理系の卒業研究の進め方とは?進まない原因や対処方法もあわせて紹介

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「理系学部の卒業論文は大変って聞くけど本当?」 「理系の卒業研究の進め方が知りたい」 「卒業研究がうまく進まないときはどうしたら良い?」 このように、理系学部の卒業研究は大変なイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

実際に時間の使い方を誤ると、思った以上に苦労する場合があります。この記事では、理系学生の卒業研究の進め方や研究がスムーズに進まない原因、その対処法などを紹介していきます。

この記事を読むことで、卒業研究を行う理系学生が事前に備えておくべき知識や情報を得られ、卒業研究に関する不安が軽減されるでしょう。

今後、卒業研究に挑む予定のある方や理系の卒業論文に関して大きな不安を抱いている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

理系の卒業研究はスケジュール組みが大切

理系の卒業研究の進め方は文系の卒論と異なり、自分自身の手で実験を行いデータ収集をしたうえで、それらを考察してまとめる必要があります。そのため、余裕のあるスケジュールを組み立てておくことが大切です。

実験は時間がかかることが多く、想定外の結果になる場合も多々あります。また、卒業研究に長い期間を与えない大学もあるため、綿密にスケジュールを組み立て、効率的に研究を進めましょう。

理系の卒業研究の進め方とは?

卒業研究の進め方や期間は大学や学部、研究室によって異なりますが、概ね速やかに研究および論文の作成を終えることが求められるでしょう。実験の進め方を誤ると、締め切りに間に合わなくなってしまう可能性もあります。

ここからは、理系の卒業研究の進め方や流れを解説します。

テーマを選定する

まず、卒業研究はテーマの選定から始めます。理系の卒業研究は、配属する研究室によってある程度分野が絞られたうえで、指導教官と相談して具体的なテーマを決めていきます。

そして、ほとんどの場合は研究室の先生方や先輩方が行ってきた研究を引き継ぐ形でテーマが与えられるでしょう。

自分がしたい研究テーマがある場合は、研究室を選択する段階でそのテーマを扱っている研究室を選ぶと、興味が持てる研究ができます。

卒業研究の目的や目標を明確にする

テーマが決まったら、卒業研究の目的や最終目標を明確にします。実験は闇雲に始めても非効率であるため、どのような結論を導き出したいかというゴールを見据えてから取りかかりましょう。

仮に途中で想定外の結果が出た場合も、目的や目標が定まっていれば軌道修正も容易です。そのためにも、自分がどんな結論に向かって研究を進めていくかを明確に描き、それを意識しながら実験を進めましょう。

予備実験・調査を始める

本実験・調査に入る前に予備実験・調査を行い、内容の精査や技術の向上を図ることが重要です。

まずは、結論を導き出すための手法やそのために行うべき予備実験・下調べなどをピックアップし、実験計画を立てます。具体的には、実験の手法やそれに必要な機材・試薬の選択、スケジュールの組み立てなどです。

なお、これらの内容はいずれパソコンでまとめますが、実験結果や決定事項、自分の発想などを忘れないよう普段使いできる実験ノートを用意しておくと良いでしょう。

文献調査を行う

実験に手を付ける前に、文献や先輩の論文を読むなどの文献調査を行うことで、自分の研究の意義を知ったうえで、採用する手法を選ぶことができます。

また、論文を作成する際は参考文献を記載する必要があるため、使用した文献の書名や筆者などはまとめて一覧に残しておくことが必要です。

本実験・調査を行う

本実験・調査には多くの時間を割く必要があります。実験を行った結果、仮説と異なるデータが出た場合はその原因を突き止め再実験を行います。

実験結果を考察してさらに実験を行うという試行錯誤を繰り返すことになるため、実験・調査には時間がかかるでしょう。

データの結果を考察する

最後に、実験によって収集されたデータから考察し、必要な実験を追加します。データの考察は得られたデータの有用性を考えたり、別視点でデータを解析したりするなど、さまざまな方向から行います。

これらの手順を繰り返しながら、論文作成の下準備を進めていきます。特にこの段階においては、常に論文提出の締切日を意識しておきましょう。

卒業研究が進まない主な原因

卒業研究がうまく進まないと、「研究室に行きたくない」「卒業研究から逃げたい」と思う場面も出てくるでしょう。しかし、事前にその原因を把握しておくことで予防できます。

ここからは、卒業研究がスムーズに進まない主な原因を見ていきましょう。

研究時間が足りない

研究時間が足りないと、思ったように卒業研究は進まないでしょう。研究にかける作業時間が多い人は、研究室に寝泊りしながら実験を行う人もいます。

研究にかける時間が少ない人はプライベートの予定と両立させるためにも、ある程度コツコツと研究に没頭・継続できる時間を確保できるようスケジュール調整すると良いでしょう。ただし、体調や大切な用事を差し置いて、研究第一にすることは望ましいことではありません。

