PEファンド業界の実務能力と直結して見られるポイントです。
他の項目とずれている
エントリーシートや面接は、ガクチカ単体で評価されるわけではありません。
自己PR、志望動機、長所・短所など、すべての回答を総合して「あなた」という人物像が描かれます。
もし、自己PRで「協調性」をアピールしているのに、ガクチカで「独断で物事を進めたエピソード」を話してしまうと、人物像に矛盾が生じます。
一貫性が欠如すると、面接官は「自己分析ができていない」「自分を良く見せようと嘘をついているのではないか」と不信感を抱きます。
提出書類全体を通して、自身のアピールしたい強みや価値観が一貫しているかを確認しましょう。
【PEファンド業界のガクチカ】基本的な構成
どんなに素晴らしいエピソードを持っていても、構成が乱雑だと相手に伝わりません。
特に論理的思考力が重視されるPEファンド業界では、話のわかりやすさがそのまま「能力の高さ」として評価されます。
ここでは、誰が読んでも理解しやすく、あなたの魅力が最大限に伝わる基本的な文章構成を紹介します。
このロジックの通った文章構成の型に当てはめて書くことで、読み手の負担を減らし、内容に集中してもらうことができます。
1. 結論
ビジネス文書の基本である「結論ファースト」を徹底しましょう。
書き出しは「私が学生時代に最も力を入れたことは、〇〇です」と簡潔に言い切ります。
これにより、読み手はこれから何の話が始まるのかを瞬時に理解できます。
冒頭でダラダラと背景説明をするのではなく、まずは「私のガクチカ=〇〇」という主題を明確に提示することが、わかりやすい文章の第一歩です。
2. 背景
次に、その活動に取り組むことになった背景やきっかけを説明します。
「なぜ力を入れようと思ったのか」という動機は、あなたの価値観やモチベーションの源泉を示す重要な部分です。
同じアルバイトや部活動を題材にしていても、主体的に取り組んだ理由は人それぞれ異なるはずです。
状況説明は最小限に留めつつ、行動の起点となる動機を明確にすることで、エピソードにあなたらしさが生まれます。
3. 目的
その活動を通じて、どのような目標を達成しようとしたのか、あるいはどのような課題を解決しようとしたのかを記述します。
PEファンド業界では、目的意識のない行動は評価されません。
「現状はこうだったが、あるべき姿はこうだった」というギャップを示し、そこにはどんな課題があったのかを定義します。
課題設定のレベルが高いほど、それを乗り越えた際のアピール度も高まります。
4. 具体的な取り組み
ここがガクチカの核となる部分です。
設定した課題に対して、実際に「何を」「どのように」行ったのかを具体的に書きます。
抽象的な表現は避け、「週に〇回ミーティングを実施した」「〇〇という分析に基づき新メニューを提案した」など、行動の具体性を高めます。
また、単なる行動の羅列ではなく、どのような能力を使って乗り越えたのかという、あなたならではの工夫や思考プロセスが見えるように記述してください。
5. 結果
取り組みの結果、どのような成果が得られたのかを記します。
前述の通り、可能な限り定量的な数値を用いて客観的な事実として伝えます。
もし数値化できない場合は、周囲の反応や環境の変化などを具体的に描写します。
ただし、結果はあくまでプロセスの帰結です。
自慢話にならないよう、具体的な取り組みの結果どうなったのかを淡々と、かつ誇張せずに事実ベースで伝えることが信頼性を高めます。
6. 学びと入社後の結び付け
最後に、その経験を通じて得た学びや気付きを述べ、それを入社後にどう活かせるかで締めくくります。
「この経験から〇〇を学んだ。
貴社においてもこの強みを活かし、〇〇として貢献したい」という流れです。
単なる感想で終わらせず、ここで得た学びや能力をどのようにして入社後貢献できるのか(再現性)をアピールすることで、採用担当者に「一緒に働きたい」と思わせることができます。
PREP法は面接でも有効!
