
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
「公務員のSPIに英語はあるのか」。結論から言うと、SPIの英語(ENG)はオプション検査であり、実施するかどうかは採用側の判断次第です。SPI3の標準構成は言語・非言語+性格検査で、英語は追加オプションという位置づけのため、SPI方式の公務員試験では英語が課されないケースが多いと考えられます。
ただし「公務員試験に英語が一切関係ない」わけではありません。従来型の教養試験には英文の出題が含まれることがあり、TOEICなどの英語資格を加点対象とする自治体もあります。「SPIの英語」と「公務員試験の英語」は分けて整理する必要があるのです。
編集部がこのテーマを整理すると、受験者が本当に知るべきなのは「英語があるかないか」の一般論ではなく、「自分の受験先で英語がどう扱われるかを確認する方法」だとわかります。
この記事では、SPIの英語検査(ENG)の仕組み、公務員試験で英語が問われる場面の整理、受験先での確認方法、そして英語力の活かし方までを編集部が解説します。
・SPIの英語検査(ENG)とは何か、どんな形式か
・公務員のSPIで英語が出ないことが多い理由
・公務員試験で英語が関係する3つの場面
・自分の受験先に英語があるかを確認する方法
・SPI方式の公務員試験で英語対策が必要か知りたい人
・英語が苦手で、公務員SPIの科目構成が気になる人
・TOEICなどの英語資格を公務員受験で活かしたい人
目次[目次を全て表示する]
結論:SPIの英語はオプション検査、公務員では出ないことが多い
まず結論の根拠から整理します。SPIにおける英語の位置づけを正確に知ると、「英語対策をすべきかどうか」の判断軸が明確になります。ポイントは、英語がSPIの標準科目ではないという事実です。
SPI3の標準構成に英語は含まれない
SPI3の基本構成は、能力検査(言語・非言語)と性格検査です。英語能力検査(ENG)と構造的把握力検査は、採用側が必要に応じて追加するオプション検査という扱いになっています。
つまりSPIを受ける=英語も出る、ではありません。オプションを実施するかどうかは、採用する企業・自治体がそれぞれ決めています。
就活情報サイトの「SPIの英語対策」という記事を見て不安になる人が多いのですが、それはENG実施企業を受ける人向けの話です。まず自分の受験先が実施するかどうか、という順番で考えましょう。
民間就活で複数社を受けている人は、企業によってENGの有無が異なることをすでに経験しているはずです。公務員試験も同じ「企業(自治体)ごとに設定が異なる」という発想で捉えると理解しやすくなります。
公務員のSPI方式では実施されないケースが多い
SPI方式を導入する自治体の主目的は、教養試験の代わりに基礎能力(言語・非言語)を確認することです。英語などのオプション検査を実施しない自治体もあるとされ、標準構成のみで実施されるケースが多いと考えられます。
ただし、これはあくまで傾向です。国際交流部門の採用や外国語対応を重視する募集など、英語力を確認したい事情があれば話は変わります。断定せず、受験先ごとの確認が必須です。
SPI方式を導入する自治体の狙いは「民間併願層が受けやすい試験にする」ことなので、科目を増やして受験のハードルを上げる方向のオプション追加は、構造的に起こりにくいと編集部は見ています。
ただし国際部門や観光振興、多文化共生を担当する部署の採用など、業務内容と英語力が直結する募集では話が別になる可能性があります。自分の志望する職種や部署の性質も踏まえて確認するのが望ましいでしょう。
「英語がない」前提で対策を止めるのは危険
編集部が強調したいのは、「公務員SPIに英語はないらしい」という一般論だけで準備を確定させないことです。試験内容は自治体・年度・区分によって異なり、変更もあり得ます。
後述する確認方法で自分の受験先の試験構成を受験案内から特定することが、無駄な対策も対策漏れも防ぐ唯一の方法です。
SPIの英語検査(ENG)とはどんなテストか
次に、実施される場合に備えて、SPIの英語検査(ENG)そのものを知っておきましょう。ENGは民間企業の一部(グローバル展開企業や商社・航空系など)で実施されており、形式と出題内容には明確な特徴があります。
実施形式:テストセンターとペーパーのみ
ENGはテストセンター方式とペーパーテスティング方式で実施されるオプションで、自宅受検のWEBテスティングでは実施されません。つまり、受験先の受検形式がWEBテスティングであれば、その受検で英語が出ることは基本的にないと整理できます。
受検形式を確認するだけで英語の有無をある程度絞り込める、というのは覚えておいて損のない判別法です。
