
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
「今、就活中なんだけど、理系職を目指していても英語力が必要になるってホント?」
「理系で英語力を活用したいと考えているけど、そもそも理系職に英語が必要な理由って何?」
このように、英語力と理系の仕事の関連性に疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そうした疑問への答えとなる、理系で英語が必要になる理由や英語力を付けておくメリットに加え、英語力がない場合のリスクなどを紹介していきます。
その他、英語力が必要となる仕事と活用シーン、目指す仕事によって異なるTOEICレベルの目安や学習方法など、より具体的で詳細な情報にも触れているため、「なぜ理系職での英語力が必要になるのか」が明確になるでしょう。
さらには、高い英語力が就活で有利になる理由も理解できるため、理系で英語力を活用できる仕事を目指そうと考えている方は、ぜひご一読下さい。
目次[目次を全て表示する]
英語力を付けると就職に有利になる理由
就職について調べている方や、実際に就職活動に取り組んでいる方は、英語力の必要性を見聞きする機会が多いのではないでしょうか。
就職活動において、職種によっては英語力があることが有利に働く可能性があります。また、業務で英語を使わない会社であっても、英語関連の資格などがあれば、就職活動におけるアピールになるでしょう。
もちろん、語学力があることが一概に就職に有利とは言えませんが、「資格を取るために長期間努力できる人物」として評価される可能性はあるでしょう。
ここでは、英語力を付けることで就職に有利になる理由を3つ紹介します。
そもそも英語ができるエンジニアが少ないため
エンジニアは、主に開発や技術的な部分に携わっているため、理系のイメージを持たれることが多いのではないでしょうか。
実際のエンジニアの仕事では、英語力が求められることも多く、特にシステムエンジニアの仕事では、最先端の技術や知識を持つ人材が求められます。また、その知識は英語で表現されることが多いため、エンジニアには英語を理解する力が必要と言われています。
さらに、グローバルに展開している企業であれば、カンファレンスで英語でのプレゼンや会話が求められるケースもあるでしょう。
現在は英語ができるエンジニアが少ないとも言われているため、ある程度の英語力があれば、就職活動で有利になると言えるでしょう。
採用に英語力を基準としているため
企業によっては、英語力を基準に人材を採用する会社も見られます。
グローバル化が進み、日本の企業でも海外展開を考える会社が多くなっていることから、英語力があると就職に有利になる場面が増えてきています。
そのため、就職後の仕事に英語力を活かす場合は、英語力のレベルによって就くことができる仕事も違ってくると言えるでしょう。
外資系企業へ就職しやすくなるため
外資系の企業では、英語力がある方が圧倒的に有利になることが多いと言われています。
現在、英語力は世界共通の標準スキルとして認識されているため、特に海外とのやり取りが多い外資系企業で就職しやすくなるでしょう。
企業が英語を重要視している理由
企業が英語を重要視していることには、いくつかの理由があります。英語力が必要になっている背景を知ることで、ますます英語力の大切さを実感できるでしょう。
ここでは、企業が英語を重要視する理由について5つ紹介していきます。グローバルな時代を生き抜くためにも、英語力を付けておくことに無駄はないと言えるため、ぜひ参考にして下さい。
日系企業の海外拠点数の増加によるもの
海外在留邦人数調査統計によると、日系企業の海外拠点数はここ数十年の間、年々増加傾向にあり、2019年時点では統計を取り始めた昭和43年以降、在留邦人数は最多の増加数になっています。
この数は、日系企業の海外拠点数の増加に比例していると言えるでしょう。
また、2017年度統計によれば、海外在留邦人は民間企業関係者が最も多く、長期滞在者の約53%で、中でも自由業関係者が多くなっています。
上記のような数値からも、世界の共通語としての英語の必要性がわかるのではないでしょうか。実際、日本の企業の80%以上が、ビジネスパーソンに必要なスキルとして「英語力」を挙げています。
出典:統計表一覧(令和3年(2021年)以前)|外務省
参照:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_003338.html