これまで解説した構成は、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の順で話す「PREP法」に基づいています。
エントリーシートの作成時は推敲や添削が可能ですが、面接の場では即興で答える必要があります。
この構成を身体に染み込ませておけば、想定外の質問が来た時でもPREP法を頭に入れておけば、焦らず論理的に回答できるようになります。
文章で書く練習は、そのまま面接対策にも直結するのです。
【PEファンド業界のガクチカ】職種別例文
PEファンド業界の新卒採用は枠が少なく、求められるレベルも非常に高いです。
しかし、具体的なイメージを持つことで、自分の経験をどのように変換すればよいかが見えてきます。
ここでは、PEファンドで求められる「投資銀行部門(アナリスト候補)」や「コンサルティング・バリューアップ機能」、あるいはバックオフィス業務などを想定し、学生時代の様々な経験をベースにしたガクチカの例文を紹介します。
これらを参考に、自分の経験をプロフェッショナルな文脈で語れるようにブラッシュアップしてみてください。
例文1. 投資銀行部門・アナリスト職志望(金融系ゼミ活動)
私が学生時代に力を入れたことは、所属する金融ゼミでの企業分析コンテストでの優勝です。
当初、チームは財務諸表の数値分析に終始しており、他チームとの差別化が課題でした。
私は、PEファンドのビジネスモデルに倣い、数値の裏側にある定性的な事業リスクや成長ドライバーの特定が必要だと考え、チームに提案しました。
具体的には、対象企業の競合店舗への実地調査や、利用者100名へのアンケートを実施し、現場の声をデータ化しました。
この独自の一次情報を財務モデルに組み込むことで、より精緻な将来キャッシュフロー予測を作成しました。
結果、審査員である現役ファンドマネージャーから「最も投資根拠に説得力がある」と評価され、15チーム中1位を獲得しました。
この経験から、机上の数字だけでなく、現場の事実に基づいた多角的な分析の重要性を学びました。
貴社でも、徹底的なリサーチに基づいた質の高い分析で貢献したいと考えています。
例文2. バリューアップ・コンサル職志望(長期インターン)
ITベンチャー企業の長期インターンシップにおいて、インサイドセールスチームの商談獲得率向上に注力しました。
当時、チームの獲得率は3%と低迷しており、手当たり次第の架電が常態化していることが課題でした。
私は、無駄な行動量を減らし質を高めるべきだと考え、過去半年間の架電データ3000件を分析しました。
その結果、特定の業種や従業員規模の企業において受注率が高い傾向を発見しました。
そこで、ターゲットリストを再構築し、そのセグメントに特化したトークスクリプトを新たに作成・導入しました。
さらに、チーム内でロープレを毎日実施し、スクリプトの改善を繰り返しました。
この結果、3ヶ月で獲得率は8%まで向上し、月間最高売上の達成に貢献しました。
この経験を通じて、データを基に課題を特定し、組織的な仕組みを変えて成果を出すプロセスを学びました。
貴社の投資先支援においても、客観的な分析と実行力で価値向上に貢献します。
例文3. リサーチ・オペレーション職志望(理系研究室)
大学院での研究活動において、実験データの解析効率化に取り組みました。
私の研究室では、膨大な実験データの処理を手作業で行っており、1つの解析に丸3日を要することが研究スピードを鈍化させていました。
私はこの非効率な状況を変えるため、プログラミング未経験ながらPythonを独学で習得し、自動解析ツールの開発に挑戦しました。
開発途中、エラーが頻発し挫折しかけましたが、情報工学専攻の友人に助言を求めたり、海外の論文を参考にしたりして、粘り強くコードの修正を続けました。
2ヶ月間の試行錯誤の末、ツールを完成させ、解析時間を3日から1時間に短縮することに成功しました。
これにより、研究室全体の論文投稿数が前年比で1.5倍に増加しました。
この経験から、新しい技術を習得して既存の業務プロセスを変革する面白さを学びました。
貴社においても、業務の効率化や高度化に向けて、自ら学び行動し続けたいと思います。
例文4. ジェネラリスト・リーダーシップ(体育会部活動)
体育会ラクロス部の主将として、創部以来初となるリーグ昇格に尽力しました。
当時の部は、練習への参加率にバラつきがあり、チームとしての一体感に欠けていることが課題でした。
私は、個人のモチベーションの差が原因だと仮説を立て、部員50名全員との個別面談を実施しました。
その中で、下級生が意見を言いづらい環境が不満に繋がっていることが判明しました。
そこで、学年に関係なく戦術提案ができる「戦術会議」を新設し、下級生の意見も積極的に練習メニューに取り入れました。
また、個人の目標とチームの目標をリンクさせるシートを作成し、練習の目的意識を統一させました。
この結果、部員の練習参加率はほぼ100%になり、チームの連携力が向上、念願のリーグ昇格を果たしました。
組織の課題を対話を通じて把握し、制度を変えることで組織風土を改革したこの経験を活かし、貴社の投資先企業の組織変革にも粘り強く取り組みたいです。
例文5. グローバル・コミュニケーション(国際ボランティア)
国際ボランティア団体のプロジェクトリーダーとして、フィリピンの貧困地域での教育支援活動を成功させました。
現地では、教材不足だけでなく、現地スタッフとの連携不足により支援物資が適切に届かないという課題がありました。
私は、日本側の論理だけで進めるのではなく、現地のニーズを深く理解する必要があると考え、現地スタッフと寝食を共にし、徹底的な対話を行いました。
その結果、真に必要なのは物資よりも、現地の教師が継続的に授業を行える教育プログラムの提供であることが分かりました。
私は計画を大幅に変更し、現地教師向けの研修カリキュラムを作成・実施しました。
当初は反発もありましたが、粘り強く目的を共有し続けることで信頼を得て、最終的には現地主導で授業が回る仕組みを構築しました。
この経験で培った、異文化環境下でも相手の立場を尊重し、信頼関係を築いてプロジェクトを推進する力は、貴社のグローバルな案件でも活かせると確信しています。
【PEファンド業界のガクチカ】まとめ
PEファンド業界を目指す皆さん、最後まで読んでいただきありがとうございます。
業界の難易度は高いですが、求められる要素を分解し、自分の経験と照らし合わせて論理的に構築すれば、必ず採用担当者の目に留まるガクチカが完成します。
重要なのは、特別な経験そのものではなく、その経験を通じて見せた「思考の深さ」と「行動の執着心」です。
今回解説したポイントを参考に、何度も推敲を重ねてください。