はじめに
学生の場合、これまで社会人として働いたことがないため、企業で働いて培った技術をどのくらいもっているのか、スキルはどの程度のレベルかわかりません。
その代わりとして、ガクチカを聞き、どのようなことを学生時代に頑張ったのか、エピソードの中からその人の頑張りや人柄を見たいのです。
はじめての就職活動に面接のため、ガクチカもどのように伝えたらいいのか、わからない方も多いでしょう。
こちらでは、ガクチカを話す時の流れについてや伝える時のポイントについてお伝えしていきます。
ガクチカを話す時の流れとは?
どんなに立派なエピソードを語ったとしても、相手にとって何を言っているのかわからない場合、無駄になってしまいます。
ガクチカを話す際にも、わかりやすい話の流れというものが存在するのです。
覚えれば簡単ですので、まずはどんな流れで話をすればわかりやすく伝わるのかを、覚えていきましょう。
こちらでは、ガクチカを話す際に効果的な流れについて、詳しく紹介していきます。
①結論を話す
ガクチカの話を面接官にわかってもらいやすく話すには、まず結論を述べます。
何の話かよくわからないまま自分の過去に頑張ったことについて一生懸命話しても、一体何を頑張ったエピソードなのか、ピンとこないまま話を聞いてしまうことになります。
面接官も学生が一生懸命話しているのを理解してあげたい気持ちがあっても、なんだかよくわからない話のままで終わってしまうのです。
アピールするエピソードについてしっかりと理解した後に具体的に頑張ったことを聞けば、自社に合っている人物かどうかも考えやすく、内定に一歩近づけます。
②きっかけを話す
結論を話した後は、なぜ頑張ろうと思ったか動機を話します。
頑張ろうと思った時には、気になった点やもっとこうしたほうがいいなど、何かしらきっかけがあるはずです。
まったく何もないと、頑張ることは難しいものです。
きっかけから面接官は、この学生はどんなところに注目して頑張るタイプか、どんな性格をしているのかを見ています。
着眼点が、自社で働いた時にも活かせそうかどうかもジャッジしています。
③生じた課題について話す
目標を自分の中で設定して頑張る過程で、トントン拍子に進むことはほとんどありません。
頑張ろうと意気込んで行っている時にも、いくつか課題が生じ、どう突破していくのか考えながら頑張ったのではないでしょうか。
その経験の中で生じた課題について具体的に話すことで、どんな困難を突破しようと頑張ったのかを伝えられます。
次のどう解決したのかという部分にも話をつなげやすくなるため、わかりやすく具体的に話しましょう。
④どのように解決したかを話す
課題に対して、どのように頑張ってきたのか、面接官は知りたいと思っています。
どのように解決したのかを具体的に話し、頭の中でもこんな風に頑張ってきたのだろうと面接官が様子を想像できるくらい具体的に伝えましょう。
そうするだけでも面接官に伝わりやすいですし、解決方法や考え方からも自社で活躍できそうな人材か、しっかりと聞いてもらえます。
どのように解決したかや課題を感じた着眼点などは、面接官が一番聞きたい部分ですので、具体的に話すようにしましょう。
⑤成果を話す
今度はこれらの経験をつうじて、どんな風に成長したのかを話していきます。
課題を見つけ、具体的に解決できるように行動することで、今まで知らなかった部分を感じるものです。
たとえば頑張ることで入賞し結果として賞を取れたことでもいいですし、これまでは個人で強くなればいいと思っていたが、チームプレイの大切さを学び、成長したというようなことでもOKです。
⑥どのように会社に貢献するかを話す
ガクチカでは、成果まで話をすればそこで話を完結してもいいのではないかと感じる方もいるかもしれませんが、そこまでで終わったら、ただの物語を話して終わりになってしまいます。
この後成長した点、自分の強みをどのように仕事へ活かしていくか、会社に貢献するかを話します。
最後のこのひとことがあるだけで、面接官は、話の内容から自社で活躍している姿を、リアルに想像できるのです。