出典:海外在留邦人数調査統計 平成30年要約版|外務省領事局政策課
参照:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000368753.pdf
IT技術の最新トレンドを知るため
最新の情報や技術が常に更新されていくIT業界では、グローバルな最新トレンドを知るためにも英語力が必要とされます。
IT業界では、多くの最新製品や技術が海外から入ってくるため、必然的に得る情報は英語になります。
また、インターネットで得られる質の高い情報も英語で書かれていることが多く、グローバルな展開をしている企業への就活では、英語力が求められる機会が増えると言えるでしょう。
優秀な外国人を受け入れる体制にするため
将来的に国内だけで優秀な人材を採用しようと考えても、少子高齢化の影響で人材不足に拍車が掛かる可能性が高まっています。そのため、日本は優秀な外国人を受け入れる体制づくりの必要性に迫られているとも言えるでしょう。
現在では、最先端のIT人材としての外国人の受け入れは既に進んでおり、今後も高まり続けることでしょう。
また、企業の海外進出に伴う外国人の採用数の高まりから、英語力を使ってさまざまな取り組みをしている企業も見られるため、就職活動の時点で、ある程度の英語力を付けておくことをおすすめします。
翻訳作業を減らすため
外資系企業では、英語力が基本スキルになると言われています。そのため、電話やメールを使った海外との取引でもハイレベルの英語を使うことになるでしょう。
社内文書が英語で書かれている企業もあるため、翻訳作業を減らすためにも、英語力の高さが求められる可能性があります。
いずれにせよ、外資系企業を目指す場合は、常に英語を使う機会があると考えておきましょう。
会社全体で英語を使う環境にして英語力を養うため
海外進出を進めている企業は、新しい消費市場を求めています。インターネットや流通システムの進化とともに、その流れはますます高まっていると言えるでしょう。
また、昨今のリモートワークの普及に伴って、英語で行われる会議などの内容を、自分一人で理解できる力が求められる状況も出てきています。
そのため、会社全体で英語を使う環境にし、英会話を身近なものとすることでを英語力を養い、自社内のグローバル化を進めている企業も見られます。
英語を活かせる理系の就職先業界
理系の専門知識と英語力を持ち合わせる人材は、多くの業界で高く評価されています。
特にグローバル展開している企業や、国際的な競争が激しい業界ではその強みを最大限に活かすことができます。
ここでは英語力×理系が活かせる業界について紹介していきます。
メーカー(電気・機械・化学・医薬品など)
日本を代表する多くのメーカーは海外に生産拠点、研究開発拠点、そして販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。
このような環境では、部品や原材料の調達から製品の生産、販売に至るまで、サプライチェーン全体が国際的であるため、海外のパートナー企業や子会社との英語でのコミュニケーションが日常的に発生します。
また、新興国市場への参入や既存市場での競争力維持のためには現地の顧客やパートナーとの技術的なやり取り、市場調査、プレゼンテーションなどを英語で行う機会が非常に多くなります。
さらに、世界中の研究機関や企業との共同開発、技術提携を通じて、最先端の技術情報を英語で共有して議論を深める必要もあるでしょう。
研究開発/生産技術/品質保証/セールスエンジニア/海外営業/知財/など
IT・ソフトウェア業界
IT分野は国境を越えてサービスや技術が展開されることが当たり前であり、英語は共通言語として非常に重要です。
開発チームが世界各地に分散している場合が多く、英語でのコミュニケーションが必須となります。
また、海外の顧客に対してソフトウェアやシステムの導入支援、技術サポートを行う際には、英語での対応が求められます。
多くの技術譲歩や議論が英語のオープンソースコミュニティで行われており、これに参加するためには英語力が不可欠となります。
さらに、世界中で日々生まれる新しい技術やフレームワークに関する情報はほとんどが英語で発表されるため、最新情報をキャッチアップするためにも英語は欠かせません。
ソフトウェアエンジニア/ITコンサルタント/クラウドエンジニア/アプリケーションエンジニア/プロジェクトマネージャー/など
コンサルティング業界
理系の技術を扱うコンサルティングファームや、グローバルなプロジェクトを多く手掛ける総合系コンサルティングファームでは、理系の専門知識と英語力が大きな強みとなります。
