
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
履歴書だけでなくエントリーシートも一緒に提出するように求めてくる企業も多いので、どのように書くかを知っておくのは大変重要です。
他の学生よりも劣った書き方をしてしまうと、皆の中に埋もれてしまって興味を持ってもらえないまま終わってしまいます。
特に人気の企業の場合ある程度人数を絞って面接なども行いたいと考えていますので、エントリーシートの出来次第で選考から漏れてしまうこともあるのです。
こちらでは、面接から内定まで進めるように詳しい書き方を紹介していきます。
エントリーシートの書き方で企業の方の印象は変わる!
エントリーシート(ES)は、就職活動において企業に自分を知ってもらう最初の重要なツールです。
内容の良し悪しはもちろん大切ですが、それと同じくらい「書き方」や「構成」も重視されます。
企業の採用担当者は、多くの応募者のエントリーシートに目を通しますが、読みづらいものや構成が不明瞭なものは、内容が優れていても評価されにくくなる可能性があります。
そのため、内容の魅力を最大限に伝えるためにも、文章の見やすさや伝わりやすさに配慮することが重要です。
【エントリーシート 書き方】ESとは?
よく就活を始める頃に聞く言葉だと思いますが、意味としては 企業に提出する応募書類になります。
履歴書と違い、企業によっては提出を求めてこないこともありますし、皆学生へ質問してくる項目も違います。
エントリーシートは企業が独自で用意しているもので、より自社に合う学生を採用するために見ているのです。
こちらはエントリーシートというほうに、ESとも略されて言われています。
履歴書との違い
エントリーシート(ES)と履歴書は、どちらも就職活動で使用される書類であり、自分を紹介するという点では共通しています。
しかし、実際には役割や目的が大きく異なります。
履歴書は氏名や学歴、資格、連絡先などの「基本情報」を網羅的に記載するもので、過去の経歴やスキルを正確かつ客観的に伝えることを重視します。
一方でESは、企業ごとに内容や設問が異なり、「なぜその企業を志望するのか」「どのような強みがあるのか」など、自分の価値観や強みを積極的にアピールする書類です。
つまり履歴書は「事実を整理して伝える」もの、ESは「自己PRや志望動機など主観的な魅力を伝える」ものと捉えるのがいいでしょう。
ESは選考通過のために個性を出す必要があり、履歴書以上に内容の精度と表現力が問われます。
志望動機や自己PRを書き、企業に送るもの
一般的に提出しなければならない履歴書では、項目も限られていてだいたいの用紙もすべて似たようなことを聞いています。
今までどこの学校に入学してきて資格は何を持っているのかなど過去のことはわかっても、現在や未来についてどのように考えているのかはわかりません。
そこでどのような学生から応募が来ているのか見るためにも、履歴書だけでは見えない学生の本質や性格、熱意などを見ているのです。
中でも 志望動機や自己PRは学生の能力ややる気が見えやすいので、だいたいどの企業でもエントリーシートで質問してきます。
企業にとってマッチする学生かどうかを、じっくりと見られています。
就活の第一歩!
書類選考がなくすぐに面接へ進み内定が簡単に決まるということはまずありません。
就活をする際に必ず履歴書とエントリーシートの提出から始まり、ここで突破できたときだけ次の面接へと進めます。
だからこそはじめの第一歩になりますので、思いが伝わるように丁寧に作成していきましょう。
適当に考えてしまうと、その気持ちが文章や書き方、雰囲気から表れてしまいます。
たかがエントリーシートと思わずに、企業に「この子を採用したい」と思ってもらえるように工夫をしてわかりやすい文章で書くことが求められます。
履歴書を書くときと同じくらいの緊張感を持って、自分のことを知ってもらえるように書きましょう。
【エントリーシート 書き方】ESの種類
近年、エントリーシート(ES)は多様化しており、従来の手書き形式だけでなく、Webフォームや動画による提出など、企業ごとに形式が異なるケースが増えています。
それぞれの形式には求められるスキルや注意点があり、対策の方法も異なります。
形式の違いによって、どのように自分を表現すればよいのかを理解しておくことは、ES作成の第一歩です。
ここでは、3つの基本形式について、それぞれの特徴と対策のポイントを詳しく解説します。
手書きエントリーシート
手書きエントリーシートは、紙に自筆で内容を記入して提出する形式で、特に伝統的な企業や公務員系の採用などで見られます。
字の丁寧さや整った構成は、誠実さや几帳面さの評価に直結しやすく、文字そのものが人柄の一部として判断される場合があります。
パソコン入力に慣れている現代の就活生にとっては、誤字脱字を手作業で修正できないという不便さもありますが、それだけに一文字一文字に込めた丁寧さが伝わりやすい形式です。
