HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動を始めると必要になるのが自己PRです。
採用担当者に評価される自己PRを書くためには、自分が学んできたことや取り組んできたことをわかりやすく、ポイントを押さえる必要があります。
特に、理系学生の採用では「理系ならではのアピール要素」を重視しているので、このポイントを押さえてまとめられるかどうかが選考で勝ち残るためのカギになるのです。
今回は、理系学生がアピールしていくべきポイントや、自己PRを作成するにあたって気をつけるべきポイントについて紹介していきます。
後半で例文も紹介していますので、実際に書くときの参考にしてみてください。
【研究室で自己PR】自己PRとは?
自己PRを作成する前に、そもそも自己PRとは何なのかについて考えていきましょう。
自己PRとは、自分の強みをアピールするものです。
自分にはどのような強みがあり、そして、そのスキルを活かして、就職後にはどのように貢献するのかについて述べるのが自己PRです。
特に新卒採用において非常に重要なものであり、自己PRの質は就職の成否を大きく左右すると言えるでしょう。
自己PRと長所の違い
就活において、多くの就活生が混同してしまうものの中に自己PRと長所の違いがあります。
非常に似ているものなので間違えるのも無理はありませんが、この記事ではっきりさせておきましょう。
自己PRは企業に対して「どのような強みがあるか」「どう貢献できるか」を示すものです。
一方、長所は「どのような特性を持った人物か」を説明するものなので、性格などの人柄にフォーカスしています。
よって、長所の部分は、しっかりとした内容を書けるなら「優しい」などでも良いのです。
【研究室で自己PR】自己PRの評価基準
企業が就活生を自己PRを通して評価する際の基準としてにはさまざまなものがあります。
企業によって異なる部分も多いですが、下記の3つは、どの企業でも重視している点と言えるでしょう。
それぞれ把握し、質の高い自己PRを提出できるよう工夫しましょう。
ポテンシャル
企業は自己PRを通して、就活生のポテンシャルを確認したいと考えています。
自己PRを通して、「この人は採用した場合、どのように、どのくらい活躍してくれるか」を確認しているのです。
よって、可能な限り自己PRで挙げる強みは再現性があるものにしましょう。
その場限りの強みよりも、就職してからも仕事に応用の効く強みをアピールする方が、良い印象を与えられる可能性が高いです。
求める能力とマッチしているか確認するため
求める能力とマッチしている人材かどうかも、自己PRを通して企業が確認しているポイントの一つです。
企業が求めている人物像に当てはまり、入社後に活躍できるポテンシャルを秘めた人材であるかどうかは、就活において重視されるポイントです。
企業は自己PRを通して、マッチしている人材かどうかを見極めるために質問しているので、可能な限り「私や貴社にマッチしています」と暗に伝わる書き方をすると良いでしょう。
入社後のミスマッチを防ぐため
入社後のミスマッチを防ぐのも、企業が自己PRを重視する理由の一つです。
せっかく採用した学生が企業に合わない場合、活躍が期待できないだけでなく、早期離職してしまう可能性すらあるからです。
早い段階で学生が企業に合っているかを確認し、合っていない場合はあえて落とすことで、企業にとっても就活生にとっても最も負担の少ない形で終わらせようとしている、配慮のある企業もあります。
【研究室で自己PR】自己PRで研究室を題材にした例
自己PRにおいて、研究室を題材にする人は少なくありません。
ここからは、研究室での経験の中でも、特に良い印象を与えられる例を紹介していきます。
研究内容
研究を通じて、共同で取り組む協調性、目標達成のための継続力、そして複雑なデータから結論を導く分析力など、職場で求められるさまざまな能力を身につけることができます。
開発職や研究職など、大学時代の研究活動と類似した環境で働く場合に活用できるスキルです。
研究内容を自己PRの中心にすることで、どのように課題に取り組み、問題解決を図ってきたかを具体的に示すことができます。
共同研究の経験は、チームワークやコミュニケーション能力をアピールできますし、研究が長期間にわたる場合は、その過程で発揮される忍耐力や目標に対する工夫をアピールできます。
また、研究過程で得られたデータを分析し、論理的に結論を導き出す能力もアピールできると良いでしょう。
研究室の運営
研究室の運営経験はリーダーシップ、調整力、組織運営能力といった多くの企業で高く評価されるスキルをアピールできます。
学生自らが室長や役割分担を決め、授業運営や卒業研究のサポート、日常的な研究室の管理などを行う研究室もあります。
これにより、計画立案はコミュニケーション、タスクの割り当てや問題解決など、さまざまなスキルを身につけることができます。
また、学術的な研究や実験技術を身につけるだけでなく、組織の一員として、もしくはリーダーとしてチームを動かし、目標達成に導く能力を養うこともでき、アピールしやすいでしょう。
【研究室で自己PR】ガクチカと自己PRは被らない方がいい?