なお、ペーパーテスティングを自治体の会場で実施するケースでは、問題構成に英語が含まれるかを事前に確認します。いずれの形式でも、確認の起点は受験案内です。
受検形式は年度によって見直されることもあるため、「前年度はWEBテスティングだったから今年も同じはず」と思い込まず、当年度の受験案内で改めて確認する癖をつけておきましょう。
出題内容:語彙から長文まで短時間で問われる
ENGの出題は、おおむね次のような分野で構成されます。
| 出題分野 | 内容のイメージ |
|---|---|
| 同意語・反意語 | 提示された単語と同じ・逆の意味の語を選ぶ |
| 空欄補充 | 英文の空欄に適切な語句を入れる |
| 英英辞書的な語義選択 | 英語の説明文が指す単語を選ぶ |
| 誤文訂正・整序 | 文法的な誤りの指摘や語順の並べ替え |
| 長文読解 | 英文を読んで内容一致等に答える |
難易度は大学受験の基礎〜標準レベルとされますが、制限時間が短く、語彙力と処理スピードがそのまま得点差になるのが特徴です。
TOEICや大学受験で英語を勉強してきた人なら、形式に慣れるだけで戦える水準です。逆にブランクが長い人は、単語の想起速度を取り戻すことが最初の課題になります。
評価のされ方:能力検査と同様に指標化される
ENGの結果も、言語・非言語と同じく指標化されて採用側に届きます。合格ラインは非公開で、どの程度重視するかも採用側次第です。
実施される場合は「英語も足切り材料になり得る」と考えて、最低限の準備をして臨むのが安全です。
配点や重視度が非公開である以上、「捨て科目にする」判断はリスクがあります。少なくとも頻出の語彙分野だけは、直前期に集中的に固めておきましょう。
言語・非言語の対策で手一杯という人も、ENGが実施されると分かった時点で、1日10分だけでも英語に触れる時間を作っておくと、直前の詰め込みで慌てずに済みます。
公務員試験で英語が関係する3つの場面
「SPIのENG」以外にも、公務員試験で英語が登場する場面があります。編集部が整理すると、英語の関わり方は大きく3つに分かれます。自分の受験パターンがどれに該当するかを、この整理表で確認してください。
整理表:場面別・英語の扱われ方
| 場面 | 英語の扱い | 対策の要否 |
|---|---|---|
| SPI方式の筆記(ENG実施なし) | 英語の出題なし。言語・非言語+性格のみ | 英語対策は不要 |
| SPI方式の筆記(ENG実施あり) | オプションとして英語能力検査を受検 | 語彙中心の短期対策が必要 |
| 従来型の教養試験 | 文章理解の一部として英文読解が出題されることがある | 過去問ベースの読解練習が有効 |
| 資格加点・エントリーシート | TOEIC等のスコアが加点・評価材料になる自治体がある | 試験対策ではなくスコア取得・申告 |
従来型併願者は「教養試験の英文」に注意
SPI方式と従来型区分を併願する場合、従来型の教養試験には文章理解の英文問題が含まれることがあります。SPIでは英語なしでも、併願先で英文読解が必要になるパターンです。
併願先の過去の出題構成を確認し、英文が出るなら読解演習を教養対策に組み込みましょう。
教養試験の英文は、SPIのENGとは出題形式が異なります。同じ「英語」でも試験ごとに問われ方が違うため、受験先ごとの出題確認を省略しないことが大切です。
資格加点は「申告しないと始まらない」
自治体によっては、TOEICなどの資格を持つ受験者への加点制度や、自己PR材料としての評価があります。制度の有無・対象資格・基準スコアは自治体ごとに異なるため、受験案内の加点欄を確認してください。
すでにスコアを持っている人は、出願時の申告漏れが最ももったいない失点です。証明書の準備も早めに済ませましょう。
証明書(スコアレポート等)の発行には数日〜数週間かかる場合もあるため、出願を決めた時点で早めに発行手続きを進めておくと、締切直前になって慌てずに済みます。
自分の受験先に英語があるか確認する方法
ここからは実務です。「自分の受験先で英語が出るのか」を確定させる確認手順を、編集部が実際に調べる際の流れに沿って解説します。確認は出願前に済ませるのが原則です。
受験案内の「試験内容」欄を精読する
最初に見るべきは、自治体の人事委員会が公表する当年度の受験案内です。1次試験の内容欄に「基礎能力検査(SPI3)」「言語的な能力・非言語的な能力」などの記載があれば、その範囲が試験のすべてです。
英語・ENGの記載がなければ、基本的に英語は課されないと読み取れます。逆に「英語」「外国語」の文言があれば要対策です。