提出前には誤字脱字やレイアウトの乱れがないかを必ずチェックし、黒のボールペンを用いる、欄外にはみ出さないなどの基本マナーも徹底しましょう。
時間と手間はかかりますが、丁寧な仕上がりは好印象につながります。
webエントリーシート
Webエントリーシートは、企業の採用ページや就活ナビサイトを通じて、インターネット上で入力・送信する形式です。
入力欄ごとに文字数が設定されていることが多く、設問内容や求められる表現の正確さに応じて、構成力や要約力が問われます。
また、自動保存機能があるとは限らないため、別の文書ソフトで下書きし、推敲したうえで貼り付ける方法がおすすめです。
企業によっては複数の設問やタイピング速度、記述スタイルのチェックが行われることもあり、単に情報を打ち込むだけでは通過しにくいケースもあります。
Web提出ならではのメリットとしては、どこからでも提出できる利便性と、提出直前まで内容を調整できる柔軟性が挙げられます。
しかし、その分他の応募者との差別化が難しくなるため、個性や具体性のある表現を心がけましょう。
動画エントリーシート
動画エントリーシートは、自己PRや志望動機を動画で撮影・提出する形式で、ベンチャー企業や外資系企業を中心に増加傾向にあります。
カメラに向かって自分の言葉で話すことで、表情、声のトーン、話すテンポなどが評価対象となり、書類では伝えきれない“印象”を伝えることができます。
多くの場合、制限時間が1~3分程度に設定されており、簡潔かつ要点を押さえて話すスキルが求められます。
背景、服装、音声、照明などの撮影環境も、第一印象を左右するため手を抜けません。
また、丸暗記した文章を棒読みするよりも、自分の言葉で自然に語るほうが好印象につながります。
緊張しやすい人は事前に何度か録画練習を重ね、自信を持って話せるよう準備しましょう。
【エントリーシート 書き方】ES基本項目と書き方
エントリーシート(ES)は、自己PRや志望動機だけでなく、基本的な個人情報や学歴・職歴などの記入欄も含まれた、選考初期に提出する重要な書類です。
書類選考を通過するためには、文章内容だけでなく、各項目を正確かつ丁寧に記入することが求められます。
特に、基本情報や学歴・職歴などは書式のミスが目立ちやすく、企業にマイナスの印象を与える可能性もあるため注意が必要です。
ここでは、ESに記載する基本的な項目ごとに、就活生が押さえておきたい正しい書き方と注意点を解説します。
基本情報
基本情報欄には、氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなど、個人を特定するための情報を記入します。
名前は戸籍上の漢字でフルネームを記載し、ふりがな(またはフリガナ)の欄がある場合は、指定に従い平仮名または片仮名で記入します。
電話番号は日中に連絡がつきやすい携帯電話番号を記載するのが一般的です。
メールアドレスは、学内のメールではなく、普段使用しているアドレスを使い、ビジネス上不適切な文字列は避けるようにしましょう。
また、住所は都道府県から番地・建物名まで正確に記入し、誤字脱字や省略がないようにします。
企業によっては印鑑欄が設けられていることもあるため、事前に朱肉と印鑑を準備しておきましょう。
手書きの場合は黒のボールペンを使用し、書き損じた際は修正テープを使わずに書き直すのが基本マナーです。
学歴・職歴
学歴欄は、中学卒業から記入するのが新卒就活の一般的なルールです。
「○○市立○○中学校卒業」「○○県立○○高等学校入学」など、正式名称で記載し、省略は避けましょう。
年月は和暦または西暦で統一し、入学と卒業の両方を記入します。
現在在学中であれば「○○大学○○学部卒業見込み」と明記することが重要です。
職歴がある場合は、学歴の最終行から1行空けて中央に「職歴」と書き、その下に「○○株式会社入社」などの形式で記載します。
退職済みであれば「退職」と明記し、在職中であれば「在職中」と記載します。
正社員や契約社員での職歴だけでなく、長期インターンの経験なども、企業側が求めている場合は記載対象となることがあります。
最後の行には「以上」と記載して区切ることで、文章の終わりが明確になり、見やすさも向上します。
全体を通して正確さと整ったレイアウトを心がけることが重要です。
志望動機
企業が志望動機を尋ねる理由は、応募者の志望度の高さと自社との適性を判断するためです。
そのため、企業研究を十分に行い、「なぜこの企業なのか」を明確に示すことが求められます。
志望動機の基本構成は、「結論(志望動機)→理由→具体的なエピソード→入社後のビジョン」の順番で組み立てると分かりやすくなります。
まず、結論として企業への志望理由を端的に述べます。
次に、その理由を支える背景として、業界の魅力や企業の特徴に触れつつ、自分の経験と結びつけます。
その後、具体的なエピソードを交えることで説得力を持たせます。
例えば、過去の経験を通じて業界に興味を持ち、企業の理念や事業内容に共感したことを伝えると良いでしょう。
