HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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就職活動の際に問われる「ガクチカ」は、研究やサークル活動など、大学時代の経験を答えるのが一般的です。
そうはいっても、高校時代のエピソードしか思い浮かばなかった場合や高校時代に部活で良い結果を出したことをアピール材料にしたいという方もいらっしゃることでしょう。
そこで本記事では、高校時代の経験をガクチカにして良いのかについて、解説していきます。
また、注意点や例文などもご紹介していきますので、高校時代のことをガクチカとしてアピールしたいと考えている方は参考にしてみてください。
目次[目次を全て表示する]
高校時代の部活のことで書いていい?
高校時代の部活のエピソードなどは、ガクチカにはふさわしくないと思い込んでいる方も多いかもしれません。
結論から先に申し上げますと、高校時代のこともガクチカにしても、問題はないのです。
高校時代にコンテストで賞を取ったことや全国大会に出場したなど、インパクトのある経験をガクチカとしてアピールしておけば、採用担当者の目に留まりやすくなることでしょう。
ただし、 高校時代のことをガクチカにする際には、注意点もいくつかあります。
その点について、項目ごとに見ていきましょう。
そこだけで勝負するのは避けよう
高校時代の部活動をガクチカとして書く際の注意点は、そこだけで勝負しようとしないことです。
高校時代のことだけで勝負するのを避けるべき理由は、 企業が知りたいのは、高校生活のことよりも、大学時代のことだからです。
高校時代の部活動で素晴らしい経験を収めたことはアピール材料になりますが、それだけで勝負してしまうと、大学時代は何もしてこなかったのではと企業側は疑問に思ってしまうかもしれません。
中には、大学時代のこと限定でガクチカを問う企業もあります。
大学時代という指定があるのに、高校時代の経験について答えてしまったら、質問が理解できない人物、指示を無視する人物だと思われてしまう可能性がありますので、気を付けましょう。
過去にさかのぼる程インパクトが必要
高校時代のことをガクチカにする際には、 それなりのインパクトがある経験を選んだほうが良いでしょう。
「高校時代に野球部に所属して練習を頑張りました」と伝えるだけでは、インパクトが弱くなってしまい、スルーされてしまう可能性が高くなります。
高校時代の部活のことをガクチカにする際には、受賞歴、インターハイ出場など、採用担当者の目に留まるようなエピソードを盛り込んでおくのがポイントです。
ただし、あれもこれもと高校時代のエピソードを盛り込んでしまうのは、NGです。
ガクチカは、高校時代の経歴を自慢する場ではありませんので、気を付けましょう。
どうしても高校時代のことを書きたい場合
ガクチカは大学時代に経験したことを答えるのが無難ですが、どうしても高校時代について書きたいという方もいることでしょう。
その場合には、 高校時代から今に結びつくような内容にすることや大学でも継続して行っているように見せるようにするのがおすすめです。
高校時代のことガクチカにする場合のポイントについて、例文とともにご紹介しますので、参考にしてみてください。
大学など今に結びついた内容にする
ガクチカで企業側が主に知りたいのは、大学時代のことについてです。
ですから、ガクチカを書く際には、高校時代から大学時代や今へとつながるような内容にしなくてはなりません。
たとえば、高校時代の部活動のことを書くのであれば、「高校時代に野球部に入部してて部長を務めた経験から、大学ではリーダーシップを発揮して行動できるようになった」という風にガクチカを構成してみると良いでしょう。
ガクチカでは、素晴らしい経歴をアピールすることよりも、高校時代に頑張ったことがどのように今に結びついているのかを伝えることが一番大事なのです。
結果よりもプロセスに注目して、自分なりのガクチカを考えてみてください。
例文
私が学生時代に熱心に取り組んだことは、部活動です。
高校生のときに野球部に入り、大会出場を目指して練習に取り組んできました。
3年生のときにキャプテンに抜擢されたのですが、チームをまとめなくてはというプレッシャーに負けてしまい、悩む日々が続きました。
うまくいかない理由について考えてみたところ、自分の自信のなさがメンバーに伝わってしまい、信頼されていないからだということに気が付いたのです。
そこで、自分から挨拶したり、悩んでいるメンバーがいたら声を掛けたりなど、積極的に話す機会を増やすようにしました。
すると、メンバーから相談を持ち掛けられることが増えていき、次第に信頼されるようになってきたのです。
悩んでいるメンバーのために一緒に練習プランを考えたりしているうちに、一体感が生まれるようになり、目指していた大会でも優勝することができました。
この経験を通じて信頼関係の大事さを学ぶことができ、大学生活でも人の約束や課題の提出期限を厳守するなど、信頼される人間になれるように行動してきました。
大学でも継続して行っているように見せる
大学時代でも継続しているように見せることで、高校時代のことをガクチカとして書きやすくなります。
たとえば、高校時代の吹奏楽部の経験をガクチカにするのであれば、大学時代も吹奏楽部を選んで、コンクールを目指していたと伝えてみると良いでしょう。
そうすれば、高校と大学を合わせて、7年間もの長い間ずっと同じことを続けていたというアピールができるようになります。
企業側も、すぐに辞めてしまう人よりも、長く勤めてくれそうな人を採用したいと思っていますので、高校から大学までずっと取り組んできたことを伝えて継続力をアピールしておきましょう。
継続してきた中で、どんなことを得たのかも盛り込んで、ガクチカを作ってみてください。
例文
私が学生時代に頑張ったことは、高校生から続けてきた吹奏楽部の活動です。
高校と大学の7年間、フルートを演奏していました。
入部当初は、自分以外のメンバーのほとんどが中学から吹奏楽を経験していたので、周りに追いつくために、より多くの練習メニューをこなしていたのです。
高校時代に未経験の辛さを味わったので、大学では楽器未経験の新入部員への指導役を自ら買って出て、音楽を好きになってもらえるように取り組みました。
後輩への指導を通して、人に何かを教えることの楽しさにも気が付くことができたのです。
7年間吹奏楽部を経験し、他の人の演奏をよく聴いてタイミングを合わせることに取り組んだことで、周りの人の声に耳を傾けることや協調性を持つことの大切さも学ぶことができました。
大事なのは人事が何を見ているか
ガクチカでは、素晴らしい経歴を書かないといけないのではと誤解している方も多いかもしれません。
確かに、高校時代に、受賞歴、難関資格の取得、珍しい経験などがあれば、採用担当者に一目置かれることもあるでしょう。
でも、高校時代にすごい経験をしている人がどれほどいるでしょうか? 平凡な学生時代を過ごしてきたという方のほうが多いでしょう。
企業側もそのことはわかっていますので、 華々しい経歴がないからといって、不安になることはありません。
人事担当者は、学生時代にどんな風に過ごし、どんなことに興味を持って、どんな方法で頑張っていたのかについて知りたいと思っているのです。
ガクチカでは素晴らしい経歴アピールよりも、どんな環境でどんな風に努力してきたほうが大事なので、その点をうまく伝えられるようなガクチカを作成してみてください。
まとめ
以上、高校時代のことをガクチカにする際の注意点や例文についてご紹介しました。
一般的に、ガクチカは大学時代のことを指しているケースが多いので、高校時代のことよりも大学時代のことをメインに構成したほうが良いでしょう。
どうしても、高校時代の部活動などを盛り込みたいときには、現在につながるようにすることや大学でも継続していることが伝わる内容にするのがポイントです。