受験案内には出題分野の例(言語的な能力・非言語的な能力など)まで書かれていることが多く、ここを読み込むだけで対策範囲はほぼ確定します。案内は流し読みせず、試験内容欄を精読しましょう。
PDF形式の受験案内は文字量が多く読み飛ばしがちですが、試験内容の項目だけはコピーしてメモアプリに残しておくと、後から見返す際にも便利です。
受検形式からも絞り込める
前述のとおり、ENGはWEBテスティングでは実施されません。受験案内や受検案内メールで形式が「自宅受検(WEBテスティング)」と確認できれば、その筆記で英語が出る可能性は基本的に排除できます。
テストセンター方式の場合は、予約時・受検案内で実施科目が示されるため、そこでENGの有無を最終確認できます。
不明点は説明会・問い合わせで解消する
受験案内を読んでも判断がつかない場合は、自治体の採用説明会やQ&A、人事委員会への問い合わせで確認するのが確実です。試験内容に関する質問は失礼にはあたりません。
SNSや掲示板の「英語はなかったはず」という伝聞は、年度違い・区分違いの可能性があります。一次情報での確認を最後まで省略しないことが、対策の空振りを防ぎます。
確認した結果は「受験先・区分・受検形式・英語の有無・確認日」をメモに残しておきましょう。複数自治体を併願する場合、この一覧が対策計画の土台になります。
ENGが課される場合の対策法
確認の結果、英語(ENG)が実施されるとわかった場合の対策を解説します。ENGは出題パターンが明確なので、対策は「語彙→形式慣れ→時間管理」の3段階で組むのが効率的です。民間でENG実施企業を受ける就活生にも共通する進め方です。
語彙力がENG攻略の土台
同意語・反意語や語義選択など、ENGの出題の多くは語彙力で決まります。大学受験レベルの英単語帳を1冊決めて、同意語・反意語を意識しながら復習するのが最初の一歩です。
1日20〜30語のペースでも、1ヶ月で相当の範囲をカバーできます。読解より先に、まず語彙です。
単語学習では、日本語訳を1つ覚えるだけでなく「言い換えの候補」を意識すると、同意語・反意語問題への対応力が直接鍛えられます。
大学受験で使っていた単語帳が手元にあるなら、新しく買い直す必要はありません。すでに一度覚えた単語の復習から始める方が、記憶の定着も早く効率的です。
ENG対応の問題集で形式に慣れる
語彙の土台ができたら、ENG(英語検査)に対応したSPI対策書で出題形式に慣れます。市販のSPI対策書には、英語検査の章や模擬問題を収録しているものがあるので、対応年度版を選んで演習しましょう。
形式慣れの段階では、正答率よりも「各分野の解き方の型」を掴むことを優先します。
時間配分の練習で仕上げる
ENGも他科目と同様、制限時間がタイトです。仕上げ期には時間を計った演習で、1問あたりにかけられる秒数の感覚を体に入れます。
わからない単語問題に長考しても得点は伸びません。語彙問題は即断、時間は長文読解に残すという配分を、演習の段階で固定しておきましょう。
ENGは他の科目と同じ受検日にまとめて実施されるため、言語・非言語で消耗した後でも集中力を保つ必要があります。本番を想定した連続演習を一度は経験しておくと安心です。
英語が出ない場合も英語力は武器になる
「受験先のSPIに英語はない」とわかったら、英語の勉強時間はゼロにしていいのでしょうか。編集部の答えは「試験対策としては不要、ただし英語力という資産は別の場面で活きる」です。最後にこの視点を整理します。
筆記対策は言語・非言語に全振りする
英語が課されないと確定したら、筆記対策の時間は言語・非言語に集中させます。特に非言語の推論・確率などの頻出分野は、対策量が正答率に直結します。
限られた時間を出題されない科目に使わない。これは当たり前のようで、確認を怠ると起こる無駄です。確認→集中の順番を守りましょう。
面接・ESでは英語経験が差別化材料になる
自治体の業務には、国際交流、観光振興、在住外国人支援など、英語力が活きる分野が広がっています。TOEICスコアや留学経験は、筆記に出なくても面接や面接カードでのアピール材料になります。
「英語力を自治体のどの業務で活かしたいか」まで具体化して語れると、単なる資格自慢ではなく志望動機と接続したアピールになります。
在住外国人の増加やインバウンド対応など、自治体の現場で語学力が求められる場面は今後も広がるとみられます。英語×公務員は、思っている以上に相性の良い組み合わせです。
留学経験がある人は、単に「英語ができる」だけでなく、異文化理解や多様な価値観への対応力といった観点でもアピールできます。公務員の仕事は多様な住民と向き合う場面が多いため、こうした経験は面接で丁寧に語る価値があります。
民間併願組は「受け先ごとの英語要否」を一覧化する