最後に、入社後の目標や企業でどのように成長し、貢献していきたいかを述べることで、将来のビジョンを明確に示しましょう。
自己PR
企業が自己PRを求める理由は、応募者の強みや価値観を知り、自社に適した人材かどうかを判断するためです。
また、単なるスキルのアピールだけでなく、どのような人柄の持ち主なのかも重要な評価ポイントとなります。
自己PRの基本構成は、「結論(強み)→根拠となるエピソード→結果、学んだこと→入社後の活かし方」です。
まず、自分の強みを簡潔に伝えます。
次に、その強みを証明するエピソードを具体的に述べ、強みがどのような場面で発揮されたのかを示します。
エピソードでは、「課題→どのような行動を取ったか→結果」という流れで記述すると、分かりやすく伝わります。
また、その経験を通じて何を学び、どのような成長を遂げたのかを明確にすることが重要です。
ガクチカ
ガクチカとは、学生時代に力を入れたことを指し、企業はこれを通じて応募者の人柄や仕事への取り組み方を見極めます。
特に、どのような困難に直面し、それをどう乗り越えたかが評価されるポイントになります。
ガクチカの基本構成は、「結論(ガクチカの概要)→動機→目標・課題→対策→学び」の流れで整理すると分かりやすくなります。
まず、結論として学生時代に最も力を入れたことを述べ、次に、それに取り組むことになったきっかけや背景を説明します。
その後、目標を設定し、どのような課題に直面したかを示し、具体的な困難を挙げ、その解決に向けてどのような行動を取ったのかを詳しく記述します。
最後に、経験を通じて得た学びを整理し、今後の成長につながる点を述べます。
入社後の仕事に活かせるような視点を加えることで、企業側も応募者の将来性をイメージしやすくなります。
【エントリーシート 書き方】ESでみられているポイント
エントリーシート(ES)は、就活の初期段階における選考書類であり、単なる情報入力ではなく、企業に自分の魅力や適性を伝えるための重要なツールです。
限られた文字数の中で何をどう伝えるかによって、選考通過の可能性が大きく左右されます。
企業はESを通して応募者のどのような点を評価しているのかを理解することで、より効果的な記述ができるようになります。
ここでは、企業がESから主に見ている3つの観点について詳しく解説します。
人柄
企業がESで最も重視するのが、応募者の「人柄」です。
志望動機や自己PR、ガクチカなどの記述から、どのような価値観を持ち、どのように物事に取り組んできたのかを読み取ろうとしています。
たとえば、困難をどう乗り越えたかというエピソードには、粘り強さや主体性がにじみ出ます。
また、チーム活動における役割や姿勢からは、協調性や周囲との関係構築力が見られています。
企業は、スキルや知識よりも「一緒に働きたいと思える人材かどうか」を重視する傾向があり、その判断材料としてESは有効に活用されています。
言葉の選び方や文体、エピソードの内容から誠実さや思いやりを感じられるかどうかも、評価のポイントです。
入社に対する熱意
企業がESを通じて確認したいもう一つの大きな要素は、「入社への本気度」です。
志望動機の内容から、どの程度その企業を理解し、共感しているかを見極めています。
企業の理念やビジョン、事業内容に触れているか、単なる条件面の比較ではなく、自分との接点や将来像を明確に語っているかどうかが重要です。
また、業界全体の理解だけでなく、「なぜその企業なのか」「その企業でなければならない理由」を具体的に伝えられていると、志望度の高さが伝わります。
企業は、ミスマッチを防ぎ、長く活躍してくれる人材を求めているため、浅い志望理由ではなく、自分なりの視点と熱意が感じられる内容が好まれます。
論理的な論理的思考力
ESでは、表現力だけでなく「論理的な構成で話を展開できているか」も厳しく見られています。
たとえば、PREP法(結論→理由→具体例→再結論)やSDS法(Summary→Detail→Summary)といった構成を活用して、主張と根拠が明確に整理されているかが評価されます。
さらに、全体を通して一貫性があるか、設問の意図を正しく汲み取っているか、不要な表現を削ぎ落としているかなど、文章の質も問われます。
「要点を整理して伝える力」は、入社後の報告・連絡・相談などのビジネスシーンに直結するため、企業はこの段階からしっかりと見極めようとしています。
分かりやすさと説得力のある文章であるかどうかを、読み手の視点で見直すことが重要です。
【エントリーシート 書き方】ESを書く前にするべきこと
エントリーシートの作成は、単に自分の経験や意欲をまとめるだけではなく、企業が求める人物像に沿った内容にすることが重要です。
そのためには、事前にしっかりと準備を行い、自分自身を深く理解するとともに、企業研究を徹底する必要があります。
ここでは、エントリーシートを書く前に必ず取り組むべき「自己分析」と「業界・企業研究」のポイントについて解説します。
自己分析の徹底
エントリーシートを魅力的なものにするためには、まず自己分析を徹底することが重要です。
