エントリーシートに文字数の制限がある場合は、指定されている文字数の9割以上が目安になります。
空白が目立つと印象が良くありません。
文字数制限がない場合も空白が目立たないように枠内をできるだけ文字で埋めるようにしましょう。
このとき、文字の大きさやバランスにも気をつけましょう。
大きすぎる文字や小さすぎる文字、並びがバラバラな文字は読みにくいのでNGです。
罫線を引き、下書きをするなどして、適切な大きさできれいに枠内に収めるようにしましょう。
はじめに
エントリーシートは「何を書くか」ももちろん大切ですが、「どう書くか」も内定を得るための非常に重要なポイントになります。
自分の伝えたいことをより効果的に採用担当者にアピールするためにも、エントリーシートの書き方をマスターしましょう。
ここではエントリーシートの書き方について、とくに文字数制限のある場合の書き方について詳しく説明していきます。
「どうやって書いたら良いのか分からない」という学生はぜひ参考にしてください。
エントリーシートとは?
エントリーシートは学生が企業に提出する書類の一つです。
学生が提出する書類には履歴書がありますが、主に属性情報を記入する履歴書と違って、エントリーシートは志望動機や自己PR、ガクチカなど企業に対して自分を売り込むための書類となります。
学生にとっては自分の能力や特徴、人となりなどをアピールする最初の機会となるもので、応募者の多い企業ではエントリーシートの内容で判断されることもあります。
また、面接選考に進んだ時の質問のネタに使われることもあるので、魅力的な文章を書くように心がけましょう。
適当な文字数とは?
履歴書はJIS規格によってフォーマットが定まっていますが、エントリーシートは企業によって異なります。
もちろん文字数についても違いがあるわけで、同じ志望動機を書く場合でも、ある企業では200文字以内なのに別の企業では400文字以内ということも珍しくありません。
また、企業によっては文字数の制限がないところもあります。
このような場合、どのくらい書いたら良いのか迷ってしまうという学生も少なくないでしょう。
エントリーシートに記入する際の適切な文字数はどのくらいなのでしょうか。
文字数制限がない場合
エントリーシートに文字数の制限がない場合、空欄を作らずに枠いっぱいまで文字で埋めるのが理想です。
「文字数=志望度の高さ」と考える企業も多いので、空欄が目立ってしまうと会社に対して熱意がないと思われてしまうことがあります。
また、自己PR欄が半分しか埋まっていなければ「この学生はアピールできることが少ない」という評価にもつながってしまうので、必ず枠を埋めるようにしましょう。
ただし、枠いっぱいに文字が書かれていても内容が伴っていなければ意味がありません。
中には文字数を稼ぐために遠回しな表現を用いたり必要ない文章を付け加えたりする学生もいますが、これはNGです。
文字数稼ぎをするとアピールポイントがぼやけてしまって内容が分かりにくくなるので、かえって評価を下げてしまいます。
文字数制限がある場合
では、文字数に制限がある場合はどうでしょうか。
制限がある場合も基本的には制限文字数ピッタリに書くのが理想的ですが、実際には難しいかもしれません。
文字数制限がある場合は、少なくとも9割の文字数を目指すようにしましょう。
文字数制限がない場合と同様、空欄が目立つエントリーシートでは採用担当者への印象が良くありません。
就活対策本の中には「8割以上」としているものも多いですが、それだと500文字の制限に対して400文字でもOKということになります。
しかし、エントリーシートは自分をアピールするためのせっかくの機会なのですから、たとえ100文字でも有効に使うように心がけるべきでしょう。
なお、文字数オーバーはNGです。
適当な文字の大きさは?
エントリーシートに記入する文字の大きさはとくに決められていません。
「書くことがないけれど枠いっぱいまで文字で埋めたい」と思った時に、大きな文字で記入することもできますし、文字と文字の間をわざと大きく取るということもできるわけです。
しかし、実際にそのようなエントリーシートを見た採用担当者はどう思うでしょうか。
少ないと良い印象を持たれることはないでしょう。
読む側のことを考えてバランスの良い文字の大きさや配置を意識することが大切です。
文章を綺麗に枠内に収めるには?
逆にアピールしたいポイントがたくさんある場合はどうでしょうか。
そのすべてを枠内に書き込もうとすれば、必然的に文字は小さくなってしまいます。
しかし、小さすぎる文字もNGです。
採用担当者は1日に膨大な数のエントリーシートに目を通しているのですから、読みにくいものはそのままスルーされてしまう可能性もあります。
ゴチャゴチャとした見た目にならないようにバランスを取りましょう。
では、文字をきれいに枠内に収めるためにはどうしたらいいのでしょうか。
鉛筆で罫線を引く
枠線の中できれいに文字を収めたいならば、罫線を引くのも良いでしょう。
最初に鉛筆で薄く罫線を引き、ボールペンや万年筆で文書を書いたら、最後に罫線をきれいに消しましょう。
真っ白なところに文字を書いていると気付かないうちに文字が斜めになってしまうことがありますが、罫線を引くことで防げます。
また、横罫線だけでなく縦罫線も引くことで縦にも等間隔で文字が並ぶようになるので、とても読みやすくなります。
下書きをする
いきなりボールペンなどで書き始めてしまうと、文章が入り切らなくなってしまう可能性もあります。
このようなことを避けるために、最初に鉛筆で薄く下書きをしておくと文字の調整に役立つでしょう。
また、下書きをしておくことで誤字脱字を防ぐこともできます。
エントリーシートでは誤字脱字は避けるべきです。
もし誤字脱字の多いエントリーシートを提出してしまうと、採用担当者に「この学生は集中力がない」といった印象を与えてしまうかもしれないからです。
文字数が足りない場合は?
文字数制限のあるエントリーシートを作成していて、どうしても文字数が足りないということもあるでしょう。
どうにかして文字数を増やそうと同じ内容の文章を重複させ、文章の構成を複雑にしてしまうと、論点がズレてしまってアピールしたい内容が相手に伝わりにくくなってしまいます。
だからといって、先程も言ったように文字数が少なすぎて空白の目立つエントリーシートでは評価が下がってしまいます。
文字数が足りない場合はどうしたら良いのでしょうか。
文章を分解してみる
エントリーシートの文字数が足りない場合は、文章の構成を見直してみましょう。
その際にとても役に立つのがPREP法と呼ばれる考え方です。
PREP法とは「Point=結論」「Reason=理由」「Example=具体的な例」「Point=結論」のそれぞれの頭文字を取った言葉で、説得力のある文章を作成するときにはまず冒頭部分で結論を述べ、その後にその結論に至った理由とその具体例、そして最後に再び結論を述べて強調するという文章構成のことです。
自分の作った文章にこれらの要素が含まれているかを確認して、含まれていなければ付け加えることで文字数を増やすことができます。
また、例をより具体的に説明することでも文字数を増やすことができるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
エントリーシートの書き方には一定のルールがあり、文字数が多い少ないということだけでも採用担当者に与える印象に違いが出ることを分かっていただけたのではないかと思います。
応募者の多い企業ではエントリーシートによる第一次選考が行われることもあるので、限られた文字数の中で自分の特徴や性格を効果的にアピールすることはとても大切です。
文字数の重要さをしっかりと理解した上でエントリーシートを作成しましょう。