【例文あり】新卒向け志望動機の書き出しとは？書き方や例文を紹介！

Digmedia編集長

伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

志望動機の書き出しは、企業への熱意を伝える重要なポイントです。

採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、最初の一文で興味を引けるかどうかが大きな分かれ道となります。

本記事では、志望動機の書き出しの重要性や具体的な書き方、避けるべきポイントなどを解説し、例文を交えて紹介していきます。

【新卒志望動機の書き出し】書き出しが志望動機のカギ？！

志望動機の書き出しは、採用担当者が最初に目にする部分です。

ここで印象を決めるため、どのように伝えるかが非常に重要になります。

文章の始まりが曖昧だったり、ありきたりな表現では印象に残りにくく、他の応募者との差別化が難しくなります。

限られた文字数の中で、自分の熱意や魅力を伝えるには、結論を明確にし、具体的なエピソードを交えて表現することがポイントになります。

印象が決まる

この最初の一文で、読者の興味を引けるかどうかが志望動機全体の印象を左右します。

そのため、自分の経験や志望理由を端的に述べることが求められます。

また、インパクトのある書き出しにすることで、読み手の関心を惹きつけることができるため、適切な言葉選びが重要です。

短い時間でアピール

企業の採用担当者は、限られた時間の中で多くの応募書類をチェックしています。

そのため、最初の数行で「この応募者は違う」と思わせることが非常に重要です。

自分の魅力を短時間で伝えるためには、結論を先に述べ、簡潔かつ端的に内容をまとめる工夫が求められます。

また、具体的なエピソードや数字を交えることで、より説得力のある書き出しになります。

論理的に話せるか

志望動機では、文章構成力や論理的思考力も評価されます。

読み手にとって分かりやすく簡潔に、自分の考えを整理して伝えられているかが重要です。

一貫性のある文章を心がけ、主観的な感想だけでなく、客観的な事実や経験に基づいて書くことが大切です。

特に、志望理由が明確で論理的に説明されていると、採用担当者にも好印象を与えることができます。

【新卒志望動機の書き出し】面接官の評価ポイント

面接官は、応募者の志望動機を通じて、どのような意欲や価値観を持っているのかを確認します。

単なる興味や感想ではなく、しっかりとした根拠を持っているかどうかが重要になります。

また、採用担当者は求める人材像と合致しているかどうかも見ているため、自分が企業の理念や文化にどのようにフィットするのかを明確にすることが必要です。

熱意

面接官は、応募者が本当にその企業で働きたいのかを見極めようとしています。

単に「興味があります」と述べるだけでは説得力に欠け、他の企業でも通用する内容になりがちです。

そのため、志望動機には具体的な理由を交えることが不可欠です。

また、これまでの経験と志望企業を結びつけることで、志望の本気度を伝えることができます。

人柄

面接官は、応募者が企業の文化に適応できるかを志望動機から判断しています。

スキルや知識の適性も重要ですが、それ以上に「この人と一緒に働きたいか」という視点が重視されます。

そのため、志望動機には自分の価値観や行動特性が伝わる要素を盛り込むことが重要です。

たとえば、「チームでの協力を大切にしている」「主体的に行動することが得意」など、自身の人柄を示す内容を加えると良いでしょう。

また、単なる自己PRではなく、企業の求める人物像と自分がどのように合致するかを示すことが大切です。

【新卒志望動機の書き出し】考え方

志望動機を作成する際には、一貫性を持たせることが重要です。

なぜその業界なのか

業界選びの理由は、単なる憧れやイメージだけではなく、自分の経験や価値観と結びついたものであることが求められます。

たとえば、「幼い頃からものづくりが好きだった」「データ分析を通じて問題解決に関心を持った」など、自身の背景を明確にすると、説得力が増します。