自己分析とは、自分の価値観や強み、弱みを客観的に整理する作業です。
これにより、自分がどのような人間なのか、どのような経験を通じて成長してきたのかを明確にできます。
まずは、これまでの経験を振り返り、印象に残っている出来事を書き出してみましょう。
成功体験だけでなく、挫折や困難をどのように乗り越えたかを考えることで、自分の強みを見つけやすくなります。
例えば、チームでの活動を通じて培った協調性や、困難な状況でも諦めずに努力した継続力などが挙げられます。
また、自己分析を行う際には、他者の意見を参考にするのも有効です。
友人や家族に自分の印象を聞くことで、自分では気づかなかった強みや改善点が見えてくることがあります。
業界や企業の研究
自己分析が終わったら、次に行うべきは業界や企業の研究です。
まず、業界研究では、その業界の市場規模や成長性、現在の課題などを調べることが大切です。
これにより、業界内で企業がどのようなポジションにあるのかを理解し、自分がどこで貢献できるのかを考える材料になります。
次に、企業研究では、企業の理念やビジョン、事業内容、強みと課題について詳しく調査しましょう。
特に、企業の公式ホームページやIR資料、ニュース記事などを活用すると、最新の情報を得ることができます。
また、実際に働く社員のインタビューや口コミを参考にすることで、企業の社風や働く環境についての理解を深めることができます。
業界や企業の研究を徹底することで、自分の強みと企業の求める人物像との接点を見つけることができます。
自己PRやガクチカで使えるテーマとは
自己PRやガクチカでは、取り上げるテーマに明確な制限はありません。
大学時代に経験したことであれば、サークル活動、部活動、ゼミ、アルバイト、インターン、ボランティア、趣味や留学経験など、あらゆる取り組みが題材として活用可能です。
重要なのは「テーマの内容そのもの」よりも、「そこで自分が何を考え、どのように行動し、何を学んだか」が伝わる構成にすることです。
たとえば、サークル活動での役職経験がなくても、メンバーとの関係構築や企画への貢献を通して得た学びを丁寧に言語化できれば、十分に魅力的な内容になります。
また、個人で取り組んだ趣味や自主学習なども、継続力や主体性を伝える題材として有効です。
大切なのは、テーマのスケールではなく、自分らしさや価値観がにじむ経験をもとにして、採用担当者が「一緒に働く姿」をイメージできるような表現にすることです。
【エントリーシート 書き方】ESの構成
エントリーシートの内容が良くても書き方や構成の方法によっては企業の方に上手く伝わらずより良いアピールをすることができない可能性があります。
書き方や構成の代表的な方法としてPREP法というものがあります。
PREP法は、Point :要点・結論 → Reason :理由 → Example:具体例・事例・データ → Point :要点・結論という四つのフレームワークに従って文章を作成することであります。
ここではそのPREP法に従って効果的な書き方を述べていくので参考にしてみてください。
まずは結論
文章の冒頭で結論を述べることで、読み手は話の方向性を理解しやすくなります。
エントリーシートを読む企業の担当者は、多くの応募者の文章に目を通しており、一人ひとりの文章をじっくりと読むとは限りません。
そのため、最初に「何が言いたいのか」を明確に示し、興味を持ってもらうことが大切です。
例えば、「私の強みはリーダーシップです。」「私は貴社の〇〇の理念に共感し、志望します。」といった形で、簡潔に結論を伝えます。
このとき、結論が抽象的すぎると伝わりづらくなるため、「どのような場面で発揮されたか」など、少し具体性を加えるとよりわかりやすくなります。
このように具体的なシチュエーションを交えることで、説得力のある結論になります。
理由を述べる
結論を述べた後は、それを裏付ける理由を説明します。
ここでは、「なぜそう言えるのか?」という疑問に答える形で記述することが重要です。
理由はできるだけ詳細に述べることで、より説得力が増します。
例えば、リーダーシップを強みとして挙げた場合、「私は大学のゼミ活動でリーダーを務め、メンバーの意見をまとめながらプロジェクトを進めました。」といったように、どのような場面でリーダーシップを発揮したのかを説明します。
また、企業の志望動機を述べる際には、「貴社の〇〇の取り組みに感銘を受け、自分もその一員として貢献したいと考えています。」といった形で、企業研究を踏まえた理由を述べると効果的です。
さらに、理由を述べる際には、読み手が納得しやすいように、数値や具体的な事例を交えると良いでしょう。
エピソード
理由を述べたら、それを補強する具体的なエピソードを紹介します。
ここでは、「なるべく具体的に述べる」ことがポイントです。
例えば、ゼミ活動でのリーダー経験をアピールする場合、「メンバーの意見が分かれてしまった際には、議論を整理しながら双方の意見を取り入れる方法を模索しました。