海外に拠点を持つクライアントや、グローバル展開を志向する日本企業の海外戦略立案に置いては、英語での提案や議論が中心になります。
多国籍のチームメンバーと連携して、海外の最新事例をや知見を共有しながらプロジェクトを進めるため、高い英語コミュニケーション能力が求められます。
幅広い業界のクライアントに対して、技術戦略、IT戦略、サプライチェーン改革などを提案する際には、グローバルな視点と英語での情報収集が不可欠です。
ITコンサルタント/戦略コンサルタント/経営コンサルタント/DXコンサルタント/など
シンクタンク業界
シンクタンクとは、政府機関や企業、学術機関などから依頼を受けて、特定のテーマに関する調査や政策提言を行う機関です。
地球規模の課題(環境問題、エネルギー問題、国際経済など)に関する調査研究では、海外の論文、データ、専門家との連携が不可欠であり、英語力が求められます。
海外のシンクタンクや国際機関と共同でプロジェクトを進めることもあり、英語での議論や報告書の作成能力が必要となります。
また、日本の研究成果を国際社会に発信したり、海外の政策動向を分析して日本に提言したりする際に、英語でのコミュニケーションが重要になります。
研究員/エコノミスト(技術動向や産業分析を専門)/アナリスト/など
特許事務所/企業の知財部門
特許事務所や企業の知財部門は、企業の知的財産を担う重要な部門であり、国際的なビジネス展開においてその重要性が増しています。
日本企業が技術を海外で保護するため、世界各国への特許出願が日常的に行われており、特許明細書や関連書類の翻訳・作成に英語力が不可欠です。
競合他社の海外特許情報を収集し、英語で内容を分析する能力も求められます。
さらに、特許侵害などのトラブルが発生した場合、海外企業や弁護士との交渉・対応を英語で行う必要も生じます。
弁理士/特許技術者/知財担当者/など
英語力を活用できる理系職
TOEICなどの英語力をアピールできる資格の中には、理系ならではの資格もあります。そのため、英語力のある理系の人材を求める企業では、特に高評価が得られるでしょう。
ここでは、英語力を活用できる理系の仕事と、英語力が必要になる理由を紹介していきます。
MR
医薬品の専門家として、医療従事者に医薬品情報を提供するのがMRです。新薬開発の治験は海外の方が進んでいるため、最新情報は海外から取り入れます。
そのため、医学論文などの英文読解や、医療系専門用語解読において英語力が試されるでしょう。
また、外国人の従業員が多い外資系企業などを志望する場合も、日常会話で英語が必要とされる場面が多くなるでしょう。
CRA
臨床開発モニターと呼ばれる、薬の開発における治験を監視する仕事がCRA(臨床開発モニター)です。CRAの仕事で英語力が必要になるかどうかは、環境によって変わってきます。
たとえば、世界各国で同時に行う「グローバル試験」を担当するのであれば、共通言語は英語です。この場合は、英文の書類を読み、報告書も英語で書き、電話会議も英語を使うことになるでしょう。
また、外資系企業では日常的に英語が使われることが多く、モニタリング業務を主に行う仕事の担当であれば、英語の読み書きが必要になります。
メディカルライター
医療に関する文書を専門的に作成するのがメディカルライターです。たとえば、世界レベルで発表される医療情報を扱う場合などに高度な英語力が必要になります。
また、治験総括報告書の作成や医療文書の翻訳などを担当する場合は、さらに高度な医療英語やライティング力、読解力が必要になるでしょう。
場合によっては、医療翻訳の専門スキルを身に付ける必要が出てくることもあるでしょう。
建築系エンジニア・プラントエンジニア
食品や化学系、水力、電力など、幅広い分野の工場設備一式の設計や開発などを手掛けるプラントエンジニアや、大型ビルの建設などにかかわる建築系エンジニアのような職種も、英語力が求められることが多い仕事と言えるでしょう。
特に、海外に工場がある会社で、海外の顧客と取引をしたり、現地スタッフの指導をしたりする場合など、英語を使ったコミュニケーションは必要不可欠になります。
日常的な英会話の他にも、ビジネス英文の読解や英文メールのやり取り、さらには図面や資料でも英語を使うなど、多くの場面で英語力が試されることになるでしょう。
ITエンジニア
IT業界のニュースや技術関連のニュースは英語が多く、最新情報を知るためには英語での読解力が必要になります。また、エンジニアが必要とする最新情報は、大半が英語で書かれているとも言われています。