結論として、ガクチカと自己PRの内容は同じでも問題ありませんが、それぞれ別に述べるエピソードがあるならば、可能であれば分けた方が良いでしょう。
ガクチカと自己PRにおいてそれぞれの題材を話せるからであり、あなたがさまざまな取り組みや挑戦をしてきたことが伝わりやすくなります。
さまざまな人柄をアピールできるので、企業側にもあなたのことをより深く理解してもらえるでしょう。
【研究室で自己PR】理系が評価される6つのアピールポイント
採用担当者が理系学生を評価するにあたっては、主に6つの項目を重視しています。
・PDCAを回す力
・データ分析/シミュレーション力
・仮説検証能力
・高い専門知識をもっている
・コミュニティでの能力や経験
論理的思考やPDCAに対する理解と実行力は、研究や開発に従事するうえでもっとも基本となる力です。
また、データ分析やシミュレーションを適切に行い、仮説の検証を行う能力は、問題や改良点を探る過程で必要なスキルといえます。
そして、プロフェッショナルとして高い専門知識をもっていることは、責任をもって業務に取り組むために必要不可欠です。
具体的にどういったことがアピールにおいて求められているのか、それぞれを詳しく見ていきましょう。
論理的思考力
研究開発において、「一度作ったら終わり」という仕事は存在しません。
何事においても失敗を検証し、原因を追究して解決方法を探るというサイクルを繰り返して、実用に耐えうる製品を生み出しています。
このような業務においては、論理的に物事を考える力が重要となるのです。
理系学生は、日々自身の研究を通して「仮説の設定→実験→分析・検証→仮説の再設定」というサイクルを自然と行っています。
そのなかで培われた論理的思考は、企業においても活用できるスキルといえるでしょう。
また、研究室やチーム内の意見交流を通して思考を深めていることも、思考の論理性を見るうえで重要なポイントです。
チームでの取り組みを題材にする場合は、議論を通して得たこともふまえて文章にまとめたほうがよいでしょう。
PDCAを回す力
PDCAは企業活動における重要な考え方の1つです。
計画を立案し、スケジュールのとおりに実行し、適切な検証を行って原因を明らかにし、必要な改善を実施するという一連のサイクルは、研究開発だけでなく、あらゆる業務において適用されています。
採用選考においては、「これまでに苦労したことは何か、それをどのように克服したのか」という形で、問題解決のプロセスとともにチェックされることが多いこのスキルです。
研究やプロジェクトにおいて何が課題となっていたかを明らかにしたうえで、「仮説→実験→検証」の流れをふまえて説明することが、理系学生のアピール文の前提条件といっても過言ではありません。
サイクルの順序にそって行動を整理し、わかりやすく書くように心がけましょう。
データ分析・シミュレーション力
業務を進めるにあたっては、自分から検証や開発に必要となる情報を収集したり、実験で得られたデータを適切に分析したりすることを求められます。
したがって、採用選考においてもデータ分析の基本的な能力を有しているかどうかを評価ポイントの1つとしています。
理系学生の場合、課題実験や研究などを通して、情報の集め方や扱い方について学ぶ機会も多くあるでしょう。
そして参考文献や類似研究の調査、実験データの分析といった経験から、情報収集能力やそこからデータを分析する力が身についているはずです。
自己PRにおいては、こういった経験を題材にしながら、データ分析の能力を具体的にアピールしていくことが効果的といえるでしょう。
仮説検証能力
意味のある研究成果をあげるためには、適切な仮説を立て、検証を進める能力が必要です。
実務でも同様に、設定したゴールに向かって必要な検証実験を行い、得られた結果を考察する力が重要視されています。
理系学生の場合、研究のなかでテーマに対する仮説を立て、実験を行って得られたデータをもとに考察を進める経験もしています。
したがって、自然と仮説検証の能力も身についているはずです。
自己PRにおいては、「立てた仮説をどのように検証し、どんな考察が得られたのか」という一連の過程を明確にしましょう。
結果の良し悪しで結論づけるのではなく、「検証と考察をどう進め、改善やつぎの仮説につながる要素をどのように考察したか」をアピールすることが、選考の評価につながります。
高い専門知識をもっている
理系学生のもつ専門性は、業務における即戦力としての基本能力に直結する大事な要素です。
特に専攻のテーマや分野と志望先の事業内容が重なる場合、採用担当者はその分野においてどの程度の知識をもっているかを見て評価します。
したがって、自己PRにおいては自分が専門分野に対する高い知識をもっているとアピールしたほうがよいでしょう。
ただし、「専門家にしか意味の伝わらない文章を書いてはいけない」という点は気をつけなければいけません。