結果として、全員が納得できる形で提案をまとめ、コンペで優秀賞を獲得しました。」といった形で、具体的な行動や結果を示します。
エピソードを語る際には、「課題→取り組み→結果」という流れを意識すると、伝わりやすくなります。
また、単に結果を述べるのではなく、「なぜその行動を取ったのか」「どのような考えをもとに判断したのか」などを詳しく述べることで、より人柄や思考の過程が伝わりやすくなります。
最後はもう一度結論で締めくくる
文章の締めくくりには、再び結論を述べることで、伝えたい内容を明確に印象付けます。
「私の強みであるリーダーシップを活かし、貴社でもチームをまとめながら成果を上げる人材になりたいと考えています。」といった形で、最初の結論と対応させることで、一貫性のある文章になります。
また、最後の結論部分では、単に「こういう強みがあります」と締めるのではなく、「その強みをどのように活かしたいのか」を示すことで、企業が求める人材像との一致をアピールできます。
例えば、「私はこれまでの経験を活かし、貴社の〇〇事業において、チームの意見をまとめながら成果を最大化できるように取り組みたいと考えています。」というように、企業のビジョンや事業内容と関連づけることで、より具体的な入社後のイメージを伝えることができます。
【エントリーシート 書き方】ESの例文
エントリーシート(ES)は就職活動の第一関門であり、企業はこの書類を通して応募者の人物像や価値観、意欲などを多角的に評価しています。
特に「長所・短所」「趣味・特技」「志望動機」「自己PR」「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」といった項目は頻出であり、多くの就活生が内容に悩むポイントでもあります。
以下では、これらの主要項目について、それぞれ具体的な例文と書き方のヒントを紹介します。
長所の例文
私の長所は、責任感が強いことです。
大学では文化系サークルの会計を2年間務めており、年次予算の作成から備品購入、会計報告までを担当しました。
年間数十万円規模の運営資金を扱う立場であったため、ミスを防ぐために全支出を必ずダブルチェックし、メンバーやOBにもこまめに報告を行いました。
当初は会計業務に不安もありましたが、自ら手順を整理し、必要なルールを作るなど工夫を重ねた結果、トラブルなく運営を終えることができました。
こうした経験から、任された役割に最後まで責任を持ち、丁寧に向き合う姿勢が自分の強みであると自覚しています。
短所の例文
私の短所は、自分の意見を積極的に伝えることが苦手なところです。
ゼミのディスカッションでは、他の意見に流されて自分の考えを伝えられないことがありました。
このままでは主体性が発揮できないと感じ、発言前に自分の意見をノートに整理する、事前に資料を読み込んで質問を準備するなどの工夫を始めました。
その結果、ゼミ内の議論に自信を持って参加できるようになり、最終発表では自分の意見を軸にまとめた発表資料が高評価を得ました。
現在もこの短所を意識しながら、準備の習慣を継続しています。
趣味・特技
私の趣味は読書で、年間60冊ほどを目標にしています。
ジャンルはビジネス書から小説まで幅広く、読んだ内容を要約し、自分の考察をノートにまとめることを習慣としています。
この習慣は情報の整理力や論理的思考を高める助けとなり、ゼミ発表やレポート作成でも活かされています。
また、特技は要点を整理して分かりやすく伝えることです。
プレゼンテーションや司会進行の機会では、事前に構成を練り、相手の理解度に応じて言葉を調整する工夫をしています。
趣味と特技の両方が、今後の社会人生活でも役立つスキルであると考えています。
志望動機の例文
私は、貴社の革新的な製品やサービスが社会に与えている影響力に強く惹かれています。
大学ではプロジェクトマネジメントを学び、ゼミでは地域課題を解決する企画立案にも取り組みました。
その中で、社会に価値を提供する企業の在り方に関心を持ち、自らもそうした場で力を発揮したいと考えるようになりました。
貴社の理念と私の価値観は一致しており、御社が挑戦を恐れず、新たな価値を創出し続けている点に深く共感しています。
私の強みである行動力と粘り強さを活かし、将来的には製品企画やプロジェクト推進を通じて、社会に貢献できる人材になりたいと考えています。
自己PRの例文
私は、責任感と問題解決力を強みとしています。
大学のサークルでは、年に一度の大規模イベントの企画運営においてリーダーを務めました。
当初は企画案がまとまらず、スケジュールも遅れがちでしたが、メンバーの意見を丁寧に吸い上げて整理し、全体の方向性を共有することで進行がスムーズになりました。
また、予算の再調整や協賛交渉にも主体的に取り組み、無事イベントを成功に導くことができました。
この経験から、全体を見ながら柔軟に対応し、課題に前向きに向き合う力が身についたと感じています。
今後もこの姿勢を活かし、組織に貢献していきたいです。
ガクチカの例文
