HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
近年、IT業界における技術の進歩は目覚ましいスピードで進んでいます。
中でも、ロボットを取り入れた技術は急速に発達しており、日々画期的な開発が行われています。
工場や医療現場で使われる産業用ロボットをはじめ、人の手助けを行う介護用ロボットまで、いまやロボットは人間社会に欠かせない大きな存在です。
そんなロボットの製作や研究に携わりたいと、業界に興味を持つ学生が現在増えています。
そこで今回は、ロボット分野を研究できる大学についてご紹介します。
【ロボット研究ができる大学はある?】ロボット研究ができる大学があるのかについて
ロボットは一見高度な知識や技術が求められる分野ではありますが、研究を行える大学は存在しており、専門的に学ぶための学部や学科を設置している学校も多いです。
技術の進歩によって人間社会と密接な関わりを持つことになったロボット分野は、重要度や注目性が高まっているため、教育機関でも学習の一環として学ぶことができるようになりました。
ロボットそのものの製作やロボットの中に入れ込むシステムの仕組みや実際の開発について本格的に学べる大学もあります。
【ロボット研究ができる大学はある?】ロボット研究ができるおすすめの国公立大学
ロボット研究ができるおすすめの国公立大学についてご紹介します。
主に工学部がロボット研究を取り扱う学部ですが、ロボットのみを集中的に学べる専門的な学科を設置している大学もあります。
ロボットそのものについての学習をはじめ、ロボット研究に欠かせない情報系や数学系の技術をバランス良く学べる大学など、特徴はそれぞれ幅広いです。
国公立への進学を考えており、かつロボットの分野を学びたい方は以下で紹介する大学を参考にしてください。
公立諏訪東京理科大学 情報応用工学科
長野県茅野市にある公立理系大学です。
情報応用工学科では、人工知能を用いたデータ解析や制御工学にもとづくロボット技術への応用など、情報工学の最先端を修得できるカリキュラムが豊富です。
ロボットの中身を構成するためのプログラミングなどのソフトウェア分野だけでなく、電気電子回路などの知識を使って骨組みや外装を構成するハードウェアの分野も学べることはおすすめのポイントになります。
両方の分野をバランス良く学ぶことは、将来ロボット研究に携わる仕事に就きたい場合には欠かせない要素です。
これら分野を学んで、自分のアイデアと融合させる方法を身につける術を学べるのが特徴です。
情報応用工学科の偏差値は、48~56とされています。
三重大学 工学部 機械工学科
三重県津市にある国立大学です。
工学部の機械工学科では、ロボットやコンピュータといった情報・知能・メカトロニクス機械について幅広く学べます。
また、輸送機械や電気機械など機械工学に関係する分野は幅広く対応しており、新しいニーズにも応えられるよう柔軟に学習できる環境が用意されています。
人工知能をはじめ航空技術や宇宙技術、ナノテクノロジーといった最先端かつ高度な分野も研究できる学科です。
ロボット工学はもちろん、このような最先端の技術に数多く触れてみたい方にはおすすめの大学です。
機械工学科の偏差値は50~55、大学院への進学率も60%以上と高く、興味を持った分野の研究をさらに深められる環境となっています。
宮崎大学 工学部 環境ロボティクス学科
宮崎県宮崎市にある国立大学です。
工学部の環境ロボティクス学科ではロボットをはじめ、計測制御や情報技術など幅広い融合分野に強い人材の教育が特徴です。
学科名の環境は「社会環境」「自然環境」「生活環境」を意味しており、それぞれの環境のためのロボティクス技術開発に向けて日々学習に取り組みます。
たとえば、人が入り込めない下水管を調査するための下水管形状スキャナロボットの開発や電動車いすの自動制御技術の開発を行っています。
このように、人々の生活をより便利にするものや労働環境に導入して作業を効率化できるロボットを開発することで、近未来の環境を創設できる人材の育成を目標とする学科です。
環境ロボティクス学科の偏差値は42.5~50とされています。
【ロボット研究ができる大学はある?】ロボット研究ができるおすすめの私立大学
ロボット分野は国公立大学だけでなく、私立大学でも多くの大学で研究・学習が可能です。
大学によっては潤沢な資金を使って、国公立大学よりも最先端な設備や機械を導入してより本格的な研究を行える環境が整備されている場合もあります。
今回は新設されてまもない学科から、ロボット分野でもさまざまなコースが用意されている大学まで、おすすめの私立大学を幅広くご紹介します。
私立大学でロボット分野を学習したい方は、ぜひ参考にしてください。
日本工業大学 先進工学部 ロボティクス科
埼玉県の南埼玉郡にある私立の工業大学です。
人工知能やロボット技術をはじめとする、未来へつながる先端技術分野を学べる学部として、2018年にロボティクス学科が新しく設立されました。
認知症抑制に効果があるとされるアニマルセラピーをロボットに代行させる介護分野の研究や多様化するロボットへの要求に対応するべく優れた設計材料を開発する分野など、同学科が行っている研究内容は多岐にわたります。