実際の業務では、専門知識をもっていない顧客や取引相手に対して、自社の製品や研究を説明する場面は数多くあります。
専門用語はできる限り使わず、その分野を知らない方にとって難しいと感じる現象や理論については補足説明を入れるなど、わかりやすい文章を心がけて書きましょう。
コミュニティでの能力や経験
企業活動はチームワークそのものであり、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」という言葉があるように、常日ごろから情報共有や伝達の能力を求められています。
そのため、企業採用者も応募してきた学生はコミュニティで活動できる能力があるかどうか、しっかりとチェックを行っています。
理系学生の場合は、研究を通して培われたコミュニケーションの能力や経験をアピールするとよいでしょう。
上司にあたる教授がおり、チームとして研究に取り組む仲間がいる研究室は、仕事の疑似環境といっても過言ではありません。
したがって、研究に取り組むなかでコミュニティにおける能力や経験も自然と身についているでしょう。
進捗状況や発生した問題をどのように共有したか、教授や仲間から得られた助言をどう研究に反映していったのかを具体的に書きましょう。
【研究室で自己PR】自己PRの構成
自己PRの構成には定番のものが存在しているので、把握しておけばどのような企業を受ける際にも活用できます。
研究室の経験以外の自己PRをアピールする際にも活用できるので、ぜひ覚えて、活用してください。
自分の強み(結論)
まずは自分の強みについて述べていきましょう。
ここにおけるポイントとして、強みをオリジナリティのある言い方に直すことが挙げられます。
可能な限り、オリジナリティのある言い方で伝えるようにしましょう。
例えば「明るい」とアピールすると、他の就活生に埋もれてしまい、なかなか差別化を図ることができません。
そこで「周囲の雰囲気を察知した上で、適切に空気を和ませる明るさ」などと述べることが重要です。
これにより、あなたの明るさがより相手に伝わりやすくなるでしょう。
発揮したエピソード
あなたの強みがどのようなものであるのか説明できたら、続いてはその強みを実際に発揮したエピソードについて詳しく説明する必要があります。
どのようなエピソードでも問題はありませんが、強みを発揮して課題を解決したエピソードを述べられると良いでしょう。
また、エピソードを複数述べてしまうと文字数が足りなくなってしまい、いずれの説明も中途半端に終わってしまうので、エピソードは一つに絞りましょう。
仕事での活かし方
続いて、あなたのその強みをどのような場面で活かせるのかについてわかりやすく説明していきましょう。
当然ながら、企業は採用した場合、活躍してくれる人材を優先して採用する傾向にあります。
あなたが学生時代に発揮した強みが、就職後はどのように機能するのかについて説明していきましょう。
可能な限り、企業の業務内容に沿った説明をすれば、企業の研究をしっかり行っていることも伝わりやすいので、ぜひ工夫してみましょう。
【研究室で自己PR】自己PRのポイント
続いて、ここからは自己PRを作成する際のポイントについて詳しく紹介していきます。
ここまでの内容だけでも、十分質の高い自己PRを作成することはできますが、よりクオリティを追求したい方、時間に余裕のある方はぜひ参考にしてください。
再現性のある強みを選択
再現性のある強みを選択することが、自己PRを作成するにあたっては非常に重要です。
あなたが就活後、どのように活躍できるかを企業は確認しています。
よって、一度きりの強みではなく、就職してからも活用できる強みを述べることが大切です。
再現性のある強みを選択し、仕事への活かし方と繋げましょう。
伝えたいことを明確にする
伝えたいことをあらかじめ明確にするのも、就活を行う上で非常に重要であると言えます。
例えば、「私の強みは論理的思考力です。
」と結論で述べているにもかかわらず、その後のエピソードが論理的思考力とはあまり関係のないものであった場合、根拠になっていません。
自分が伝えたいことは何なのか、一度しっかりと考えてから作成することが重要なのです。
自己PRが完成したら、「このエピソードで自分の強みは説明できているのか?」を考えてみましょう。
エピソードを1つに絞る
エピソードを1つに絞るのも、自己PRを作成する上で非常に重要なポイントの一つです。
記事によっては「複数のエピソードを話しましょう」と説いているところもありますが、これは間違いと断言して良いでしょう。
確かに、文字数の指定が1000文字以上など、極端に多い場合は文字数を稼ぐためにも、2つ以上エピソードを述べることがあります。
しかし、一般的な200から400文字程度の自己PRなら、その必要はありません。
むしろ1つに絞らないと、文字数が足りず、いずれも中途半端な説明に終わってしまうため、1つに絞ることをおすすめします。
1文を短くして論理的な構成に!