また、業界研究を進めることで、他業界との違いや独自の強みを理解し、それが自身の考え方とどう結びつくのかを説明できるようになります。

なぜその企業なのか

業界を選んだ理由の次に、なぜその企業なのかを具体的に述べることが重要です。

特に、同じ業界内の他社との違いを理解し、その企業独自の強みや特徴に触れることが大切です。

また、企業説明会やインターンでの経験があれば、それをもとにしたエピソードを加えると、さらに説得力が増します。

成し遂げたいことは何か

志望動機の締めくくりとして、自分がその企業でどのような活躍をしたいのかを明確にすることが求められます。

企業は単に「応募者が興味を持っているか」だけでなく、「入社後にどのような成長が期待できるか」を見ています。

そのため、「自分の強みを活かしてどのように貢献したいのか」「どのようなスキルを伸ばしていきたいのか」を明確にすることが大切です。

【新卒志望動機の書き出し】書き出しのポイント

志望動機の書き出しは、採用担当者の興味を引きつける重要な要素です。

第一印象が決まる部分であり、簡潔で分かりやすく、自分の意欲を的確に伝えることが求められます。

以下では、志望動機の書き出しにおける重要なポイントについて解説します。

結論ファースト

志望動機の冒頭では、まず「なぜ応募したのか」を明確にすることが重要です。

最初に結論を述べることで、採用担当者はすぐに内容を理解し、志望動機に関心を持ちやすくなります。

回りくどい表現は避け、簡潔かつストレートに書くことがポイントです。

独自性のある内容に

採用担当者は多くの応募書類を目にするため、他の応募者と似たような志望動機では印象に残りにくくなります。

そのため、「自分だからこそこの会社を志望する理由」を明確にすることが大切です。

ありきたりな表現を避け、自分だけの視点を加えることがポイントです。

企業の求める人物像を理解

企業の理念や募集要項を確認し、どのような人材を求めているのかを理解することも重要です。

その上で、自分の強みや価値観が企業の求める人物像とどのように合致しているのかを示すことで、説得力を高めることができます。

企業が重視するスキルや価値観に合わせた内容にすることで、「この応募者は自社に適した人材である」と思わせることができます。

人柄や意欲をアピール

書き出しの段階で自分の人柄や仕事への意欲を伝えることも、好印象を与えるポイントになります。

特に、成長意欲や周囲と協力する姿勢を強調することで、企業側に「この人と一緒に働きたい」と思わせることができます。

【新卒志望動機の書き出し】効果的な書き出しパターン3選

高評価を得られる志望動機の書き出しには、明確な理由と説得力が求められます。

単に「興味がある」「共感した」ではなく、自分の経験や企業の特徴を活かした内容にすることで、採用担当者の印象に残る志望動機になります。

以下では、それぞれの書き出し方について詳しく解説します。

自分の経験をベースにする

自分の具体的な経験を冒頭に置くことで、なぜその業界や企業に興味を持ったのかを自然に伝えることができます。

また、企業の特徴や強みと関連付けることで、応募者の独自性もアピールできます。

例えば、「大学時代に地域の環境保全活動に取り組んだ経験から、持続可能な社会づくりに貢献したいと強く感じ、環境ビジネスでリーダーシップを発揮している貴社を志望しました。

」といった形です。

このように、自分の経験を基にして業界や企業への興味を説明すると、説得力のある書き出しになります。

また、「経験→学び→企業との接点」の順で述べると、論理的で分かりやすい文章になります。

企業への共感を示す

企業理念や事業内容に対する共感を強調することで、企業への理解と熱意を示すことができます。

共感だけで終わらずに、自分の強みや経験がどのように役立つかを加えることで、さらに説得力が増します。

例えば、「貴社の『イノベーションを通じて社会に貢献する』という理念に深く共感し、自分の企画力とチームでの協働経験を活かして、貴社の成長に貢献したいと考えています。