私が学生時代に力を入れたのは、ゼミでの地域経済に関する研究活動です。
ゼミでは、ある地方都市の活性化をテーマに現地調査や統計分析を行い、最終的には自治体向けに改善提案を行いました。
研究の中では、仮説と現実の乖離に直面する場面もありましたが、何度も仮説を修正し、根拠のある提案を作成することにこだわりました。
発表では、データの裏付けに基づいた提案が評価され、ゼミ内でも高い評価を得ました。
この経験を通じて、課題発見から解決策の構築、データを使った論理的な思考力が養われたと感じています。
今後の仕事にも、この姿勢を活かしていきたいと考えています。
【エントリーシート 書き方】実際の企業で聞かれている独自質問
エントリーシート(ES)では、自己PRや志望動機のような定番設問のほかに、企業ごとに特色ある独自の質問が課されることがあります。
以下では、近年出題された代表的な質問を3社分紹介し、それぞれの回答例とともに、意図や対策ポイントを客観的に解説します。
キヤノン
キヤノンでは、「学生時代、周りを巻き込んで挑戦したことを具体的に教えてください(400字以内)」という設問が出題されました。
この問いからは、同社が「チームで成果を上げる力」や「リーダーシップ・調整力」に注目していることがわかります。
たとえば、以下のような回答が効果的です。
大学の文化祭で、感染対策の観点から従来のステージ発表を中止する方針が出された際、「オンライン配信」という新たな形での実施を提案しました。
ゼミ仲間や教員の中には配信経験が全くない方も多く、協力を得るためにまず不安を取り除く必要があると考えました。
そのため、配信スケジュールや機材操作、役割分担を図解した資料を作成し、作業のハードルを下げ、「誰でもできること」から関われるような設計に工夫しました。
こうした取り組みを通じて、興味を持つメンバーが徐々に増え、最終的には20名以上が参加する大規模な運営体制となりました。
当日の配信は多くの視聴者に見ていただき、SNS上でも高評価を得ました。
難しそうに見えることでも、工夫と熱意があれば周囲を巻き込みながら実現できるという実感を得られた貴重な経験です。
この経験を通じて、目標に向かって周囲と連携し、実行力と調整力を発揮する力が身についたと考えています。
ニトリ
ニトリのESでは、「ニトリの現状を全否定してください(500字以内)」という極めてユニークな設問が出題されました。
この問いには、応募者の観察力、問題発見力、そして自分の視点で率直に意見を述べられるかという思考力が問われています。
たとえば、以下のような切り口が考えられます。
ニトリは「製造物流IT小売業」として、製造から販売までを一貫して自社で担う独自のビジネスモデルを築き上げ、低価格と高効率を実現してきました。
この全体最適を追求する戦略は、過去の成長を支えてきた大きな強みでした。
しかし、近年の急速な価値観の多様化や生活スタイルの変化に対応するには、やや柔軟性に欠ける印象を受けます。
環境配慮型商品や高感度なデザイン、パーソナライズ化など、顧客の「価格以外の価値」への期待が高まっている中で、「お、ねだん以上。
」というメッセージに強く依存する現状は、ブランドの進化を阻むリスクがあります。
また、海外展開においては、国内で成功した業務モデルをそのまま輸出しているため、文化や購買行動が異なる現地市場において競争力を十分に発揮しきれていないと感じます。
このような課題を踏まえ、今後は各国のライフスタイルに合わせた商品ラインの再設計や、現地パートナーとの連携による柔軟な市場アプローチが必要だと考えます。
さらに、ブランディングにおいても「安さ」以外の軸、たとえば「長く愛される品質」や「暮らしに溶け込む美しさ」といった情緒的価値の訴求も取り入れるべきです。
三井住友銀行
三井住友銀行では、「将来なりたい社会人像、または社会に出て仕事を通じて成し遂げたい夢や目標について教えてください(200字以内)」という設問が出題されました。
この設問では、応募者が自分のキャリアやビジョンをどれだけ明確に描けているかが問われます。
また、銀行員としての職務理解や顧客との向き合い方をどのように捉えているかも評価のポイントになります。
たとえば、以下のような回答が好印象を与えるでしょう。
私はお客さまに最も近い立場で信頼関係を築き、人生やビジネスの転機に寄り添える社会人になりたいです。
そのために法人営業を通じて、企業の課題や成長に深く関わり、金融の枠を超えた提案ができる存在を目指します。
目の前の一社と真剣に向き合い続け、長く信頼される銀行員でありたいと考えています。
【エントリーシート 書き方】ES通過率を上げるポイント
どんなに内定がほしいと思っても、エントリーシートを通過させないことにはその中間にある面接にも進めません。
あのときこんな風に書いておけば良かったと後悔しないように、エントリーシートを通過させるコツをしっかりと覚えておきましょう。
ここで紹介しているコツを守れば、他のライバルの学生に差を付けられます。
企業の求めている人物像に合うエピソードを!
