建築業界の業界研究|主な職種や働くメリット・デメリットも合わせて紹介

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はじめに

「建築業界ってどんな所なんだろう」 「建築業界で働くメリットを知りたい」 「建築業界は将来性があるのだろうか?」 これから建築業界に就職を希望している人は悩みや疑問が多くあるでしょう。

本記事では不動産業界とはどのような所か、主な職種など基本的な情報に加え働くメリットやデメリット、不動産業界の用語について解説します。

この記事を読むことで、建築業界に就職する時に役立つ知識や専門用語、実際に働いた時のメリットやデメリットについて把握することができます。その知識をもとにして、自分に向いている建築業界の職種を選択することができるでしょう。

これから建築業界へ就職を希望する人は、この記事をチェックしてみて下さい。

建築業界とは

建築業界とは、ビルやマンションの建設、橋や道路、鉄道、港湾施設などを公示する業界のことです。建築に欠かせない電気や空調、通信などの設備工事も建築業界に含まれます。

大きく分けると、インフラ整備を主にしている「土木工事」と建物を建てることがメインの「建築」になります。業界研究をしている方は、どちらが向いているか考えてみましょう。

ゼネコンと呼ばれる元請の下には下請けが多くあり、仕事の種類もさまざまです。

建築業界の現状と今後の展望

建築業界で働きたいけれど、将来的に不安を感じている人もいるでしょう。五輪の特需も終わり、コロナ過の中今後はどうなるのでしょうか。

ここでは、業界研究をしている人に役立つ内容を解説します。建築業界の現状を知って就活に役立てましょう。

人手不足が深刻

都心ではマンションの建設やオリンピックによる建設ラッシュで人手不足が深刻化しています。コロナ過によって、外国人労働者の減少もあり、ますます人手が不足すると考えられています。

下請け業では後継者問題や職人の高齢化によって、労働力が不足していき人材需要が高まるでしょう。

コロナの影響による建築投資額の減少

一時期、コロナの影響もあり建築投資額が減少していましたが、2021年度は持ち直しました。建築投資額は社会経済活動や市場動向に大きな影響を与える数字で、今後の建築業界の動向を予測することができます。

業界研究をしている人は建築投資額を気にしている人も多いでしょう。建築投資額に加え、土木投資も増える見通しで、こちらも持ち直しました。

出典:令和3年度(2021年度) 建設投資見通し 概要|国土交通省 参照:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001427867.pdf

働き方改革が求められている

働き方改革が求められる建設業界では、建設業働き方改革加速化プログラムの実行や適正な工期設定等のガイドラインの策定などがおこなわれています。

また、高齢化が進み若者離れが顕著なことから、週休2日制の導入やICTを活用した建設の推進など、少しでも労働環境を良くしようとする企業も増えてきています。

近年DXが進められている

建築業界では昨今DXが進められています。DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、業界を問わず取り入れられています。

建築業界によるDXは、効率化を良くするためにAIやICT、IoTなどのデジタル技術を取り入れることです。DXを取り入れることで、業務のプロセスを変えることができて最適に生産できます。

仕事そのものを新しく変化させることで、建築業界が抱えている悩みを解決できると考えられています。

建築業界のビジネスモデルとは

建築業界にはいくつかのビジネスモデルがあります。業界研究をしている方はゼネコン、サブコン、マリコンとは何か疑問を感じたでしょう。

ここでは、それら3つの違いについて詳しく解説をします。それぞれの違いを知って、どの業界に就職をするのかを考えましょう。

ゼネコン

ゼネコンとは和製英語で「ゼネラルコントラクター」の略称です。ニュースなどで大手ゼネコンの○○のように、一度は聞いたことがある方も多いでしょう。ゼネコンとは総合工事業に分類され、建築業界ではリーダーとなる企業のことを呼びます。

ゼネコンは元受けとも呼ばれ、不動産会社から工事を受注したものを、営業や設計、施工にまとめ大型プロジェクトを取りまとめているでしょう。日本にはスーパーゼネコンと呼ばれている企業が5社あり、売上高や技術力などずば抜けて優れていると評価されています。

プロジェクトによっては、いくつかの大手ゼネコンが手を組み、共同企業体として作業することもあります。

サブコン

サブコンはゼネコンが受注した物の施工業務を担います。専門技術に特化した企業が多く、得意分野を活かした仕事をします。職別工事業や設備工事業の企業がこれにあたるでしょう。