」といった形が有効です。

このように、企業の価値観と自分の強みを関連付けることで、単なる共感ではなく「だからこそ働きたい」という意志が明確になります。

問題意識や課題提起から入る

業界の課題を提示する書き出しは、応募者がその業界の現状を深く理解していることを示す効果的な方法です。

また、問題解決に取り組む意欲や具体的な貢献意識を伝えることができます。

例えば、「近年、IT業界ではセキュリティリスクが増大しており、安全な情報管理の重要性が高まっています。

この課題に対して自分のプログラミングスキルを活かし、貴社のセキュリティソリューションに貢献したいと考え志望しました。

」といった形が有効です。

このように、業界の課題に対する自分の問題意識を示すことで、「なぜこの業界なのか」「なぜこの企業なのか」の説得力を高めることができます。

【新卒志望動機の書き出し】NGポイント

志望動機の書き出しは、採用担当者に良い印象を与えるための重要なポイントです。

しかし、書き方を誤ると伝えたい内容がぼやけたり、逆にマイナス評価につながることがあります。

以下では、よくあるNGポイントについて具体例を交えながら解説します。

抽象的すぎる

曖昧で抽象的な表現は、具体的な熱意や理由が伝わらず、面接官に「どの企業にも通用する志望動機では？」と思われる原因になります。

NG例：「御社の発展に貢献したく志望しました。

」

このような表現では、どの業界・企業にも当てはまる内容になってしまい、志望度の高さが伝わりません。

改善例：「貴社の〇〇事業に共感し、学生時代に学んだ〇〇の知識を活かして貢献したいと考え志望しました。

」

このように、具体的な企業の特徴や自分の経験を盛り込むことで、より説得力のある志望動機になります。

自分本位な内容

志望動機が自己成長や利益だけに偏っていると、企業への貢献意欲が感じられず、マイナス評価につながります。

NG例：「自分のスキルを成長させるために貴社を志望しました。

」

この表現では、「企業に入って何をしたいのか」ではなく、「自分がどう成長したいのか」ばかりが強調されています。

企業側は「応募者がどのように貢献できるのか」を知りたいと考えているため、志望動機には企業への貢献の視点を含めることが重要です。

改善例：「貴社の〇〇事業に魅力を感じ、〇〇の経験を活かして新たな価値を提供したいと考えています。

」

このように、企業の強みと自分の経験を結びつけ、貢献意欲をアピールすると印象が良くなります。

長すぎる前置き

長すぎる前置きは、要点がぼやけてしまい、採用担当者の関心を失う原因になります。

NG例：「私は幼少期から〇〇に興味があり、学生時代には〇〇を学びました。

その中で〇〇について考えることが増え、今回の応募に至りました。

」

このように、結論にたどり着くまでに時間がかかると、読み手にとって分かりにくい文章になってしまいます。

改善例：「学生時代に〇〇の経験を積む中で、貴社の〇〇事業に強く魅力を感じ、志望しました。

」

こうして最初に結論を述べ、その後に補足説明を加えることで、簡潔で分かりやすい志望動機になります。

【新卒志望動機の書き出し】思いつかないときの対処法

志望動機の書き出しが思いつかないときは、無理に文章を作ろうとせず、まずは考えを整理することが大切です。

以下では、書き出しを考える際に有効な方法について解説します。

箇条書きで内容を整理

いきなり文章を書こうとせず、まずは自分の考えを整理することが大切です。

「なぜその業界なのか」「なぜその企業なのか」「自分の強みは何か」といったポイントを明確にすることで、書き出しの方向性が見えてきます。

この方法を使うことで、無駄のない論理的な構成が作りやすくなり、志望動機全体の質も向上します。

また、箇条書きをすることで自分の考えが可視化され、整理しやすくなるというメリットもあります。

他の人の志望動機例を参考に

自分の考えがまとまらないときは、他の人の志望動機を参考にするのも有効です。

ただし、文章をそのまま流用するのではなく、どのような構成になっているのか、どのような要素が含まれているのかを分析し、自分の経験や価値観に当てはめて考えることが重要です。

適切な表現を学ぶことで、自分の言葉として書き出しやすくなります。

また、業界や職種によって求められる視点が異なるため、志望業界に特化した志望動機の例を参考にすることが効果的です。

企業の情報を深掘りする

書き出しが思い浮かばない場合、企業研究が不十分である可能性もあります。

企業の理念や事業内容、強みを改めて調べることで、企業の特徴と自分の考えが結びつき、自然な書き出しが生まれやすくなります。

また、新たな発見をすることで、より具体的な志望動機を組み立てることができ、説得力のある内容につながります。

特に、企業の成長戦略や競争優位性に関する情報を収集すると、「なぜこの企業なのか」に対する独自の視点が生まれやすくなります。

【新卒志望動機の書き出し】構成

志望動機を構成する際には、明確な流れを意識することが重要です。

採用担当者が理解しやすい文章にするためには、結論・根拠・展望の三つの要素を順序立てて述べる必要があります。

以下では、それぞれの要素について詳しく解説します。

結論

志望動機の書き出しでは、まず「なぜその企業を志望したのか」を簡潔に伝えることが求められます。

採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、最初の一文で要点が伝わらないと、関心を持ってもらえない可能性があります。