企業と一口に言っても、さまざまな業種があり仕事の内容も変わってきます。
どの企業でもまったく同じタイプを求めているわけではないので、 自分のこれから受ける企業ではどんな学生を求めているのかを見てその人物像に合うエピソードを厳選しましょう。
自己分析をしたときにさまざまな頑張ったことや好きなことなどが出てきていると思いますので、その中からより企業に合いそうなものを選びエントリーシートに記入していきましょう。
いつも誰かと力を合わせてプロジェクトなどを行う際には、チームワークを大切にしたエピソードが良いですし、中小のベンチャー企業を受ける際には何もないところから新しい挑戦をしたエピソードがウケます。
ほとんど関係のない話を書いてしまうと、その時点で自社とマッチしていないと判断されてしまいます。
第三者からの添削を受けよう
自分だけで完璧だと思っていても、実は文章の構成がおかしく相手には話が伝わっていないことも考えられます。
初めての就活でのエントリーシートを記入するわけですので、第三者にも見てもらい意味が通じるか魅力があるかなどを見てもらいましょう。
特に添削を受ける際には、社会人など就活を潜り抜けてきた人に見てもらいましょう。
何人かの人に見てもらうことで、思わぬ気づきも出てくる可能性があります。
さらに誤字脱字などのうっかりミスも、見てもらえることで防げます。
おかしいところは書き直し、より魅力的になったエントリーシートを提出しましょう。
伝えたいポイントを絞る
自分の強みや経験を伝える際に、あれもこれもと盛り込みすぎると、かえって伝わりにくくなってしまいます。
特に、エントリーシートでは限られた文字数の中で簡潔にアピールする必要があるため、最も伝えたいポイントを一つに絞ることが大切です。
効果的なポイントの選び方として、「自分の意思で動き、何か結果につながった経験」を軸に考えると良いでしょう。
企業は「受け身の姿勢ではなく、自ら考え行動できる人材」を求めているため、自発的に取り組んだ経験を中心に構成することで、企業が評価しやすいエピソードになります。
このように、単なる経験談ではなく、「自分がどう動き、どのような成果を出したか」を明確にすることで、印象に残るエントリーシートに仕上げることができます。
入社後の活躍イメージも伝える
企業がエントリーシートを通じて知りたいのは、「この人が入社したら、どのように活躍できるか」です。
そのため、自分の強みや経験をアピールする際には、入社後にどのようにその強みを活かせるのかを具体的に伝えることが重要です。
入社後の活躍イメージを伝えるためには、まず企業研究を徹底し、企業が求める人物像や事業の方向性を理解する必要があります。
例えば、営業職を志望する場合、「コミュニケーション能力が高いこと」をアピールするだけでなく、「お客様のニーズを深く理解し、最適な提案を行うことで、長期的な関係を築ける営業を目指します」といった形で、企業の求めるスキルと自分の強みを結びつけると、より説得力のある内容になります。
文字数の制限がある場合は8割以上書く
エントリーシートにおいて文字数制限がある場合、記入欄を空白のまま残すことは非常にもったいない行為です。
特に300字や400字といった具体的な文字数が指定されている設問に対して、半分以下の分量しか書かれていないと、「熱意が感じられない」「準備不足なのでは」と企業に疑念を持たれてしまう恐れがあります。
そのため、最低でも指定文字数の8割、できれば9割程度は埋めることを意識することが重要です。
また、企業はその文字数の中で応募者の論理性や表現力、自己分析の深さなどを見極めようとしています。
記述量が少ないということは、それだけアピールのチャンスを自ら手放しているとも言えます。
文字数を埋めることが目的ではありませんが、指定された分量に見合うだけの中身を丁寧に整理して伝える努力は、誠実さや意欲の証として評価されやすくなります。
【エントリーシート 書き方】ESが指定文字数に収まらない場合
ESの指定された上限を超えて記入してしまうと、採用担当者に「決められたルールを守れない人」という悪い印象を与えかねません。
企業は限られた時間で多数の応募書類に目を通すため、簡潔に要点をまとめる力も重要視しています。
ここでは、文字数オーバー時の対処法を「要点を絞る」「接続詞を整理する」「企業側が知りたいことを意識する」の3つの観点から解説します。
要点を絞る
エントリーシートの文章量が増えてしまう原因の一つは、盛り込みたい内容が多すぎることです。
アピールしたい経験や強みがいくつも思い浮かぶかもしれませんが、一つの設問で欲張って複数の要素を詰め込もうとすると、文章が散漫になり説得力も下がってしまいます。