1文を短くして論理的な構成にすることも、自己PRを作成する上で非常に重要です。
企業の採用担当者は1日に何本もの自己PRや志望動機、ガクチカを読むので、文章を読むこと自体にも疲れています。
よって、読みやすさで合否をつけられることもあります。
1文が長いと、横に伸びるイメージを与えてしまい、構成が理解しにくいです。
そこで、1文は50〜70文字にすることで縦に落ちるイメージを作り、読みやすくしましょう。
【研究室で自己PR】理系が自己PRで注意する点とは?
理系学生が自己PRを作成したときにやりがちな失敗として、つぎの2点があげられます。
・自分の研究実績を並べただけのアピールを書く
・専門用語を使った難しい文章にする
こういった内容の自己PRは、採用担当者が読んだ際に「何を言いたいのかわからない」となってしまい、評価は低くなってしまいます。
せっかくアピールできる実績があるのに、書き方の悪さが原因で採用選考を落とされてしまっては元も子もありません。
良くない自己PRを書いてしまわないよう、あとの章で例文を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
研究業績のみを書かない
研究職を目指している学生に多いのが、自身の研究実績のみを並べて書いただけの自己PRを書いてしまうケースです。
「自分には素晴らしい実績がある」とアピールしたい気持ちはわかりますが、ただ取り組んだテーマを書かれただけの文章を見せられても、その学生がどのような能力をもっているのか見極めることはできません。
また、企業が重視するのは業績の評価ではなく、研究や活動に対する取り組み方やその過程のあり方です。
採用担当者も個々の業績の大きさではなく、「どのようなことを考え、何を行って目標の達成につなげていったのか」という取り組みのプロセスをチェックしています。
そのため、研究に関係する内容を自己PRに起こす場合は、結果を得るまでの過程を大切にして述べたほうがよいでしょう。
専門用語を使いすぎない
自身が専攻している分野に関係する企業を志望先に選んでいる学生には、学術的な用語やその分野特有のキーワードを多用して自己PRを作成する人が多くいます。
しかし、その文章を読む相手が同じ分野に精通した採用担当者とは限りません。
多くの企業では、書類選考や一次面接を人事部や総務部の社員が担当しています。
また、面接を担当する研究・開発系部署のスタッフも、学生の専攻している分野と専門が一致するとは限りません。
こういった「その分野の専門家ではない方」が読むことを前提に、専門用語をできるだけ使わない理解しやすい言葉を心がけましょう。
また、研究内容を説明するうえで専門用語を使わなければならない場合には、一般の方にも通じるようなたとえや補足の説明をつけるとよいでしょう。
同じ分野の企業の場合は研究を具体的に!
