HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【自動車業界を目指す学生必見!】はじめに
理系の学生の就職先として人気の自動車業界ですが、実際にどのように活躍できるのでしょうか。
機械工学を学んだなど専攻や知識をアピールするだけでは、いくら理系出身といっても採用してもらえません。
就職後にどのように活躍できるのかの将来像を描き、活躍するイメージを伝えないと内定獲得は難しくなります。
そこで、理系は自動車業界でどのように活躍できるかについて、そもそも自動車業界がどんな業界なのかを踏まえてご紹介していきます。
【自動車業界を目指す学生必見!】理系は技術総合職に
理系は、大学や大学院で学び、研究をしてきた専門性を活かす技術を期待されており、技術総合職への道が期待できます。
自動車業界における技術総合職として活躍するためのキャリア形成としては、製造現場から自動車の設計や技術の開発、品質管理など、さまざまな現場を経験しながら成長し、部門の長になることや統括責任者や工場長になるなどの道が期待されます。
自動車製造のすべてを知り尽くしたエキスパートとして、将来的にはマネジメント層として会社をけん引するポジションになることも可能です。
もちろん、1つの職種を極める道もあります。
新卒で入社後、配置転換などを通じて、企画から開発、製造といった現場を経験した後、最も適性のある部門や志望動機となった職種を極めることも可能です。
自動車業界を目指す学生の中には、自動車が好きでたまらないという方もいることでしょう。
車好きな学生は憧れのメカニックや自動車デザイナーがいるかもしれません。
技術総合職を極めることで、将来は自分も車愛好家から愛される人物になることも期待できます。
【自動車業界を目指す学生必見!】大学院進学率は8割越え
理系で技術総合職に就く人の8割ほどが大学院まで進学しています。
専門性をより深めたうえで就職という流れになるため、現在大学生で、大卒で就職するか、大学院へ進むか悩んでいる方は、この現状も頭に入れて将来の道の検討を行いましょう。
では、なぜ、大学院まで進学する人が多いのでしょうか。
自動車業界の技術総合職では、求められる専門性がより高度になっているからです。
自動車が動く仕組みやエンジンなどの動力機関やブレーキ、アクセル、ハンドリングなどの操作性や走行性能、快適な乗り心地のための知識を得ておくのはもちろんですが、現在ではより高性能な環境性能や安全性能を求められています。
たとえば、エンジンでいえば、ガソリンやディーゼルから、省エネ性能に優れたハイブリッドへとシフトが進んできましたが、環境の観点からガソリン車やディーゼル車の走行が世界的に規制される動きが出てきました。
水素自動車やEV車をはじめ、さらなる次世代の自動車の開発や事故防止のための安全装置や自動運転技術を極めるためにも高度な専門性を持つ学生が求められているのです。
【自動車業界を目指す学生必見!】自動車業界で求められるスキルは?
自動車業界は大きく分けると「研究開発」・「販促・企画」・「生産」で構成されています。
理系出身者の活躍できる分野は大きく分けたうちの「研究開発」や「生産」がメインです。
もちろん、販促や企画の分野で活躍する人もいますが、まずはすぐに専門性が活かせる分野で経験を積み、各自が思い描くキャリアプランのもとでステップアップしていくことがおすすめです。
具体的な活躍の場から、求められるスキルを見ていきましょう。
機械・電気系エンジニア
機械・電気系エンジニアは設計図の作成をはじめ、製造の根幹に関わる職種であり、自動車業界における理系の花道的存在です。
自動車が安全かつ環境にも配慮しながら、操作性や走行性能に優れた車として進化し続けていくために重要な役割を担います。
自動車はユーザーから安全で高性能な車を求められるだけでなく、社会的にも要求が多い業界です。
日本のメーカーは世界の市場で活躍しているため、各地域の規制やニーズにも応えていかなくてはなりません。
ガソリン車やディーゼル車から、地球温暖化防止に役立つハイブリッド車が日本メーカーによって開発され、世界を驚かせました。
ですが、ガソリンの利用が規制される中で、ハイブリッド車さえ走行できなくなる運命が待ち構えています。
水素自動車やEV車の分野では日本メーカーは世界に後れをとっており、次世代自動車の開発ができる高度なスキルが期待されています。
生産技術
ハイブリッド車から水素自動車やEV車へのシフト、さらなる次世代が自動車の開発が期待される中、生産技術も進化していかなくてはなりません。
いかに優れた技術が開発されても、量産化が難しい、コストがかかりすぎるなどの問題をクリアできなければ、市場のニーズや世界的な社会のニーズに応えられません。
ものづくりに携わることにおいて、理系の実験などで機器の製作などをしていたスキルや経験を活かすことができます。
新しい技術や設計に基づく車生産を効率的かつ安全に行うための技術開発やシステム開発が求められます。
環境面だけでなく、事故防止のための自動安全装置や自動運転などの装備が求められる中、生産技術もより高度化しており、次世代の車生産を担うスキルが要求されているのです。
IT・ソフトウェア開発技術
自動運転をはじめ、自動安全制御装置などの発達やドライバーをアシストする装置や事故などの状況を記録する装置などのニーズが高まり、センサーを通じて制御することや自動化するためのプログラム開発などの技術も求められています。
ハード面だけでなく、IT・ソフトウェア開発技術などソフト面のスキルも重視されています。
IT・ソフトウェアの分野ではシステム障害などの事例もよくありますが、自動車業界においては走行中のシステム障害はドライバーや同乗者、歩行者や周囲の車の乗員など多くの方の命を奪う事態になりかねません。
制御を誤ることは許されない責任ある仕事です。
そのため、IT・ソフトウェア開発の中でも、高度な専門性と実践的なスキル、使命感や責任感も求められる職種です。
【自動車業界を目指す学生必見!】自動車業界の将来性は?