海外企業とのやり取りも多くなった昨今では、英語でのコミュニケーションが必要な場面も増えていますが、その都度通訳を付けていたのでは費用が掛かってしまうでしょう。
また、IT業界用語には専門的な用語が多いことから、技術者自身が英語でやり取りした方が都合が良いと言えるでしょう。
航空整備士
航空機の点検や整備、修理をする航空整備士の整備マニュアルは、英語で書かれています。
その他にも、航空機の不具合や、管理システムやパイロットからの報告、空港での対応などを英語でやり取りする必要があるため、航空整備士には英語力が求められます。
ただし、マニュアルに使われる英語はわかりやすいものになっているため、それほど高い英語力は必要ないでしょう。
それでも、最低限のコミュニケーションが取れる英会話力を身に付けておくことをおすすめします。
海外に拠点を持つメーカーの技術職
海外に拠点を持つメーカーの技術職の場合、海外工場とのやり取りや、海外支店への出張なども考えられるため、英語力が問われます。
また、近年では製造業の海外進出も増え、多国籍の人々とともに仕事する機会も多くなっていることから、英語でのコミュニケーションの必要性が高まっていると言えるでしょう。
研究開発職(R&D)
新製品や新技術の開発に携わる研究開発職では、英語で不可欠となる場面が多くあります。
最新の研究動向は英語で発表されることがほとんどであり、英語で書かれた論文や技術文献を正確に理解する能力は、研究の質を高めるうえで非常に重要です。
また、海外の研究機関や企業との共同研究、国際学会での発表、意見交換の機会が多く、円滑なコミュニケーションには高い英語力が求められます。
さらに、世界中の研究者や開発者と情報を共有して、議論を深めるためには英語でのプレゼンテーション能力やディスカッション能力が必須となります。
生産技術・品質管理職
製品の製造プロセスを最適化したり、品質を保証したりするこれらの職種でも、英語が役立ちます。
グローバルに展開する企業では、海外の生産拠点との連携が日常的に発生して、生産ラインのトラブルシューティング、品質基準の共有、技術指導などを英語で行うことがあります。
また、製品が海外で販売される場合、現地の品質規格や法規制に対応する必要があり、これらの情報は英語で提供されることが多いため、正確な理解が求められます。
アプリケーションエンジニア
顧客に対して自社製品や技術の専門的なサポートを行うのがアプリケーションエンジニアです。
特に海外顧客を担当する場合、英語力が非常に重要になります。
製品の導入支援、トラブルシューティング、技術的な問い合わせなどを英語で直接顧客とやり取りする場面が多くあります。
さらに、海外の代理店や販売パートナーに対して、製品知識や操作方法に関する技術トレーニングを英語で実施することもあります。
海外顧客からのフィードバックを英語で収集し、製品開発部門に伝えることで、製品改善に貢献する役割を担います。
セールスエンジニア/技術営業
技術的な専門知識を活かして、顧客に製品やソリューションを提案・販売するのがセールスエンジニア/技術営業です。
海外市場をターゲットとする場合、英語力は直接的に売上に貢献します。
顧客の課題をヒアリングし、自社製品や技術でどのように解決できるかを英語でわかりやすく説明するプレゼンテーション能力が求められるでしょう。
また、海外の企業との商談や契約交渉を英語で行うため、技術的な内容に加えて、ビジネスに関する高度な英語力が求められます。
国際的な展示会に出店する際には、海外の来場者に対して製品の説明やデモンストレーションを英語で行うこともあります。
コンサルタント
企業の経営課題に対して、技術的な知見と分析力で解決策を提案する職種がコンサルタントです。
特にグローバルなプロジェクトや外資系企業では英語力が必須となります。
海外のクライアントに対して、技術戦略の立案、業務プロセスの改善、新規事業開発などを英語で支援する機会が多くあります。
国際的なチームと連携し、様々な国の企業や市場を対象としたプロジェクトに参画するために、グローバルな視点と高いコミュニケーション能力が不可欠です。
また、世界中で発表される最新の技術トレンドや市場情報を英語で効率的に収集して、分析する能力も求められます。
知財専門職(弁理士・特許技術者など)
企業の知的財産(特許、意匠、商標など)の取得、管理、活用を専門とするのが知財専門職です。
国際的な特許出願が増加する中で、英語力は非常に重要になります。