自分が大学にて行っていた研究と同じ分野の研究を行う企業を受ける場合は、自己PRの内容を多少マニアックかつ具体的にしても良いでしょう。
これにより、あなたがどのような研究を、どのくらいのレベルで行っていたかが伝わります。
研究内容そのものがアピールできるのです。
自分の強みや人柄にも焦点を当てつつ、同時に研究内容もアピールできるような内容を具体的に書いていきましょう。
【研究室で自己PR】例文紹介
ここまで、理系学生の採用選考においてどのようなポイントが評価されるのか、どういったことに注意して書けばよいのかを紹介してきました。
では、実際に自己PRを作成する場合、具体的にどういった文章を書けばよいのでしょうか。
扱う実績や専攻している分野によっても内容は変わりますが、今回は「情報の分野で、自身の学業をPRする場合」と、「工学の分野で、仲間との共同研究をPRする場合」という2つのパターンを考えてみましょう。
研究内容をアピールした例文①
私の強みは、「目標達成への粘り強さ」です。
現在大学の研究で二次元画像を用いたコンピュータの自己学習について研究を行っています。
この研究では、人間や動物などの写真をコンピュータに分析させ、被写体の形や色を学習させ、指示と一致する写真を選ばせるのが目標です。
大量のデータを学習に使うプログラムに取り組んだのははじめての経験だったので、研究の序盤は挑戦と失敗の連続でした。
そこで私は、個別の処理ごとにプログラムを実装し、動作の検証をしました。
その結果、学習させたデータをもとに、人間が選んだネームタグと同じ種類の写真を選ばせるプログラムが完成したのです。
この経験から、困難や不安に直面した際は、原因となっているものを分析し、それぞれにどう対処すればよいか考えるくせがつきました。
複雑な問題であっても、一つひとつの原因を片づけていけば必ず解決できるとわかり、難しい課題に取り組んでいける自信をつけられたと思っています。
貴社に入社後は、アプリケーション開発に従事したいと考えています。
困難を分割して片づけるという考え方を大事にしながら、製品開発に粘り強く取り組み、貴社の利益に貢献したいです。
研究内容をアピールした例文②
私の最大の強みは、前例のない挑戦に対する強い行動力です。
大学時代、私は顔画像の印象評価とそれに伴う生体反応に関する研究を行っていました。
この研究テーマは心理学的な側面を含み、私の所属していた研究室では初めて取り組む分野でした。
この研究を進めるにあたり、私は心理学の分野における学会への参加や、この専門分野の研究者との積極的な交流を通じて必要な知見を得ました。
これらの努力により、研究室での新たな道を切り拓くことができ、研究を無事に終えることができました。
この経験から、未知の領域にも果敢に挑戦し、必要な知識やスキルを身につけることで、困難を乗り越えることができるという自信を深めました。
貴社においても、この「前例のないことに挑戦する行動力」を活かし、新規事業の創出や未開拓市場への進出など、貴社の成長に貢献できると確信しています。
共同研究をアピールした例文
私の強みは、「困難な状況を経験しても、自分を成長させるきっかけだととらえて乗り越えられること」です。
大学2年次から3年次にかけて、同じ研究室の学生と共同で二足歩行ロボットの制作に取り組みました。
私が担当したのは、下半身のフレームの構造設計です。
しかし、設計ソフトのうえでは正しく動くのに、実際にパーツを合わせると問題が発生するのは日常茶飯事でした。
ときには一から設計をやり直して、結局徒労に終わってしまう日もあったのです。
それでも私は、想定と違ったことが目の前で起きる度にワクワクしていました。
「つぎはもっとよいものが設計できるはずだ」と考えるくせをつけて、失敗をプラス方向に受け止めていたからです。
この経験を通して、「失敗することを恐れず、つぎの挑戦のきっかけにできる人はどこまでも取り組み続けられる」という考えが身につきました。
貴社に入社後は「どんな困難に遭遇しても、成長のきっかけにできる研究職」として活躍します。
以上から、私の強みは「困難な状況を経験しても、自分を成長させるきっかけだととらえて乗り越えられること」です。
まとめ
今回は理系学生が自己PRを作るにあたって意識したいアピールポイントと、陥りがちな失敗について紹介してきました。
採用担当者は、理系学生のもつ専門知識や論理性が即戦力にできるかどうかをチェックしています。
したがって、研究や学業に絡めた題材から、取り組みのプロセスを通して得た能力や思考方法をアピールする文章が効果的といえるでしょう。
企業への就職はあくまでスタートラインに過ぎません。
志望先に入社したあと、自分自身の強みをどう業務に活かしていくのかまでイメージしながら、相手が魅力に感じる自己PRを作りましょう。