HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活生が入社先を決めるときに、気になる「給料」。
ただし、企業の方に面と向かっては聞きづらいですよね。
さらに政府が「働き方改革実現推進室」を設置したことにより、企業の働き方改革が進み、仕事の生産性・効率性が注目されています。
そこで今回、東洋経済オンラインの「時給が高い会社ランキングトップ166社」(2018年)から時給の高い企業トップ10を紹介します。
お金だけが全てではありませんが、企業選びの参考にしてみてください。
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算出方法
今記事で参考としている「時給が高い会社」ランキングトップ166社は、東洋経済オンラインが毎年出しており、東洋経済新報社出版の「CSR企業総覧」と企業ごとの有価証券報告書のデータをもとに書かれています。
CSRとは、Corporate Social Responsibilityの略で企業が倫理的観点から事業活動を通じて自主的に社会貢献をする責任のことです。
また、今回紹介する企業ごとの時給は、平均年収を年間総労働時間で割ったものになります。
早速ランキングを見ていきましょう。
企業の時給順にランキング結果と主な事業内容、働く環境に関する取り組みについて解説していますので参考にしてみてください。
正社員の時給が高い企業ランキング
10位 三菱地所
10位はデベロッパー大手の三菱地所で、時給換算は6,054.4円でした。
「人を、想う力。
街を、想う力。
」をブランドスローガンに掲げ、所有ビルの賃貸を中心とするビル事業や商業施設の開発・賃貸、マンション・戸建の販売など幅広い事業分野で事業展開する大手企業です。
また人財育成にも力を入れており、新卒入社3年後までは重点的・計画的育成期間として位置づけ、社会人として必要な基本的な知識やスキルを身につける研修を行います。
さらに海外派遣プログラムもあり、語学力の習得や異文化理解を目的として3ヶ月程度海外へ派遣する海外語学研修や、より実践的な力を身につけることを目的として、自社や外部企業の海外拠点において1~2年間実務経験を積むトレイニー制度などもあります。
9位 日本オラクル
9位はデータベース管理ソフトで世界首位オラクルの日本法人、日本オラクルで時給換算は6,055.1円でした。
2017年のランキングより17つも順位をあげているのが特徴です。
またランキングトップ10の中で1,703.7時間と一番総労働時間が短いのも特徴で、最も効率的な働き方をしている企業の1つと言えるかもしれません。
トレーニング制度も充実しており、自分の目標に向かって成長したい社員は400講座以上のトレーニングの中から必要なものを選んで受講することができます。
8位 電通
8位は大手広告代理店の電通で、時給換算は6,262.5円でした。
グループ企業理念「Good Innovation」を掲げ、プロモーションやデジタルマーケティングなどの広告事業をはじめ、映画制作まで関わっており、 東京オリンピック・パラリンピックのマーケティング専任代理店にも指名されています。
社内としてもワーク・ライフ・バランスの推進に力を入れており、生産性を上げ、効率よく成果をあげる働き方を目指しています。
社内の専門委員会である「労政委員会」では、時間外労働の削減や休暇取得促進のための各種施策の立案・決定をしています。
7位 JXTGホールディングス
7位は総合エネルギー会社として圧倒的な売上高を誇るJXTGホールディングスで、時給換算は6,321.7円でした。
国内No.1の圧倒的なシェアを誇るガソリンなどの石油製品を中心としたエネルギー事業、世界12カ国で生産活動をしている石油・天然ガス開発事業、銅を中心とした資源・素材の供給を行う金属事業の3つの事業を展開しています。
また働きやすさにも力を入れており、2017年度の有給取得率は84.0%、育児休業取得者数は164名でそのうち男性が107名います。
出産・育児休業取得後の復帰率は100%で一度休職しても戻って来やすい環境が整っていると言えるでしょう。
6位 住友商事
6位は大手総合商社の住友商事で、時給換算は6,732.4円でした。
就活生に人気の5大商社のうちの1つが6位にランクインしました。
世界66の国と地域に事業を展開し、クライアントの数は100,000社にも登ります。
金属事業や輸送機・建機事業、インフラ事業など6つ事業分野を持ちます。