日本企業の技術を海外で特許出願する際には、特許明細書や関連書類を英語で作成・確認します。
世界中の特許データベースから、競合他社の特許情報を英語で検索・分析する能力も必要です。
さらに、特許侵害などに関する海外企業との交渉や係争においては、英語での専門的なやり取りが発生します。
海外営業/貿易事務
海外市場への製品販売や、国際的な物流・貿易に関する業務を担うのが海外営業/貿易事務です。
技術的な知識を持つことで、よりスムーズな取引が可能になります。
受注、納期調整、クレーム対応などの日常的な業務を英語で進めることが多く、輸出入に関する契約書、インボイス、船積書類などを英語で作成・確認する業務も発生します。
現地の販売戦略の共有や、市場動向に関する情報交換を海外の代理店やパートナーと英語で行うことも重要な役割です。
理系職が英語を活用するシーン
文系が英語を仕事で活用することに比べ、理系職で英語を活用するシーンはなかなか想像しにくいのではないでしょうか。
ここでは、理系職はどのような場合に英語を活用するのか、具体的に見て行きましょう。以下に挙げるシーン例を参考に、自分に不足している英語力を見付ける参考にして下さい。
顧客との会議や交渉で活用する
外資系の会社や海外に拠点を持つ会社であれば、顧客との会議や交渉で英語を使う機会が多くなるでしょう。そんなときに英語の語彙が少ないと、結果的に生産性まで下がってしまうと言われています。
特に会議や交渉では、議論を深めるために英語力の高さが必要となるでしょう。英語を使いこなせるようになるためには、英文法の基礎をしっかりと学び、意識的に英語を使うような勉強法を取り入れることが大切です。
社内でのコミュニケーションで活用する
顧客だけでなく、外国人の社員とのコミュニケーションでも英語が必要になる場合があります。具体的には、会議などで議論をするとき、メールやテレビ電話でのやり取りが必要なとき、海外からの訪問者とのやり取りが必要なときなどが考えられるでしょう。
外資系企業であれば、報告、連絡、相談においても英語によるコミュニケーションが必要になるため、基本レベルの英語力を身に付けておくことをおすすめします。
なお、外資系企業でも日本に拠点を置いてからの歴史が長い会社では、英語を使わない環境の会社もあります。入社前にどんな体制の会社なのかを確認しておくのも良いでしょう。
理系の仕事へ転職するためのTOEICレベル
日本で一般的に普及しているTOEICは、ビジネス英語での表現が多く使われているため、英語力の計測ができる試験と言われています。
TOEICは、点数ごとに英語力のレベルが確認できるため、取得した点数によって英語を使う仕事への転職先を決めるときの指標になるでしょう。
ここでは、それぞれの理系の仕事へ転職するために必要なTOEICレベルについて、点数ごとに紹介します。理系での就職が有利になるためのスコアは800点以上と言われていますが、現在の自分のレベルに合う職種は何かなど、参考にして下さい。
900点から990点の場合
TOEICレベルが900点から990点の場合、高度な英語力を持っているレベルと言えるでしょう。高度な英文の理解と、的確な英文の記述ができることの証明になるため、英語を活かした専門職にも就けるでしょう。
ネイティブスピーカー並みの英語力に匹敵するため、ディスカッションや専門書の読解も可能とみなされます。
考えられる理系の職業としては、メディカルライターの翻訳業務の他、英語での公式文書の作成などが挙げられるでしょう。
800点から895点の場合
TOEICレベルが800点から895点の場合、スムーズに意思疎通ができるレベルであると判断されるため、海外勤務も可能とされるスコアです。ビジネスでは問題なく英語が使えるとみなされるでしょう。
プラントや建築系エンジニアとして、海外駐在が目指せるレベルと言われています。
700点から795点の場合
TOEICレベルが700点から795点の場合、英語力はあると判断されますが、会話を広げるためにはもう少し学ぶ必要があるとみなされるでしょう。
目安としては、上場企業の国際部門に就職できる可能性が高いとされるスコアです。
企業にもよりますが、ビジネスで英語を使うのであれば、最低ラインとして700点は必要と言われています。就職活動で有利なアピールになるのは、750点以上と覚えておきましょう。
600点から695点の場合
TOEICレベルが600点から695点の場合、就活での履歴書でアピールできるレベルと言えます。日常会話が成立する程度で、海外旅行などで使える英語力とみなされるでしょう。