建設に欠かせない電気工事、空調工事、水道工事もサブコンに含まれます。事業規模は特に決まっておらず、さまざまな企業が担当して行います。現場では、サブコンの監督をつけて作業を行うことになるでしょう。

ピンポイントの仕事になるため、サブコンはいくつかの現場を掛け持ちして行うこともあります。

マリコン

マリコンとは、港湾や護岸、海底トンネルなどを作る海洋専門の土木工事業者です。マリンコントローラーの略語で、海洋土木を担当する建設会社のことです。

海洋土木とは陸上とは違う種類の業務内容となり、大型専門船を使って資材を運ぶこともあるでしょう。海洋知識も必要となる職業です。日本には大手3社のマリコンが存在します。業界研究をするなら「五洋建設」「東亜建設」「東洋建設」を調べてみると良いでしょう。

建築業界の主な職種

建築業界には多くの職種があります。ここでは、建築業界の代表的な職種について解説をします。自分にはどんな職種が向いているのか知ることで就職に役立てることができるでしょう。建築業界の職種についてチェックしてみましょう。

職人

現場で働く職人は、足場の組み立てや解体、鉄骨の組み立てなど、多くの仕事があります。それぞれの職人は、「とび職」「鉄筋工」「鍛冶工」「型枠大工」「配管工」など、専門的な内容に特化した仕事を行います。

専門分野で活躍をしたい人は職人の仕事に向いています。技術力を磨くことで一人前と認められ、責任のある仕事を任せてもらえるでしょう。

施工管理

施工管理は工事現場の施工や予算、書類作成など多岐に渡って管理します。特別な資格はいりませんが、国家資格となる「施工管理技士」の資格を持っていると技術を証明できるでしょう。

新規現場はもちろん、建て替え工事の時にも必要とされ安定性の高い職種と言えます。現場職人とのコミュニケーションを大切にし信頼関係を築いて業務を進めていきます。

設計

設計士は建築士をサポートする仕事です。設計事務所や建築メーカーなどで働くケースが多く、自らの判断で設計士と名乗ることもできます。特別な資格は必要ありません。

設計士の主な仕事は、施主と直接打ち合わせをして要望を聞くことです。どんなこだわりがあるのか聞き入れ、イメージに合った建物を建築します。

技術開発

技術士の仕事は建築業界の最高峰だと言われています。資格を取得することで、専門的な知識を持っていると認められ、年収アップも期待できます。また、建築の技術士は、建設コンサルタントとして活躍するケースも多いです。

営業

建築業界の営業は、建築工事の仕事の契約を取ってきます。営業を行う所は、民間工事と公共工事があります。民間工事は地権者に自社の技術をアピールしてマンションなどを建築する提案をする形です。何度も話し合って契約を取ります。

公共工事の場合は、入札で施工業者を決定します。営業力は問われませんが、入札についての知識が必要になるでしょう。自社が勝てるように情報収集をしながら進めていくことになります。

事務

建築業界の事務職は会社にとって重要な役割を与えられます。契約書や支払い処理など、数多くの書類を作成します。事務処理能力が高ければ、建築業界に対する知識が無くても活躍できるでしょう。建築業界の事務職は、総務や経理、営業事務、現場事務などがあります。

技術コンサルタント

技術コンサルタントは、建設事業において技術的な提案を行う職業です。多くの工程に関わる仕事内容で、専門的な知識を求められます。

大規模な建設になると日数もかかり、終了した時には達成感が味わえるでしょう。技術コンサルタントはクライアントのパートナーとして大きな役割を果たします。

建築業界に関する用語

建築業界には専門用語が多くあります。働きながら学べる用語もありますが、ここでは知っておくと役立つ専門用語を2つ紹介します。業界研究をしている方はチェックしておくと就職後に役立つでしょう。早速チェックしてみましょう。

i-Construction

i-Constructionは国土交通省が建築業界の生産性向上のために始めたプロジェクトです。これは、ICTを取り入れたプロジェクトで、ドローンによる測量やICT建機を用いた施工などが行われています。