伝えたいことは最も重要なポイントに絞り、その他の細部やエピソードは思い切って削除することが大切です。
例えば、自己PRでは強みを一つに絞って深掘りし、志望動機では志望理由を絞り込んで具体的なエピソードを述べるなど、テーマごとに焦点を当てる内容を限定します。
また、文章を見直す際には同じ趣旨の説明が繰り返されていないかチェックしましょう。
重複する表現や結論に至るまでの過度な背景説明があれば、省いても要旨は十分伝わる場合が多いです。
接続詞を整理する
文字数オーバーを見直す際には、文と文を繋ぐ接続詞の使い方にも注意しましょう。
「しかし」「そして」「そのため」などの接続詞は文章の流れを整えるのに有用ですが、多用すると一文が長くなり冗長な印象を与えかねません。
実際、接続詞がなくても意味が通じる箇所であれば、思い切って省略するのが効果的です。
例えば、「〜ですが、〜です」と繋げている場合に、前後をそれぞれ独立した文に分ければ接続詞を使わずに簡潔に伝えられます。
接続詞や冗長なつなぎ言葉を削るだけでも、無駄な文字数を減らし、その分伝えたい内容に文字数を割り当てることができます。
また、一文一文を短く区切ることで文章全体が読みやすくなり、採用担当者にとって理解しやすいESになります。
書き上げた後は、声に出して読んでみて不自然に感じる接続詞がないか確認し、必要のないつなぎは整理しましょう。
企業側がエントリーシートで知りたいことを意識する
文字数を削る際には、企業の視点に立って「この設問で企業は何を知りたがっているのか」を考えることも欠かせません。
エントリーシートの質問にはそれぞれ意図があり、採用担当者はその答えから応募者のどんな強みや適性を読み取りたいのかが決まっています。
そのため、自分が伝えたいことだけを優先するのではなく、企業側が重視しているポイントに沿って回答内容を取捨選択しましょう。
例えば、自己PRであれば企業が知りたいのは学生の強みや人柄です。
この場合、自分にとって語りたいエピソードでも、強みが伝わらない内容であれば思い切って削るか別の内容に差し替えるべきです。
志望動機でも同様に、企業が求める人物像や価値観に関連しない情報は省くことで、より動機が明確に伝わります。
【エントリーシート 書き方】ESを書いた後のチェックポイント
内容だけでなく、形式や記載方法に不備があると、それだけでマイナス評価につながる可能性があります。
手書き・Webを問わず、提出前には必ず細部まで丁寧に見直しましょう。
以下では形式別、そして共通のチェックポイントを客観的に解説します。
手書きエントリーシートのチェックポイント
- 文字は読みやすく書けているか
- 適切なサイズ、バランスで書か
- 日付は投函日または提出日になっているか
- 写真は剥がれないようにしたか
- 消せるボールペンで記入していないか
webエントリーシートのチェックポイント
- 変換ミスはないか
- 機種依存文字を使っていないか
- 日付はエントリーシートの送付日にしているか
手書き・webエントリーシート共通のチェックポイント
- 誤字脱字はないか
- 話し言葉は使っていないか
- 記号や顔文字を使っていないか
- スペース、または指定文字数の8割以上を埋めているか
- 西暦か和暦のどちらかで統一されているか
【エントリーシート 書き方】ESでよくある質問
ESでは基本的な質問以外にも、多様な角度から学生の人柄や志望動機を問う項目があります。
設問のパターンを知っておくことで、事前に準備しやすくなり、選考をスムーズに進められます。
以下に分類ごとに代表的な質問を紹介します。
自身や能力についての質問
- 長所
- 短所
- アルバイト経験
- 趣味や特技
- 卒論テーマ
- 人生で最も辛かったことや挫折経験
- 最近気になったニュース
就職活動についての質問
- 就活の軸
- 〇年後のキャリアプラン
- 将来の夢
- この業界を選んだ理由
- 会社の商品やサービスへの提案
- 他社へのエントリー状況
- 内定を出したら就活やめるか
【エントリーシート 書き方】まとめ
エントリーシートを適当で軽い気持ちで書いてしまうと、他の学生に負けてしまいます。
まず書き始める前には自分をしっかりと知るために、自己分析をして振り返りましょう。
そして自分のこれから受ける企業ではどんな学生がほしいのかを把握し、その理想像に近いエピソードをチョイスしてアピールしましょう。
PREP法に準じて、企業の方に伝わりやすい効果的な文章を作成しましょう。
書き終わった後は、第三者の添削を受けることでさらに魅力的なエントリーシートを仕上げられます。