このレベルの場合、複雑な会話では困難が生じるケースも考えられますが、上場企業が一般社員に求めるレベルと言われています。それでも、英語で仕事を行うためにはあと少し努力が必要と言えるでしょう。
そのため、このレベルが履歴書に書ける最低ラインと考えましょう。ITエンジニアやMRであれば、このレベルを目安として下さい。
500点から595点の場合
TOEICレベルが500点から595点の場合、基礎的な英語力を保持しているとみなされるでしょう。簡単な日常会話ができて、基本的な読み書きが可能なレベルと判断されます。
このレベルは、英語を使った仕事に就くのには難しいスコアと認識しておきましょう。
500点未満の場合
TOEICレベルが500点未満の場合、履歴書等に書くのはおすすめしません。特にアピールになる部分はなく、英語力がないことが露呈してしまうため、記載を控えた方が無難なレベルと言えるでしょう。
最低限のコミュニケーションが可能なレベルとみなされるスコアです。
英語力を活用できる理系職へ就職するためのポイント
英語力を活用して理系職へ就職するためには、TOEICの他にもアピールポイントがあります。ここでは、英語力を活用できる理系職へ就職するためのポイントを2つ紹介しましょう。
それぞれのポイントを参考に、効率的に能力を高めておくと良いでしょう。
- TOEICだけでなく英会話もできるようにする
- それぞれの理系職の専門知識も付ける
TOEICだけでなく英会話もできるようにする
理系職でも、英会話ができるメリットは大きいと言えるでしょう。たとえば、海外の企業と合同プロジェクトを進めるときなど、英会話ができないことで相手にうまく説明できなければ、プロジェクトの成功も危ぶまれる場合があります。
このようなデメリットをなくすためにも、TOEICだけでなく、英会話もできるようにしておくと良いでしょう。
それぞれの理系職の専門知識も付ける
理系としては当たり前のことでしょうが、理系専門知識を付けておくことは必要不可欠です。特に、自分の強みになるような理系の専門知識を付けておくことは、基本的なポイントでしょう。
大学で学んだ専門分野は、一見関係なさそうな業界でも役立ち、自分の力を発揮できることが多いため、幅広い業界を対象に考えてみることをおすすめします。
理系職で英語ができないことのリスク
インターネットで世界中がつながっている現代において、世界の公用語である英語ができれば世界中のどこにいても仕事ができると言えるでしょう。
理系職でも英語力が問われる仕事が多く、ネット社会の流れに乗れなければ、キャリアアップを考えるうえで大きなリスクになる可能性もあります。
どのような仕事を選ぶ場合でも、英語の重要性が高まっていることを念頭に置いておきましょう。
理系職へ就職するための英語の勉強方法
理系職を目指す人の英語の勉強方法には、いろいろなものがあります。たとえば、英語コーチングスクールで英語力を付けるのもおすすめの方法でしょう。
このスクールは、英会話を短期習得できるのがメリットです。完全オンラインが可能なため、コロナ禍でもおすすめでしょう。
生徒一人に専属コーチがつくマンツーマン指導のほか、効率的に学習できるカリキュラムに沿って指導してもらえます。
さらに、メールやLINEでのサポートもあるため、効果的に学べるでしょう。
理系職へ就職するためのTOEIC勉強時間目安
理系職へ就職するためのTOEICの勉強では、スピーキング、ライティング、リーディング、リスニングという4技能の向上が求められます。
TOEICの勉強時間については、その人の現時点でのレベルと目指すレベルに応じて違ってくるため、以下はあくまでも目安と捉えて下さい。
たとえば、400点台の初心者レベルの人が600点台を目指すのであれば、500時間の勉強が必要でしょう。また、600点レベルの人がビジネスで英語を使える最低ラインの700点を目指すなら250時間が目安で、1日3時間の学習であれば約3か月掛かると言われています。
さらに、700点から800点を目指すためは500時間が目安で、1日3時間の学習で約半年掛かるでしょう。
英語力を活用できる理系職を目指そう
海外拠点を持つ企業や外資系企業で理系職として働くことを目指すなら、英語力を上げておくことには大きなメリットがあるでしょう。
会社に就職してからでも英語力を上げることはできますが、英語力の大切さを知った時点から少しずつでも始めれば、TOEICの点数を上げて履歴書で英語力をアピールできるようになります。
この機会に英語力を上げて、理系職での就職に有利にしておきましょう。