民間企業の中には、テストセンターでENGを実施する企業(商社・航空など英語を重視する業界に多いとされます)があります。公務員と民間を併願する人は、受け先ごとに「英語の有無」を一覧にしておくと、対策の優先順位を迷いません。
英語ありの受け先が1つでもあるなら、ENG対策は早めに着手する。すべての受け先が英語なしなら言語・非言語に全振りする。この判断を一覧表で機械的にできるようにしておきましょう。
一覧表はスプレッドシートで作っておくと、受験先が増えても管理しやすくなります。「受験先名・受検形式・英語の有無・確認日・情報源」の5項目だけでも、対策の抜け漏れを大きく減らせます。
公務員SPIの英語に関する不安の大半は、受験案内と受検形式の確認で解消できる種類のものです。「あるかもしれないから何となく英語もやる」が最も非効率な状態です。確認して「ない」と分かれば全振り、「ある」と分かれば3段階対策。不安を情報で潰してから勉強を始めるのが、編集部の推奨する順番です。
公務員SPIの英語に関するよくある質問
最後に、公務員SPIと英語の関係について寄せられることの多い疑問をQ&A形式でまとめます。英語まわりの不安は個別性が高いので、自分に当てはまる項目だけ拾い読みでも構いません。いずれも、最終確認は受験先の最新情報で行うことが前提です。
英語が苦手だと公務員のSPI方式は不利ですか?
ENGが実施されない試験であれば、英語力は筆記の合否に直接影響しません。言語・非言語と性格検査で評価されるため、英語の得意不得意を理由にSPI方式を避ける必要はありません。
英語が苦手な人こそ、まず受験先でENGの有無を確認しましょう。「ないと分かれば捨てられる」のが英語対策の判断で、不安なまま漠然と勉強を続けるのが一番の消耗です。
「英語が苦手だから公務員は諦める」という判断は、SPI方式に関しては早計です。まず事実を確認し、必要なければ堂々と英語をゼロにして、得意な言語・非言語に全力を注いでください。
構造的把握力検査というオプションもあると聞きました
SPI3には英語のほかに、ものごとの共通構造を掴む力を測る「構造的把握力検査」というオプションがあります。これも実施の有無は採用側の判断で、課されないケースが多いと考えられます。
対応方法は英語と同じで、受験案内・受検案内での確認が起点です。実施される場合は、対応した対策書の該当章で形式に慣れておけば十分です。
構造的把握力検査は独特の出題形式のため、初見では戸惑いやすいオプションです。実施が確認できたら、早めに数題だけでも解いて形式に触れておくと、本番での戸惑いを減らせます。
TOEICのスコアは何点から書けますか?
明確な基準はなく、加点制度がある自治体ならその基準スコアが目安になります。エントリーシートや面接カードの資格欄については、一般に600点前後から記載する就活生が多いとされますが、業務との関連を語れるなら点数に関わらず書く価値があります。
大切なのは点数の高さそのものより、「その英語力を自治体のどんな業務で活かすか」を語れることです。スコアは素材であり、活かし方の説明が本体だと考えてください。
スコアが基準に届いていない場合でも、受験までに再受験して更新するという選択肢があります。加点を狙うなら、出願締切から逆算していつまでにスコアを確定させる必要があるかを早めに確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、公務員のSPIに英語はあるのかというテーマについて、SPI ENGの位置づけと出題形式、公務員試験で英語が関係する場面、受験先での確認方法、対策と活かし方までを編集部が解説しました。
結論として、SPIの英語(ENG)はオプション検査であり、SPI方式の公務員試験では実施されないケースが多いと考えられます。ENGはテストセンター・ペーパーのみで実施され、WEBテスティングでは出題されないという形式面の判別法も覚えておくと便利です。
ただし、従来型教養試験の英文読解や、TOEIC等の資格加点など、公務員試験と英語の接点はSPI以外にもあります。受験案内の試験内容欄と加点制度を確認し、自分の受験パターンに合わせて対策の要否を確定させてください。
英語が出ないなら言語・非言語に集中、出るなら語彙から3段階で対策、そして英語力そのものは面接の差別化材料に。確認を起点にリソース配分を最適化して、公務員SPIを効率よく攻略しましょう。
就活の不安の多くは「調べれば確定できること」を曖昧なまま抱えていることから生まれます。英語の有無はその代表例です。まずは受験先の受験案内を開くことから始めてください。
この記事で紹介した確認手順は、10分もあれば実行できます。今日のうちに済ませて、英語という不確定要素を早めに自分の対策計画から消してしまいましょう。