これら研究を存分に実施するために、機械工学や電気工学、情報工学など、ソフトウェアの分野とハードウェアの分野をそれぞれバランス良く学べるようになっているのも特徴の一つです。
ロボティクス科の偏差値は35~40とされています。
近畿大学 工学部 未来ロボティクス学科
東大阪市に本部を置く私立大学で、工学部は広島県にキャンパスがあります。
未来ロボティクス学科はロボット設計コースとロボット制御コースの2つで、構成されています。
ロボット設計コースは設計工学や加工工学など、ロボットを組み立てるのに必要な知識や技術を学ぶコースです。
ロボットの設計を通して、創造的な設計力と企画力が身につきます。
一方、ロボット制御コースでは、ロボットを制御するために必要な制御工学、情報工学を中心に学ぶコースです。
ロボットの制御を実験を通して行うことで、実践的な開発力と応用力が身につきます。
自分の興味や関心に合わせて、専門的な知識をより深く学ぶことができることがおすすめのポイントになります。
未来ロボティクス学科の偏差値は42.5~45とされています。
法政大学 理工学部 電気電子工学科
東京都小金井市にある私立大学です。
電機電子工学科はそれぞれ「電気エネルギーエンジニアリングコース」「マイクロ・ナノエレクトロニクスコース」「回路デザインコース」「通信システムコース」「知能ロボットコース」の5つに分かれています。
どのコースも電気や電子の仕組みを理解して応用的な技術を研究するために必要な分野を学習して、最先端の技術開発ができる人材を育てるのが学科としての教育方針です。
先端技術として大きく貢献することになる組み込み技術について大学のうちから学ぶことで、斬新な技術の開発や技術を高度に応用できる人材を作ることが未来の創造・発展につながります。
電気電子工学科の偏差値は55.0~57.0とされています。
玉川大学 工学部 エンジニアリングデザイン学科
東京都の町田市にある私立の総合大学です。
工学部のエンジニアリングデザイン学科のプログラムの一つであるロボットプログラムは、ロボットの設計や製作をメインとしてさまざまな分野で役立つロボットの研究を行います。
画期的なロボットの設計には必要不可欠な、動物の生体機能や制御を扱う生体模倣技術(バイオミメティクス)も取り入れて、想いを形にするデザイン能力を磨くのです。
2023年4月からはデザインサイエンス学科が設立予定であり、こちらの学科でも人の手を助けるロボットのデザインや開発について学ぶことができます。
海外の大学で行われている研究を直接学べる短期海外研修などの貴重な取り組みができるのもポイントです。
エンジニアリング学科の偏差値は47~53とされています。
芝浦工業大学 システム理工学部 機械制御システム学科
東京都の江東区にある私立の工業大学です。
現代社会を支える高機能ロボットの開発に向けて、機械制御システムの解析や設計の基礎をあらゆる視点から学ぶことができます。
理工学分野における基礎となるデータサイエンスやAIの原理を一年次から学習して、実習を通してさまざまな実践的スキルを身につけていきます。
四年次では学生の興味に合わせて研究室を選ぶことができ、それぞれの研究課題をこなすための知識や技能をより専門的に学習できるのが特徴です。
研究室も運転支援システムの研究や生体機械制御システムの研究を行っているところなど、各分野において幅の広い先端研究が可能です。
機械制御システム学科の偏差値は61~63とされています。
東京電機大学 未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科
東京都の足立区にある私立大学です。
未来工学部のロボット・メカトロニクス学科は、メカトロニクスの基礎となる機械・電機電子・情報・制御を総合的に学べる分野で、学科全体としてロボット分野に力を入れているのが特徴です。
実際にロボット製作を行いものづくりの土台を築くワークショップや実験では、プログラミングの基礎から応用まで丁寧に指導して確実な技術の習得を目指します。
全学年統一の実力テストは、生徒一人ひとりの習熟度を測る良い指標となっており、上級生が下級生をフォローする相談室の設置など、学びに特化した環境が整備されているのが特徴です。
未来科学部ロボット・メカトロニクス学科の偏差値は54~58とされています。
【ロボット研究ができる大学はある?】卒業後の就職先について
大学でロボットに関する研究を行ってきた学生は、卒業後の就職先としての選択肢は幅広いです。
産業機器メーカーでロボット開発業に就くことはもちろん、電気や機械工学の知識を活かした電機メーカーや自動車メーカーへの就職など多岐にわたります。
プログラミングの知識も持ち合わせているため、IT業界に就職してエンジニアになる人も多いです。
また、大学卒業後は就職ではなく大学院への進学を選んで、さらなる研究を進める人もいます。
まとめ
ロボット研究ができるおすすめの大学と、卒業後の就職先についてご紹介しました。
ロボットはいまや、世界的に技術の発達が期待されている分野です。
労働環境はもちろんのこと、人々の暮らしにも欠かせない存在になりつつあるロボットについて研究して未来の創造に貢献できることは、非常に魅力的でやりがいのあるものになるでしょう。
ロボットを作りたい、研究したいと少しでも興味がある人は、ぜひロボット研究ができる大学へと進学を検討してはいかがでしょうか。