自動車業界は地球温暖化防止や少子高齢化などの取り巻く環境の変化やニーズから変革の時期を迎えています。
ガソリン車やディーゼル車などは姿を消していくかもしれませんが、それに代わる水素自動車やEV車、さらなる次世代の車の開発が求められる時代になります。
少子高齢化の影響で、国内や一部の先進国などでは自動車の販売台数が減っていく一方、高齢者の大切な足として自動運転車両の開発も必要です。
これまでと状況は変わるかもしれませんが、自動車業界は将来的にもより高度な社会のニーズに応えるために成長を続けることでしょう。
今後も安定した成長を見込める
地球温暖化防止の観点から、現在の主流であるガソリン車やディーゼル車が否定されたとしても、物流や人の移動の手段としての自動車がなくなることは想定されません。
新たな技術による車開発が要請され、理系の技術職に求められる期待はより大きなものとなっていきます。
少子高齢化に伴い、自動車販売数は減少傾向にあっても、高齢者の運転サポート技術や車を手放した高齢者の移動手段となる自動運転車両の開発、若い世代のニーズに働きかけるカーシェア リングなどの利用に適した車の開発も求められています。
エコやAIなど新たな技術開発が続々と求められる中、今後も成長の見込める業界であり、安定した業界であることに変わりはありません。
業界に規模が大きい理由
自動車業界は国内トップのメーカー陣をはじめ、下請けの部品製造業者や自動車の販促のためのメディア産業、自動走行車両の運行を求める自治体や不動産開発業者、カーシェアリング業者などさまざまな産業と複雑に関係し合っています。
次世代社会を見据え、自動車メーカーが都市開発へと参入する動きもあります。
そのため、自動車業界の規模や影響する範囲は以前より、いっそう大きくなっているのが現状です。
さまざまな業界を巻き込みながら、今後とも成長が期待できるとともに、さまざまな業界や社会から要請されるニーズに応えるためのより高度でこれまでにはない技術の開発も期待されています。
だからこそ、理系の学生が求められる専門性も高まっているのです。
【自動車業界を目指す学生必見!】海外駐留も多い
理系の学生の中にはグローバル志向の方も多いのではないでしょうか。
日本の自動車メーカーの車は海外でも人気があり、先進国をはじめ、東南アジアや中東、アフリカなど、今後の経済成長が期待できる国や地域にも続々と拠点を広げています。
海外ではそれぞれの国の法制度や規制、インフラ状況や人々のニーズ、生活水準などに合わせた車の開発も欠かせません。
海外向け車の開発や製造をはじめ、現地の工場の責任者として活躍することも期待できます。
海外での製造や販売は、自動車業界の売上を多く占めており、少子化で販売台数の減少が見込める国内市場を補填するためにも、より拡大成長が期待されます。
海外駐留により、グローバルな活躍が目指せる業界でもあるのです。
【自動車業界を目指す学生必見!】まとめ
自動車業界では環境保護や自動運転、安全性能の高度化などユーザーや社会、世界が求める要請に応えるため、より高度な専門性を持つ人材が求められています。
機械・電気系エンジニア、生産技術、IT・ソフトウェア開発技術など活躍の分野も豊富で、少子高齢化で国内市場が縮小する中、海外での活躍も期待できます。
理系の学生の8割越しが大学院への進学をしているのも、こうした要請に応える人材としてスキルや経験を磨き、自動車業界での内定獲得と活躍を目指しているためです。