また、OJTとOFF-JTを両輪とした育成制度・プログラムを構築し人材開発に取り組んでいます。
さらに住友商事のビジネスフィールドは世界中に拡がっていることから、グローバルに通用する力を身につけることにも力を入れており、1年間新興国でビジネス経験を積むグローバルインターン制度や、高度な専門知識やスキルの習得を目的に海外のビジネススクールやロースクールへ留学し学位を取得する留学生制度など充実したプログラムが用意されています。
5位 ヒューリック
5位は不動産企業のヒューリックで、時給換算は6,879.2円でした。
東京23区を中心とした駅至近に多くの不動産を所有しており、不動産賃貸を事業の中心として据えている企業です。
他にも高齢者住宅や自社ブランドホテルの展開など事業は不動産において多岐に渡ります。
男性管理職の育児休業取得率の高さや「パパママ子育て支援ガイド」の配布徹底などにより2017年イクメン企業アワードグランプリを受賞しました。
またノー残業デーの実施や毎月1回金曜日の午後は半日休暇を取ることを推奨するマイフライデー制度など、全従業員の「働きやすい職場環境作り」に力を入れています。
4位 伊藤忠商事
4位は大手総合商社の伊藤忠商事で、時給換算は7,109.1円でした。
5大商社の中でも繊維や食料、住生活・情報などといった非資源分野に強みを持っています。
消費者からするとファミリーマートなどが有名です。
海外派遣型研修や語学研修支援はもちろん、人材育成サポートの観点からキャリアステージに応じた研修を積極的に推進しています。
その一環としてキャリアビジョンシートを用いて上司と面談し、自分の強みや弱みを把握し、個々の能力開発に役立て、さらに100以上の研修プログラムから自分に合ったものを選ぶことができます。
3位 丸紅
3位も大手総合商社の丸紅、時給換算は7,173.5円でした。
丸紅は、5大商社の中でも最大の穀物取扱量を誇る食料や電力事業に強みを持っています。
丸紅は常に変化する社会に合った働き方をするために、人材・仕掛け・時間の観点から様々なことに取り組んでいます。
人材の観点からは、社員の中でグローバルで多様なキャリアを歩んできた社員を集め、イノベーションについて思考・議論する丸紅アカデミアや社外人材プログラムなど。
また丸紅のリソースを用いて新しい価値を社会や顧客に対して与えるための事業創出を就業時間の最大15%を使っても良いとする「15%ルール」など面白い取り組みがあります。
2位 三井物産
2位もまた大手総合商社の三井物産で、時給換算は7,392.6円でした。
三井物産は、原油・天然ガスなどのエネルギー・資源事業においては5大商社随一の事業基盤を誇ります。
海外派遣をも力を入れており、2017年度実績で37カ国181名が海外にて経験を積んでいます。
三井物産が目指す人材育成の考え方である「人が仕事をつくり、仕事が人を磨く」の言葉を体現するようなOJTやOFF-JTも充実しています。
1位 三菱商事
栄えある第1位は、最後の大手総合商社の三菱商事です。
時給換算は7,968.0円でした。
総合力としては5大商社のうちNo.1で、幅広い事業展開とバランスの良いポートフォリオを元に抜きん出た規模と収益性を持ちます。
消費者に近いところでいえば、ローソンが有名です。
2017年に厚生労働省から子育てサポート企業として認定される「くるみん認定」の中でもさらに高い水準の子育てと仕事の両立をサポートしている「プラチナくるみん認定」を受けました。
また、女性活躍推進の優良企業として「エルボシ認定」を受けており、女性の活躍に積極的に取り組んでいる企業であると言えます。
おわりに
いかがでしたか? 給料は気になりますが、もちろんお金だけが全てではなく、働く環境などもきちんと考慮に入れて就職活動を行っていく必要があります。
また、気をつけていただきたいのが、この時給計算に含まれている年間総労働時間は企業の自己申告によるものです。
その企業の社員全員がその労働時間で働いているわけではありません。
正しい情報を取りに行くためには現場の社員に聞くことが一番です。
積極的にOB訪問をし、自分がその企業で働くために必要な情報を取りに行くように心がけましょう。
もう一点注目してほしいポイントが平均年齢です。
年収が高いことに惹かれて入った企業でもその金額をもらい始めるのは、もしかしたら入社後20年かかるかもしれません。
以上のこともきちんと認識して、納得のいく就職活動をしていけるようにしましょう。
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