実験・調査の方向性がズレている

次に考えられる原因は、実験・調査の方向性がズレていることです。前述したように、研究において研究の目的や目標を明確にすることは非常に大切なことです。

しかし、その設定が定まっておらず好奇心のままに実験を進めてしまうと、方向性を見失ってしまいます。そして、研究テーマに対して実験・調査の方向性がズレ始めると、一貫性のない研究内容になってしまい、途中で立ち行かなくなることもあるでしょう。

研究テーマ自体の難易度が高すぎる

最後に考えられる原因は、研究テーマ自体の難易度が高すぎたり、無理があったりすることです。

指導教官によっては、研究テーマの難易度や現実性を深く考えずにテーマを与える場合もあるため、事前にある程度確認しておくことも重要です。また、事前の予備実験や調査、イメージトレーニングなどが不十分な場合も考えられます。

卒業研究が進まないときの対処方法

卒業研究が進まない、進め方が分からなくなってしまったときは感情のまますぐに対応するのではなく、その原因をしっかりと考えそれに応じて対処法を講じましょう。

ここからは、卒業研究が進まないときの対処方法について解説します。

研究時間を増やす

周囲の同期学生や先輩と比べて、自分の研究時間が多いのか少ないのか、時間の使い方が適切かを考えることが重要です。

時間が短いと判断した人は、なるべく研究室で過ごす時間を増やすよう努力しましょう。また、十分な時間を割いていると判断した人は、自分の時間の使い方を見直してみることも1つの対処法です。

周りの人に相談する

研究の進め方が分からない場合は、1人で抱え込まずに周囲に相談してみましょう。指導教官や先輩、同期学生などにアドバイスをもらうことで、自分では気づかなかった課題や解決法が見つかる可能性があります。

また、実験方法の技術的な問題は1人で悩むより、先人に尋ねるほうが何倍も早く解決する場合が多いでしょう。

人に聞くのは恥ずかしかったり自分自身で解決したいと考えたりしてしまいがちですが、人に相談することが効率の良い解決方法です。

仮説・実験・考察を繰り返し行う

実験がうまく進まないときは、仮説・実験・考察のサイクルを繰り返し行うことも重要です。研究は、「仮説を立て、実験し、その結果を考察する」というプロセスをたどりますが、想定外の結果が出たらその理由を導き出し、別の仮説を立てる必要があります。

失敗したと思ったデータも次の実験に活かせる材料となり得ます。1つの結果に一喜一憂することなく、このサイクルを地道に繰り返すことは結論への重要な工程です。

研究目的を改めて明確化する

研究の進め方が分からなくなった場合は、研究の目的や目標を今一度明確化してみましょう。

研究テーマに対して自分の研究のゴールは明確になっているか、目的や目標に沿ったデータを集めているか、不必要な情報まで集めていないかなどを見直すことが重要です。

無駄な情報や実験を削ぎ落し、ブラッシュアップしながら進むことで、道のりがより明確になり、方向性のズレを修正できます。

研究テーマの変更を考える

卒業研究が進まないときは、研究テーマの変更も検討する必要があるでしょう。研究テーマによっては、難易度が高すぎたり現実的でなかったりする可能性もあります。

指導教官と相談し、研究テーマの変更を視野に入れた話し合いをしましょう。ただし、テーマの変更は完全に一新するのではなく、進めやすい方にアプローチの仕方や視点を変えるだけでも大きく前進する場合があります。

卒業研究の実験にはあまり長い時間がかけられないため、なるべく早めに決断することも重要です。

卒業論文の執筆時期は?

卒業論文を書き始めるのは、提出期限のおよそ2ヶ月前を目標にすると良いでしょう。それまでに実験結果をまとめられるようなスケジュールで、研究全体を進める必要があります。

卒業論文は指導教官などにチェックしてもらった後の修正も必要になるため、締め切り間近に慌てないよう、余裕をもって執筆し始めることも大切です。

また、卒業論文を提出する前にプレゼンが求められる大学もあります。自分が所属する研究室の先輩に、執筆開始時期を尋ねてみると良いでしょう。

理系の卒業研究の進め方を把握し質の高い論文作成を目指そう

理系の卒業研究の進め方や卒業論文の書き方は独特です。また、大学や研究室によっても異なり、独自のルールがある場合もあります。

情報収集を積極的に行いながら、そのルールに応じた進め方を事前に把握し、質の高い論文の作成を目指しましょう。

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