そのため、「貴社の〇〇事業に魅力を感じ、〇〇の経験を活かしたいと考え志望しました。

」のように、端的な表現を意識することが大切です。

この段階では、細かい説明を加えるのではなく、まずは応募理由をシンプルに伝えることを心がけましょう。

根拠

書き出しの結論に続く形で、その理由となる根拠を説明します。

ここでは、自分がなぜその企業に興味を持ったのか、どのような経験が志望動機に結びついているのかを明確にすることが重要です。

業界研究や企業研究をもとに、「競合他社との違い」「企業の強み」「理念への共感」など、具体的なポイントを挙げることで、説得力を高めることができます。

また、自分の経験を交えることで、志望動機に独自性を持たせることが可能になります。

展望

志望動機の最後には、入社後の展望を述べることで、企業への貢献意欲や成長意欲を伝えることが重要です。

ここでは、「入社後にどのように活躍したいのか」「自分の強みをどのように活かしたいのか」を明確に示す必要があります。

たとえば、「顧客と直接関わる仕事を通じて信頼関係を築き、企業の成長に貢献したい」など、具体的な目標を述べると効果的です。

また、長期的なキャリアプランを示すことで、入社後も意欲的に取り組む姿勢をアピールできます。

【新卒志望動機の書き出し】例文

以下では志望動機の書き出しを上手く企業にアピールできている例文をいくつか紹介します。

志望業界別に紹介するので、自分の興味のある業界があれば是非参考にしてみてください。

食品業界

私は食の安全や品質向上に貢献できる企業で働きたいと考え、志望しました。

消費者に安心して食べてもらうための工夫や取り組みに強く共感し、製品開発や品質管理の分野に携わりたいと思っています。

大学では食品化学を学び、特に衛生管理や成分分析について研究しました。

その中で、食品の品質維持や安全基準の厳格化の重要性を実感し、業界への興味が深まりました。

御社は原材料の選定から製造工程まで一貫した品質管理を行い、消費者に高い信頼を提供しています。

その姿勢に魅力を感じ、より良い製品を作るための仕組みに関わりたいと考えました。

入社後は、大学で学んだ知識を活かしながら、さらに専門性を深めたいです。

特に品質管理の分野で食品の安全性を高めるための取り組みに挑戦し、企業の信頼向上に寄与できるよう努めたいと考えています。

IT業界

技術の進化を通じて社会に貢献できる環境で働きたいと考え、御社を志望しました。

大学ではプログラミングを学び、チームでシステム開発に取り組む経験をしました。

特に、ユーザーの使いやすさを考慮した設計や運用の重要性を実感し、IT業界への関心が高まりました。

御社は最先端の技術を活用しながら、多様な業界に向けたサービスを展開している点に惹かれました。

特に、業務効率化やデータ活用の分野で企業の課題解決を支援しており、その実績に共感しました。

また、社内の技術研修やスキルアップ支援が充実しており、成長できる環境が整っている点にも魅力を感じています。

入社後は、開発業務を通じて技術を磨き、クライアントの課題解決に貢献したいと考えています。

人材業界

私は働く人の可能性を広げることに貢献したいと考え、人材業界を志望しています。

大学時代にキャリア支援のボランティア活動に携わり、相談を受ける中で、一人ひとりに合った選択肢を提案することの重要性を感じました。

御社は多様な業界に向けた支援を行い、求職者が自身に合ったキャリアを築けるような仕組みを提供している点に魅力を感じました。

また、単なる求人紹介にとどまらず、キャリア形成のサポートや研修制度の提供にも力を入れており、企業と人材の双方にとって価値のあるサービスを展開していると感じました。

入社後は、求職者と企業の架け橋となる仕事に携わりながら、より良いマッチングの実現を目指したいです。

また、時代の変化に応じた働き方を提案し、柔軟なキャリア形成を支援できる人材になれるよう努力していきたいと考えています。

【新卒志望動機の書き出し】作成した後は

志望動機を作成した後は、必ず内容を見直し、より完成度の高いものに仕上げることが重要です。

自分では良いと思っていても、客観的に読むと曖昧な表現や伝わりにくい部分があるかもしれません。

特に、採用担当者がどのように受け取るかを意識しながら、論理的な流れや説得力を確認することが求められます。

自分だけで添削するのではなく、就職エージェントやキャリアセンターのアドバイザー、信頼できる友人や先輩に見てもらうのも有効です。

第三者に読んでもらうことで、自分では気づかなかった改善点を指摘してもらえます。

まとめ

志望動機の書き出しは、採用担当者の関心を引き、印象を決定づける重要な要素です。

結論を明確にし、具体的なエピソードを交えることで、説得力のある内容にすることが求められます。

企業研究を深め、自分の経験と結びつけることがポイントで、抽象的・自己本位な表現や長すぎる前置きは避けるべきです。

最後に作成後は第三者の意見を取り入れ、論理的な流れを確認することで、より完成度の高い志望動機に仕上げることができます。