人手不足に悩む建築業界にとって、効率よく作業することができるプロジェクトでしょう。

VE方式

VE方式は、公共工事で民間から施工工事法の技術提案を受け付ける入札・契約方式のことです。工事の品質を保ちながら、工事にかかるコストを抑えることが期待できます。VE方式は入札時に行うものと契約後に行うものがあります。

建築業界で働くメリット

建築業界は魅力的で就職を考える人が多いでしょう。実際に働いてみるとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、建築業界の収入面や安定感、やりがいについて解説をします。

メリットを知ることで、業界研究になり魅力的な部分を詳しく知ることができます。メリットを知って就職活動に役立てましょう。

若いうちから高収入

建築業界は比較的高収入ですが、業種によって収入が変わります。収入幅がとても広く、年収300万円~1000万円前後まであります。比較的若いうちから高収入を得ることができ、年齢を重ねるごとに収入はアップするでしょう。

中でも、大手ゼネコン入社10年目から年収が飛躍的にアップすると言われています。高い年収を考えるなら大手ゼネコンに就職をすると良いでしょう。収入は経験年数や資格の有無、雇用形態によって変わります。

専門性の高い職種ほど高収入になる傾向があります。

他業種より安定した業界

建築の仕事は国が発注する公共事業を行うこともあります。国からの投資もあり、安定した業界と言えるでしょう。他の業界とは違い、消費者のニーズに左右されない所もメリットと言えます。

ゼネコンクラスになると、大型プロジェクトを任せられることとなり長期的に安定した仕事を得ることができます。建物の補修や改装工事も増加傾向にあり、新築住宅の売り上げも好調な兆しです。業界研究としてさまざま企業を調べてみると良くわかるでしょう。

大きな仕事でやりがいがある

建築の仕事は、大きなプロジェクトにかかわると高層階のビルやショッピングモール、橋の建設など多くの人に知られている建築物を作ることができます。自分の作ったものが地図に載り、誰かの役に立っていることを実感できる職業でしょう。

生活に欠かせない道路やトンネル、天然ガスなどの採掘などの仕事をすると、満足度も高く大きなやりがいを感じることができます。最近では、災害の復興工事も増えており、人に感謝されることが多いでしょう。

建築業界で働くデメリット

建築業界のメリットについては知ることができましたが、デメリットもあります。しっかりとデメリットを知ることで、入社してから気を落とすことも無くなるでしょう。

ここでは、景気についてや労働時間、精神的負担について解説していきます。業界研究としてしっかりチェックしてみましょう。

景気に左右されやすい

建築業界の仕事は景気に左右されやすいです。国から投資してもらえる場合もありますが、判断を誤ると業績が下がることもあります。最近ではオリンピックによってインフラの整備、施設建築、マンションの建設など特需を受けました。

建築業界はイベントや景気に左右されやすく、業績も変わってきます。最近ではコロナによって飲食店の出店の改装が減り痛手となりました。景気は業界研究している人でも判断は難しく、働く上でデメリットとなるでしょう。

長時間労働になる可能性

建築業は仕事の量が多く長時間労働になることもあります。建築現場では工期が決まっており、期日まで仕上げることになります。スムーズに作業が進めば問題ないですが、地盤など何らかの問題が発生するとタイトなスケジュールになります。

最近では職人が高齢になり、人手不足に悩む企業も多くなっています。今後、ロボットの導入などでカバーすることが期待されていますが、現場で働く人は負担が増えてくることも考えられるでしょう。

また、これからは時間外労働の上限規制によって長時間残業はできなくなり環境改善が求められます。

プレッシャーが大きい仕事

建築の仕事は正確性が求められ、プレッシャーを感じながら作業することになります。設計図通りに仕上げることになり、手を抜けば欠陥のある建物になるでしょう。与えられた仕事を正確に期日まで仕上げてひとつの現場が終わります。

常にプレッシャーの中で働くことになり、精神的な負担を感じるでしょう。責任感を持って働けるかを考えて選びたい職業です。業界研究をしている方は、このようなデメリットもあることを知っておきましょう。

建築業界の業界研究を行い就職活動に活かそう

今回は、建築業界の基本的な情報や職種、メリット・デメリットを中心に解説しましたがいかがでしたでしょうか。

建築業界での就業を希望されている方は、本記事を業界研究に役立ててください。

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