忘れずに、どのように貢献するのかも話して締めくくりましょう。
面接でガクチカを伝える時のポイント
ガクチカを伝える時には、そのまま自分の頑張ったことをただ話せばいいわけではありません。
まずは面接官の心に響き、「こんな学生と一緒に働きたい」という気持ちにさせなければいけません。
嘘臭い話の仕方をしてしまうと、どんな立派なことを言っても、面接官は魅力に感じないのです。
こちらでは、いくつか面接でガクチカを伝える時、どんなことが大切か伝えていきます。
まずひとことで結論を伝える
中身も聞きやすい順番があるので守ったほうがいいのですが、伝える上で一番大切なのは、結論をひとことで伝えるということです。
どんなに立派で自社で欲しい人材の話をしたとしても、結論が何かよくわからないと、よさが伝わりません。
面接官は一人の話を聞いているのではなく、多数の学生の話を聞いているのです。
そのため、なんだかよくわからない話を長々と聞いても、印象に残らずに、別の話がわかりやすい学生ばかりを覚えている、ということにもなりかねません。
せっかく面接官に伝わる文章を考えているので、まずはひとことで、ガクチカがどんな経験だったのか話すようにしましょう。
今から〇〇の話がはじまるんだなと面接官を思わせてから、具体的な話へ進みます。
丸暗記したものをそのまま話さない
就活生にありがちな行動のひとつに、立派に話そうとするあまり、何回も文章を頭の中で繰り返して、丸暗記したものをそのまま話すというものがあります。
当日は緊張もしますし、丸暗記したものをそのまま話してしまいたくなる気持ちもわかります。
しかし、そのまま丸暗記したものを話してしまうと、話し方に違和感を覚え、面接官も気になってしまいます。
その人の言葉と感情が込められた話し方をされると心を訴えるような文章でも、丸暗記を棒読みのようにそのまま話していると、魅力が感じられないのです。
エントリーシートに書ききれなかったが伝えておいたほうがいいことなどを、自分の言葉で伝えることが大切です。
キーワードを入れる
ほかの学生の話も聞いていく中で、面接官がこの言葉が気になると感じるようなキーワードを入れて話すようにすると、魅力を感じて、さらに質問したいと思ってもらえます。
興味をもってもらい質問されるということは、さまざまな学生がいる中でも、印象に残るということでもあります。
話も広がりやすくなりなりますし、気にしてもらえるため、できる限りキーワードを入れてみましょう。
とくに企業で活躍してくれそうと感じるようなキーワードや、「これってどんなこと?」と感じるようなものを入れて、思わず質問してもっと話を広げたくなるようなものにできるといいでしょう。
得た強みを仕事に活かすことを話す
ガクチカでは頑張ったことを聞いていますが、面接官はその強みを会社で活かせることがどうかまでを見据えています。
話を聞きながら頑張っているのを想像しているのですが、最後に自分からも、得た強みをどう仕事に活かすのか話したほうが、より想像しやすくなります。
事前に想像をしていたとして、同じような話を最後の締めくくりにも話してもらうことで、2回同じシーンを想像できるのです。
自社にピッタリな子だと感じていれば、2回想像を繰り返すことで、面接官の中でもより未来を想像でき、採用したいという気持ちになってきます。
エピソードを話して終わりではなく、仕事へどのように活かしていくのか、最後にしっかりと話すのはもっとも重要なことです。
まとめ
自分が思うままにガクチカを話すのではなく、聞いてくれている面接官が聞き取りやすいと感じる文章構成を意識するのは重要です。
ガクチカを話す時の流れとしては、まず結論を話して、何のエピソードがこれからはじめるのかわかるようにします。
その後、きっかけ、課題、解決方法、成果、どう貢献できるのかと続くように考えてみてください。
わかりやすいことも大切ですが、いかにも丸暗記はよくありません。
緊張してしまいまい、難しいと感じてしまうかもしれませんが、自分の言葉で丸暗記にならないように話しましょう。